mimi-fuku通信

このブログを通して読み手の皆様のmimiにfukuが届けられることを願っています。

【音楽と音学】:JAZZの帝王/マイルス・デイビスを学ぶ(入門編)。

2011-10-23 23:53:00 | Pop&Jazz

 中日ドラゴンズがリーグ優勝を果した翌日に定例の出張で名古屋に行った。
 いつも通りに帰りの新幹線の時間までタワレコ近鉄店に立ち寄りCDを物色。
 お目当ては『クレンペラーのマーラー選集BOX』だったのだけど、
 Webで発表された予定価格よりも2割程度割高な価格設定に購入を見送り。
 替わりに購入したのが下記マイルス・デイビスのコロンビア選集だった。
 タワレコでの購入価格は6390円(22枚組)は1枚単価で約290円。
 シートなしの紙ジャケ仕様(LPオリジナルのミニ・レプリカ)は嬉しい誤算。
 今夜は少しだけマイルス・デイビスの話をしたいと思う。
 *下記参考価格は2011年10月23日現在の価格(Amazon)で大きく変動有。
 詳しい内容はAmazonは画像上をクリック、HMV(最下段)はURL上をクリック。
 また単品価格だけでなくポイントや纏め買い割引なども考慮する事が懸命です。

 Perfect Miles Davis Collection
 (20 Albums)
 EU輸入盤
 Sony Import

 【Perfect Miles Davis Collection (20Albums)】
 20タイトル:22枚組(参考価格:6198円)

 『Round About Midnight』(1957)
 『Miles Ahead』(1957)
 『1958 Miles』(1958)
 『Porgy And Bess』(1959)
 『Kind Of Blue』(1959)
 『Sketches Of Spain』(1960)
 『Someday My Prince Will Come』(1961)
 『Seven Steps To Heaven』(1963)
 『Miles In Berlin』(1965)
 『ESP』(1965)
 『Miles Smiles』(1967)
 『Nefertiti』(1968)
 『Filles de Kilimanjaro』(1969)
 『In a Silent Way』(1969)
 『Bitches Brew』(1970)
 『A Tribute To Jack Johnson』(1971)
 『On The Corner』(1972)
 『We Want Miles』(1982)
 『Star People』(1983)
 『Decoy』(1984)

 タワレコで購入した後に自宅に帰ってアマゾンの価格を確認。
 200円程度の価格差は範囲内で心穏やか。
 早速アルバムを聴いてみると思いのほかの音の良さに驚き。
 EU盤は約50ページの小冊子にフランス語と英語の解説付。
 更に調べると52タイトル70CDのオリジナル完全版も発売済み。
 23000円~24800円の現在価格は高価とみるか安価とみるか?
 ただし10年も前には予想もできなかった価格破壊は時代の象徴。
 “嬉しいような悔しいような”
 コアなマイルス・コレクターは心穏やかではないはず。
 私自身も上記20タイトルの内の5タイトル(国内盤)を所持し、
 4タイトルのコピーCD+4タイトルのカセット・テープは、
 購入する事に躊躇いがなかったわけではなかった。
 しかし先日NHK総合テレビで放送された、
 
『マイルス・デイビス:ライブ・イン・トーキョー1973』
 の当ブログ記事には多くの閲覧を頂き、
  http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/d/20110930
 更新に際してマイルスについて復習したばかりの我身には、
 何かの強い縁も感じマイルスの再学習を試みようと思った。
 
 先ずは上記のアルバム(選集)から必聴の5枚。
 『Round About Midnight』(1957)
 1.ラウンド・アバウト・ミッドナイト
 『Kind Of Blue』(1959)
 2.カインド・オブ・ブルー
 『Sketches Of Spain』(1960)
 3.スケッチ・オブ・スペイン
 『Nefertiti』(1968)
 4.ネフェルティティ
 『Bitches Brew』(1970)
 5.ビッチェズ・ブリュー

