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【爆弾低気圧×寒冷前線(2012.12.06)】:石川県加賀地方からの見方(読み方)。

2012-12-06 22:22:00 | 自然・気象・災害

2012年12月6日。
日本海を横断する低気圧が急速に発達。
北陸~北日本の日本海側では記録的な暴風が吹き荒れた。

6日午前1時30分頃。
私は風の音で目が覚めた。

いつものように雨雲レーダーの確認。
石川~福井県の西に迫る細く延びた雨雲。
この雨雲こそが寒冷前線の帯である。
風の音が騒々しく眠れないので前線を追ってみた
*リアルタイムでTwitterに記録。



*雨雲レーダーに写る前線の位置(画像は気象庁/am1:35)。

この細い雨雲の西(北)には冷たい空気があり雨雲の東(南)は暖かい空気。
寒暖の空気の差が大きければ大きいほどに急激な気象変化が起こりやすい。
気象衛星画像で見れば北にある雲の塊から延びる前線がハッキリと確認。
*この時間は連続した風でなく突風が不規則に吹き荒れた。



*気象衛星に写る発達する低気圧と前線(画像は気象庁/am1:30)。

暴風をもたらす2つの要因としての低気圧の中心位置と前線(尻尾状の帯)。
石川県や福井県の場合は低気圧(992hPa)よりも前線の接近。
寒暖の衝突の移動は陸地に接近した午前3時頃に県内ではピークを迎えた。


*雨雲レーダーに写る前線の位置(画像は気象庁/am3:15)。

午前3時の雨雲レーダーが示す赤や黄色の強い雨の塊。
間もなく白山市~羽咋市周辺は暴風+雷雨に襲われる。
条件が重なればこの状況下の前後に竜巻なども発生しやすい。

【最大瞬間風速:石川県】
*石川県金沢/31.4m 南南西 am02:51
*石川県羽咋/29.3m 南西 am03:22
*石川県かほく/32.0m 西南西 am03:37

平均風速よりもヒステリックな瞬間風速をもたらす前線。
記載する数字はそのことを証明していると言えよう。
*かほく市の瞬間風速32メートルは観測史上の最大値。


*****

 

*午前3時の天気図(画像:tenki.jp)


*昼12時の天気図(画像:tenki.jp):台風24号の位置にも注目。

2つの天気図を比較し低気圧の移動速度と発達。
見方としては北上と共に前線の影響よりも低気圧の影響での暴風。
時間順に最大瞬間風速の値を追ってみよう。

<日最大瞬間風速>
*富山県泊:28.9 南西m am3:34
*山形県飛島:41.3m 西南西 am9:19
*新潟県両津:36.2m 西南西 am9:51
*秋田県秋田:30.4m 南西 am10:07

*青森県深浦:29.7m 西南西 am11:38
*北海道檜山地方奥尻:37.8m 西 pm2:21

*北海道留萌地焼尻:37.9m 西南西 pm7:15

石川と富山の最大瞬間風速の時間は前線の影響。
前線は午前6時には酒田市周辺を通過していることから、
午前9時~10時の新潟・山形・秋田地方に見られる、
瞬間風速の数値は低気圧(中心部)の接近が要因?


前線通過に伴う短くヒステリックな暴風とは異なり、

台風同様に徐々に風が強くなり最接近時に風速はピーク。
台風と異なるのは北上しながら低気圧が発達することで、
暴風の時間は低気圧が遠ざかっても弱くはならない。
*石川県は低気圧の中心から遠く発達も比較的穏やか。
*大停電を起こした11月の低気圧は中心が道南を横断、

(通称)爆弾低気圧の問題点は北上しながらの急発達。
と同時に近年、
日本海で発達する低気圧が頻繁に起きる気象条件。
その理由としての寒気の入り込みと暖かい日本海の海水。
さらに南からの湿った空気の影響。

正確なことは分からないが、
北の冷たい寒気の南下と南の暖気の北上。

その衝突を促進する偏西風の蛇行(位置)。

11月にアメリカ東海岸を襲ったハリケーン・サンディ。
2004年の9月8日に北海道を襲った台風18号。
何れも温帯低気圧(名称)に変わった後に再発達。
*北上と低気圧の発達=寒気と暖気の遭遇?

ハッキリとした原因を指摘する能力を私は持たないが、
今後も爆弾低気圧の数は増えてきそうな大気の流れ。

沖縄や九州同様に暴風に強い北国の整備。
真冬の大停電は命にも関わる事態の未来想定?
*しかし真冬の海水温は低温安定?
大気の衝突が原因か温暖な夏の海水温が原因か?

答えの出し方は見えないものの、
今後も注意深く観察したいと思う。



*****

*急速に発達した低気圧の影響で6日は北日本の日本海側で大荒れの天候となり各地で12月としては記録的な強風が吹き荒れた。
「爆弾低気圧」に該当する状態で北海道と東北では7日夜遅くにかけて暴風雪となる恐れがあり気象庁が警戒を呼びかけている。
気象庁によると6日、山形県酒田市で41.3メートル、北海道奥尻町で37.8メートルの最大瞬間風速を観測。
10分間の平均風速の最大値である「最大風速」は6日新潟県佐渡市で26.1メートルに達するなど島根県から北海道にかけての日本海側を中心に全国の約60地点で12月の最大記録を上回った。
強風の影響で新潟県では庭先で雪囲いの作業をしていた男性が風にあおられて転倒し足の骨を折るなど13人が重軽傷。
北海道でも6人が負傷した。
新潟県で延べ8294戸、北海道で5980戸が停電した。
秋田新幹線が最長3時間11分遅れるなど交通機関の乱れも出た。
低気圧は日本海を北東に進み5日午後3時の1008ヘクトパスカルから6日午前9時には988ヘクトパスカルにまで急速に発達した。
進行方向に暖気、背後に真冬並みの強い寒気があり気温差をエネルギーに発達したという。
同庁によると福岡市の上空約1500メートルの気温は5日午後9時に平年並みの0.8度だったのに対し低気圧が通過した後の6日午前9時には氷点下8.7度と真冬並みの寒気が流れ込んでいた。
(毎日新聞:2012年12月06日転載)

*JR北陸線は6日低気圧による強風の影響で特急列車が運休するなどダイヤが大幅に乱れた。
JR西日本金沢支社によると大阪発富山行き特急サンダーバード1号など上下線で特急45本と普通27本が運休や区間運休。
また運行した列車にも最大で4時間35分の遅れが生じた。
(MSN産経ニュース:2012年12月06日転載)

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