南大沢昆虫便り

八王子市南大沢より、昆虫に関する情報をお届けします。
昆虫の専門家ではないので、間違い等ありましたらご指摘ください。

2023年 昆虫写真 ベスト10

2023-12-31 20:50:13 | 昆虫全般

本年も残りほんのわずかですが、最後に例年通り、今年の気に入った写真を載せてみようと思います。


ヨシブエナガキクイムシ
 小さいのに何とも特徴的な形。



ホソチビゾウムシ
 1.5mmの虫を90mmマクロで深度合成に挑戦。まだまだですね。





キイロケブカミバエ
 初めて見た。




アカアシオオアオカミキリ
 こんな大型のカミキリが今年突然たくさん見られるようになった。




イヌビワオナガコバチ
 何とも不思議な生態。




ホソヘリカメムシ幼虫
 最初はカメムシとは思わなかった。



スミナガシ幼虫
 何年ぶりの撮影だろう。





シンジュサン幼虫
 初めての撮影。




チュウゴクアミガサハゴロモ
 毎年次々と昆虫界には外来種が現れる。




アサギマダラ卵に寄生?
 小さな卵にさらに小さな虫が??




あまり十分に昆虫写真が撮れない年でしたが、大勢の方に教えてもらったり、一緒に探したりで楽しめました。
また、ブログには沢山のコメントやイイネをもらって励まされました。
来年もよろしくお願いいたします。

 

2022年 昆虫写真 ベスト10

2022-12-31 12:43:49 | 昆虫全般
今年の昆虫写真撮影を振り返ってみると、前半はなかなか面白かったが、後半はちょっと息切れというか体調不良もあり、撮影枚数もこのブログの更新も滞りがちでした。

それでも、自分で気に入った10枚を選んで、撮影順に載せてみます。



1.ミスジチョウ幼虫

 枯葉の中の幼虫は教えてもらってやっとわかった。





2.アリヅカムシの一種

 Yさんに教えてもらい、土を篩でふるってハネカクシや小さな虫を探していると、このアリヅカムシが出てきた。
 しかし、どういう場所が良いのかなかなかわからず、あまり成果がないまま終わってしまった。またやってみようかと思っている。





3.ツチカメムシの餌運び?

 ツチカメムシの仲間は子育てをするというので、シロヘリツチカメムシを観察していたが、なかなかその状態を見られなかった。
 するとツチカメムシが盛んに実を運ぶ様子が、何回か見ることができた。
 石の壁を上に引き上げて行った。






4.アサギマダラの羽化

 毎年観察しているがサナギまでたどり着かないうちにいなくなってしまう。
 しかし、今年は羽化するところが見られた。





5.クロホシタマムシ

 伐採木置き場にクロホシタマムシが沢山いた。





6.ハラアカマルセイボウ

 花にとまるセイボウの仲間で初めて撮影した。





7.カシノナガキクイムシ

 今年もナラ枯れがひどかった。
 それを引き起こす虫がカシノナガキクイムシで、なかなか見つけられなかったが、撮影できた。





8.ヒロオビジョウカイモドキ ♂

 3mmほどの小さな虫で、それほど珍しくはないらしいが初めて撮影した。
 特徴的な色合いと、触角がユニーク。





9.ムネアカセンチコガネ
 
  見たいと思っていた虫だが、撮影することができた。





10.キオビツチバチ

 何気なく撮影して、帰宅後パソコンで見て、何だこれはとびっくり。
 黒マスクの顔に見えた。




今年は世の中でもそうですが、個人的にもいろいろとありました。
今年も大勢に人にいろいろと教えていただき、またブログを見ていただきコメントももらいありがとうございました。
是非来年はもっと良い年にしたいですね。
よろしくお願いいたします。



2021年 昆虫写真 ベストテン+

2021-12-30 20:26:28 | 昆虫全般

今年もあと数日だが、昨年の今頃「今年はコロナで1年が終わってしまった。」と言っていたが、同じ言葉を言わなくてはならないとは。

しかし、緊急事態制限などの制限はあったが、基本的には近所を回って写真を撮っていたことに変わりはない。

このブログでも昆虫の写真を沢山載せたのだが、例年通り今年もベストテンを選んでみようと始めたら、思っていたより多く10に絞り切れない。

そこで12枚選んだのを順に載せてみようと思う。



1月上旬、シュロの葉上でツバメシジミの50頭という集団越冬を撮影した。 
これだけの数は初めて見たのだが、1週間ほどで突然いなくなってしまった。
何があったのかは不明である。
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3月になると昆虫もいろいろ出てきてたくさん撮ったのだが、ベスト12に入らなかった。
4月下旬に入り、伐採木置き場で飛び回り始めたのが初めて見るオナガバチである。