 1957年(昭和32年)~1970年(昭和45年)までの13年間の音楽の変化が、
 もし1人の人間のイメージからの創造だとすれば驚異的才能に脱帽。
 *大衆がモダンジャズに求める最大の効果を発揮するカクテル・ジャズの決定盤=1。
 *新たなジャズの方向性として提示されたモードはマイルスの最高傑作の呼び声高い=2。
 *ギル・エバンスとの共作はクラシック・アレンジとブラス・アンサンブルとの協演=3。
 *黄金のクインテット(1965~68年)の最後の作品はモダン・ジャズ音形の到達点=4。
 *革命的なエレクトリック・マイルスの始発点(音の実験)であり音楽史上の金字塔=5。
 以上選集の中からの5枚のオリジナル・アルバムを最初に学ぶ事が、
 マイルスを知る一番の近道になることに私は疑いを持たない。
 ~ネフェルティティについては異論もあろうがアコースティック・マイルス最後の作品であり、
 楽曲提供にマイルスのクレジットはなく若いジャズメンにアルバムを委ねた事も重要要素。

 さらに、

 
『In a Silent Way』(1969)
 *イン・ア・サイレント・ウェイ
 に聴かれる癒し効果(その実は緊張感の連続)はジャズの新しい世界の幕明けであり、
 1970年代のクロス・オーバー・ミュージックに大きな影響を与えた最重要作品。
 ただし、
 個人的な好みを言えば単純で聴きやすい、
 『1958 Miles』(1958)
 『Someday My Prince Will Come』(1961)

 等の甘いカクテル・ミュージック(ラブ・バラード)がお気に入り(笑)。 

 All Miles: the Prestige Albums
 (14 Cd's)
 USA輸入盤
 Concord

 【All Miles: the Prestige Albums (14 Cd's)】
 14タイトル:14枚組(参考価格:4785円)

 『DIG』(1951)
 『AND HORNS』(1951)
 『COLLECTOR'S ITEMS』(1953)
 『BLUE HAZE』(1954)
 『WALKIN'』(1954)
 『BAG'S GROOVE』(1954)
 『MILES DAVIS AND THE MODERN JAZZ GIANTS』(1954)
 『THE MUSINGS OF MILES』(1955)
 『MILES DAVIS AND MILT JACKSON QUINTET』(1955)
 『THE NEW MILES DAVIS QUINTET』(1955)
 『STEAMIN'』(1956)
 『WORKIN'』(1956)
 『RELAXIN'』(1956)
 『COOKIN'』(1956)

 マイルスの作品をコレクションする時に必要なレーベル(レコード会社)の探索。
 大きく4つに分けると、
 *Blue Noteブルーノート(日本ではEMIミュージックが版権)
 *Prestige:プレステッジ(日本ではビクターからユニバーサルに版権移動)
 *Columbia:コロンビア(日本ではCBSソニーが版権)
 *Warner:ワーナー(日本ではワーナーが版権)
 があり、
 その他にもCapitol:キャピトル、Savoy:サボイ等に音源が残るようだ。
 2つ目の紹介BOXとなる、
 【All Miles: the Prestige Albums (14 Cd's)】
 については実は先程注文したばかりで手元に現物は未だない。
 今日現在のアマゾン価格は4785円(1枚単価約342円)。
 ただし入荷に2~3週間かかるとの情報は、
 アマゾンからのメールによると11月11日~18日の出荷予定。
 プレステッジ時代の名盤として、
 『BAG'S GROOVE』(1954)
 『MILES DAVIS AND THE MODERN JAZZ GIANTS』(1954)
 『STEAMIN'』(1956)
 『WORKIN'』(1956)
 『RELAXIN'』(1956)
 『COOKIN'』(1956)
 が入門編として著名(56年の4枚はマラソン・セッションとして名高い)であり、
 プレステッジの録音には、、
 ソニー・ロリンズ、ミルト・ジャクソン、ケニー・クラーク、J.J・ジョンソン、
 ジョン・コルトレーン、レッド・ガーランド、ポール・チェンバース、P.J・ジョーンズ
 更に、
 アート・ブレイキー、チャーリー・パーカー、セロニアス・モンク、ホレス・シルバー
 等のJAZZ史を飾るビッグ・ネームも目白押し。
 
