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中国鉄路乗車記:N527次

2007-04-23 | 鉄道[中華人民共和国]

  

(この記事は列車乗車日に合わせた過去ログ投稿です)

4月23日、この日は朝早くに北京からの列車(1453次:別途乗車記有り)で江西省の省都・南昌に到着し、まずは站舎と一体になったホテル・南昌鉄路大酒店(Nanchang Railway Hotel)へ。

このホテルは一応3星級(中国ではホテルを星の数で格付けしており、3星級であれば日本のビジネスホテル以上の設備を備えています)だけあって英語も通用(MAKIKYUは英語が苦手な事もあり、中国人服務員の英語の問いかけに対して漢字筆談で応対する有様でしたが…)し、比較的高級な感じですが、ここで空き部屋の有無を尋ねると、単人房(シングルルーム)は「没有」(ない)とはいえ、双人房が食事なしとはいえ特価98元、アクセスも申し分なしという事で、早速宿泊を決定。

その後は南昌から上海(MAKIKYUはここから帰国するチケットを持っていましたので…)方向へ向かう列車のチケットを購入する為に乗車券売り場へ向かい、無事第2希望の翌日南昌発上海南行き普快(2136次)の硬臥を手配した後は、站近くの食堂で朝食に。

朝食はお粥と豆乳、饅頭に卵や漬物がついた典型的な中華風早餐(朝食)で5元とまあまあの値段(日本の感覚からすると激安ですが…)で、ここで時刻表と相談しながら何か面白そうな列車はないかと物色していましたが、選択肢として考えたのは近郊の慢車かN(管内)快速で南昌近郊へ出向く事で、前者は4月のダイヤ改正でローカル列車が激減した事もあって、妥当な時間帯に適当な列車がない事もあってあえなくボツに。

また後者は南昌を基点に稼動している動車組(中国で機関車が客車を牽引する列車ではなく、電車や気動車の様に自走する車両をこの様に呼称し、最近走り始めたCRH(和諧号)もこの一員ですが、この記事で以後触れる動車組はこれとは異なる気動車(両端に動力車が連結される動力集中方式)を示します)が存在しているらしい話を聞いた事があり、この車両には興味ありという事で充当される可能性のありそうな列車を手配する事にしますが、先程上海南行きの乗車券を購入する際に他の乗客が購入していた景徳鎮行きN快速は2階建て車両で発券されているのを確認し、これは絶対動車組ではない事が確定ですので当然却下します。

他に近郊へ向かう適当な列車にさほど遠くない所までという事で、西へ向かうN527次の軟座で途中の新余(Xinyu:中国の感覚では比較的近いとはいえ南昌からは160km程離れており、中国のスケールの違いを感じます)までの座席があるかをメモ(MAKIKYUは中国語会話が全くダメですので…)に記して尋ねると、既に軟座は売り切れなのか、それとも新余までの割り当てが存在しないのか分かりませんが、硬座ならあるという事なので、25元のN527次硬座乗車券を1枚購入。

その後は列車発車が11時過ぎという事もあり、10時半頃まで2路無軌電車(トロリーバス)で市内中心部に繰り出し、再び南昌站に戻りますが、入口の荷物検査(中国では火車站構内入場時に空港の如く荷物のX線検査を行っており結構面倒です)を終えて候車室(待合室:列車毎に指定された部屋があり、改札もこの部屋の指定場所だけに限られています)に入ると、程なく改札に。

改札を終えて站台(ホーム)に降りると、南昌站始発の列車だけあって既に入線しており、車両は期待通り白に赤と黄色の帯を巻いた動車組(25DT・中国の幾つかの鉄路局で少数が運用されており、地域毎に異なる塗装を纏っています)で、MAKIKYUがこの形式の車両に乗車するのは3度目でしたが、先頭を見ると本来の流線型をした専用動力車は故障したのか、DF4D(ディーゼル機関車)が連結されて編成美が乱れている事は惜しまれます。

