ジャズライブのHOT HOUSEで活躍してきたサックスプレイヤーの郷間和緒さんが亡くなった。
10月31日ということである。
HOT HOUSEへはもう8年通っているが、年に数回程度という人間なので特に連絡を受けたわけではない。今日は行徳雑学館のトップページレポート用に神社での七五三詣での光景や、旧道沿いの街の光景を写そうとカメラを持って出かけ、行徳駅のほうへぶらぶらと歩いていったところ、湊の法伝寺で郷間さんの葬儀が行われているのに出くわした。
驚いて家に帰り、喪服や香典の準備をして再び法伝寺に来たが、後片付けの最中。自分が出くわしたときは葬儀が終わってすぐぐらいの時だったようだ。だけど、火葬場から皆さんが戻られたら、初七日の法要と納骨式があるということのなので、頃合いを見計らってもう一度法伝寺に行き、お焼香と納骨の立会いをさせていただいた。
今日は相之川日枝神社に行って、そこから行徳街道を歩き、香取神社のところから内匠掘の通りへ入った。そのまま行徳街道を歩いていたら法伝寺の前は通らないから気がつかなかっただろう。
HOT HOUSEへ初めて行ったのは2000年の9月。
通うようになって、店から帰るときは、
「今日も楽しませていただきました。」
と何度も郷間さんと握手をした。
トップページのレポートでも、店のオリジナルCDが出来てそれを分けてもらった分のジャケットも含めて画像を何度か載せさせてもらった。このとき、このとき、このとき、さらにこのとき。(あとから追記:忘れていた。行徳ハイムの夏祭りでのジャズ演奏にも2度おじゃました。2004年と2005年。)やがて、ブログが普及して日記をブログでつけるようになってからは、店に行くたびに店内の風景を写して載せてきた。
その程度の縁だけど、でもそうやって約8年続いてきたわけだから、お別れのときのも載せていいよと郷間さんが呼んでくれたような気がするのだ。
(店のほうへ行ってみるとシャッターに訃報が貼られていた。今日の日記の一番上に載せた画像がその訃報である。)
2000年に通い始めて少ししたとき、郷間さんが急にライブに登場しなくなった。その頃は店との付き合いも浅かったので、どうしてか知らなかったし聞くこともなかった。翌年の夏に復帰されたが、そのあとようやく、入院して一時は絶望的な状態だったことを知った。だから、この7月から入院されたことを知ったときも、前と同じように回復して復帰されることを期待した。だけど、2度目の奇跡は起こらなかったようだ。
HOT HOUSEに来るまではジャズをライブで聴いたことがなかった。BGMで流している居酒屋や食べ物屋にはいくつか行ったが。ジャズについても知識もボキャブラリーもほとんどない。その後、ジャズに関する本を読むようになったとかそういうこともないから、8年たった今でもジャズについて話などできない。
だけど、この店には通うことができた。歩いて家から10分もかからない場所ということもある。店での会話も世間話が中心で、ジャズの話ができないと肩身が狭く感じるということなどまったくない。
でも、それだけではなくて、やはり郷間さんを初めとするメンバーの奏でるのが、ジャンルが何であるかということなど意識させず、魂に響いてくるいい音楽だったからだ。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
そして、いつもいい音楽を聴かせていただいてありがとうございました。