1951年(昭和26年)~1956年(31年)までのプレステッジ録音は古いものの、
 音の変化(録音技術)を楽しむのもBOX買いの醍醐味かもしれない。

 先に紹介した、
 【Perfect Miles Davis Collection (20 Albums)】
 の音の良さには誰もが驚くだろうと思われるが、
 特に、
 『In a Silent Way』(1969年=昭和44年)
 の静寂は耳に優しく近年の工夫のないデジタルサウンドが安っぽく聴こえる。
 *特に日本で録音されるJ-Popの平坦な音響表現には落胆するばかりだ。
 JAZZファンにオーディオ・ファンが多い理由としての徹底的な趣味性。
 多くの場合、
 モダン・ジャズの名盤は3~5つの楽器音に集約されることで、
 音の聴き分けが比較的容易なため輪郭や分離に誤魔化しはきかない。
 鑑賞者が音を学ぶ事へのこだわりは、
 オーディオ機器の発展に大きく寄与したと思われ、
 精密な機器の開発は1980年前後にピークを迎え、
 高額な輸入スピーカーが飛ぶように売れ、
 FM雑誌やオーディオ専門誌が書店の書棚を埋めた。

 マイルスの廉価BOXセットの魅力は、
 そうした“音を学ぶ手段”としても最適であり、
 その点でも、
 1957年(昭和32年)~84年(昭和59年)をカバーする、
 【Perfect Miles Davis Collection (20Albums)】
 は理想的なサウンド・チェック・アルバムとしてお勧めできる。

 

 レコードコレクターズ増刊
 マイルス・ディヴィス・ディスク・ガイド
 監修:村井康司
 ミュージックマガジン:2000円

 レコードコレクターズ増刊
 『マイルス・ディヴィス・ディスク・ガイド』

 さて問題は輸入盤購入の場合には日本語の解説書がついてこない。
 そんな心配を吹き飛ばすように10月19日(僅か4日前)に発売された、
 『マイルス・デイビス・ディスク・ガイド』
 は国内で販売された正規マイルスの全アルバムを網羅。
 タイトル、アルバム・イメージ、収録曲、録音年月日、演奏メンバーの記載や、
 アルバムごとの楽曲解説は輸入盤購入者には強い味方。
 冊子のボリューム考えると2000円は高価に感じる人もおられようが、
 資料としての価値は入門者には最適。
 ビギナー・コースの私めも早速に近所の書店で購入し、
 現時間も書籍を確認しながらPCに向っている始末だ。


