プレミアムシアター
『バーンスタイン没後20年(3週連続)』
<第1週>
*バーンスタイン・イン・ヘーヒスト
*メイキング・オブ・”ウエスト・サイド・ストーリー”
~NHK-BShi:2010年10月 9日(土)午後10時42分~午前2時40分
~NHK-BS2:2010年10月18日(月)午前0時40分~4時40分
<第2週>
*ブロードウェイ・ミュージカル:キャンディード
*ドキュメンタリー:レナード・バーンスタイン・リフレクションズ
~NHK-BShi:2010年10月16日(土)午後10時~午前2時
~NHK-BS2:2010年10月25日(月)午前0時40分~4時40分
<第3週>
*バーンスタインのマーラーの交響曲第5番(リハーサル付き)
*バーンスタインのマーラーの交響曲第9番(リハーサル付き)
~NHK-BShi:2010年10月23日(土)午後10時~午前2時
~NHK-BS2:2010年11月 8日(月)午前0時40分~4時40分
~全3週分のBS2での<再放送>は日曜日の深夜です。
第3週のみ1週間遅れ(11月8日=7日深夜)の放送となります。
<mimifukuから一言>
レナード・バーンスタイン。
1970~80年代に帝王:カラヤンや重鎮:ベームとともに、
日本では絶大な人気を博した大指揮者のひとりであり、
指揮をしながらのピアノ演奏(協奏曲)も著名。
また、
『ウェスト・サイド・ストーリー』、『オン・ザ・タウン』、『キャンディード』
などのミュージカルでは親しみやすいメロディーを創作。
さらに、
交響曲『エミリア』や『チチェスター詩篇』などのクラシック作品。
陽気で話好きの作曲家:レニーへの評価は日米では違った存在。
日本人の知るバーンスタインの顔は指揮者として立位置。
特にマーラー指揮者としての地位は不動であり、
数々の名演奏を残しています。
以前にも記述した土屋邦雄さんの談話を再記述。
~土屋さんはベルリン・フィルのヴィオラ奏者として42年余り在籍。
バーンスタインが一度だけのベルリン・フィルを指揮したマーラーについて、
「マーラーの第9番ってバーンスタインが振るまでは、
あれほど悲痛な曲とは考えていなかった。
バーンスタインはリハーサルから泣いてるんだから。
以後ベルリンでもマーラーの第9は“イイゾ”と注目するようになった。」
このバーンスタインが演奏した1979年のマーラーの第9交響曲(ニ長調)は、
CDとなって市販されています。
~ただし一般向けの演奏とは言いがたくファースト・チョイスとしては不向き。
バーンスタインの第9番ならコンセルトヘボウがお薦めです。
9月に偶然名古屋のタワレコで、
バーンスタインのマーラー全集(グラモフォン)をセール販売していたので購入。
1,5,9をCD&2,3,6をMDで持っていたのですが4990円なら良いかと。
~全集にはCBSソニーのものを含め音源2種+映像でも1種が存在。
購入後特に気に入っているのが第3番の最終楽章(愛が私に語ること)。
~第3番はアバドのルツェルンを聴いてから“お気に入りの曲”に浮上。
先日もヤンソンスのコンセルトへボウがBSで放送されご満悦。
交響曲としては異例の6楽章(愛が私に語ること)の響き(単体)は、
ワーグナーの『ジークフリート牧歌』を彷彿させる隠れた名曲。
~クライマックスの稀有壮大な合奏はバーンスタンの面目躍如。
マーラーの第2番『復活』と第3番の演奏はニューヨーク・フィルの歴史的名演。
~第2番は1987年4月の録音、第3番は1987年11月の録音。
もし機会があれば是非お聴きください。
話はそれましたが、
今回の放送<第3週>で紹介される交響曲は第5番と第9番。
第5番の第4楽章(全5楽章)はダーク・ボガードの名演技で誉れの高い、
映画『べニスに死す』の挿入曲。
「葬送行進曲」と命名される第1楽章。
「嵐のように激動して最大の激しさで」と記される第2楽章。
「力強く早すぎず」と指示されているスケルツォはホルンの響きに注目。
「とてもゆっくりと」は前出の美しいアダージェット。
「生き生きと」と表示される最終:第5楽章のラストに向けての高揚感は劇的。
マーラーの交響曲では1番『巨人』と並ぶ最もポピュラーな1曲です。
バーンスタイン&ウィーン・フィルの贅沢な演奏をお楽しみください。
第9番は先にも紹介しましたが“マーラー芸術の頂点”として君臨。
悲劇か耽美か愛か?
