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江ノ電1500形「サンライン号」~登場当時の装いが久々に…

2009-07-19 | 小田急グループ

 

一昨日MAKIKYUは藤沢へ出向く所用があったのですが、用件を済ませた後は近場ながら、利用機会の少ない江ノ島電鉄(江ノ電)にも乗車してきました。

その際には最近装いを改めたばかりの1500形「サンライン号」にも乗車する機会がありましたので、少々取り上げたいと思います。

1500形は昭和末期の登場ながら、江ノ電では初めてカルダン駆動を採用した車両で、デザイン的には昭和50年代中頃から運行している釣り掛け式駆動の1000形とほぼ同等ですが、外観や車内は良く見ると若干の差異が見受けられるのが特徴です。

装いも登場当時は「クリーム色に赤とオレンジのライン」という独特の装いを施され、「サンライン号」と称されるこの装いは他車両とは大きく異なるだけあって、存在感も抜群でしたが、この装いは長く続かず、その後1000形と同じ「緑と黄緑色」の塗装(この塗装も現在は2000形のみです)となっています。

近年では1500形の装いも、旧型車の装いに近い緑と黄色の塗装に改められたものの、1000形も近年この装いに改められていますので、1000形の一部という印象が否めないものです。

そのため釣り掛け式駆動で独特の走行音を奏でる1000形や、その後登場した特徴的な各形式、そして今は1本だけ残存する古豪300形(残存編成は床が板張り)などに比べると、1500形は中堅格の地味な印象という印象が強く、面白みはイマイチ…と感じるものでした。

こんな状況ですので、1500形と他形式を併結した4両編成がやって来た時は、MAKIKYUは他形式を選んで乗る程で、日常の足としては何ら問題ないとは言え、江ノ電に乗る事自体を目的とする遠方からの乗客も多く、観光的要素も強い路線にしては、芳しいとは言えないものです。

しかし今月に入ってから2編成ある1500形の内、1編成(1501号-1551号)が、1000形30周年記念企画の一環として、登場当時の独特な装いを久々に復元して運行する事になり、近年は地味な印象が否めなかった同形も、一躍脚光を浴びる存在になっています。

江ノ電では「サンライン号」塗装を復元した編成に、その事を記念するヘッドマークを取り付け、駅でも当日のサンライン号充当列車時刻を案内する掲示を行い、記念入場券の発売も行うなど、今回の塗装復元に際しては、かなり力を入れている様に感じられたもので、出来る事なら1501-1551編成は当分この装いで走れば…と感じたものでした。

また一昨日MAKIKYUが「サンライン号」に遭遇した際は、20形と併結した4両編成での運行となっていましたが、登場当時から数年間の「サンライン号」塗装だった頃には同形は登場しておらず、この様な組み合わせはなかなか興味深いものでした。

機会があれば1500形登場当時ではありえない20形以外の他形式各種との組み合わせ(個人的には特に個性的な外観のレトロ電車10形と、1500形登場当時は営業に供されてはいたものの、併結不可能だった古豪300形との組み合わせが面白そうと感じていますが…)も見てみたいと感じたものです。

ただ4両編成だとホーム一杯に停車する事もあって、停車中の撮影に制約が大きいのは難点で、同編成単独で走る姿も…と感じていますが、今回のサンライン号登場で、短いながらも特徴的で、非常に面白い路線を訪れる楽しみがまた一つ増えたもので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様もサンライン号を目当てに、江ノ電を訪問してみては如何でしょうか?