 マイルス・デイビス自叙伝〈1〉
 (宝島社文庫)
 マイルス デイビス
 クインシー トループ
 宝島社:840円

 『マイルス・デイビス自叙伝Ⅰ(宝島社文庫)』
 (著)クインシー トループ (訳)中山 康樹

 マイルス・デイビス自叙伝〈2〉
  (宝島社文庫)
 マイルス デイビス
 クインシー トループ
 宝島社:840円

 『マイルス・デイビス自叙伝Ⅱ(宝島社文庫)』
 (著)クインシー トループ (訳)中山 康樹

 最後の紹介はマイルスの自叙伝。
 手元にある自叙伝は、
 『完本:マイルス・デイビス自叙伝(JICC出版)』
 1991年新装版の単行本は1冊2800円。
 宝島文庫の自叙伝は同じ内容を2冊に分冊。
 内容が大人向けは否めないもののマイルス入門には必需品。
 ひとつだけ気に入った言葉を転載しよう。
 「ミュージシャンは自分が生きている時代を反映する楽器を使わなきゃダメだ。
 自分が求めているサウンドを実現してくれるテクノロジーを活用しなきゃならない。
 エレクトリックが音楽をダメにすると考える純粋主義者はゴマンといるが、
 (しかし)音楽をダメにするのは“どうしようもない音楽”そのものなんだ。
 正しく演奏できる立派なミュージシャンを選ぶ限り、
 エレクトリック自体に何の問題もない。
 そのことに気付いていない奴等がいまだに(ゴマンと)いる。」
 それは音楽だけに当て嵌まる金言ではない。
 テクノロジーの変化を受け入れない総ての人々に通じる言葉だろう。
 そうした“言葉の意味”については別の機会に譲ろう。

 *マイルスが語る“正しく演奏できるミュージシャンを選ぶ”は帝王の帝王たる所以であり、
 前記した“1人の人間のイメージからの創造だとすれば驚異的才能”の答えとしても注目。
 と同時に多くの若い才能を発掘・育成し世に送り出した功績は何物にも変え難い。


 <参考:コロンビア・イヤーズ>

 Complete ColumbiaAlbum Collection
 USA輸入盤
 Sony

 『The Complete Columbia Album Collection(70CD)』
 52タイトル:70CD+1DVD(コロンビアのオリジナル全作品収録)
 参考価格:24800円(EU盤もあり参考価格として23000円)

 怒涛の70CD+1DVDはコレクターズ・アイテムとして一生のお宝になりそう。
 ただしライブ・アルバムも多く高度な演奏表現は中級以上向きの作品群。
 でも小遣いに余裕があれば買って損なし(全集の発売は2010年)。
 没後20年の記念企画と思われ品切れ後は二度と手に入らないかも?
 私も含め思案の為所です(笑)。

 <参考:ワーナー・イヤーズ>

 the Warner Years 
 1986-1991 
 USA輸入盤
 Warner Bros UK

 『Miles Davis: The Warner Years 1986 -1991』
 7タイトル:5CD(ワーナーのオリジナル作品選集。
 ~2011年10月25日発売予定(参考価格:3567円)
 *タワレコ(曲目リスト)→ http://tower.jp/item/tracks/2956586

 『TUTU』(1986)
 『Music From Siesta』(1987)
 『Amandra』(1989)
 『Dingo』(1990)
 『Live Around The World』(1987~91)
 『Live at Montreux』(1991)
 『Doo-Bop』(1991)
 からの編集+
 『Rarities & Studio Guest Appearances』

 これまでベスト盤のなかったワーナー・マイルスのお薦め盤。
 *12月7日に国内盤ベスト(1500円:1CD)が発売予定。
 タイトルごとのCDではなく詰め込み編集は残念ながら、
 晩年のマイルスを廉価で聴きたい向きには迷う事なし。
 ただしブラック色が強くジャズの概念からは遠く離れるため、
 個人的には苦手なサウンドは否めない。 

 <参考:アット・モントレー>

 ザ・コンプリート・マイルス・デイヴィス
 アット・モントルー 1973-1991
 国内盤DVD(10枚組)
 WHDエンタテインメント

 『ザ・コンプリート・マイルス・デイヴィス・アット・モントルー』
 DVD10枚組(1973年~91年のモントレーでのライブ映像)
 ~2011年11月2日発売予定(参考価格:14665円)
 
 2002年に20枚組CDとして販売された作品の映像版。
 1973、84、85、86、88、89、90、91年のライブ映像+インタビュー映像。
 84年と85年が昼夜の演奏に分かれる10枚組はエレクトリック・マイルスの決定版。
 モントレーは言わずと知れたジャズ・フェスティバルの聖地。
 個人的には85年のLDを所蔵しているが73年新宿と比較し視覚効果も大きく変化。
 また独特なファション・センスは時代と音楽に合わせたマイルス・スタイル。
 と映像を観てもいないので想像の域は出ませんが…。
 国内盤10枚組(字幕付:984分+特典114分)で定価20000円は超破格。
 でも迷う心は不況風。
 …。
 今夜はここまで。


