みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

プールした裏金って!これって「公金横領」だよ!/岐阜県庁裏金事件

2006-07-07 22:10:45 | 岐阜県裏金問題
一昨日の7月5日の朝、岐阜県に激震が走った。

この日は、テポドンで日本中に激震が走った朝でもあるんだけど、
わたしはまず、岐阜新聞朝刊スクープで目が覚めた。


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 「県、億単位の裏金/旅費など不正蓄積/98年度、県職組口座に集約」

 県の本庁や現地機関の一部の課が、旅費や食糧費などを財源に不正経理によってつくったプール金が、一九九八(平成十)年度、県の出納当局の指示で県職員組合関係の金融機関口座に一括して集められていたことが四日、分かった。総額は億単位に上った。この裏金口座には現在も億単位の残高があるとみられる。組織的ともいえる、不透明な公金処理に県民の批判が高まるのは必至だ。
  九五年に「官官接待」が全国的に問題となり、情報公開を求める機運が高まった。県は、もともと不適正な会計処理でつくられたプール金が表面化するのを避ける狙いもあり、九八年度に同組合関係の口座にまとめ、集中管理するようにしたとみられる。
 プール金は、県組織の一部の課や室に慣習的に存在し、それぞれの会計担当職員らの管理で飲食費や交際費などの運営資金として使われていた。
 岐阜新聞社の取材に対し、複数の関係者は、県の出納当局から九六、九七年度、プール金を使わないように指示があった後、九八年度になって同組合関係の口座にプール金を振り込むようにと指示があったとしている。
 その後も、二〇〇一年には当時の県中山間農業技術研究所の不正会計や、県職員の公金着服が明らかになるなどし、県は会計処理の適正化を進めているが、同組合関係の裏金口座については、公にできないまま、その処理に苦慮してきたとの証言もある。
(岐阜新聞朝刊トップ2006.7.5)
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なんと、1億円を超える県民の税金が、
職員に不正に騙し取られて職員組合の金庫に眠っていた、というのだ。
これって職員からみれば「裏金」かもしれないけれど、
市民からみれば、「公金横領」という立派な犯罪でしょ。

長年県庁ぐるみで、犯罪に手を染めていたとは!
それを知っていながら口をつぐんでいたばかりか、
この県民の血税を湯水のように使って
昔から飲み食いしていたんでしょ。

この岐阜県の裏金事件の発端は、1997年の「フライディ」。
スクープ FAX一本で200万円
岐阜県庁『ウラ金作り」の決定的証拠を入手!

 
(1997年3月12日号)
疑惑の裏金の入手方法はきわめて具体的。
・・・・・・・・『200万円は現在も実行委員会の口座に残っている」
(県工業振興課・青山二美課長)と訂正し、請求書の書き換えを指示したこと、
そのようにして200万円の『裏金』を捻出したことを認めたのである。
では、その金を県に返金するかとの問いに「今のところそのつもりはない」と
答えた。さらに「これでは、もし自分たちで飲み食いしたものを
このウラ金から捻出つもりだったのかと非難されても仕方ないですよね」
と問うと、黙り込んでしまったのである。
この問題について、梶原拓知事は、「食糧費などの問題は、
つねづね厳しくいってるのでご指摘の件は到底考えられないが、
早急に対応させる」と語った・・・・・・・・・・・・・


このスクープ記事の実行委員会文書をめぐって
わたしたちは情報公開訴訟で8年間も争ってきたのだ。

それどころか、この裏金問題を追求しようと請求した公文書を、
最高裁で負けたのに、組織ぐるみで破棄したんでしょ!

1月の知事のわたしたちへの謝罪はなんだったの、
職員たちは古田知事までだましていたの、
と、どうにも怒りがおさまらない。

疑惑の裏金づくり「公文書破棄・紛失に関する質問書」に対して
岐阜県知事から回答書(1/12)


