もっちゃんの探歩三昧

歴史探訪や仏像鑑賞、友人との交友をタイムリーに投稿します

修学院離宮Ⅱ

2018年06月30日 | 歴史探歩

下離宮の建物「寿月観」を見学する。

 

この建物には水屋が設えられており、相応のおもてなしができるようになっている。
柱・天井など質素な作りだが、庭に面して開放的になっている。

 

襖絵はすべて完全に模写が終わっており、このような形で公開されている。
画題は「虎渓三笑」で、その意味は以下の通り。

「虎渓の谷奥に隠遁していた法師は、この先いかなることがあっても、橋を渡って世に出ることはないと誓っていたが、ある時お客と話が弾んで送りに出て、うっかり橋を渡ってしまいお客様と3人で大笑いした」この故事にちなんだもの。

 

雨樋も竹製、排水管部も1本の竹で作られている。
竹では寿命が短く、5年程度しか持たないと説明されました。

 

御幸門と反対側の東門を出ると、周囲の山々が借景として取り入れられている。
その広々とした光景で、眼が現れたような感覚になる。

 

周りには北山・東山があり、中央には鬼門の方角に比叡山も望まれる。

 

比叡山から流れ出る清水を、園内と周囲の水田に有効活用している。

 

建物の周囲はすべて田圃が取り囲んでいる。
江戸時代は小作人がいたが、農地解放以降はすべて周辺の農家に払い下げられた。

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修学院離宮

2018年06月29日 | 歴史探歩

人生先が見えかけてきた今、思いたって宮内庁管理の修学院離宮見学を申し込んでみた。

 

恐る恐る申し込んでみれば、なんと!希望日の希望時間が空いていた。
JR京都駅⇒地下鉄烏丸線⇒京阪電車⇒叡山電鉄と乗り継ぎ、修学院駅から徒歩。
30分前には修学院離宮前に到着すると、門前には職員のお方が待機されておられた。

 

質素な竹製の表総門を潜って待合場所の建屋で待つ、ここではビデオで園内の概略を説明している。
おかしな予備知識?を持ってもいけないと思い、あえてビデオは鑑賞せずに外で待つ。
お客様が続々とお集まりですが、やや不便な場所のせいか、タクシー利用が圧倒的。

 

前庭とでも呼ぶのか、整理されているようで整理されていない。逆かな。
紅葉の季節が一番人気だという。

 

宮内庁の係りの方に案内されて、下離宮の御幸門を潜る。
宮内庁の方は独特の表現に少し皮肉も込めた語り口で、案内者の心を和らげる。
曰く「案内者に鍵を持たせてお客を招じ入れるが、すぐ最後尾についてくる皇宮警察官が施錠する」
なにも、ここまでしなくても良いだろうという皮肉を込めた感じ。

 

更に中門を入ったところが下離宮庭園、左手の階段道が母屋:寿月観に続く道である。
池の周りに配された「袖型灯篭」、庭の手入れは程々で、後水尾上皇の離宮といった構えた感じではない。

この辺りまでくると見学者も雰囲気が和らいで、落ち着いてお庭鑑賞に没頭できる。

 

離宮内に流れる水は比叡山に源を発した、天然水が巡っている。
当然のことながら、自然の傾斜を利用して流れが配されている。

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赤山禅院

2018年06月28日 | 歴史探歩

赤山禅院、聞きなれない名前かもしれませんが、一寸気になることがあって確認しました。

 

京都北東方向の閑静な住宅地が途切れた場所にありました。
早朝の荘厳な空気の中参道を進みます。

 

本堂正面右側に「皇城表鬼門」の表示があります。

 

更に順路案内に沿って左手に回り込むと十六羅漢があります。
それぞれ特徴のあるお顔が拝めます。

 

そして禅宗寺院には珍しい?三十三観音も祀られています。

 

本堂東方向に足を運んだ時、屋根にこの像を見つけました。
どこかで見たような姿です。

 