 <参考:HMV>

 【Perfect Miles Davis Collection (20Albums)】
 
*HMV.hp→ http://www.hmv.co.jp/product/detail/4174364

 【All Miles: the Prestige Albums (14 Cd's)】
 
*HMV.hp→ http://www.hmv.co.jp/product/detail/3983231

 『The Complete Columbia Album Collection(70CD)』
 
*HMV.hp→ http://www.hmv.co.jp/product/detail/3697934

 『Miles Davis: The Warner Years 1986 -1991』
 *HMV.hp→ http://www.hmv.co.jp/product/detail/4203075

 *EMI→ http://www.emimusic.jp/artist/m-davis/#

 
*資料
 http://www.amazon.com/Miles-Davis/e/B000APO6V4/works/ref=ep_artist_tab_w

 

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【気になる!】:タイの水害、リビア情勢、TPP等を絡めて語ろう。

2011-10-23 08:02:11 | mimifuku

 昨日(2011年10月22日)は後期高齢者3人を乗せて、
 福井県勝山市の恐竜博物館→白山スーパー林道→白川郷へとドライブ。
 気になる天気も一度も傘をさすこともなくスーパー林道では青空もチラリ。
 三方岩から白川郷方面へと下る時は見事な虹のアーチ。
 石川県側スーパー林道は青空も展望する白山山頂付近は黒い雲。
 更に岐阜県方面は強い風に雨上がりの路面は運の良さ。
 「平素の行いが総て出たね。」
 と車内で大笑い。
 
 気になる出来事は、
 恐竜博物館では70歳以上の高齢者は料金無料。
 評判の悪い?
 後期高齢者医療制度(負担金)と高齢者への配慮。
 後期高齢者医療制度と医療カードの特典。
 外出しない高齢者に、
 外に出てお金を使ってもらうカードとポイント。
 公共料金と後期高齢者の行動推進。
 何かのヒントに成りそうな気がした。

 お出かけでは、
 恐竜博物館敷地内の“うまいもの祭”や、
 スーパー林道:900~1100m周辺の紅葉の見頃や、
 白川村では街道フェスティバルが開かれており、
 道すがら郷土衣装を着た町娘の華やかさもあり、
 8時から5時までの楽しい時間を過ごした。

 2011年10月23日:朝の“気になる”は、
 タイ・バンコクへの浸水被害の拡大。
 日本で考える洪水被害と比較し感じる、
 排水能力と浸水被害の長期化。
 総雨量と排水能力のバランスがどうなっているのか?
 浸水被害が起きている工業団地は沼状の地形なのか?
 分からないことだらけだ。
 と同時に、
 日本国内なら激甚災害や災害保険の適用など、
 タイ現地では日系企業の被害総額の試算がどのような数字か?
 今後日本企業に対する日本国民の負担の有無。
 さらにタイの人的被害と日本からの資金援助(募金を含め)。
 報道を見る限り分からないことだらけだ。

 2011年10月23日の“気になる2”は、
 アラブの今後とカダフィ後のリビア。
 独裁者の最後は例の如く憐れだ。
 早い時期に国外逃亡(亡命)することは、
 独裁者にとって容認できない手段なのだろう。
 新しいコミニュケーション・ツールが生んだアラブ革命。
 リビアの選択は民主化かイスラム化か?
 個人崇拝を強制されたリビア国民の解放。
 それは民族対立の激化や、
 既存権力の弾圧・排除等の問題。
 
 イスラムの教義に基づいた男尊女卑。
 アラブの民主化運動と今後の展開。
 ロシアや中国の民主化推進運動(アラブの春)への懸念と、
 既に民主化が確立した国家での新しい格差(社会差別)問題。
 激動の社会は、
 世界恐慌後の歴史を繰り返そうとしているのか?
 気になる問題は尽きない。

