一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

注文住宅を考えたら「住宅の考え方が180度変わる」住宅勉強会やセミナー、他では聞けない住宅や建築がわかるブログ。

新聞見出しの 「200年住宅」

2007年06月01日 17時16分38秒 | お勧め(建築編)
みなさん、こんにちは。ミタス一級建築士事務所の清水煬二です。

6月が始まりました。

昨日の新聞の朝刊の一面に、

現在の30年程度で建替えられている日本の住宅を 「200年住宅」 にするべく、リフォームの経歴を残して住宅の寿命を延ばすよう推進していく…というような内容が書かれていました。

大変喜ばしいことですが、一流のハウスメーカーも含めて現在の日本の住宅産業の考え方で造られた家では、どうがんばっても200年は無理でしょう。構造体に構造用集成材を使っていては、そこまで持ちません。通常の鉄筋コンクリートでも無理です。合板フローリングを接着剤で固めた工事方法では、メンテナンスも難しいです。

いずれにせよメンテナンスや維持方法を、もっと真剣に考えていかなくてはいけませんが、その考えは全くと言って良いほど無視されています。高利益、ノークレーム、見せ掛けの見栄え、どんな職人でも簡単に、が重視されているからです。


ようやく今月、新しい別会社を設立予定です。世界に誇れる高耐久で快適な住宅を造るためにはどうすれば良いのか、研究開発していくための会社です。ミタス一級建築士事務所ではなく、別会社にして資金を投下していきます。

高校2年生の初めに、「快適な住宅を設計したい」と考えて以来、それを実現するために進んできました。私の目標はそこからスタートしているのですが、自分が何を求めて、今は何をすべきかといつも自問しながら、人の目を気にせず走ってきたつもりです。


志を持って、30数年経ち、今年50歳になるのですが、高校2年生のときに考えた「快適な住宅」という短い言葉の重さや奥深さに圧倒されています。同時に、もっと突っ込んでチャレンジしていきたいという気持ちで一杯です。

機能や断熱性能、熱環境はもちろん、耐震性、耐久性、耐風性、耐水性、間取りや演出、健康問題、家族との住まい方…。あらゆる方面を満たさないと本当に「快適な住宅」は実現しません。

その中でも、住宅において日本が先進国と比べて一番劣っている耐久性は問題です。断熱性能は、大学時代から正しい知識をインプットし、経験を重ねてきたので、かなりの自信と信念を持って設計も現場指導もできるようになりました。

新聞の見出しではないですが、「300年の耐久性をもった住宅」にする方法が無いかと、イタリアのフィレンツエから帰って来てから模索してきました。

そういったことを含めて「快適な住宅」を研究開発していく法人会社を設立し、私自身が資金を出して学んでいきます。ここで、研究開発と実証を進め、少しづつ改良を重ねていきながら、本当に「快適な住宅」を追求していきます。

私の一生のテーマとして、少なくともあと20数年間、トータルで約55年間、今まで以上に追求していくつもりです。



ミタス 一級建築士事務所のホームページ  













コメント (2)
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