列車発車まで少々時間がある事もあり、乗車前に編成を見渡すと客車は1~10号車までの10両、そして最後尾には発電車が1両と、中国にしては短距離列車(それでも終点までの所要時間は3時間半近いですが…)だけあって編成も短め(日本の感覚からするとこれでも長いですが…)です。

その内5号車と10号車の2両は軟座と硬座が各48名分ずつ(合計で定員96名)の軟硬座合造車(日本のJRで言うところの「クロハ」などに近い感じです)で、軟座の連結位置がバラけているのは不自然な気もしますが、後部の10号車は余り人気を感じなかった事や連結位置を考えると服務員用の車両という可能性が高く、またこの車両の軟座は見た限りでは2人掛けで足置きの付いた一方向きリクライニングシートと思われる座席が通路の両側に並んでおり、また軟硬座合造車でありながら形式名は何故かRZ25DTとなっていたのも気になります。

そして編成を一通り見回した後、指定された2号車の硬座車に向かうと、そこは既に他の乗客に占領されており、他の座席へたらい回しされますが、これは仲間同士で固まっていたくても、座席指定システムの関係で都合よく発券されない中国では良くある事で、この時は結局2回ほどたらい回しにされてから適当な空席に落ち着きます。

硬座車の車内は典型的な2+3列のボックス席が並び、車端部にはLEDの案内表示装置も取り付けられていましたが、比較的新しい車両だけあって天井のFRPが少々安っぽい感を受けるものの、内装も比較的綺麗な部類に入りますし、座席は硬座だけあって背もたれは直角、肘掛なしという相変わらず粗末な設備とはいえ、新空調料金が適用される列車だけあって座面も多少クッション性があり、大半が硬座の近距離列車だけあって乗車率は8割程度と混雑もさほどではない事もあり、居住性も決して悪い物ではありません。

列車は定刻に南昌を出発し、暫く街中を走った後は長閑な田園風景が主体となりますが、途中の幾つかの停車駅周辺などは小さいながらも市街地が広がり、また田園風景が広がるという繰り返しで、水田が広がる風景などは日本人にとっても違和感のないものですが、所々にある丘陵の斜面に見える土の色が随分赤っぽく、この点は異国にいる事を感じさせられます。

12時頃になると食堂車も連結していない短距離列車にも関わらず、南昌で調製した弁当を積み込んだのか服務員が弁当販売に廻っており、別に袋入りの漬物の様なものも付いて10元のこの弁当を買い求める乗客も散見されますが、売れ行きはあまり芳しくない様に見受けられます。

またこの頃には別の服務員が靴の中敷らしきものの実演販売を行いはじめ、こういった事は中国鉄路では良くある事ですが、耐久性を証明するためなのか商品見本を力ずくで踏みつけており、これは非常に五月蝿く大人気ない印象を受けます。

そして12時40分頃になると省都・南昌よりはずっと小さいものの、それなりの市街地が見えてくると今回の下車駅である新余(Xinyu)で、特に観光で有名な街ではありませんし、大都市という訳でもありませんので、日本人はあまり訪れないかと思いますし、この町の名前は聞いた事がないという方も多いかと思いますが、それでも一応100万人程度の人口を誇る様で、地方の田舎町とはいえ站前もそこそこ活気があり、ここで下車する乗客の姿も多数見受けられます。

列車はまだ暫く西を目指しますが、MAKIKYUは南昌から日帰りという事もあり、ここで下車する事にしますが、2面3線のホームがある新余站は4月23日現在停車する列車こそ設定されていないものの、近い内にCRH(和諧号)の一部が停車する様で、站舎側の1面1線のみはホームがかさ上げされています。

また新余では昼時で、また多少の停車時分が設定されている事もあって、站台で弁当(5元)のワゴン販売も行われており、MAKIKYUもこれを昼食に買い求めますが、N527次は短距離列車という事もあってか車内と同様にここでも弁当の売れ行きはあまり芳しくない様な感じでした。

