MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
初めてアクセスされた方はまず「このページについて」をご覧下さい。

壱岐交通のワンマン機器~他では余り見かけない運賃箱なども…

2013-08-28 | バス[九州離島・沖縄]

MAKIKYUが6月に足を運んだ長崎県・壱岐島を走る壱岐交通の路線バスは、トップドアの兼用車が主流を占めているだけでなく、各種ワンマン機器なども他者ではあまり見られないものが幾つも見受けられます。


ワンマン機器と言って真っ先に思い浮かぶものとしては、運賃箱がその代表格ですが、現在日本国内では全国的に一般的な自動両替装置付きの運賃箱ではなく、国内の路線バスでは余り見かけないただの「箱」となっているのが大きな特徴です。
(壱岐から200km程北方へ行けば、ごく当り前の話ですが…)


マイクロバス・ポンチョに装備された運賃箱などは、主力を占める兼用車の運賃箱に比べると、やや大型になりますが、それでも自動両替機能などは装備しておらず、両替が必要な時には乗務員に申し出て、大きな金額のお金しか持ち合わせていない時は、小銭入りの袋と取り替えて貰う事になります。
(島外から訪問した観光客の場合は、1000円で1日乗り放題のフリー乗車券が毎日利用できますので、両替を申し出る機会はかなり少ないと思いますが…)

壱岐交通の路線バスは、小型の行先方向幕を装備しているのも外観上の大きな特徴ですが、この行先方向幕は手回し式となっています。


そのため前面だけでなく、側面前扉背後にある行先表示も、循環路線などでは運行途中で乗務員がハンドルを回し、表示を変える必要があり、左側最前部の座席に着席していると、路線によっては途中で乗務員氏に一旦席を立つ様に頼まれる事があるのも、他者では余り見られない特徴と言えます。
(他者では手回し式の場合でも、運行途中で行先表示を変える事例自体が少なく、また乗客が着席しているとハンドルを回せない位置に手回し式の側面行先表示幕を装備している事もまずないと思います)


また車内の運賃表示器は、地方の路線バスでは比較的良く見かける小田原機器製の一般的なタイプが主流を占めていますが、中には新型のLCDモニターを用いた車両(ニューエアロスター)も存在しており、離島のバスらしからぬ雰囲気を感じたものです。

ただその一方、6月の訪問時点では各車両共に車内放送は音声合成装置ではなくテープを使用しており、鹿児島県・奄美大島を走る道の島交通の如く放送廃止→停留所名は乗務員によるマイク案内という事例も異例ですが、今年に入ってからMAKIKYUが音声合成装置ではなく、テープによる車内放送を行っている路線バスに乗車するのは初めてと言う状況でした。
(昨年もテープによる車内放送を行っているバスには、潟東や大船渡で遭遇する程度でしたので…)


LCDモニターの運賃表示器を装備した車両でテープによる車内放送、ましてや運賃箱は両替機能のないただの箱で、行先表示幕も手回し式と言うバスは、全国各地を探しても壱岐以外では一体どれだけ…と感じたものでした。


日立電鉄交通サービス・ひたちBRT~運行開始記念カードの発売も…

2013-08-26 | バス[北関東]

先日「MAKIKYUのページ」では、茨城県ひたちなか市内を走る「ひたちなか海浜鉄道」の古参気動車による「湊線真夏の暑いレトロ列車」に関して取り上げましたが、MAKIKYUが数日前にこの列車に乗車した後は、勝田からJR常磐線で北上し、いわき方面へ向かったものでした。

その道中の車内からは、旧日立電鉄線の廃線跡を活用し、今年春に運行開始した「ひたちBRT」の専用道路の姿も見る事ができました。

利用当日であればJR線普通列車が乗り降り自由な青春18きっぷを利用していた事もあり、存在が気になる「ひたちBRT」に是非一度…という事で、勝田から乗車した列車を大甕(Omika)で途中下車し、この「ひたちBRT」に乗車したものでした。

「ひたちBRT」は現在大甕駅を起点に、旧日立電鉄線では隣駅だった久慈浜駅(南部図書館)を経由し、おさかなセンターまでの1路線・系統のみの運行となっており、途中の一部区間で旧日立電鉄線の廃線跡を再整備したバス専用道路を運行します。

茨城県内では既に旧鹿島鉄道の廃線跡を再整備した「かしてつバス」が石岡近郊で運行している前例があり、これに比べると「ひたちBRT」は全区間乗り通しても所要10分程度と、現在の運行規模は「かしてつバス」に比べて小規模なものです。


BRT専用道路区間は、バス1台分が走行できる道路幅+α程度の道路幅となっており、なだらかなカーブや勾配の存在などは、元々単線だった線路敷を転用・再整備したBRT専用道路ならではの雰囲気を感じます。


所々で道路幅を拡張し、バス同士の行き違いが可能になっている事や、専用道路と一般道路の境界には、一般車両の進入を防止するための遮断機が設置されている事などは、かしてつバスや、JR東日本が東日本大震災による津波被災路線の仮復旧路線として運行しているBRT(気仙沼線・大船渡線の一部区間)などと同様です。

運行は旧日立電鉄線も運行していた日立電鉄→日立電鉄交通サービスが行っており、同社は一般路線バスを多数運行していますが、「ひたちBRT」運行開始に際しては、既存車両充当ではなく、専用塗装の新車2台を導入して運行しており、他路線との差別化が図られています。


現在運行しているBRT専用の新車は、「サクララピッド」と称するピンク系統の装いを纏った中型車と、「ブルーラピッド」と称するブルー系統の装いを纏った大型ハイブリッド車で、車両スペックは大きく異なりますが、どちらも一応日野自動車製の車両です。
(日立電鉄交通サービスの一般路線では、日野製車両も活躍していますが、他メーカー製の車両も多数活躍しています)

バリアフリー対応をはじめ、車内案内表示装置にLCDモニターを採用している点などは、鳴り物入りで運行開始した「ひたちBRT」用に導入された新車らしい所で、既存路線にも導入されているICカードシステム(でんてつハイカード)をはじめ、他社では類を見ない独特の「IC整理券」も健在です。

MAKIKYUは日立電鉄交通サービスの路線バスを利用する際、以前発売していた磁気カード(現在は利用終了)を利用した事はありましたが、最近は専ら現金利用と言う状況でしたが、「ひたちBRT」車内では、BRT運行開始を記念した特別デザインのICカード(でんてつハイカード・記念カードは枚数限定)も発売しています。