エゾオナガバチではないかと思うのだが、確証はない。
最初にオスが出てきてやがて数が増え、次にメスが出てきて産卵を始める頃には沢山で飛び回り始めた。
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5月中旬に、本当に久しぶりにこの地域でのウラゴマダラシジミを撮影した。
以前は長池公園でも撮影できたのだが、どういうわけか最近は全く見る頃が出来なかった。
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5月下旬、桜の木で見つけたのがヒメアリの行列。
よく見ると、その行列の中に女王アリがいた。
これは初めてである。
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そして6月に入り、クロモジにいたヒメリンゴカミキリを初めて撮影した。
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そして、何年か前に神奈川県で発見されたばかりのイワサキケブカカミキリが、ついにこの地域にもやってきた。
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6月中旬に、思いがけずフチグロヤツボシカミキリの産卵を間近で撮影することができた。
いつもは、大きなホウノキの高いところにいるのを望遠レンズで撮っているのだが、マクロレンズで接写です。
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これも6月中旬、ミソハギにいたホソチビゾウムシを初撮影。
何しろ小さく1.7mmである。
かなり希少種のようだ。
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7月上旬、アジサイにいたハスオビヒゲナガカミキリです。
アジサイの枯れ枝でこんなに見つかるとは?
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雨上がりの水たまりにカマバエがいた。
今まで、こんな水たまりにいろいろいるとは全く知らなかった。
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我が家にやってきた、ワタヘリクロノメイガ。
こんなのがいることも知らなかったし、尻のボンボンを振るのも面白い。
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そして最後は、生息域を拡大中のクロマダラソテツシジミ。
この近所にはあまりソテツがないのだが、その少ないソテツを見つけてやってきたのか?
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この地域でも、沢山の人に情報をもらいながら、こんなに楽しめた一年であった。
本当に、皆さんには感謝しております。

また、多くに人にこのブログを見ていただき、こちらも励みになりました。

来年もどうぞよろしくお願いいたします。



風景の中の虫達

2021-05-28 21:05:02 | 昆虫全般

10年以上前から、昆虫をマクロレンズでアップで撮るのとは別に、バックの風景も入れて撮ってきたのがある。

未発表のものや、写真展やブログに載せたのもある。


例えば、遠くの街並みや山を見ているラミーカミキリ。






例えば、街中の街路樹にいるタケウチトゲアワフキ。





例えば、公園で飛び交っていたスジグロシロチョウ。





ここで、突然ですがテレビ番組の話題です。

一週間前に、NHK Eテレの「SWITCHインタビュー 達人達 伍代夏子×高砂淳二」と言うのを見た。


高砂さんは世界中の自然写真、特に水中写真、動物写真、虹の写真を沢山発表している自然写真家です。

12年前に新宿東口に当時「コニカミノルタプラザ」という展示会場があり、10日間ほど「鎌倉処々 三十六年の歳月」と言う写真展をした時、たまたま隣のブースで写真展をしていたのが高砂さんで、いろいろ話を伺うことができ、大変参考になった。

高砂さんは動物を撮っても裏の何かを含めた撮り方をしていると感じたので、自分も地元で昆虫を入れてバックグランドも含めた撮り方がしたいと思うようになった。

それで、自己満足もあるが、こんな写真を楽しみながら撮りたいと思って撮影していて、これからも更に撮って行こうと思っている。


ここは、ウスバシロチョウの楽園のようなところだったが。


 



ミドリシジミはたいへん少なくなり、こんな飛翔撮影は難しくなった。






すでに、もうその昆虫がいなくなってしまったとか、その場所がなくなってしまったとか、変化が出て来ている。



高砂さんの「虹の星」という素晴らしい写真集があるが、この話は「南大沢季節便り」に載せたので、そちらをご覧いただけたら幸いです。→ クリック

ちなみに、上記番組の再放送が、今夜0:00~0:50 NHK Eテレであるようです。

伍代さんの写真もなかなか良いのが出て来るし、高砂さんのも出てきます。
撮り方も参考になりました。

もう少し早くこのブログ書けばよかったですね。





今年撮影した昆虫たちは?