願わくば、
岐阜新聞のスクープ記事が8年前だったらと悔やまれる。


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岐阜新聞2006.7.5朝刊社会面
「県、億単位の裏金/旅費など不正蓄積/98年度、県職組口座に集約」
 県の本庁や現地機関の一部の課が、旅費や食糧費などを財源に不正経理によってつくったプール金が、一九九八(平成十)年度、県の出納当局の指示で県職員組合関係の金融機関口座に一括して集められていたことが四日、分かった。総額は億単位に上った。この裏金口座には現在も億単位の残高があるとみられる。組織的ともいえる、不透明な公金処理に県民の批判が高まるのは必至だ。
  九五年に「官官接待」が全国的に問題となり、情報公開を求める機運が高まった。県は、もともと不適正な会計処理でつくられたプール金が表面化するのを避ける狙いもあり、九八年度に同組合関係の口座にまとめ、集中管理するようにしたとみられる。
 プール金は、県組織の一部の課や室に慣習的に存在し、それぞれの会計担当職員らの管理で飲食費や交際費などの運営資金として使われていた。
 岐阜新聞社の取材に対し、複数の関係者は、県の出納当局から九六、九七年度、プール金を使わないように指示があった後、九八年度になって同組合関係の口座にプール金を振り込むようにと指示があったとしている。
 その後も、二〇〇一年には当時の県中山間農業技術研究所の不正会計や、県職員の公金着服が明らかになるなどし、県は会計処理の適正化を進めているが、同組合関係の裏金口座については、公にできないまま、その処理に苦慮してきたとの証言もある。
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この日はおりしも岐阜県議会の一般質問。
緊急質問した自民党の早川議員の質問に対して、
古田知事は、明確に裏金が事実であることを認めた。



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 県が裏金認める/知事、全容解明を明言 
 県の本庁や現地機関の一部の課が、プール金を一九九八(平成十)年に県職員組合関係の口座に移し替えていた問題で、古田肇知事は五日、県議会本会議で、「取り急ぎ聴取したところでは、組合が管理している口座の存在は事実である。その金額も億を超える額だ」と事実を認め、今後現役、OBの県職員から事情を聴き、事実解明に乗り出す考えを示した。また県職員組合も同日午前、岐阜新聞社の取材に対し、組合の正規口座とは別に、不正金を管理している事実を正式に認めた。
 県の裏金問題について、五日再開された県議会本会議一般質問で、古田知事は同日中に原正之副知事をトップとする調査チームを立ち上げ、問題の全容解明に乗り出す方針を明らかにした。
 県政自民クラブの代表質問で早川捷也議員が質問。「事実かどうか」と古田知事にただした。
 これに対して古田知事は「私としては本日、報道で初めてこのような事態を承知し、驚いた。取り急ぎ聴取したところでは、組合管理の口座は存在し、金額は億を超えるということだった」とした上で、「まずは事実の全容解明が必要」とし、原副知事をトップとする調査チームを同日中に立ち上げ、県職員OBを含めた聴き取りを含め、問題の全容解明に向けた調査を開始し、一カ月以内をめどに調査結果の報告を得たい方針を示した。
 一方、県職員組合の三浦孝雄中央執行委員長は、裏金について「金や口座はある。ここ(組合)で管理している」と裏金管理の事実を認めた。だが、現時点で残っている金額や、組合関係口座に移し替えした経緯については、「調べないと分からない」と答えた。
(岐阜新聞夕刊トップ2006.7.5)
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岐阜県裏金問題 県職組幹部が口座管理(6日 中日)