しかしながらでんてつハイカードのデポジットは200円と割安、入金時のプレミア付与(1000円入金だと100円)以外にも、乗継割引(ひたちBRTと既存路線の乗継でも適用)などのメリットもあり、好感の持てるデザインの「ひたちBRT」運行開始記念カードを購入した場合、特製キーホルダー贈呈という特典(車内購入可)も存在します。


押すと光るLEDライトが組み込まれた、「ブルーラピッド」デザインの特製キーホルダー贈呈特典だけでも、カードのデポジット額以上の価値はあると感じ、BRT乗車記念も兼ねて、MAKIKYUはこの「ひたちBRT」デザインの記念カードを購入したものでした。

「ひたちBRT」は現在の運行規模こそ小規模ですが、今後路線が延伸される予定もありますので、その際にはBRTならではの機動性を生かし、一般路線車によるBRT区間運行なども実現するのか否かも気になる所で、機会があればその暁にはまた「でんてつハイカード」を利用し、「ひたちBRT」に乗車できれば…と感じたものでした。


ひたちなか海浜鉄道「湊線真夏の暑いレトロ列車」に乗車

2013-08-23 | 鉄道[北関東]

数日前MAKIKYUは青春18きっぷを利用して常磐線沿線へ足を運ぶ機会があり、その際には別途1日乗車券を購入して勝田駅から出ているひたちなか海浜鉄道にも乗車したものでした。

MAKIKYUがひたちなか海浜鉄道を利用した日には、「湊線真夏の暑いレトロ列車」の運行日で、通常は夏季の営業運行から外されている名物の古参非冷房車を特別に運行していました。

またひたちなか海浜鉄道の営業列車は、設備的には2両編成以上での運行も可能なものの、現行在籍車両は全て単行運転可能な両運転台車両で、平日朝に2両編成で運行される一部列車を除くと、専ら1両での運行となっています。


しかしながら「湊線真夏の暑いレトロ列車」は、非冷房車のキハ2005+冷房車のキハ205の2両編成での運行となっており、昼間に2両編成が走るだけでも希少な機会と言えます。

これならほぼ確実に古参気動車に乗車できる上に、余りの暑さで非冷房車に耐えられなくなっても…と思い、2両運行の場合は大抵1両は新型気動車(場合によっては2両共)ですので、2両共に古参気動車という意味でも、狙い目と感じたものでした。

そして予告通りキハ2005+キハ205(キハ2005が勝田方)の2両編成で現れた「湊線真夏の暑いレトロ列車」は、改造ながらも冷房車であるはずのキハ205も窓全開となっており、嫌な予感がしたのですが、乗車したらその予感は的中し、2両共に空調の入らない有様、これなら「湊線真夏の暑い暑いレトロ列車」と呼んだ方が良さそうな状況でした。


日頃空調慣れしている現代人の一員で、非冷房車どころか弱冷房車ですら敬遠するMAKIKYUとしては、希少な古参気動車に乗車できるのは嬉しいのですが、一応冷房を期待していた身としてはとんだ誤算でした。

各地で35℃前後の気温が観測され、高温注意報が出る中で非冷房車に乗り続けるのは、相当な体力消耗を伴うもので、古参車目当て以外の一般客から見れば、とんでもない迷惑な列車なのでは…とも感じたものでした。

 
ただ車内では昔ながらの瓶入り飲料が、内容量こそ少なめなものの1本100円~という安価で販売され、これを車内ボックス席に備えられた栓抜きを用いて開けて…という事が出来るのは、ひたちなか海浜鉄道も名物古参気動車の乗車に付加価値を添えるために尽力していると感じさせられたものです。


元々非冷房車のキハ2005は、MAKIKYUはひたちなか海浜鉄道を旧茨城交通時代も含め、何度か利用していながらも初乗車でしたが、板張りの床などはキハ205(これも相当希少な車両ですが…)を凌ぐレトロ感があり、暑い時期以外の乗車なら…と感じたものでした。


一方キハ205は窓全開でも、車内天井には扇風機が備え付けられているのに対し、キハ2005は酷寒地の出自も影響しているのか、ただの非冷房車ではなく、それをも凌ぐ「非扇風機車」となっていますので、これに比べれば窓全開で実質非冷房車状態のキハ205でも、まだ多少は暑さを凌げると感じたものでした。

また列車自体の物珍しさに加え、夏休み期間中で1日乗車券の発売などもあってか、利用状況は結構盛況だった様に見受けられましたが、古参気動車というだけでなく、これに加えて非冷房車で暑さに苦しめられるというのは、古参気動車リバイバル運行で近年注目を集めている千葉県内の非電化某3セク鉄道の更に上を行く存在と感じたものでした。

個人的には古参非冷房車を増結し、今や日本では貴重な車両に乗車できる機会を提供するのは非常に良い事かと思いますし、まして特別料金徴収などもなく、普通運賃のみで乗車可能というのは、かなり評価できる事かと思います。

とはいえ定期一般列車で夏の猛暑の最中、否応なしに選択の余地なく非冷房車に乗車というのは、旅客サービス面で問題ありとも感じたものです。

今後もキハ205と非冷房車の併結運転は、時折実施されるかと思いますが、ひたちなか海浜鉄道では三木鉄道から移籍したレールバス1両を除き、各車両共に併結運転が可能で、現にMAKIKYUはキハ205+新型気動車の編成に乗車した事もありますので、今後「昭和+平成」の両時代を乗り比べできる列車を走らせてみるのも…と感じたものでした。


沖縄の路線バス・120番~2社共同運行の長大路線

2013-08-20 | バス[九州離島・沖縄]

MAKIKYUが4月に沖縄本島へ足を運んだ際には、島内の公共交通機関は那覇市内を走るゆいレール(沖縄都市モノレール)を除くと、専ら路線バスと言う土地柄だけあって、幾つもの路線バスに乗車していますが、その中で最も乗車距離・時間の長かった路線が120番でした。


120番は名護西空港線という路線名も付いており、那覇空港~那覇バスターミナル~(国道58号線)~名護バスターミナル間を結んでおり、早朝・深夜などは那覇方で那覇バスターミナル発着となる名護西線(20番)も運行、両者を合わせて概ね毎時2本程度の便が確保されています。

全長70km程度の距離を、一般道路(国道58号線)の各停留所に停車して運行していますので、那覇空港~那覇バスターミナル~(沖縄自動車道)~名護バスターミナル間を結ぶ高速バス(111番)に比べると、所要時間はかなり長くなり、全区間を乗り通した場合の乗車時間は、運行予定表通りの運行でも片道2時間半を超えます。