こんな感じで江西省を走る動車組くずれ列車の2時間弱という旅はあっという間に終わり、帰路は新余からの始発列車も設定されておらず、当日購入であれば南昌までの乗車券は無座(立席)となる事はほぼ必須ですので、長途汽車(高速バス)で戻る事にしましたが、こちらは40分毎で日没頃まで運行されているものの、運賃は中型の豪華バス(現代AEROTOWN・韓国メーカーの車両で、この車両はリクライニングシート装備とはいえ、本家韓国では一般路線で使われるクラスの車両です)で50元とN527次硬座の丁度倍額、所要時間も列車とほぼ同等で汽車站(バスターミナル)は街外れに移転(新余火車站~新長途汽車站間はミニバスが頻発し、アクセスは確保されていますが…)している事等を考えると、本数や座席の有無を別とすれば列車の方が優位な間を受けます。

ちなみにこの列車の乗車翌日に南昌から2136次列車に乗車した際、車庫の中で少々色褪せた感じの流線型動力車が4両(本来であれば動力車が両端に連結されますので、2編成分)放置状態となっている姿を目撃していますので、動力車は永らく使われておらず、中間の客車だけを使用している状況が続いている様で、この点は惜しまれますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も江西省方面へ行かれる機会がありましたら、比較的座席も容易に確保できる列車ですし、少数派の動車組客車に乗車できるこの列車に乗車されてみては如何でしょうか?

写真は南昌站で発車待ちのN527次とそのサボ、MAKIKYUが下車した新余站の站舎です。


中国鉄路乗車記:1453次

2007-04-22 | 鉄道[中華人民共和国]

 

(この記事は列車乗車日に合わせた過去ログ投稿です)

MAKIKYUは4月19日、まだ本格運行を開始して2日目の新幹線E2系ベースの新型動車組・CRH2(和諧号)で青島(四方)から北京入りし、その日は到着が遅い(23時過ぎ)事もあって駅前の客引き案内に連れられて宿へ向かう有様でしたが、その翌日(20日)には北京站の乗車券売り場に並び、北京を出る列車の乗車券を購入に…
(ちなみにCRH2を取り上げた記事(ここをクリック)と、その乗車記(こちらをクリック)も以前公開していますので、興味のある方はこちらもご覧頂けると幸いです)

この際の条件としては、滞在日数の関係(中国の大陸本土は広大ですが、観光目的でノービザ入国した場合は滞在期間が15日しかありません)などもあって、上海を28日に出港する新鑑真号(上海~神戸・大阪間を結ぶフェリーです)の乗船券を既に日本出国前に手配しており、これに間に合わせる事がまず第一なのですが、上海へ直接向かうのでは物足りなく、その手前の南京へ向かう列車には以前乗車した事がある事や、何処か行った事がない所へも足を伸ばそうという事で、未訪問の幾つかの都市へ向かう列車の空席を尋ねたメモを係員へ。
(MAKIKYUは中国語が全く話せませんが、それでも漢字は通用するので心強いです)

最初は蘭州や西安といった西方へ向かう列車の空席を尋ねたのですが、お目当ての硬臥(3段寝台:料金もそこそこで、MAKIKYUが動車組を除く中国鉄路車両の中で最も気に入っている車両です)はどれも「没有」(ない)という返事ばかり。

それならという事で、上海へも比較的容易に抜けられ、また未乗車の京九線乗車を存分に堪能できるという事で、22日北京西站発の江西省の省都・南昌へ向かう列車の空席を訪ねると、第一希望の1625次(南昌より更に南まで行く列車で、通称緑皮車と呼ばれる旧型の非空調車が充当されます)は料金が安い事もあってか人気がある様で、硬臥・軟臥(2段寝台:料金は高いですが、新空調料金が適用されない列車の場合は、新空調の硬臥と大差ない料金で乗車できます)共に「没有」、係員はT167次を勧めて来ましたが、この列車はMAKIKYUが以前乗車した事がある京広線(武昌)経由の夕発朝着で面白みがなく走行距離の関係で料金も割高な上に、特快という事もあって所要時間が短く、寝台列車の旅を楽しむには物足りない(所要15時間44分)事もあり、MAKIKYUはすかさず「1453次」と書いたメモを係員に。