アップで見るとこのお姿でした。
京都御所の北東は表鬼門、ここを守るのが比叡山で比叡山の守りが「日枝大社」です。
日枝大社の使いが猿ということで、京都御所の猿が辻と同じく「赤山禅院」にも猿がいました。

 

京都御所と比叡山を結ぶ直線状に赤山禅院は位置しており、京の表鬼門を守っているのです。
思っていた通りのことが確認できて満足して帰路につきます。

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名古屋城2018Ⅳ

2018年06月27日 | 歴史探歩

ウィークデーのど真ん中、水曜日のせいか、ガイドさんの話によると空いているという。

 

これ以上飾り様がないほどのこってり感、いや!贅を尽くしていると表現すべきだろう。

 

二重組上げ小格子天井、全面に黒漆が施されている。
白木との対比が際立つ仕上げ。

 

止めの釘隠し!釘隠しではなく装飾の一部分。

 

透かし彫りが施された欄間、格子天井の縁取りは、デザインされた金箔が張付けてある。(ガイドさん談)

 

黒漆塗りの天井が極めつけと思ったが、こちらは絵画が嵌め込まれている。

 

板襖の取っ手。

 

本丸御殿と天守が重なる撮影スポット。
ここまでくるお客は少ないのか、自由なカメラポジションが得られる。

近くこの天守に覆いが掛けられ、本格的な木造天守の築城が始まる。

 

在りし日の国宝名古屋城(写真)、どのような姿でよみがえるのか!

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名古屋城2018Ⅲ

2018年06月26日 | 歴史探歩

妙齢の女性ガイドさん、アルト調の聞きやすい声音で、タイミングも上手。

 

絢爛豪華な本丸御殿からこの景色は見たくない。
名古屋市、名古屋城?早急に改善をした方が良いです。

 

座敷の格によって欄間や天井の様式が異なる。
前回訪問時より照明は格段に明るくなっている。

 

襖絵には珍しい?「麝香猫」の姿、その意味、解説を聞き忘れた?

 

細かい細工と幅広の廻り縁で囲まれた欄間。

 

どこにでも見られる標準的な釘隠し。

 

襖の手掛け部分の装飾だが、こちら側からは開けられぬようめくらになっている。

 

組上げ小格子天井に漆が掛けられている。

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名古屋城2018Ⅱ

2018年06月25日 | 歴史探歩

今回は運よく「無料ボランティアガイド」の定時出発時間にピッタリ!
しかも案内を希望したのはオイラ一人、ラッキー!

 

二の丸にある加藤清正像で名古屋城天下普請指揮中の姿。
名古屋でも清正は大人気で家康はさほどでもないらしい。「浜松でも家康人気はいまいちだもんね」

 

中堀もこのありさま、なんでも櫓下にあった礎石を置いているようだが…
石の上にシートを掛けているので、余計汚く見える。
何度でも言うが、名古屋のこの無神経さにはあきれる。

 

雨にもかかわらず多くのお客様が訪れる。
歴史探訪ブームは相変わらず続く。

 

本丸御殿籠寄の前、ここでも気に入らないのは「カラーコーン」が至る所に…これではあまりにかわいそう。
折角巨費を投じて復元した御殿が台無し、仕切りにしても何か工夫の余地があるだろう。

 

絢爛豪華な襖絵、壁画がこれでもかと復元されている。
前回訪問時照明があまりに暗いので苦情を言ったが、今回は改善?されていた。

 

これらの絵は狩野派の手になるとガイドの説明、絵心は全くないが「狩野派」と聞けば納得してしまう。
虎の絵だが「オスは虎で、メスは豹になっている」
想像で描いているようだが、この説明は初めて聞いた。

 

至る所に手の込んだ「釘隠し」があしらわれている。
六葉紋の中に六葉紋が彫られておる豪華なもの、でもこれは序の口でした。

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名古屋城2018

2018年06月24日 | 歴史探歩

「尾張名古屋は城で持つ」「金の鯱鉾あるきゃぁも」かな。

 

名古屋市市役所側にある東口から城内へ入る。
雄大なお濠だがいつ見てもこの状態、まったく手入れがされておらず草茫々。「何とかならんのか」

 