那覇バスターミナル~名護バスターミナル間を、コザ・安慶名・石川などを経由して運行している名護東線(77番)に比べると、所要時間や運行距離は若干短くなりますが、どちらも路線バスにしては長大路線である事に変わりはなく、全国的に見ても一般路線ではかなりの長大路線です。

MAKIKYUが4月に那覇~名護間を移動する際には、それでも敢えて120番を選んで乗車しています。


これは利用日が土休日で、第一交通産業グループ(琉球バス交通・那覇バス)が高速バス(111番)を除く一般路線全線で通用するフリー乗車券(2000円)を発売しており、この乗車券を利用するとなれば、沖縄バスが運行する77番や、利用対象から除外されている高速バス(111番)は利用対象外になる事が大きく、120番で那覇空港~名護バスターミナル間全線を乗り通すと、片道で1940円(写真は120番バスが終点・名護バスターミナルに到着した際の運賃表示です)になる事を踏まえると、フリー乗車券通用日の120番利用価値はかなり大です。

ちなみに120番・20番の運行は「共同運行」となっており、各バス停に掲出されている時刻表では、琉球バス交通の時刻表に (共同運行) と記されているだけ、利用者側はバスが来るまでどの会社のバスが来るか分からない状況ですが、琉球バス交通と沖縄バスの2社共同運行となっています。
(沖縄では名護以北の各路線(北部支線)をはじめ、中南部でも那覇~糸満間の89番などが琉球バス交通・沖縄バスの2社共同運行となっています)

この2社共同運行路線では沖縄バス運行便でも、琉球バス交通と那覇バスで発売している土休日フリー乗車券は通用しますが、沖縄バスでは発売を行っておらず、また同一区間でも共同運行系統以外のバスで土休日フリー乗車券は通用しませんので要注意です。


そしてMAKIKYUが那覇空港から乗車した名護バスターミナル行きは沖縄バス運行便、フリー乗車券を所持していると、どうしても第一交通産業グループのバスを利用する機会が多くなりますが、個人的には三菱車が好みと言う事もあり、フリー乗車券で専ら三菱車を走らせている共同運行系統の沖縄バス運行便に当たると、充当車両にもよりますが、個人的には少し得した気分になります。
(120番では共同運行ながらも、琉球バス交通運行便比率がやや高めになっている様です)


充当車両はかつて首都圏大手事業者の特定輸送で用いていた大型トップドア車、窓割などは古株車両とは異なるものの、沖縄の郊外線における標準仕様に近いグレードを誇っており、2人がけのハイバックシートがズラリと並ぶ着席重視仕様の車内は、片道2時間半以上に及ぶ長大系統に用いる車両に相応しいと感じます。

元が特定輸送用車両車両だけあり、一般路線車に比べると事業者の独自仕様が見受けられる部分は少なく、まして一般人の乗車機会は…という状況ですが、沖縄バスとは異なるサイズのスターフ入れや、灯火類の球切れを確認するランプチェッカーなどは、元事業者の
路線車にも共通する特徴です。

三菱製大型路線車を主力としており、現在エアロスターだけでも4桁台走らせている元事業者では、ギア比が加速仕様となっており、走行音や変速タイミングなどが標準仕様と大きく異なりますので、そのお陰で個人的には非常にお気に入りの乗り心地が存分に堪能できたものです。

ただかつてこの車両は高速バス(111番)に充当された事もある様ですが、加速仕様で一般道路での運行に最適化された車両ですので、高速道路での高速走行には余り適さない様で、この事もあって120・20番へ転用された様です。

名護西線は長大路線にも関わらず、当然ながら一般路線だけあって車内にトイレは設置されておらず、途中でのトイレ休憩もないなど、幾らバス好きでも…と感じる状況にも閉口されられたものですが、途中での乗務員交代もなく通し乗務でしたので、乗務員の方も長時間連続乗務は大変だろうと感じたものでした。
(余談ながら日本一長い路線バスと言われている奈良交通の八木新宮線(近鉄大和八木駅~十津川経由~JR新宮駅)も、途中での乗務員交代はありませんが、この路線は路線車で6時間以上の超長時間乗車になる事にも考慮し、途中3回の休憩時間が確保されています)

またMAKIKYUが120番を通し乗車した際には、大型車が充当されたものの、現在120番・20番では2社共に中型車による運行が主流となっており、居住性と言う観点では長時間乗車には余り芳しくない状況となっています。


それでも沖縄バス運行便では写真の車両をはじめ、古参車ながらもハイバックシートを装備した前後扉車(後扉締め切り)などが活躍しており、長時間乗車もそこそこ考慮していると感じたものです。

とはいえ琉球バス交通運行便では、最近導入された元名古屋市営バスの日野製中型車が主力となっており、120番乗車中にはこの車両が充当されている便とも何度もすれ違い、MAKIKYUが20番で名護市内を移動する際にも一度当たっています。


この車両は元々が都市内の短距離路線用に導入された車両だけあり、座席は薄くて硬く、奄美大島・道の島交通の名瀬市内~古仁屋間などで頻出する元名古屋市営小型車と同様に、設備的には長時間乗車には余り嬉しくない状況です。

残念ながら車内の様子は撮影できていないのですが、この車両の座席は背もたれを一旦外して板を挟んだ上に、この板の上に背もたれを貼り付ける事で、無理矢理セミハイバックシート化改造と言っても過言ではない座席改造を行っているなど、車内はかなり凄まじい状況でした。

前乗り前降りながらも、沖縄の郊外線バスでは良く見かける中扉を塞いでの座席増設は行っておらず、中扉部分は棒で仕切っているだけ、その上左側最前部座席を撤去して荷物置きを設置しているなど、グレード面だけでなく座席数自体も少ないなど、余程の名古屋市営バスファンや日野車ファンの方は別として、一般的に見れば相当なハズレ車両なのでは…と感じたものでした。

120番・20番は充当車両に大きな格差もあり、所要時間もかなり長いですので、土休日フリー乗車券利用と早朝・深夜時間帯を除くと、那覇市内~名護市内の利用はどれだけあるのだろうかと感じたもので、この事も中型車が主流になっている一因なのでは…と感じたものでした。
(MAKIKYUが120番に乗車した際には、途中区間で乗客がMAKIKYUだけという区間もある程でした)

沖縄は首都圏からは他都道府県とは比べ物にならない程遠く、本土で最も沖縄本島に近い鹿児島市からでも、フェリーで丸1日を要するなど、韓国など近場の異国へ足を運ぶよりもずっと遠く、足を運ぶだけでも難儀する土地ですので、再訪に機会はあるのだろうか…とも感じたものでした。

またフェリーで再び足を運ぶ機会があり、土休日フリー乗車券利用などの制約がなければ、今度は77番の全区間乗車も是非…と感じたものでした。

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も沖縄本島へ足を運ばれる機会がありましたら、鉄道が殆どない代わりに120・20番や77番など多数の路線が存在する長大路線バスにも是非乗車してみては如何でしょうか?