2020-12-30 17:14:57 | 昆虫全般
今年は新型コロナによって今までとまったく違う一年であったが、本当にあっと言う間にあと一日となってしまった。

緊急事態宣言やステイホームと言われていても、春になれば花は咲くし、昆虫もいつもと同じように出てきた。
人の少ない公園や緑地に出かけては、初めて出会う虫や久しぶりの虫たちの撮影もできた。
ほとんどが地元での撮影で、車で出かけたのは数度だが、それも含めて今年個人的に印象に残ったのを載せてみます。
ブログで紹介済みのがほとんどですが。


4月7日に緊急事態宣言が出され、さすがに撮影もままならない中、自宅に入ってきたのがアカバハネカクシです。
ハネカクシの仲間は好きですね。





そして、Aさんに教えてもらったのが、地元で撮影したいと思っていたキクスイカミキリ。





ヤツメカミキリは何度も撮っているが、こんなに近くの街路樹にたくさんいるとは知らなかった。
しかし、10本ほどあった枯れかかった桜の街路樹は、危険ということで今年すべて伐採されてしまったので、来年からはもう見られない。




近所の公園にこんなのもいた。
オオヒラタエンマムシというのは、撮影するまで名前も知らなかった。





貴重種というチャイロヒゲビロウドカミキリというのも、初めての撮影。





何年も地元で探していた、コブスジカミキリをやっと撮影できた。





一度だけ山梨へ仲間と行った時に撮影した、ノコギリクモゾウムシ。




これも一度だけ行った高尾山で撮影したクロオビヒゲナガゾウムシ。
これだけヒゲナガだと立派。





アオタマムシもきれいであった。



今年はマスクマスクの1年で、フェイスシールドなどというのもしている人がいた。
まあ、これも人間だけで、地球上のほかの生き物は全く関係ないと思っていたら、透明のフェースシールドをしている虫がいた。
ヒメクロゴキブリです。





今年一年沢山の方に見ていただきありがとうございました。

来年はどんな年になるのでしょう。

また、よろしくお願いいたします。





昆虫撮影を楽しんだ15年 その6

2020-10-09 14:17:12 | 昆虫全般

今日もフォトブックに載せた、2017年撮影のものです。

ヒメスギカミキリはたくさんいるのに、スギカミキリはなかなか良いのが撮れなかった頃のものです。





この時のブログの記事はこちらです。 → クリック



アリには興味があるのですが、いまだに本格的に撮影したり、種名を調べたりはしていません。




この時のブログの記事はこちらです。 → クリック




昆虫撮影を楽しんだ15年 その5

2020-10-06 09:55:30 | 昆虫全般

今日もフォトブックに載せたものですが、2015年と2016年撮影です。

これは7mmほどのタケウチトゲアワフキという虫ですが、南方系のツノゼミみたいな角のある形がすごい。

最初教えてもらった時は遠くまで見に行ったのですが、地元のシナノキにもいることがわかり、たくさん写真がとれました。




これは街路樹として植えてあるシナノキにいたもので、広い歩道は結構人が通行しますが、まず気が付きません。

最初にブログに載せた記事はこちらです。→ クリック




次はウマノオバチのメスです。




この写真以前にも撮影はしていたのですが、良い写真が撮れていませんでした。この時はじっくり撮ることができました。

このブログ記事はこちらです。 → クリック




昆虫撮影を楽しんだ15年 その4

2020-09-29 15:57:16 | 昆虫全般

今日はフォトブックの中に、このブログ「南大沢昆虫便り」開設した年、2014年の写真を2点を載せたので、これを紹介します。


2013年に長池公園で初めて観察されたアオサナエです。
偶然だったのか、翌年も来るのかと思っていたら、2014年にも現れました。
期待していたので、嬉しくなって撮影したものです。