すると1453次は京九線を南下するため運行距離こそ特快より短いものの、普快という下位種別だけあって運行時間帯(北京西発11時40分)や所要時間(18時間5分)の面で特快より劣り、また新型空調車を使用していて料金的にもさほど割安感がない事もあり、この様な列車を敢えて指名買いする様な人間は酔狂で余り人気がないのか、あっさりと無事購入に成功、これで北京脱出の日程が確定する事に。
(この乗車券の購入後、北京在住の日本人某氏に乗車券を見せたら呆れていましたが…)

そして北京に滞在した後に乗車日(22日)を迎えますが、この日は朝に豊台西という北京市郊外へ向かう列車に乗車(往路列車・復路市内公交汽車(路線バス)利用)しており、その後少々時間を潰して列車乗車ですが、列車の基点となる北京西站は異様に大きな駅舎が特徴的で、社会主義国である中華人民共和国の威信をかけて作った首都の站という感がありますが、何もここまでしなくても…と感じさせられる代物です。
(しかも建物上部の飾り?などは、どの程度有効に活用されているのかも未知数ですし…)

セキュリティチェックを済ませて駅舎内に入り、改札を済ませて站台(ホーム)に降りると既に列車は停車しており、これからいよいよ1449km・18時間5分にわたる火車旅がはじまりますが、1453次は典型的なオレンジ色の25G型と呼ばれる客車で、車両標記や乗務員のバッチなどで南昌局の列車だと分かり、そして隣のホームには余り見慣れない感じの白とブルーの客車が停車していて目を引きますが、こちらは安慶(安徽省)から到着したばかりの列車です。

指定された3号車の硬臥(YW25G 673186)に乗り込むと、車内には如何にも中国を連想させられる音楽が流れており、程なく服務員が乗車券と換車票(引換証:中国鉄路の寝台車では乗車後、下車する直前まで服務員が乗車券を預かります)を引き換えますが、この列車の換車票はカードサイズで、これだと保管も比較的容易で乗車券返却時にも折り目がつく事がありませんので、MAKIKYUとしてはこの方がお気に入りです。
(列車によっては小さな金属片の換車票を用いている場合もあり、この方が味があって良いという方もいますが…)

これは他の列車でもよく行われているサービスで評価できるものと思いますが、11時40分の発車時間になると列車はゆっくりと北京西站を出発、新型動車組のスピーディーな旅も悪くないですが、ゆったりとした空気が流れる寝台列車の旅もまた格別です。

列車は10分程走ると車窓も郊外の風景に変わり、更に10分程走るともう農村の風景ですが、北京周辺では幾つも他の線路と交差する様子が視察でき、線路が複雑に入り組んでいる事を嫌でも実感させられます。

1時間ほど走ると最初の停車站・霸州で、京九線は京広線のバイパス路線として近年作られた比較的新しい路線という事もあって、設備は整っているもののどうも味気なく、また複線とはいえ非電化ですれ違う列車もさほど多くない上に、沿線にも大都市は少ない事から割合長閑な印象を受けます。

この頃には丁度昼食時という事もあって、この頃に食堂車で調整した車内での弁当販売(15元)ワゴンが回ってきますが、この時はまだパスしておきます。

というのも、その後13時30分頃にMAKIKYUは車内視察に出向くのですが、中国鉄路の列車は寝台系と硬座車で、客層などを考えてか車内販売弁当の値段に価格差を設けている事が多く、この列車でもMAKIKYUの予想通り硬座車内での販売分は10元と5元程安くなっていましたので、硬座車視察から戻る際にすれ違った弁当販売からすかさず購入、内容は容器がご飯とおかずの2つに分かれており、おかずはピリ辛に味付けされた野菜炒めとピーマンと肉の炒め、ハム一枚に程よく塩味のついたゆで卵が1個で味は全体的に悪くなく、ゆで卵は殻つきながらも2つに割っていないのは評価できる点です。