 最後の“気になる”は、
 TPP問題の是非。
 当ブログ過去帳には、
 TPP(環太平洋経済連携協定)はどうだろう?
 自由貿易を声高に叫ぶ輸出産業グループ。
 関税撤廃で窮地におかれる日本の農業(漁業・林業)。
 食を守れの大義名分の尊重。
 海に囲まれた軍事弱国日本の食の生産。
 私はTPPの参加には慎重であるべきだと考える。
 今後日本との最大貿易国となるだろう中国の不参加。
 日本が率先して環太平洋の経済協定に参加するメリットは?
 一部輸出に岐路を見出し、
 日本の生命線である国内産業の崩壊。
 国内の規制緩和により地方経済に何が起きているのか?
 さらなる規制緩和は日本の労働力に何を引き起こすのか?
 デフレ経済を促進する安価な海外食物がさらなる重石にならないか?
 国内労働力が疲弊しているにもかかわらず、
 さらに他国の安価な労働力に依存する方策。
 何かが間違っているように感じる。

 TPPに参加しないことで経済圏からの孤立?
 しかし、
 大国中国が参加しないと決めているTPPに、
 事を性急にする必要はないのではないか?
 日本が守るべき“食の自給率”の安定。
 言っている事とやっている事に大きな違いはないのか?
 米豪の食量輸出の思惑に乗っかるだけで悲惨な結果にならないか?
 日本経済の停滞打破の方策としてTPPに参加する前に、
 過大評価されている日本の円の是正。
 過大評価された通貨レートによって、
 高価な労働力を余儀なくされる日本の不利。
 何かが間違っているように感じる。

 先進国が共通に抱える高価な労働力と、
 先進国の国民が求める安価な流通商品。
 しかし、
 各国共通に(有事を想定し)守るべきものはあるはず。
 2010-11-13 14:00:00
 
 と文字にしている、
 1年前(11月13日)の考えに変わりはない。
 日本の官僚機構(行政機関の中枢)が推進し続ける、
 “価格を安くする事が国民の生活安定に寄与”
 するとの思考は税収の大幅な悪化を生み、
 膨大な借金を後世に背負わせた。
 
 公務員目線での生活安定の推進は、
 労働条件格差や地域間格差を生んだ。
 それでも懲りない、
 “価格を安くする事が国民の生活安定に寄与”
 と同時に、
 “国際競争力を高める手段としての合理化推進”
 との理念に取り憑かれている、
 過去に縛られた愚かな頭脳の中枢機構(=思考の固定化)。
 しかし、
 民間人の代弁者であるべき政治は何もできない。

 目先の欲と国家の未来。
 世界の不穏な動きと流動化する国際情勢。
 *更に人間の増加と人間が生み出す自然環境の変化。

 守るべきは、
 自給自足の維持(国民の食の安全&職の安定)と、
 国民のアイディンティ(主体性:自発的行動)の持続。
 *有事における安定した食の配給能力と国家のモチベーション。

 行政が推進した理想と現実(=東日本大震災の現実)。
 想定外は二度とあってはならない。

 【追記:タイの洪水被害について】

 日曜日の朝をのんびりと朝食をすませ朝刊に目を通す。
 タイの洪水被害についての共同通信の記事。
 *プピポン・ダムでの1~9月の総雨量が1100㍉。
 *陸地を覆う水(20日)の総量:1500億立方メートル(徳山ダム22個分)。
 *工業団地:アユタヤと首都:バンコクの海抜は平均約2m(勾配が極めて少ない)。
 被害原因。
 *年を通しての長期的な大雨。
 *森林伐採と乱開発。
 *農地を犠牲にした開発事業。
 興味深い箴言(事業家:タン・パサコナティー氏)。
 「我々は自然を傷つけ欲しい物を手に入れてきた。
 自然が我々から取り返すときがきたということだろう。」
 2011-10-23
 10:00追記

 PCを開く前に新聞には目を通そう(苦笑)。


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