注意:一部映画の内容に触れている部分があります
去る9月14日(水)は午前フリーで、飯川病院ボランティア手伝いも午前中に終了したので午後は秋田市郊外にあるイオンモール内の映画館「TOHOシネマズ」に「シンゴジラ」を観に行った。
私は「ゴジラ」に使われた伊福部昭氏の音楽が好きである。ゴジラ映画観たことがきっかけとなって私は伊福部氏を調べ、広く知った。作品は膨大であるが、中でもヴァイオリンと管絃楽のための協奏風狂詩曲「ヴァイオリン協奏曲第1番」、同「第2番」 、「管弦楽のための日本組曲」、 映画音楽「ゴジラ」、同「ビルマの竪琴」・・はレコード、映画を通じて何度も味わった。
今回も伊福部氏の音楽が用いられていると聞き、その点でも興味を持った。
「シンゴジラ」は平成ゴジラシリーズ以降の観客動員数記録を更新した、という。なぜ幅広い観客を夢中にさせるのか。前評判はすごいが事前に情報を仕入れることはできずサラの状態で見ることとなった。
見た直後の感想はよく出来た政治ドラマだ、と言うことである。「シンゴジラ」の破壊の場、などのアクション部分は半分にも満たず大部分は政府の危機管理対策本部の対応場面が占めている。ここでは客観的情報、データに基づかない安易な予測に基づく「正常バイアス」に頼る老害が目立つ。
自衛隊の協力が全面的に得られたというが、その機動力能力には関心させられた。
物語の骨格はシンプルである。巨大生物が街を壊し、人間が阻止する。ただそれだけ、である。
実際に見ると、この映画は3.11の東日本大震災そのものをモデル・ヒントにしていることがわかる。そのリアルさがある・・・と思う。私のこじつけの解釈ではあるが感じたことを示してみる。
▼「シンゴジラ」の登場、初上陸時のエピソードは、東日本大震災の津波の到来を示してる、と思う。この不思議な巨大生物は立ち上がることができない。爬虫類まがいの表情のある巨大生物は這いずり回りながら周囲の建造物を破壊し続け、海に戻った。津波による破壊はいったん収束する。翌日には海は何事もなく平穏を取り戻す、その姿を示している感じであった。1956年版のゴジラとは様相が異なる登場である。
▼政府は緊急対策本部を立ち上げたが、総理大臣を含め右往左往するだけ。東日本大震災時の民主党政権の危機管理の脆弱さ、縦割り行政の問題が露わになる。総理は優柔不断で決断できない。その姿そのものも当時の政権の混乱ぶりを表している。
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