壱岐交通で活躍する三菱製路線車

2013-08-18 | バス[九州離島・沖縄]

先日「MAKIKYUのページ」では、壱岐交通で主力として活躍する西日本車体工業(西工)製58MCボディの日野車に関して取り上げましたが、同社の路線車では日野と並び三菱車も多数活躍しています。


大型車に関しては西工+日野の車と同様の「兼用車」で、58MCとほぼ同年式で三菱純正仕様のエアロスターMをはじめ、現行三菱製大型車と同じデザインのニューエアロスターとも呼ばれるエアロスターも何台か活躍しています。


ニューエアロスターと言っても、既に初期車両は大都市圏排ガス規制区域からは退役を余儀なくされ、第2の活躍舞台に場を移し、地方で活躍する車両も多数存在する状況で、壱岐で活躍するエアロスターもこの手の車両と年式的には同等です。

それでも壱岐交通の大型路線車では新鋭の部類に入り、乗車した車両では車内にLCDモニターを用いた新型運賃表示器が装備されていたのも印象的でしたが、その一方で前面行先表示は相変わらず小型となっている辺りは、少々違和感を感じます。

また近年はバリアフリー法の関係などもあり、兼用車を導入できない事も影響してか、中型のバリアフリー対応車も少数ながら導入されています。


数の少ない車両だけあって、郷ノ浦の八畑にある車庫で見かけただけで、乗車機会はありませんでしたが、中扉が一般的な引戸や4枚折戸ではなく、2枚折戸となっているのが特徴的です。


中型車はこの車両の他にも、自家用バスを連想させる離島のバスらしい兼用車仕様の車両も活躍していますが、こちらも数は少なく、土地柄などを踏まえるともっと数が走っていても…と感じます。

ただその代わりとでも言うのか、中型よりも更に車長が短い「小型」のトップドア兼用車は結構走っており、この車両には何度か乗車する機会もありました。


大型兼用車とこの小型車、時によってはマイクロバス(日野ポンチョ)まで同じ路線で運用されるとなると、キュービックのリクライニングシート車と、ローザやシビリアンなどが同一路線で運用される鹿児島県・奄美大島の道の島交通程ではないにしても、随分な車両格差が…とも感じます。

とはいえ小型車の座席は大型兼用車と同レベルのハイバックシートを装備しており、輸送力はともかく、設備的にはさほど遜色を感じないものでした。
(さすがにポンチョなどになると、兼用車仕様の座席などは期待できず、長時間乗車には著しく適さない気もするのですが…)

壱岐交通に関しては、まだ取り上げていない車両も多数ありますので、近日中に続編記事も公開したいと思います。


いすみ鉄道 いすみ350形~古びた顔つきの新鋭気動車

2013-08-15 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

先日「MAKIKYUのページ」では、いすみ鉄道の有料急行などで用いられる古参気動車・キハ28形(+キハ52形)に関して取り上げましたが、MAKIKYUが先月いすみ鉄道の上総中野~大多喜間を運行する普通列車でこの古参気動車に乗車した後は、大多喜駅で一般車両充当の普通列車に乗り換え、大原を目指したものでした。

いすみ鉄道の一般車両は、つい最近までは国鉄木原線からの転換時に導入されたレールバスが主流を占めており、MAKIKYUが過去にいすみ鉄道を何度か利用した際には、毎度この車両に乗車する状況でした。

しかしながら第3セクター開業ブームの昭和末期、各地で導入されたレールバスは、軽量で導入費用や運行経費こそ安価なものの、構造上車両寿命も短く、老朽化が著しい事もあってか、各地の第3セクター鉄道で運用離脱が相次ぎ、残存車の方が少ない状況になっています。

他鉄道に比べて長くレールバスを運用していたいすみ鉄道でも、新型の軽快気動車導入によって代替が行われており、今日いすみ鉄道の一般列車に乗車するとなれば、軽快気動車に当たる方が多い状況になっています。

新型の軽快気動車は、他の第3セクター鉄道にも導入されているメーカー標準仕様車で、昨年導入されたいすみ300形は、外観も装いを除くと、他の第3セクター鉄道で活躍している車両に類似した印象を受けます。


しかしながら今年導入されたいすみ350形は、まさかの譲渡劇で大反響を呼んだキハ52形に似せた古びた印象を受ける前面や、開閉可能な2段窓などは、機能的には新型気動車ながらも、各地の路面電車などで散見する「レトロ調車両」と言っても過言ではない雰囲気が漂っています。

いすみ鉄道では「キハ20系気動車の復刻版」と謳っている様ですが、ワンマン運転対応の関係もあり、両端に寄せられた客ドア配置などを見ると、キハ20形やキハ52形よりも、キハ20系列の中でも酷寒地向けに導入され、今日でもそのコピー車が茨城県内の某私鉄に残存する「キハ22形」を連想させられます。

前面の行先表示も今日流行のLEDではなく、敢えて字幕表示としている辺りなども、古参気動車の復刻版車両らしい所ですが、装いはいすみ鉄道ならではの黄色を基調とした華やかな装いとなっており、さすがにJR某社が最近経費削減を兼ねて実施している単色化リバイバル塗装にはなっていません。
(2両目の車両を登場させる際に、この装いで登場させるのも面白いかもしれませんが、最近この装いに改められた車両で顕著な色褪せと、既存いすみ300形を含めた単色化(黄色1色なら悪くないかもしれませんが…)は勘弁願いたいものです)


車内に足を踏み入れると、こちらは日常の通勤通学で常用される車両という事もあり、さすがにリバイバルではなく一般的な仕様で、つり革形状が少々特徴的に感じる程度、トイレなしオールロングシートという機能性重視の設備は、運行距離や乗車時間が比較的短い路線ならではと言う印象を受けます。

それでもメーカー標準仕様の造りながら、座席モケットや化粧板などは敢えて古風な雰囲気としており、比較的シンプルな造りのメーカー標準車両でも、内装次第で見栄えが随分変わる事を示す好例とも言え、起点の大原駅で接続する路線の主力車両なども、もう少しは何とかならないものか…と感じてしまいます。

