銅版画制作の日々

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レオニ―(2010)◆◇LEONIE

2010-11-26 | 映画:ミニシアター

世界的に有名な彫刻家、イサム・ノグチの母・レオニ―・ギルモアの物語を映画化。イサム・ノグチの展覧会が今から4年前に滋賀県にて開催されました。その模様は、2006年7月の記事をぜひ読んで下さい。→こちら

幼少のイサムも登場しますよ!さてイサム・ノグチが、日本人の父とアメリカ人の母を持つハーフだということは皆さんご存じだと思います。しかし彼の生い立ちや母レオニ―・ギルモアについてはあまり知る事もなく、、、、。

ということで、京都シネマにて鑑賞して来ました。平日ですが、結構お客さんが多かったです。その大半が年配の女性です。男性はいたかな?

皆さん、イサム・ノグチをご存じなのか?レオニ―・ギルモアについて、関心が深いのか?とにかくこの手の作品ってやはり女性好みなのかもしれませんね。

あらすじ(気になる歌と歌詞より拝借)

100年前のアメリカ、
ニューヨークでアメリカ人女性レオニ・ギルモアは、
フィラデルフィア 名門女子大ブリンマー大学を卒業し、
将来は、詩人か編集者になりたい夢を 
捨てきれぬまま教鞭をとっていた・・そして 日本から 
やってきた神秘的な 青年詩人ヨネ・ノグチ(野口米次郎)と
運命的に出会う。二人は、共同作業で 英語詩を作ることになります。

文壇で成功をおさめた 二人は恋に落ち・・戦争がはじまり
二人の幸せな時間は、続きません。「もうアメリカにはいられない。日本に帰らなければならない」と告げるヨネに
レオニーは、「私妊娠したの」とヨネ・ノグチ(野口米次郎)に告げる。「嘘だ!」「僕をひきとめるための嘘だ!
2人の幸せはそんなに続くことはなかった。

ヨネ・ノグチ(野口米次郎)はレオニーの元を去り 日本に帰国する。

レオニーは、未婚のまま 男の子の赤ちゃんを
人目を避けたカリフォルニアで産む
日本人差別の強い時代 アメリカにいるレオニーを
ヨネは「子供には 父親が必要」と引き寄せます。
残された子供と二人 で 日本の地を踏む決意を固めるレオニー。


ヨネに名付けてもらうまで、イサムの事を「ヨー」って呼んでいましたね。

主人公レオニ―にはあのエミリー・モ―ティマー、ウディ・アレン作品「マッチ・ポイント」や「ラースとその彼女」等でお馴染のイギリスの女優さん。主役を演じるのは初めてかしら?レオニ―は保守的な時代を覆すような、自立した女性だったんですね。
しかも息子イサムと2人で異国の地、日本へやって来た。頼るべき相手は夫ヨネだけだったけど。。。。その後夫とは上手くいかなくなり。結局一人で日本で生活することに。言葉も通じないのに、10年以上の歳月を暮したのですから、強い女性だったのでしょうね。

ヨネ役には歌舞伎界の若手、中村獅童が好演。

異国の地 日本にやってきたレオニーは、ヨネと再会し
父親 ヨネ が混血児の子供を「イサム」と命名する。
あたたかな手が さしのべられることは無く 
保守的で封建的な国のままだった。日本では
「 男性の横では無く 後ろを歩かなければならない」そして
ヨネに日本人の妻がいることを知ってしまう・・
ヨネは「日本では 男が2件 家を持つことは
珍しいことではない」と話すヨネの元を去り 
小泉八雲の妻セツ(竹下景子)と知り合い、身を寄せる。


夫ヨネが度々家をあけることに不信感を抱く。ついに夫に詰め寄るわけだ。そして夫の口から聞いたのは、レオニ―以外に妻がいるという事実だった。

 レオニ―には理解できなかったのだ。ついにこの家から出ることを決意。息子イサムと生きて行くことに、、、、。

そして 父親の名前を明かさぬ 第2子の女の子(アイリス)を出産する。
(この娘が のちにダンサーとなるエイルズ・ギルモア Ailes Gilmour)
第一次世界大戦が勃発する中 運命を潔く受け入れ 芸術家としての
才能に気付く 母親 レオニー

驚いたのはイサムがまだ13歳という年齢にも関わらず、レオニ―が単身でアメリカへ行かせたということ。これが後々のイサム・ノグチを作り上げたのかもしれません。幼いイサムは母がアメリカに戻るまでの5年間、知人宅で寄宿しながら勉学に勤しんだようです。

母が再びアメリカに戻った時、イサムはコンロビア大学の医学部在籍していましたが、その傍ら夜間の美術学校で彫刻クラスに通っていたそうです。校長にこの道を進むことを薦められたとのこと。

 

レオニ―は1933年、59歳で亡くなります。まだ若かったんですね。

  実際のレオニ―・ギルモア

映画撮影裏話(気になる歌と歌詞から)

撮影は、愛知県犬山の明治村や 横浜市 香川県 善通寺市    
つくばみらい市 ワープミライステーション 札幌モエレ沼公園
エキストラは、100年前の衣装を身につけ 100年前のメイクや
髪型をして 幼児 小学生 20代から70代の大人までが集結。