バーンスタインの演奏は概ねテンポが遅く感情の揺さぶりが顕著。
劇的な表現を望むならバーンスタインの右に出るものはいません。
耽美(儚く美しく)な演奏を望むならカラヤンのライブ演奏は空前絶後。
愛に満ちたマーラーは近年のアバドの神がかり的な演奏が最右翼。
マーラーが自らの“死”と真正面から向き合った、
クラシック音楽の至宝『交響曲第9番二長調』を是非ご鑑賞ください。
余談ながらマーラーはユダヤ人として知られ、
初めてマーラー全集を完結させたバーンスタインもユダヤ系ロシア移民。
~モーリス・アブラヴァネル指揮:ユタ交響楽団が最初の全集とされる。
フルトヴェングラー、カラヤン、ベームなどの著名なドイツ系の指揮者が、
ブルックナー(オーストリア)には執心だったのに対して、
マーラーには距離を置きました。
ドイツ人とユダヤ人の傷跡(暗い過去)。
バーンスタインの最初の全集(1~9:CBS)は1968年でその録音の殆どが、
ニューヨーク・フィル(8番:千人の交響曲だけがロンドン響)の演奏でした。
マーラーに光をあてたバーンスタインの功績。
バーンスタインを語るには枚挙に暇がありません。
~以下NHKホームページより記事転載。
今年没後20年のアニバーサリー・イヤーを迎えた、
音楽家レナード・バーンスタイン(1918-1990)。
アメリカ出身の指揮者として初めて国際的名声を獲得し、
カラヤンと並び20世紀後半の楽壇を牽引しました。
しかし帝王ぶることなく聴衆や仕事仲間から、
"レニー"の愛称で親しまれたバーンスタインは、
オーケストラ指揮者、ピアニスト、
シンフォニーからブロードウェイ・ミュージカルの作曲家、
教育者、TV司会者としてまさに八面六臂の活躍で
「音楽の魅力を全世界に伝えた伝道師」だったのです。
<第1週>
『バーンスタイン・イン・ヘーヒスト』
バーンスタインの自作の指揮はもちろん、
「ラプソディ・イン・ブルー」でのピアノ弾き振りもお楽しみください。
バーンスタインの映像はその多くがDVD化されていますが、
この公演はDVD未発売でファン待望のレア映像ともいえます。
【曲目】
1.「キャンディード」序曲(バーンスタイン)
2.ラプソディ・イン・ブルー(※)(ガーシュウィン)
3.交響曲 第3番(コープランド)
4.「ウエスト・サイド・ストーリー」から シンフォニック・ダンス(バーンスタイン)
5.星条旗よ永遠なれ(スーザ)
【管弦楽】ニューヨーク・フィルハーモニック
【指揮とピアノ(※)】レナード・バーンスタイン
収録:1976年6月8日、9日(標準画質)
フランクフルト・100年ホール
*ドキュメンタリー
『メイキング・オブ・”ウエスト・サイド・ストーリー”』
バーンスタインがホセ・カレーラスやキリ・テ・カナワといった、
オペラ歌手を起用して指揮した自作ミュージカルの大ヒット・アルバムの、
レコーディングの舞台裏を追った作品。
【出演】
レナード・バーンスタイン、ホセ・カレーラス、キリ・テ・カナワ
タティアナ・トロヤノス、カート・オルマンほか
【監督】
クリストファー・スワン
制作:1984年9月(16mmフィルムからのHD化)
ニューヨークのRCAスタジオ
<第2週>
*ブロードウェイ・ミュージカル:『キャンディード』
同時期に作曲された「ウエスト・サイド・ストーリー」ほどの、
大成功を収められなかった「キャンディード」ですが、
バーンスタイン自身は魅力的な音楽が並ぶこの作品を、
靴の中の小石と大変気にかけ、
晩年まで幾度も改訂を繰り返しました。
【作曲】レナード・バーンスタイン
【脚本】ヒュー・ホイラー
【作詞】リチャード・ウィルバー
【出演】(キャンディード)ポール・グローブズ
(クネゴンデ)クリスティン・チェノウス
(オールドレディー)パティ・ルポン
(パングロス博士)トーマス・アレン
収録:2004年5月ニューヨーク
エイブリー・フィッシャー・ホールで収録
*ドキュメンタリー:『レナード・バーンスタイン・リフレクションズ』