列車が動き出すと、新鋭気動車だけあって乗り心地は古参車とは大きく異なり、風貌に見合わないギャップを感じさせられます。


バス用の音声合成装置などを用いたレールバスとは異なり、ワンマン車内放送では首都圏の通勤路線にでも乗車しているかと錯覚させられる高音質の車内放送(これで駅名部分だけ日本語読みする特徴的な英語放送が追加されれば完璧ですが…)が流れたのも少々意外に感じたもので、運賃表示器もLCDモニターを用いた最新式となっている辺りも、最新鋭車両ならではと感じたものです。

古参気動車導入だけでなく、新鋭の軽快気動車でも他に類を見ない独特な車両を導入する辺りは、最近のいすみ鉄道はただものではないと感じさせられますが、今後導入される軽快気動車も、この車両と同様の風貌で導入される事になるのか否かも気になる所です。


秋田中央交通で活躍する富士6E~出自による差異も…

2013-08-12 | バス[東北]

先月中国地方の山口県や島根県の一部などで発生した局地的豪雨、通称「ゲリラ豪雨」では、斜面崩壊や河川氾濫など甚大な被害を及ぼし、死傷者発生も大々的に報じられていますので、ご存知の方も多いかと思います。

このゲリラ豪雨では、JR山口線や山陰本線の一部区間にも甚大な被害が発生し、「復旧まで1年以上」とも言われていますが、これに続き今月も北東北の秋田県などで同種の被害が発生しています。

この豪雨ではローカル線だけでなく、首都圏や仙台などと秋田市を結ぶ大動脈・秋田新幹線の在来線区間(田沢湖線)も、線路内への土砂流入などによって数日間運休を余儀なくされる状況でした。

田沢湖線は幸いにも今日運転再開となりましたが、お盆の帰省シーズン、まして土日に秋田新幹線が全面運休ともなれば、秋田への主要交通機関は麻痺状態と言っても過言ではなく、日頃は流動の少ないルートも、秋田新幹線の代替利用などで相当な混雑になり、中には秋田へ帰省する予定を止む無くキャンセルした方も居られるかと思います。
(花輪線は現在も不通が続いており、こちらは復旧見込みも示されていませんので、復旧までどの程度の日数を要するのか気になります)

MAKIKYUも秋田県内に親戚が複数居る事もあり、数年に一度は秋田県内へ足を運ぶ機会があり、最近では先月足を運んでいますが、その秋田県内で最大手のバス事業者は秋田中央交通で、秋田市内を中心にその近郊を運行する路線や、秋田発着の高速バスなども運行しています。

旧秋田市営バスの路線も、車両と共に秋田中央交通が継承しており、現在秋田市内で運行する一般路線は、県内方面から乗り入れる一部を除くとほぼ中央交通という状況になっています。

旧市営バスで設定されていた「乗り放題乗車券」も、現在では市営バス移管路線、従来からの路線共に利用でき、秋田市内の大半で利用できますし、一般路線の普通運賃は決して安いとは言い難い状況ですので用価値は結構高く、MAKIKYUが先月秋田市内を動き回る際にも、この乗り放題乗車券を利用したものでした。

秋田中央交通は元々一般路線車で中型車が主力を占めており、旧市営バスも同様の状況でしたので、近年の新車も含め、大半を中型車が占めており、MAKIKYUが中央交通を利用した際も、乗車したのは中型車ばかりという状況でした。

旧市営バス移管の絡みもあり、一応国産4メーカーの車両が活躍していますが、いすゞの比率が高く次いで日野、残る2メーカーの車両に当たる機会は余り多くない状況です。

MAKIKYUが乗車したのもいすゞが多く、純正車体の車両にも何度も乗車していますが、これに加えて見るからに古めかしい雰囲気が漂い、近年大都市圏の排ガス規制対象地域ではまず見かけなくなった富士6E車体の車両も散見し、実際に乗車する機会もありました。


MAKIKYUが先月乗車した6Eは写真の車両、高速バス共同運行で中央交通とは縁の深い首都圏事業者から移籍した車両で、中央交通の一般路線は基本的に中乗り・前降りであるにも関わらず、前扉直後に小さい側面幕窓が設けられ、この部分を利用せずにその後ろに側面LED行先表示器を設置している辺りは、見るからに余所からやって来たバスと言う雰囲気を漂わせています。

このバスに乗車すると、車内はほぼ元事業者そのままというだけでなく、音声合成による車内放送も元事業者で聞き慣れたタイプですので、バス停名などを別とすると、元事業者のバスにでも乗車している様に錯覚する状況でした。
(これで県南方面から乗り入れてくるバスとでもすれ違うのなら尚更ですが、こちらのバスで用いている車内放送は、中央交通とは別物です)


また6EはMAKIKYUが乗車した車両以外にも、数台が稼動している姿を目撃しており、出自の差異なども影響してか、側面の窓割や行先表示器の設置位置などにバラツキがあります。


中には前面行先表示脇に「運賃後払い 整理券方式」という表記が記された車両もあり、これも元事業者の出自を物語っていますが、この事業者も退役後、地方で第2の活躍をする車両がかなり多く、その際には他車両では「運賃後払い 整理券方式」の表示を行っていなくても、この表記を活用する事例は他事業者でも結構多いと感じます。
(この事業者では「運賃前払い」表記の車両もあり、他事業者への移籍車両でこの表記をそのまま活用(当然ながら運賃前払い路線に充当)という事例も存在しますが、こちらは少数派です)

秋田中央交通に限らず、秋田の路線バスは何処も大都市圏移籍車がそれなりに活躍しており、日常生活圏では21世紀のバスばかり、そして古参車好みのMAKIKYUとしては、結構楽しめたものでした。

ただ秋田でも主力はエルガミオになりつつあり、新車だけでなく移籍車も登場している状況は、時代の流れを感じさせられたものでした。


いすみ鉄道 キハ28形~キハ52形導入に続く古参気動車第2弾

2013-08-09 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

先月末に青春18きっぷを利用し、房総方面へ足を運んだ際には、同乗車券で利用可能なJR線の他に、別途乗車券を購入し、小湊鐵道(鉄道線)といすみ鉄道も利用したものでした。

土曜日でいすみ鉄道は土休日ダイヤ運行日→有料急行列車運転日で、先日はこの急行には乗車していないのですが、急行運転区間は大多喜~大原間のみ、末端の大多喜~上総中野間は普通列車扱いとなり、この運用の折り返しで末端区間のみを走る普通列車も存在します。