また車内を視察した時の様子ですが、編成は前から順に1号車が行李(荷物)車、2~6号車が硬臥車、7号車が軟臥車、8号車が餐車(食堂車)、9~17号車(16号車は欠番)が硬座車、最後尾の18号車が発電車で、停車駅の多い下位種別の普快で短距離乗車が多いのか、編成は客車の半数程度を硬座車が占める状況となっていました。

硬座車は車両によって無座(立席)の乗客も若干見受けられるものの、全体としては3分の2程度の乗車率でさほど込み合っておらず、短時間の乗車であれば割合快適に過ごせそうな感じで、MAKIKYUが乗車している硬臥の車内も先ほど触れた所要時間や料金の事もあってか、見た所では半数弱が空いている様な感じでした。

車内視察を終えた後は単調な農村風景が果てしなく続く事もあり、指定された寝台でゴロゴロしている間に睡魔に襲われてしばらく昼寝ですが、硬臥は中段だと横になりながら車窓を眺める事ができ(上段は窓がありません)、また昼間も邪魔される事がない(下段は昼間座席としても使われます)ので、MAKIKYUとしては最もお気に入りのポジションです。
(ちなみに余談ですが、中国の寝台車は若干ですが下段が最も高い料金設定で、上に行くにつれて安くなります)

そして昼寝から目覚め夕方になると、相変わらず単調な農村風景が果てしなく広がり、中国の広大さを感じると共に、乾いた風景から水田主体の風景へと移り変わり、南下している事を実感させられます。

18時過ぎに停車した小站では貨物列車の退避などもあって15分程停車、他の停車時間が長い站では硬座車のみで客扱いを行い、硬臥車の扉は締め切りだった事もあり、ようやく先頭に連結された機関車の姿を拝みながら記念撮影が出来ますが、日没が近い時間だけあって暗くなってしまい、また小站だけあって食事時の時間帯にも関わらず弁当売りなどの姿も見られない有様です。

19時頃になると外は暗くなって車窓を楽しむ事は殆ど出来なくなり、北京で乗車前に調達しておいた方便面(カップラーメン:お湯は車内で調達できます)を夕食としますが、夕食を終えた頃には相席の中国人から話しかけられ、中国語が理解できないMAKIKYUは漢字で外国人旅行者である事を知らせると相手方は南昌人(南昌出身・在住者)との事で、その南昌人とのやり取りをはじめ、外国人が乗り合わせる事は珍しいのか周囲に居た他の乗客とも漢字による筆談でのやり取りとなり、22時の消灯時間(硬臥車のみ夜間帯は一斉消灯となります)までの間ずっと筆談、消灯後はもうやる事がないので翌日に備えて就寝です。

列車内に居合わせた乗客と漢字による筆談となる事は中国ではよくある事で、中国語が全く話せないにも関わらず漢字が使える事を奇妙に思う中国人も中には居ますが、中国語の知識が殆どなくても「可半分・不知半分」といった感じで筆談も半分程度は通用し、中国では英語(通用場所はある程度限られます)よりも容易に意思疎通が出来ますので、漢字の偉大さと東アジアにおける便利さ(中国だけでなく、韓国などでも漢字はある程度通用します)を感じさせられます。

中にはMAKIKYUが個人で中国を旅行している姿を見て、相手方が日本を個人で旅行できるか尋ねられる事などもあり、これは日本人はノービザで中国を個人旅行できる程の状況で、香港在住者などは日本を個人でも比較的容易に旅行できるものの、大陸本土在住者は原則として個人では日本を旅行できず、制約の多い団体旅行に限られる事などを漢字を並べて説明すると、残念がる人も居る一方で「不公平」との回答もあり、その通りなので頷くと共に、この様な所でも日中間はまだまだ大きな格差がある事を再認識させられます。