ここまでワイドレンズで寄れるとは思わなかった。

この時の記事はこちらをご覧ください。→クリック



そして、もう一つはスズバチネジレバネです。





今思えば、この観察は大変興味深いものだったし、楽しかった。
本当にもう撮れそうもない。

詳細はこの時のブログ記事をご覧ください。→クリック
また、さらに詳細には別途観察記録を作成しました。 →クリック


この年くらいから、機材の関係もあるが、写真も少しは良いのが撮れるようになった。
今後さらに、どうやって撮影したのかというような写真にチャレンジしたい。




昆虫撮影を楽しんだ15年 その3

2020-09-21 10:13:57 | 昆虫全般

フォトブックから少し写真を紹介します。
2000年代は、チョウの撮影が多くあまり甲虫は撮っていなかった。
でもこのヒメクロオトシブミを早朝に撮影した時のことは鮮明に覚えている。
いまだにこれも再度見ることはない。






そしてこのコカブトムシも、これ以来出会ったことはないのだが、何とも不思議な出会いであった。自宅キッチンで見つけたのだから。
昆虫専門家の豪華なメンバーと万松寺谷戸観察会をして、栗林で昼食した時に持ち帰るゴミになぜか紛れ込んでいたようだ。





トンボもこの頃から撮り始めたが、いまだにトンボの識別は苦手だ。どちらかというとチョウの方が覚えられる。





イトトンボも好きだった。
自分でも気に入った写真を、「とてもいい。一番気に入った。」と言ってくれた方がいたが、とても嬉しかった。





簡単に深度合成などできない頃だったが、この写真は深度合成などしない方がいいな。




虫展 (デザインのお手本)を観た。

2019-09-01 16:13:27 | 昆虫全般

昨日久しぶりに六本木へ出かけた。

富士フィルムフォトサロンの北海道応援プロジェクトの写真展と、14時からのケント白石さんのトークショーがあるので。

でもその前に、六本木ミッドタウンの奥の 2121 DESIGN SIGHT ギャラリー でやっている「虫展 (デザインのお手本)」に行ってみた。

副題がデザインのお手本とあるのでデザイナーや美術家の観る展示かと思っていたが、これがものすごく面白かった。

美術館での展示なので、博物館の昆虫展とは違う。

いくつものブースを担当しているのがデザイナーや美術関係の人なので、今まで観た昆虫展とは視点が違うのが新鮮だ。

デザイナーの佐藤卓さんディレクション、養老孟司さん監修である。

 

最初のところに昆虫の基本情報として、地球上の生物種の6割近くが昆虫であるとか、人は約20万年前に誕生したが、昆虫は約3億7900万年前に誕生し20万年前には今とほとんど同じ形態になっていたとか書いてあるが、その後はデザイン的アプローチ。

まず入り口。

 

この展の字がこれ。

 

そして入ったところにあるのが、シロモンクモゾウムシの中脚の700倍のリアルな拡大模型。

 

人間が1/700になるとこう見えるという。

次の暗い部屋は、虫の形というこんなミュージックビデオ。

 

次の大きな部屋はとても紹介しきれないほどの様々な虫関連展示。

ゾウムシの精細な深度合成写真で有名な小檜山賢二さんはトビケラ幼虫の巣の展示。

 

 

昆虫の名前にはいろいろな言葉が継ぎ足されたものが多いが、それが次々とこんな形で映像が出て来る。

 

 

テントウムシの脚の裏を靴にしたら。

 

 

どでかいカミキリムシの系統樹。

 

この中の大きめに描かれたカミキリは、別のビデオで20項目以上の同定のポイントが次々と示される。

こんな細かいところをこんな沢山の部所で判定するのか?

 

こんなのもあった。

虫の付く漢字が350ほどあり、こんなに多いのかとびっくり。

 

こんな展示が20ほどあり、そのほかに虫トピックスというのが13ほどあり、とても紹介しきれない。

 

さらに、養老語録と虫マメチというのが展示の間にたくさん貼られていた。

 

 

8月最後の土曜日ということで、親子連れも多かった。

スタンプを組み合わせて虫の名前を作るとか、色を塗って昆虫を描くとか、子供も楽しめるコーナーもある。

「ママはだめだから、自分で見てきて。」と沢山の標本を見せに行かせている親もいたが、虫が苦手でも見せに来ているのだと感心した。

この子たちが、みんな平気で虫を触れるのならいいのだが、と思ってしまう。

先日の昆虫写真セミナーみたいに写真は撮るが触れないではちょっと問題。

 

まあ、30分くらいでサーッと回ってと思っていたが、1時間半いてもすべてをじっくり観ることができなかった。

 

11月4日までというので、虫好きの方入場料1200円しますが、行ってみてはいかがですか。

詳細はこちらで → 虫展