MAKIKYUが先日いすみ鉄道を利用した際には、この末端区間を走る普通列車に乗車する機会があり、短い区間ながらもいすみ鉄道の花形(?)とも言える古参気動車に乗車したものでした。

いすみ鉄道の古参気動車は、JR西日本の大糸線で活躍していたキハ52形を購入した際、随分様々な所で話題となり、同車がいすみ鉄道で運行を開始した2年前には、MAKIKYUも実際に足を運んで乗車しています。

これだけでも結構な話ですが、いすみ鉄道で更に高山本線で運用していたキハ28形もJR西日本から購入し、今年春からキハ52形と共に有料急行運用に供されています。


キハ28形などのキハ58系列は、少し前なら各地のJR非電化線区で多数が活躍し、非常にありふれた存在の車両でしたが、老朽化による退役が相次ぎ、JR各線で原型を留めた現役車両が存在しない状況になった今日では、非常に希少な存在です。


先月MAKIKYUが有料急行間合いの普通列車で、キハ28+キハ52形の2両編成列車に乗車した際には、キハ28形の方にはいすみ鉄道移籍後はまだ乗車していなかった事もあり、同車の方を選んで乗車したものでした。

MAKIKYUがジョイフルトレインなどに改造された車両を除くキハ58系列に乗車したのは、キハ58系列がJR線で最後の定期運用で活躍していた高山本線において、2009年に乗車して以来4年ぶりで、この頃の高山本線では軽快気動車・キハ120形に混じり、ラッシュ時間帯などに2両2編成(どちらもキハ58+キハ28形)が活躍する状況でした。

その時に乗車した車両はキハ28 2360ですので、同形車ながらも別番号になりますが、天井の非常によく目立つ冷房装置は、冷房車が当り前ではなかった時代に導入された車両ならではの雰囲気を漂わせていると感じます。


高山本線で活躍した晩年は、専らローカル運用に充当されていた事もあってか、各種ワンマン機器を装備し、車端デッキのドアを撤去したワンマン運転対応改造が施され、車端付近一部座席のロングシート化も行われているのが特徴的でした。
(高山本線で活躍していた晩年のキハ58系列に関しては、以前「MAKIKYUのページ」でも取り上げた記事がありますので、興味のある方はこちらをクリックして下さい)

いすみ鉄道へ移籍したキハ28 2346もこの点は同様で、見た目は国鉄さながらの姿ながらも、車内に足を踏み入れると…という状況ですが、キハ52形共々JR時代末期の姿をよく残しています。


いすみ鉄道移籍後は使用していない運賃表示器の駅名表示なども、JR時代末期の姿をそのまま残しているのは、北陸から足を運んだ乗客や、彼の地で古参気動車乗車した事がある乗客が、往時を偲んで…と配慮している様に感じられ、リバイバル列車ならではと言えます。

車内座席モケットは、キハ52形のいすみ鉄道移籍直後は、オレンジ系のモケットが用いられており、キハ28形が高山本線で活躍していた末期も同様でした。


どちらも旧国鉄時代を連想させる青系モケットに張り替えられていますが、優先席だけはかつての「シルバーシート」でよく見られたグレーなどへの張り替えは行われず、何故かJR西日本でお馴染みの特徴的な茶系モケットがそのまま残存しています。
(写真は先日乗車した際、併結されていたキハ52形車内の様子で、以前キハ52形車内の様子に関して取り上げた記事(こちらをクリック)と見比べて頂ければ、その違いが一目瞭然かと思います)


キハ28形導入後は、急行運用時の指定席区画も変更され、キハ28形のボックス席が指定席に充てられていますが、その一部はイベント使用などを想定し、かなり大きなテーブルが設置されていたのも特徴的でした。

また現在いすみ鉄道で運用されている2両の古参気動車は、共にワンマン運転対応車で、その気になれば1両目の後扉から乗車・前扉から降車の整理券方式ワンマン運転(2両目は有人駅以外締切)も可能かと思いますが、現段階では優等運用主体という事もあってか、車掌乗務による運行のみとなっています。

JRならこの様な運転形態の場合、ワンマン列車の有人駅と同様に、大抵各車両の各ドアから乗降可能ですが、いすみ鉄道では2両それぞれの連結面寄りドアのみでの乗降となり、他方のドアは締切(各駅で1両目後扉と2両目前扉から乗降扱い)という、他では余り見られない乗降方式を採用しているのも大きな特徴です。


片運転台車キハ28方の運転席直後にあるドア付近は、高山本線で活躍していた際に用いられていた運賃箱がそのまま設置されている事に加え、締切扱いで使用しないドアを半分塞ぐような格好で、個人的には「少なくとも国内旅行では絶対に利用したくない会社」の旧ロゴが入った巨大なゴミ箱が設置されており、これは古参気動車には不似合いなアイテムと感じたものでした。


その一方併結相手のキハ52形には、JRの社名入りくず入れも設置されており、JRの中でも何故この会社?という印象を受けますが、この辺りはいすみ鉄道上層部の趣味の一旦も伺える気がします。

まさまの古参気動車譲渡劇、そして有料急行運転で世間を騒がせたいすみ鉄道は、キハ52形の運行開始だけに留まらず、近年様々な動きが見受けられます。

大きな注目を集めたキハ52形も、運転開始以後座席モケット張替えが行われ、他にも様々なファンサービスに努めていますが、今後また有料急行などで運用される古参気動車に乗車する機会があれば、その時にはどの様な変化が見られるのかにも注目したいと感じたものでした。


沖縄バスで活躍するエアロスターK~同車種でも様々なバリエーションが…

2013-08-07 | バス[九州離島・沖縄]

MAKIKYUが4月に沖縄本島へ足を運んだ際には、本島内を走る大手4社の路線バスを幾度も利用したものでしたが、その中でも個人的にご贔屓なのは、MAKIKYUが三菱車好みという事もあり、専ら三菱車を使用している沖縄バスです。

沖縄のバスは各社共に車齢20年超の古参車が多数活躍していますが、沖縄バスでは車齢20年超の三菱車が多数活躍している事もあり、排ガス規制対象の大都市圏では姿を見なくなって久しく、MAKIKYU好みの車種の一つでもあるエアロスターKも多数活躍しています。

MAKIKYUも沖縄バスを利用した際には、何度かエアロスターKにも乗車したものでしたが、自社発注車や各地からの移籍車両などが入り乱れている事もあり、同年式車でも車によって随分な差異が見受けられます。


自社発注車は、前乗り前降りとなる沖縄の郊外線バスでは典型的なトップドア(前扉のみ)車で、写真の様に窓サッシが黒く、ガラスもスモーク付きとなっているなど、やや高級な仕様となっている車両も多数活躍しています。