出演する 俳優たちも 英語の台詞を3ページも覚えるのが
大変だったと語っていた友情出演の中村雅俊さん。


どおりで皆さん、硬い口調でのセリフまわしでしたね。エミリーさんはさすがでしたが。日本側の俳優さん、演技も半減してしまいそうです。
イサム・ノグチの作品のルーツが何となくわかったような気がします。この母だからこそ、イサム・ノグチという素晴らしいアーティストが誕生したのだと思いました。

「ユキエ」「折り梅」の松井久子監督が、世界的彫刻家イサム・ノグチの母レオニー・ギルモアの波乱の生涯を映画化した伝記ドラマ。主演は「ラースと、その彼女」「シャッター アイランド」のエミリー・モーティマー、共演に「いま、会いにゆきます」の中村獅童

  原案:ドウス昌代 
  『イサム・ノグチ 宿命の越境者』(講談社刊)

 松井久子監督

メディア 映画
上映時間 132分
製作国 日本/アメリカ
公開情報 劇場公開(角川映画)
初公開年月 2010/11/20
ジャンル ドラマ/伝記
映倫 G

 

オフィシャル・サイト
http://www.leoniethemovie.com/

 

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8 Comments

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Unknown (KLY)
2010-11-27 12:16:05
その大恩ある人にいきなり「医学校は辞めさせます」って言ったのにはイサムじゃなくても驚きです。もう全てを子供にかけてたのかなぁ。
正直言って共感する気には全くなれないし、むしろ嫌いなタイプの人間なんですが、ある種天才を花開かせるには園ぐらいの人でないとダメなのかなとも思いました。
観ました~ (マリー)
2010-11-28 16:01:29
こんにちは~~。

レオニーって、生き難い時代を強い意志で生き抜いた方だったんですね~。
そしてそんな母に育てられたイサムさん、子を想う気持ちはどこの母も同じだけど~
子に依存せず、自分の人生を歩んだ彼女が凄いなぁ・・・と思った。
エミリー・モンテマー、やっぱり演技がうまかった~。

英語。 (BC)
2010-11-28 19:54:27
mezzotintさん、こんばんは。

日本の出演者は英語の台詞が大変だったのですね。。。
そう言えば、ハリウッド映画に出演経験があるのは中村獅童ぐらいで
英語に精通してそうな日本の出演者はあまりいなかったですよね。


P.S.
プロフィール・作品などを読みました。
イサム・ノグチは建築家の丹下健三と親交があった方なのですね。
こんばんは! (アイマック)
2010-11-28 21:50:54
こんばんは!
先日はコメントどうもありがとうございました。
ほんとに劇場にいかなくなって、どんな映画をやってるのかも疎くなってきました。笑
映画の記事、参考になりますよ。

イサム・ノグチという人は名前しか知らず、ハーフということも知りませんでした。。。
良さそうな映画ですが、DVDになりそうですよ。
エミリー・モーティマーって「シャッター アイランド」に出てた人ね。
マリ―さん♪ (mezzotint)
2010-11-28 22:19:55
今晩は☆彡
先ほど仕事から帰ったところです(汗)
コメントありがとうございました。
イサム・ノグチの母、レオニ―ですが、
結構癖のある人だったようですね。
長く住んだ日本ですが、日本語を覚えなかった
のも彼女の生き方のポリシーなのかな?
なんて思いました。
BCさんへ♪ (mezzotint)
2010-11-28 22:31:21
今晩は☆彡
コメント遅くなりました(汗)
そうなんです。色々調べたら、日本の俳優さん
たちが英語でのセリフが大変だったという
事を代表して中村雅俊さんが話されて
いました。何となく皆さんぎこちない感じ
ありましたよね。そうか中村獅童はハリウッド
映画経験ありでしたね、。

イサム・ノグチには前から思い入れがあり、、。日本のあちらこちらに彼の作品が
あります。広島の原爆記念公園には記念碑
にはなりませんでしたが、橋だったかな?
もし行かれましたらぜひ見て下さい!
BCさんは、建築のお仕事だったんですね。
凄いなあ!お会い出来たら、色々話が聞きたい
です!
アイマックさん☆★ (mezzotint)
2010-11-28 22:38:26
今晩は☆彡
お忙しいんですね。少し遠のいてしまう
と映画を観るタイミングが上手くいきませんね。映画情報、お役に立てれば嬉しいです!
また余裕が出来れば、ぜひシアターへ足を
運んで下さいね。
エミリー・モ―ティマー、そうです!
シャッター・アイランドに出ていた方です。
またお邪魔しますね!
エミリーお母さん (sakurai)
2010-12-20 08:40:24
とっても上手でしたね。
私は「Dear フランキー」が一番好きかなあ。
着物も似合ってたけど、なぜに上半身だけ?
強い女性を好演してましたが、全体的には、共感できないところが多かったです。
強い・というより、傲慢に感じたかも。。

見れる時間帯ぎりぎりで行ったのですが、やはり年配のおばちゃんたちがいて、辟易でしたわ。
参った。一回ずつあいの手入れるんすよ。
靴脱がなかったり、頭ぶつけたり、カンナで数ったりと・・・。
なんで黙って見てられないんでしょうね。
お茶の間じゃないんだよ!と言ってやりたい。

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