二の丸へ向かう虎口もこの通り、舗装された車道や無粋な鎖柵などが景観を台無しにしており残念。
本丸御殿の再建に続いて、木造天守も建てられると聞くが、お城全体の姿を蘇らせないといけない。

 

 

城内に体育館があるためやむを得ない?はとんでもない間違い。
大相撲名古屋場所の「太鼓櫓」も、心なしか肩身が狭い。

 

文句を並べつつ二の丸跡へ、引いてみればそれなりの風情があるのだが…

 

二の丸庭園南湖に残された三尊石もこのありさま、湖底には雑草が一面に…

 

この看板の情報は初耳、那古野城に織田信長とは新鮮な響きである。

 

名古屋城に残された数少ない現存建物、ボランティアガイドから東南櫓と説明とされた
各地のお城では方位から、東南にある櫓は「辰巳櫓」と呼称されることが多いが…

 

木造で再建されるため間もなく覆いが掛けられる天守、しばしの見納めです。

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東農の至宝”永保寺”Ⅱ

2018年06月23日 | 歴史探歩

放送中の朝ドラ「半分、青い。」は東農地方の架空の町が舞台。

 

長良川鉄道の旅で、美濃白鳥を散策した時も目にした「ぎふ・ロードプレーヤー」の看板。
永保寺西参道入り口でも見かけた、日本で唯一岐阜県しかやっていないと思うが?

 

西参道入り口側にある「獅子吼の庭」市松模様から「重森三玲」作庭かと思うがどうだろう。

 

そしてこれも珍しい?下り参道、緑に守られて国宝観音堂が姿を現す。
下り参道の代表的な場所は「出雲大社」

 

近づくと禅宗様式の特徴である、軒の反りが半端でないのがわかる。

 

土岐川の清流が境内全体を清浄に潤す。

 

さすが焼き物のメッカ東農地方の古刹、なんとも奇抜な焼き物の燈籠が際立つ。

 

妻側から見た観音堂の優美な姿。いつ見てもほれぼれする。

 

開山堂も禅宗様式だが観音堂と異なり、軒下に組み物があり扇垂木となっている。

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東農の至宝”永保寺”

2018年06月22日 | 歴史探歩

またぞろ縁があって岐阜県多治見市の居酒屋「やぶれ傘」で、旧友と一献の機会が巡ってきた。

 

夕方まで少し間があったので、東農随一の古刹「虎渓山 永保寺」へ…

 

通常の表参道は西参道か? いつもと違う東参道から入山する。
すると東参道入り口にこの平和観音の姿があった。初めて拝ませていただく。

 

東参道は想像を超える山道で一寸たじろぐ。
いくら日が長いといってもそんなに時間はない。慌てた。

 

ほどなく国宝の観音堂を目の当たりにして、一安心!
日本に実在する数少ない禅宗様式を代表する建物である。

 

数年前火災にあって喪失した本堂も立派に再建されている。
真新しい杮葺の屋根が美しい。

 

京都嵐山の古刹天竜寺を思わす庫裡、堂々たる威容を誇る。

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瀬戸内多島美

2018年06月16日 | Weblog

瀬戸内海国立公園の多島美が今、外国からのお客様にいたく気に入られているようです。

 

三原市南西部に位置する「三原竜王山」から瀬戸内海国立公園の「しまなみ」を堪能した。

 

なんの解説もいらない。ただ眺めているだけで…

 

眼に入るすべての島に名前があるようだがそんなことはどうでもよく、時のたつのを忘れて立ち尽くす。

 

遥か遠方、雲の下にたたなづくのは四国の山並み。

 

右奥が尾道方面、左手に見えるのが三原市。
竜王山:昔雨乞いの山も快適なドライヴウェイのお陰で、簡単に頂上に立つことができる。

 

平家の落人が住み着いたと伝わる頂上にあるのがこのお寺。
周囲に数件の家が残るのみで、墓石もわずか。

 

小さいながらも手入れの行き届いた本堂、入り口が左に偏っている不思議な形。

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