自社発注車の比率は低く、過半数は大都市圏移籍車両になりますが、こちらはU-規制車はおろか、昭和末期~平成元年辺りにかけて製造されたP-規制車もまだ多数活躍しており、MAKIKYUも実際にP-規制車(P-MP218M)に乗車する機会がありました。


この大都市圏移籍車両は、首都圏からの移籍車両が大半を占めており、銀色2段窓で中引戸という車両が主体になりますが、中には関西から移籍した前後扉車なども混在しています。

 
一見すると同じ様に見える車両も、良く見ると移籍前事業者の差異などにより、エアロスターシリーズではお馴染みのセーフティウィンドゥ(死角確認窓)の有無や、側面幕(大半を占めるサボ使用車では不使用)の位置や大きさに違いがあるなど、幾つものバリエーションが存在します。

車長も短尺と標準尺が入り乱れ、バスを見かけて撮影できる状況であれば、片っ端から撮影しても全バリエーションは…という程の多様さは、趣味的には非常に興味深いものです。

そしてバスに乗車すると、出自の差異などによりギア費が異なり、走行音も異なりますし、車内の内装や座席モケットなども異なりますので、見ているだけでなく乗る事で更に楽しむ事ができます。

沖縄の路線バスは、系統毎に概ね充当車両が固定されている傾向がありますが、同一系統を走る同車種(89番那覇~糸満間を運行する、沖縄バスのエアロスターKなど)でもバリエーションがあります。

おまけに路線によっては座席増設を行い、増設部分だけ異なる座席を用い、それも増設座席だけモケットが異なり、余り見付を配慮せず、見るからに改造車である事をPRしているのでは…と感じてしまう車両が多いのも、他地域では余り見られない沖縄の郊外線路線バスならではの特徴です。

中扉や後扉のある大都市圏移籍車両では、この部分を埋めているか否かなど、元車種だけではなく車両改造のバリエーションが幾つも存在するのも面白い所ですが、沖縄は国内他都道府県とは比べ物にならない程遠く、本土で最も近い鹿児島からでもフェリーで丸1日を要し、首都圏に身を置くMAKIKYUにとっては、韓国など近場の海外へ足を運ぶよりもずっと遠い地です。

そのため再び沖縄を訪問する機会が訪れるのか、そして車齢などを踏まえると、その時にまだエアロスターKが走り続けているのか…と感じる程です。

今や国内各地を探しても、沖縄バス以外にこれだけの数と種類のエアロスターKを使い続けている事業者は他にどれだけ存在するのだろうか…と感じる程ですが、機会があれば再び沖縄バスのエアロスターKに乗車したいと感じたものでした。


壱岐交通で活躍する日野車~主力の58MC兼用車以外に中小型車も…

2013-08-05 | バス[九州離島・沖縄]

MAKIKYUが6月に足を運んだ長崎県・壱岐の壱岐交通で活躍する車両は、観光車などで最近他メーカーも導入されているものの、一般路線車は日野と三菱が勢力を2分している状況です。

一般路線では既に取り上げた西日本車体工業(西工)58MC車体+日野の兼用車に当たる機会が最も多く、次いで三菱車という状況ですが、日野車は58MCの兼用車だけでなく、中型・マイクロも存在しています。


日野製の中型車は1台だけの様ですが、MAKIKYUも一度乗車する機会があり、大型兼用車と異なり純正仕様となっています。

ただこの車両もトップドアで側面窓は引き違い式、車内は2人がけのハイバックシートがずらりと並ぶ兼用車仕様は相変わらずで、複数台走っていても不思議ではない気もします。

この中型車以外にマイクロバスも活躍していますが、意外にも日野製路線バス用マイクロ車の大ヒット作で、全国各地で活躍しているリエッセの姿はなく、リエッセ登場以前のレインボーRBと、新鋭ノンステップのポンチョという、年式的にも非常に偏った状況になっています。
(リエッセも大都市圏排ガス規制区域での離脱車両などが、相次いで地方移籍していますので、今後中古などで導入されても不思議ではないのですが…)


レインボーRBは車庫に駐車している姿を見ただけで、稼動している姿は目撃していませんが、この車種自体が年式的には古参に属しますので、あとどれだけの活躍が見られるのか気になる所です。

ポンチョは現在2台が在籍している模様で、MAKIKYUの知人の中には、この車種を猛烈に愛好している者も居ますが、壱岐交通の路線車では最新鋭の車両になります。

2台しかない割には、1扉のみの車両と2扉車の双方が存在し、敢えて仕様の異なるポンチョを導入していますので、それぞれの使い勝手を検証しているのでは…と感じる程です。


ポンチョは前扉のみでも車椅子乗車に対応可能ですし、2扉車にするとただでさえ少ない座席数が更に減少する羽目になり、前扉と後扉の間隔も僅かと言う状況になります。

大都市圏の乗降が多く、道路事情などの関係で小型車充当が必須な路線に充当するならともかく、トップドア車が主流を占める壱岐の様な離島では、郷ノ浦の市街地内を走る市民病院線の専属運用などでもなければ、座席定員減少の弊害が目立つのでは…と感じたものです。


写真はこのポンチョ2扉車の車内ですが、仕様はメーカー標準仕様をほぼそのまま取り入れた雰囲気で、グレード的には残念ながら兼用車には遠く及ばないと感じるものです。


もう1台のポンチョ(1扉車)は、座席配置も2+1列の着席重視仕様で、MAKIKYUは両者共に乗車機会がありましたが、1扉で着席重視仕様の方が使い勝手が良さそうな路線でも、全国的にポンチョは2扉車を導入する事例が圧倒的に多いのは気になる所です。

壱岐交通でも古参車を多く抱え、バリアフリー対応なども考えると、今後もポンチョの追加増備が行われても不思議ではない気がしますが、その場合には1扉車と2扉車のどちらが導入される事になるのかも気になる所です。


JR東日本「リゾートあわトレイン」~ニューなのはなを用いた異色の観光列車

2013-08-03 | 鉄道[首都圏・JR]

MAKIKYUが先月末、青春18きっぷを利用して日帰りで房総半島を訪問した際には、最初から予定していた訳ではなかったのですが、たまたま臨時列車「リゾートあわトレイン」の運転日でした。

安房鴨川到着時には程なくこの列車の発車時間、また帰りに乗車する臨時快速「マリンブルー南房総」の出発時刻まで余裕があり、自由席ならこの日利用していた青春18きっぷのみでも乗車可能、途中駅までなら乗車してもまだ時間に余裕がある状況でしたので、一部区間だけながらも乗車したものでした。