そして翌日(23日)は5時半前に目覚め、外はうっすらと明るい感じですが、定刻では5時46分に終点南昌到着であるにも関わらず、まだ街中の景色ではない事は列車が少々遅れている模様。

1453次は南昌到着時刻が少々早過ぎる気もしますので、むしろ多少の晩点(遅延)が生じてくれた方が車内でゆっくり過ごせて有難い位ですが、大幅に遅れている訳ではないので服務員も換車票の回収と切符の返却に回っており、程なくテープと思われる終点到着の放送(中国語の分からないMAKIKYUは、「南昌到了」位しか聞き取れませんが…)が流れ、列車が市街地を走るようになると終点南昌到着、所定より約20分遅れて6時過ぎの到着は丁度良い位で、意外と短く、もっと乗っていてもと感じる18時間少々の寝台列車の旅はフィナーレを迎えます。

南昌到着後のMAKIKYUの行動に関しては、N527次乗車記(4月23日扱いの過去ログ投稿記事)にありますので、興味のある方はこちらも合わせてご覧頂けると幸いです。

写真は夕暮れ時の1453次列車と、始発の北京西站です。


中国鉄路乗車記:D56次(新型動車組CRH:和諧号)

2007-04-19 | 鉄道[中華人民共和国]

 

(この記事は列車乗車日に合わせた過去ログ投稿です)

中国鉄路(国鉄)では4月18日に大規模なダイヤ改正が行われ、CRH(和諧号)と呼ばれる新型動車組を使用した高速列車が本格営業運行を開始しましたが、MAKIKYUはこの日に韓国(仁川)から威東フェリーで青島に入った事もあり、青島港(ここは日本(下関)からのフェリーも発着していますが、港のターミナル内に銀行や両替所は見当たらず、また近辺に両替可能な銀行があるか否かも怪しいですので、初めて中国を訪問される方などで人民元の持ち合わせがない方は要注意です)に到着した後すぐに近くの海員バス停から市内公交汽車(路線バス)で四方站(現在青島站は工事中で閉鎖されています)へ運行開始したばかりの和諧号乗車券を購入に出向き、中国語を全く解さないMAKIKYUは乗車券発売窓口で「明天 D56次 四方→北京 1張」と記したメモを係員に渡すと、2号車96号席(2等座・273元)の乗車券があっさりと発券され、それまでの間青島市内を行動する事に。
(その間には7060次というローカル列車にも乗車し、その乗車記も掲載していますので、興味のある方はこちらもご覧下さい)

そして19日夕方、いよいよCRH(和諧号)乗車の為に再び四方站に出向くのですが、この站は青島站が工事中で閉鎖されている間の仮ターミナルという事もあってか站舎などは非常に粗末で、随所に見られるCRHの標識がなければとても斬新な高速列車が発着する站とは思えません。

駅構内のトイレなども呆れるほどの状況でしたが、四方站へのアクセスも青島站周辺からは5路の無軌電車(トロリ-バス・1元)で30分近くかかる有様ですので、早く青島站の工事が完了してこんな貧弱で粗末な仮設の站(一応四方站自体は青島站の工事前から存在している様ですが…)を使わなくても済む事を願いたいものです。

ちなみにMAKIKYUが乗車するD56次列車は四方站を17時33分に出発し、ダイヤ上はノンストップで北京に23時10分に到着するダイヤとなっていますが、この列車の前運用となるD55次は四方に17時13分到着で、その上到着後に車内整備を行う事もあって、検票(改札)開始は17時20分頃まで待たされます。

