もっちゃんの探歩三昧

歴史探訪や仏像鑑賞、友人との交友をタイムリーに投稿します

初山宝林寺

2024年03月14日 | 歴史探歩

遠州湖北五山は浜名湖の北部、井伊家の勢力範囲に存在する五つの名刹ということか。

 

湖北五山の案内パンフレットでの位置関係はこの通り。
今回は総勢9人なので、公共交通機関を利用せざるを得ず、龍潭寺と宝林寺の二ケ寺しか訪問できなかった。

 

龍潭寺前の案内標識だが、地図上で至近距離にあっても、徒歩で訪ねるには結構な距離である。

 

1時間に1本程度しかないバス便を上手に利用する。
この急な階段が宝林寺山門への道となる。

 

初山宝林寺の伽藍配置、江戸幕府の旗本近藤家の篤い信仰で支えられていた。

 

杮葺き薬医門と白塀。

 

入母屋造り杮葺きの仏殿は、中国明朝風様式と説明されているが、いわゆる床下と言える部分がなく、建屋規模に対して細身の柱に目が行く。
黄檗宗寺院の特徴らしいが、国重文に指定されている重厚な構えである。

 

本尊は釈迦三尊で、四半敷きの床がいかにも中国風。

 

左右の脇陣には二十四天善神立像が控える。
聞きなれない神様だが、黄檗宗の仏教徒を護持する神様と言われている。
一部に道教思想も混じっているようだ。
一年に2体づつ、京仏師のもとへ送って修理している。

 

山門、仏殿、方丈と一直線に配置されているのは、禅宗寺院様式そのもの。
寄棟造り茅葺きの方丈、仏殿同様床下部分がなく、中国明朝様式と説明された。
国重文であるがお寺と地域の負担も重く、茅葺屋根の維持管理には多大な苦労があるようだ。

 

方丈を軒下から見ると軒の深さが良くわかる。
立ち入り禁止場所ですが、今回は特別に入室を許された。
開祖:独湛禅師(たんかんぜんじ)の木造などが祀られている

 

報恩堂は黄檗宗の宗祖:隠元禅師の等身大木造が安置されている。

 

本堂脇には日本では宝林寺にしかないと言われる金鳴石があり、叩くと「きん きん きん」と金属音が鳴り響く。
お参りした善人は、これを叩くと「金運に恵まれる」と伝えられている。

 

更に境内の奥まった場所に「石仏五如来」が祀られている。
黄檗宗の守り本尊で、向かって右から宝生如来、薬師如来、大日如来、釈迦如来、阿弥陀如来だ。

コメント
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