2019年より「motoGP」のカテゴリーに含まれる形で開催されてる、電気バイクを使った「motoE」ってレースを今日はご紹介します。まずはその名の通り、
エンジンではなくモーターとバッテリーを使って走るオートバイでのレースなのですが、外から見た感じでは、1つ下のクラスとなる「moto2」のマシンに
よく似たデザインをしています。本来なら搭載されてるパーツが全然違いますから、もっと「奇抜なデザイン」のマシンでも作れるはずですが、多分、空力を
考えると今の段階ではこのフォルムがまだ一番良いんでしょうね(笑) で、さらにその他の大きな特徴としては、まずモーターにはギアと言うものが存在
しないので、もちろんMT(マニュアルミッション)ではなく、AT車(オートマチック)となってて、クラッチがありません。なので左側のハンドルに付いてる
レバーはリアブレーキとなってて「自転車と同じ構造」になっています。もちろん通常のオートバイと同じ様に右足側にもリアブレーキが備わっているので、
各ライダーの意思でどちらを使ってブレーキングするか決めることが出来る仕様となっています。これちょっと不思議な感じですよね(笑) また「motoGP」
マシンが大体160kg程度の車重に対して、この「motoE」はバッテリーがかなり重いため、なんと250kgも車重があります。これが現時点ではブレーキシステム
に対して大きな負担となっており、今後の改善を求められる部分だったりする様です。さらに周回を重ねると、どんどんバッテリーとモーターが、とんでもなく
「過熱」してしまうのですが、現在はそれを空気とオイルを使って冷却しているのですが、それだけじゃ、まだまだ不十分で現在はドライアイスを使って冷却
する方法を模索してる感じらしいです。で、次は走りに関してですが、エンジンと違いモーターの場合、ピークパワーへの到達が異常に速いので加速や減速に
対してスロットルの操作が非常にシビアとなってるらしいです。なので、一歩間違えると直ぐにハイサイドを起こしてしまいそうになるため、ライダーはモーター
から生じる「回生ブレーキ」を上手く使いながらブレーキングしてる感じらしいです。ただし、それでも最高峰マシンと同等の速いトップスピード(300km以上)
を誇る割に、4スト250ccクラスの「moto3」よりサーキットタイムは遅く、そこに関しても今後のマシン開発の課題とされています。また足回りやブレーキステム、
サスペンションに関しては「moto2」のレギュレーションに習ったものとなっています、あ!そうそう言い忘れていましたが、車両もイタリアの「エネルジカ」と
言うメーカーでの「ワンメイク」となっており、完全に全車同じマシンで戦ってる状態でもある様です。まだまだ課題が多く、国際レースだとメインのレースとは
なっていない「motoE」ですが、将来を見据えるといずれエンジンを使ったレースはこの世から無くなり、こう言ったエコでスポーツ走行が出来るモーターを使った
マシンでレースが行われる日が間違いなくやってきます。それがどのタイミングなのか? はたまたいつからそうなるか? は、もしかするとこの「motoE」の進化
で決まるのかも知れません。フォルムも含め大きく変化する可能性も秘めていますから、楽しみでもありつつ、ほとんど音のしないレースをどう楽しむのか? 見る
側の進化も、同時に問われるのかも知れないですね(笑) さて、今日はそんな「motoE」と言う次世代の電気バイクを使ったレースをご紹介しましたが、いかが
だったでしょう!(笑)