ちなみにこの「リゾートあわトレイン」は、JR線では房総半島の南端に位置する内房線の館山~安房鴨川間を各駅停車で運行、7月24日~8月24日までの毎週土曜日に1往復の設定となっています。


車両は千葉地区を発着する貸切の団体臨時列車をはじめ、時折設定される臨時列車でも運用される485系改造車「ニューなのはな」で、この車両にはMAKIKYUも過去に2回程乗車した事があります。


リゾートあわトレインでは前面ガラス内側に、日付入りで列車名を掲出しているのも大きな特徴です。

座席配置はボックス席とお座敷の2形態で運用可能となっており、普通車として運用する際にはボックス席、グリーン車扱いで運行する際にはお座敷となる事が多く、列車によっては両者を混在させた運行となる事もあります。

リゾートあわトレインでは、6両編成中最後尾(安房鴨川方)の1両(6号車)のみが自由席、3号車はイベントカー扱いで、残る1・2・4・5号車の4両が指定席となっています。


自由席は全席ボックス席状態ですが、指定席車は海側だけボックス(指定席枠設定)、山側はお座敷状態でフリースペースとしており、同一車両内でボックスとお座敷が混在するという異色の形態となっています。


3号車のフリースペースは、中央通路を除き全てお座敷状態で、指定席枠設定なしですので、1両当たりの乗車定員は随分少なく、贅沢な車両の使い方をしていますが、これは房総半島でも末端部の比較的長閑な区間を走る列車ならではと言えます。


フリースペースでは外部委託による催しが行われているのですが、観光協会関係者による観光宣伝や資料配布と言った一般的なものではなく、沿線では有名な観光施設・鴨川シーワールドの係員が複数人乗車、シーワールドに関する簡単な展示などを行っていました。

これだけなら特筆する程の事では…とも感じますが、シーワールド近海に生息する海の生物まで捕獲・乗車させるという随分変わった事をしており、フリースペース車内は「動くミニ水族館」と化しており、乗車しているウニやヒトデなどに触る事もできる状況でした。


MAKIKYUもこのイベントカー内で実際にウニやヒトデなどを触ると共に、短時間ながら初めてお座敷状態のニューなのはなを堪能する事もできたのですが、さすがにここまで手の込んだ事をやるとなると、JR東日本の観光列車ではお得意の「車内イベントの外部委託」も、なかなか面白い事を…と感じます。


またウニやヒトデなどの海の生物だけでなく、着ぐるみのマスコットキャラクターも登場し、千倉駅では長めの停車時間中に特産品販売も行うなど、特に列車好きなどでなくても、乗車するだけで楽しめる観光列車となっています。

運賃面でも比較的割安(自由席は乗車券のみ・指定席は+510円の座席指定券購入:どちらも割安な青春18きっぷでの利用も可能)となっているのは、大いに評価できるものです。

列車好きには勿論、自家用車などで房総半島を訪問する方にも、日程や時間が合えば是非乗車をおススメしたい列車と感じたもので、今日以降もまだ運転日設定がありますので、もしこの記事を見て興味を持たれた方は、是非「リゾートあわトレイン」に乗車してみては如何でしょうか?


アクセス解析状況について(20130801)

2013-08-01 | Weblog

皆様、いつも「MAKIKYUのページ」へアクセスありがとうございます。

gooブログでは通常、アクセス解析は有料のオプションとなっており、MAKIKYUはこのオプションを契約していませんので、普段は詳細なアクセス状況を把握していない状況です。
(このオプションを契約していなくても、毎日のアクセス数などは把握可能です)

しかしながら先月10日間程お試しで「アクセス解析」機能が利用できる様になっていたのは、gooブログでブログを開設されている方はご存知だったかと思います。

この「アクセス解析」では時間帯別アクセス数や閲覧ブラウザ、閲覧の多かった記事などに加え、どの様なキーワード検索で「MAKIKYUのページ」へ辿り着いたのかを知る事もできます。
(全てではなく、上位のキーワードのみなのですが…)

その中でも先月下旬にキーワード検索で目立って多かったのは、「大糸線 代行輸送」「大糸線 代行バス」「大糸線 不通」など、現在小滝~平岩間の姫川護岸一部崩壊により、全区間が不通(バス代行輸送実施)となっている通称大糸北線(糸魚川~南小谷間:非電化となっている大糸線のJR西日本管轄区間)に関係したものでした。


この事もあってか、トップページを除く記事アクセス数では、MAKIKYUが昨年春に乗車したJR大糸線代行バスに関して取り上げた記事(こちらをクリック)が圧倒的に多い状況で、現在も昨年春と類似した形態の代行輸送(主にマルケーグループ・糸魚川バスの一般路線車による代行バス運行)が行われている模様です。

大糸北線はJR西日本HPによると、今月中旬の運転再開見込みが発表されていますが、同社では他にも数日前の山口・島根県境付近における局地的な集中豪雨により、山口線などに甚大な被害が発生しています。

こちらはまだ運転再開見込みなどは発表されていませんが、ニュースなどで報じられている鉄橋の損壊状況などを見ると、復旧まで相当な時間を要するのでは…と感じます。


キーワード検索数・記事閲覧数が圧倒的に多かった大糸線関連と、比較的新しい記事を除くと、阪急電鉄の6300系改造車「京とれいん」に関するキーワード検索数・記事閲覧数が多かったのが印象的で、gooの検索で比較的上位に表示される事も影響しているのでは…と感じたものでした。

 
他には「三厩駅」「成田湯川駅」などもキーワード検索の上位に入っている事が多かった他、船舶関連で東海汽船「さるびあ丸」や、奄美海運「フェリーきかい」に関連したキーワード検索も多く、鉄道関連などに比べて情報の数が少ない事も影響しているのでは…と感じたものでした。

「MAKIKYUのページ」は気紛れなページだけに、何時何処の記事を取り上げるかもMAKIKYUの気分次第という状況ですが、アクセス解析状況を見ると、MAKIKYUは日頃首都圏に身を置く状況でありながらも、首都圏以外の交通機関に関して取り上げた記事へのキーワード検索数・記事閲覧数が意外に多いと感じたものでした。

取り上げたい事は山ほどあり、現状では記事公開が追いつかないと感じていますが、今後も日本国内各地や東アジアの鉄道・路線バスに関する記事を中心に、船舶関連やその他の記事なども取り上げて行きたいと思っていますので、引き続きアクセス頂ければと思います。