 岐阜県庁内で積み立てられた裏金が県職員組合の管理する口座に移し替えられていた問題で、開設当初の口座は1つとみられ、組合幹部の間で口座の存在が申し送りされていたことが6日、複数の関係者の話で分かった。県が設置した調査チームは、開設当時の経緯やその後の口座管理の方法などを慎重に調べる方針。
 県や組合の関係者によると、1998年当時、庁内の課や室でプールされていた裏金の処理に困り、県の監査が及ばない県職員組合の関係口座に複数回にわたって移し替えられたという。
 複数の組合関係者は「開設当時、口座は1つだった」と証言。ただ「その後も口座が1つだったのかは分からない」と話した。
 また、開設当時の金額は2億円程度に上るとみられているが、別の関係者は「当初は1億円もなかったはず」としており、食い違いも出ている。
 一方、98年から現在までの間、3人の組合委員長が関係しているが、「口座の存在は、委員長が交代するごとに引き継がれていた」としている。
(中日新聞2006.7.6)
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「組合側に現金手渡し 証拠残さぬよう」「裏金するなと指示 前知事」
 岐阜県庁の裏金問題で、各課などでプールされていた裏金が県職員組合の管理する口座に移し替えられた際、振り込みではなく組合幹部らに現金で手渡しされていたことが6日、関係者の話で分かった。証拠を残さないための工作との証言もあり、県の調査チームは同日、関係者への本格的な聴取を始めた。
 関係者の話では、各部署の担当職員が数十万円単位の現金を県庁内の職員組合まで持参。その際、通帳や印鑑を管理していた幹部らが直接受け取り、口座に預け入れていたという。振り込みなど金融機関に記録が残る形での現金の受け渡しはなかったといい、ある関係者は「表にできない金なので、後で証拠を残さないようにした」と話す。
 県などによると、県庁内や出先機関でプールされていた裏金の処理に困り、1998年度に県の監査が及ばない県職員組合管理の口座を開設。現在の残高は1億数千万円とみられるが、県の調査チームで実態の解明を急いでいる。
 調査チームは、原正之副知事をトップに財政や法務などの職員計9人で構成。98年当時の事情などを知る県職員やOBらから事情聴取する方針でいる。
 原副知事は今後の裏金の調査について「県の自浄能力が問われている。責任を明確化して、きちんと県民に説明できるよう全力を尽くす」としている。
 ◇梶原前知事「関知していない」
 岐阜県庁の裏金問題で、口座の移し替え操作が行われたとされる1998年度当時、知事を務めていた梶原拓氏は6日、本紙の取材に応じ「裏金作りはしてはいけないと厳しく指示していた。組合に移し替えられていたことも関知していなかった」と述べた。
 梶原氏は「(一連の問題を)報道で知り、びっくりしている」と話し、「必要な対外交流経費はきちんと予算化し、一定の基準を設けて執行するようにしていた。他の自治体で(裏金が)問題になっても、岐阜県はないと思っていた」との認識を示した。
 その上で「私の在任中のことなので残念でもあり申し訳なく思っている」と語った。
(中日新聞2006.7.7)
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  「不正発覚恐れ、闇へ」「当時の県幹部、『県への返還』指示→困難? 
   →職員組合の口座へ」
 多額に上る裏金が存在し、県職員組合が管理する口座に移し替えられていたことが判明した県の裏金問題。全国の自治体では1990年代後半に裏金問題が相次いだが、県で発覚したのは初めてだ。関係者の証言からは、不正の発覚を避けようと行動する県職員らの姿が浮かび上がる。 
 「あしき慣習だった」。ある県幹部は裏金作りについて、こう振り返った。県庁内では一部の課や室で、旅費や食糧費を不適切に処理して裏金を捻出(ねんしゅつ)し、各課などの庶務係長が積み立てていたという。
 だが、公金の扱われ方に世間の目は厳しくなっていった。95年4月には県情報公開条例が施行。同年から96年にかけては全国の自治体で裏金問題が相次いだ。三重県では94年4月から96年7月までに、カラ出張による裏金が約12億1000万円にも上ったことが判明した。
 95年当時の県幹部は、指示した。「プール金をやめて、県に返還する」。だが、実際には98年度、県職員組合の管理する口座に移されただけ。ある関係者は「結局、扱いに困ったのではないか」と指摘する。現在は1億5000万円弱とみられるが、当初は2億円に上ったとの見方もあり、県の調査チームが事実解明のポイントの一つに挙げている。
 口座への入金は複数回あり、関係した多くの職員が裏金の存在を知っていたと見られるが、表に出ることはなく、闇へと葬られていった。
 明るみに出たのは5日。県議会の代表質問で古田肇知事が事実を認め、徹底的な調査を約束した。知事は「県民の皆さんに納得してもらえる対応をする」と話している。-県庁裏金問題取材班-(中日新聞2006.7.7)
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明日は、浅野史郎さんをまねいての
『政治を市民の手に!』シンポジウムの本番だから、
とりあえず、新聞記事だけ急いでアップしとくけど、

古田知事さん、うそつき梶原前知事を頂点にした疑惑の裏金づくりの、
手口と真実を明らかにしてださいね。
そして、真相解明を約束どおりはたしてください。

あなたが本当に県民の利益のために働く知事かどうか、
200万県民はかたずを飲んで見守っていますよ。

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2 コメント

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大仕事。 (るな)
2006-07-08 22:22:25
みどりさん、いかがでしたか?

また、お話うかがうのを楽しみにしています。

返信する
感謝。 (みどり)
2006-07-10 06:28:59
★るなさん

シンポに追われてて、blog巡りをする時間もなかったのに、毎日、コメントを書いてくださってありがとう。

とっても、はげまされました。

とりあえずは、ほっとしています。
返信する

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