1978年にペーター・ローゼンが監督した傑作ドキュメンタリー。
この天才音楽家の素顔に迫ります。
【出演】レナード・バーンスタインほか
【監督】ペーター・ローゼン
制作:1978年-2008年
ペーター・ローゼン・プロダクション
<第3週>
『バースタインのマーラー』
今日のマーラー・ブームの先駆者として知られる指揮者バーンスタインは、
1970年代に世界の名門オーケストラとマーラー交響曲全集を映像として記録。
今回はウィーン・フィルと録画した交響曲第5番と第9番を、
バーンスタインのマーラー解釈を読み解く貴重なリハーサル風景も併せて、
お楽しみいただきます。
*バーンスタインのマーラーの交響曲第5番(リハーサル付き)
【演奏】
管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:レナード・バーンスタイン
収録:1972年4月12-19日(35mmからのHD化)
ウィーン楽友協会・大ホール
*バーンスタインのマーラーの交響曲第9番(リハーサル付き)
【出演】
管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:レナード・バーンスタイン
収録:1971年3月10日(35mmからのHD化)
ベルリン・フィルハーモニー
~以下関連番組を紹介。
【関連番組Ⅰ】
こだわり人物伝
『バーンスタイン:愛弟子が語る』(全4回)
放送:10月6日 PM10時25分~
第1回・衝撃の出会い
放送:10月13日 PM10時25分~
第2回・ヨーロッパの伝統VSアメリカの星
放送:10月20日 PM10時25分~
第3回・作曲家としての遺言
放送:10月27日 PM10時25分~
第4回・最後のレッスン
ことし没後20年を迎えたレナード・バーンスタイン。
華やかで躍動感あふれるその響きは、
今も世界の音楽ファンを魅了し続けている。
バーンスタインの愛弟子。
指揮者・佐渡裕がNHKのスタジオにこもり、
師とすごした足かけ4年の体験を丸1日語り尽くした。
英語が苦手だった佐渡の殻を破ってくれた最初のレッスン。
ウィーンフィルと衝突したリハーサル。
作曲家としての複雑な思い。
そして教育に命を燃やした最後の日々。
さらに、
第1回では佐渡はバーンスタインから受けた、
最初のレッスンをとらえたホームビデオを初公開!
佐渡裕が絶妙のトークで描き出した、
バーンスタインの素顔を4回にわたって送る。
*プレミアム8『佐渡裕・バーンスタインを語る』
~2010年11月25日(木)午後8時~9時 :NHK-BShi
【関連番組Ⅱ】
映画「ウエスト・サイド物語」
~NHK-BShi :2010年10月 9日(土)午後8:00~午後10:43(163分)
【出演】:ナタリー・ウッド、リチャード・ベイマー、
:リタ・モレノ、ジョージ・チャキリスほか
【制作】:ロバード・ワイズ
【原作】:ジェローム・ロビンス、アーサー・ローレンツ
【脚本】:アーネスト・レーマン
【撮影】:ダニエル・L・ファップ
【音楽】:レナード・バーンスタイン
【振り付け】:ジェローム・ロビンス
【監督】:ロバート・ワイズ、ジェローム・ロビンズ
~1961年 アメリカ ロバート・ワイズ・プロ制作~
【関連番組?Ⅲ】
プレミアムシアター
『カラヤン&スカラ座のレクイエム』(ヴェルディ作曲)
~ハイビジョン・リマスター版~
~NHK-BShi :2010年10月20日(土)深夜枠(時間未確定)
【出演】:レオンタイン・プライス(ソプラノ)、フィオレンツァ・コッソット(アルト)
:ルチアーノ・パヴァロッティ(テノール)、ニコライ・ギャウロフ(バス)
【合唱】:ミラノ・スカラ座合唱団
【管弦楽】:ミラノ・スカラ座管弦楽団
【指揮】:ヘルベルト・フォン・カラヤン
【映像監督】:アンリ・ジョルジュ・クルーゾー
~収録:1967年1月:~ミラノ・スカラ座