トランペットのアヴィシャイ・コーエンは大変な人気だけれど、今まで聞いていなかった。ECMで出すのかと今度初めて買ってみました。
ECMだから普段通りじゃないかもしれないし、いつものアヴィシャイがどんなかもしらないから、今日書くことは、今回のアヴィシャイのことだけ。それも随分勝手な思い込みになってしまいました。
1回目聞いたときはやはりECM的と思ったけれど、聞き直してかなり刺激を受けました。
2回目聞き直してみると、これってマイルスへのトリヴュートの為の作品、それもアイヒャーがアヴィシャイを使って作りたかったアルバムじゃないかというのが強い印象。
ペットにテナー・サックス、それにピアノのクインテットは1960年代後半のあのクインテットが織り込まれているような気がしてしょうがありません。
2曲目出だしのピアノ・トリオとその後のペットとテナー、あのクインテットの本質が読み込まれているようです。
そう思っていると、3曲目“Into The Silence”、これってイン・ナ・サイレント・ウェーの流れとつながっているとしか思えない。ドラムスもトニー的だしテナーもショーターを押さえて演っているような感じ。
じゃ、このアルバムって、マイルスのたとえば「キリマンジェロの娘」の再現なのかというとそうではない。
あの不確定な時代で吹いたマイルスのフレーズを、今の既決された構造で吹きなおしている感じ、だから今の世に“Into The Silence ”、これって凄いと勝手に興奮します。
4曲目、ペットとテナーのユニゾンのテーマからベースになるところも、なんだかあの時のJAZZを新しく構築しているように感じます。
5曲目はちょっと憂いを含んだストレートなペット、ここでアヴィシャイの実力の凄さを理解した次第です。
最後は1曲目のエピローグとしておわるけど、マイルスのトレヴュートじゃなくて、マイルスをベースにした新しい創造だったのだと気づいたのでした。
Into The Silence / Avishai Cohen
Avishai Cohen (tp) #1,2,3,4,5
Bill McHenry (ts) #2,3,4,5
Yonathan Avishai (p)
Eric Revis (b) #1,2,3,4,5
Nasheet Waits (ds) #1,2,3,4,5
1. Life And Death
2. Dream Like A Child
3. Into The Silence
4. Quiescence
5. Behind The Broken Glass
6. Life And Death - Epilogue
アルバムは、1曲1曲の中でストーリー展開を感じ、耽美的な静けさと強靭さを持つアヴィシャイの個性が花開いており、結構ハードボイルドな演奏もあるのですが、全体の印象は響きや余韻、余白を味合う感じで、彼のトーンでまとめあげられているかなぁ。。と、おもいました。
トラバしますです。
本日はうれしいものありがとう。毎週お休みになるとオクサンとコーヒーをいれて映画を見るのが恒例になっています。そのときチョコレートをいただいています。
とてもうれしい、ありがとう。
さてこのアルバム、初聞きgr偉そうなことを言えませんが、なぜ皆さんマイルスに触れないのか疑問に思うほど私はECMの意志を感じました。
本作が初Avishaiとのことですが,むしろ,私のようなイメージを持たずにお聞きになれてよかったのではないかと思えます。とにかく,これまで彼に抱いていたイメージと異なる音でした。
それが悪いということではなく,こういうこともできる,あるいはECMではこうなるということが分かって非常に興味深く聞いた私です。かつ,好きなタイプの音楽ですね。
ということで,TBさせて頂きます。
他のアヴィシャイを知らない変わった状態を維持しましょうか。