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パリからのサプライズ  a time for eveything / Yaron Herman

2007-12-05 19:22:39 | 聞いてますCDおすすめ



パリから奥さんが持ち帰った最後の一枚、これも日本のショップでお目にかかっていましたが、ジャケを見てスルーしていました。
しかしこれが大間違い、パリ、ルーブルにあるメガストアの店員さん、これを薦めてくれてありがとう。驚きました。
フランスで開かれる世界的音楽コンベンション=MIDEM のショーケースで大絶賛を浴びたそうですが、1981年イスラエルに生まれた26才、今はパリで活躍です。
アルバムジャケットのThanks to でたくさんの名前の中にはLers Danielssonの名前もあります。DUOをしているみたいですが、うなずけます。
メンバーは現在ゴンザロ・ルパルカバのバンドで活躍中のMatt BrewerのベースとベテランGerld Cleverのドラムスですからオリジナルなメンバーではないみたいです。が、すばらしいまとまりです。
全部で14曲、エフェクトを使ったりしているものもありますが、違和感なく、バラエティにとんだ聴き応え十分なアルバムです。
1曲目電子音からベースのリズム、生ピアノのスケールのあるテーマロックリズムに変わる凝ったアレンジのビヨークの曲、途中エフェクトをかかるところ雰囲気はe.s.tに似ていますが、決して真似ではなく、必然でこうなったと思います。生ピアノのソロも凄い。
2曲目は古いラジオから流れるような処理されたピアノメロディが、生ピアノに変わります。変わるとベースがウォーキングラインをしっかり弾いてそこでの、ピアノフレーズはとてもオーソドックス、懐の深い良いソロで、このピアニスト良い曲を作ると思います。
3曲目はチェレスタみたいな処理音にバックに会話が入ったかわいらしく始まり、ベースにピッチもしっかりしたピチカートのソロが好きです。ピアノソロではこのピアニストうなります。良い唸りです。うなり評論家がいるならば聴いてもらいたいと思います。
ベースとドラムスのフリーインプロのイントロのあと5曲目ブリトニー・スピアーズの曲を低い音のバスドラとピアノ音のが素晴らしくカッコイイリズムを作る曲、途中プログラム音も入るのでどうしているかわかりませんが、効果的なスネア淵を叩く音とドラムスの演奏は同時に無理です。とても良いアレンジなので生演奏で観てみたく思います。
6曲目はHermanのオリジナルのバラッド、とてもキースの影響は感じますが、完全に消化した後の素晴らしい伸びやかささえ感じます。ドラムのブラシがちょっとうるさく感じるほどでソロでも良かったとかな。
7曲目はドラマーのシンバルの多用が気になりますが、ピアノは迫力がでてきて、ラテンをちょっと含んだフレーズはこれが凄い、ロシアでも驚いたけど()パリもサプライズです。
8曲目はスクリャービンの曲、このピアニスト確かななテクを持っているのは充分感じます。
9曲目スティングの曲、とてもテクニカルなピアノに始まり、キースの影が充分ですが、ドラムスがロックが入っている分e.s.tが思い浮かびますが、その枠に入れたくない個性の力を感じます。
このドラマー、黒人で1963年生まれでロスコー・ミッチェルと演っていたりで、ちょっとフリー系だとおもいますが、ここではちょっとはずしているのかと思う微妙な感覚と、手数を多く入れたりと、上手いのかどうか私には解りませんが、このアルバムには素晴らしくマッチしています。
10曲はHerman大きな曲、どれをとっても中途半端な曲がありません。
11曲目、曲名が“Monkey Paradise”これはMonkのタッチを充分研究したユーモアも感じる曲
12曲目はきれいな“In The Wee Small Hours Of The Morning”わがハクエイ君もこの前演奏していましたが、このアルバムの今日配分の中で、この曲を取り上げるのもなかなかのセンスです。
13曲目は手数の多いドラムスとピアノのラインで始まりベースソロに移ります、アンプ間もなく良い音で録音されたベース音好きです。アメリカ生まれのベーシストでここまでピッチのしっかりしている人が出てきたのですね1983年オクラホマ産まれです。
14曲目レナード・コーエンの“ハレルヤ”をフォーク調でピアノソロで弾きますが、キースのあの感じが出ますが「そのようなことは関係ありません(そんなの関係ない)」と思う素晴らしい演奏と配置です。素晴らしい満足度です。
e.s.tではありませんがわずかなあとにピアノ、ベース、鳴り物のフリーな演奏が隠れています。ただし静かで夢の一部のような感じです。
パリから届いた一枚は昨年と同様驚くべき一枚ででした。昨年凄いと思っていた、Tigranとか持ち帰ってくれた“Emile Parisien”と同じ感じになりました。


a time for eveything / Yaron Herman

Yaron Herman piano
Matt Brewer bass
Gerald Cleaver drums

1 Army Of Me
2 Stompin
3 Layla Layla
4 Interlude
5 Toxic
6 Neshima
7 Paluszki
8 Prelude No2 In B Flat Major Opus 35
9 Message In A Bottle
10 MMM
11 Monkey Paradise
12 In The Wee Small Hours Of The Morning
13 El Toro
14 Hallelujah

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3 コメント

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そーだったんですね (カノン)
2007-12-08 01:51:59
本国で売れてるのですね~。このアルバム、1曲目だけ試聴し
即買いしました。ビョークもですが、スティングの曲が
このようなアレンジで生まれ変わったことによろこびを
感じています。ジャケットのデザインもGOODですよね♪
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良く仕入れました (monaka)
2007-12-08 21:29:09
カノンさん、ごぶさたです、monakaです。
このアルバム、良く仕入れましたね。私軽いユーモア系かとジャケットで一度スルーしていました。
デザインいいのですがHermanの背中の曲がり具あいが多くのピアニストの一人みたいに思ってしまいました。
聴けば実力のある幅の広いピアノで驚きました。選曲もバラエティにとんで楽しいですね。
必ずこれから、展開していくピアニストと思います。
返信する
TBありがとうございます。 (oza。)
2008-01-10 21:26:56
自分でも、何故にコレを買ったのか?しばし思い悩むことが、未だにあるのですが(汗)
何か、琴線に触れるものがあったのだと思います。
結果的に、かなり意欲的なアルバムで楽しく聴くことができました。

しかし、巷で話題に全然挙がらなくとも隠れた意欲作ってのがあっていろいろ侮れません。

すぐに次作が出るか?が、興味津々です。

TBさせていただきます。
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