この時間は5分後の38分に済南行(D614次)のCRH(和詣号)が出発する事もあって双方の乗客で改札付近は混雑しており、検票開始から列車発車までの時間が比較的短い事もあって、站務員は改札を空ける前(中国は人が多過ぎる上に鉄道は設備的に追いついていない状況という事もあって、站構内での雑踏による混乱などを避けるために改札は列車毎に行っており、列車の入線・出発直前まで站ホーム内に入る事は出来ません)に乗車券に入鋏(新幹線に自動改札ではなくこの有様は、現代日本では考えられませんが…)を行う状況でしたが、改札前に押し寄せる人民の騒がしさは半端ではなく、改札が始まると列車の座席は指定されているにも関わらず、物凄い勢いで殺到していく有様は中国ならではといった所です。
(これは一般的に人民の荷物は多過ぎる感があり、荷物置場を確保する必要がある事も要因かもしれませんが…)

改札を入ると站舎側の1站台(ホーム)には既に北京行D56次、反対側の2站台に済南行D614次の真新しいCRH2が停車しており、運行開始したばかりの新型車両・それも中国人民憧れの正真正銘新幹線という事もあって、ホームでは記念に写真撮影する姿もちらほらと見かけますが、日本で新型列車が運行されたばかりの状況と比較すると随分静かなものです。

ただ四方站は仮ターミナルとはいえ、2面3線しかないホームは多数の列車が発着する山東省の大都市・青島の拠点站として設備的に余りに貧弱で、内外共に余りに貧弱な有様は停車している新型動車組とは余りにアンバランスに感じてしまいますが、現にこの貧弱な設備が仇となって青島発着の一部列車は四方站よりも更に城区とのアクセスが悪いカン口站発着となっている状況ですし、某中国鉄HPで四方站に関して騒がれるのもこれなら納得が行くと感じてしまいます。

17時33分には反対側站台に停車している済南行CRHを眺めながら、内外共に貧弱な四方站を定刻に出発しますが、中国では一応列車の発車5分前に検票停止となる事もあって、列車のドアは発車の2分程前に既に閉まる有様で、この時には中国の地鉄を連想させられる「ピピピピ…」というドアチャイムが鳴っていましたが、中国では良くある事で、発車間際まで写真撮影などに興じていると列車に乗り遅れる可能性がありますので要注意です。

そして列車が走り始めると程なく近くの乗客の手機(携帯電話)が鳴るのですが、これがドラえもんの「こんなこといいな…」で始まる日本語の歌詞入り着メロという有様で、車内や乗客(見た目)の雰囲気も日本と余り変わりませんので、これではまるで日本国内を旅行しているかの如く錯覚させられますが、車窓に目をやると景色は日本とは異なり、またすれ違う列車も2階建て新幹線MAXや秋田新幹線こまちなどといった東北・上越・長野新幹線で活躍する車両群ではなく、オレンジ色のディーゼル機関車DF4が緑色に黄色帯びの空調なし旧型客車(通称:緑皮車)を牽引する姿を見ると、日本とは遠く離れた大陸にいる事を実感させられます。

ゆっくりと10分程走ると列車はカン口站に運転停車し、反対側のホームで設備の貧弱な四方站の着線容量を超えている為にカン口始発となっている丹東行の緑皮車が停車して、この列車に乗客が乗り込んでいる姿も見られますが、この様な列車と新幹線車両が同じ線路を走るという事は、新幹線と在来線で軌道幅が異なるために山形や秋田に新幹線を通す際には在来線の大掛かりな改軌工事を行い、その区間は専用車両のみを運用する日本の状況から見ると羨ましく感じると共に、遂に広大な悠久の大陸を新幹線が走り始めた事を実感させられます。

またカン口では約8分程停車し、この間には四方站を5分後に出発した済南行D614次の通過待ちも行われますが、済南行は途中で幾つかの停車站があり、その内の1站ではD56次に通過追い抜きされますので、D56次を将来的にをカン口に停車させる事でも考えているのでなければ、済南行列車を先発させてその後に北京行D56次を出発させればと感じてしまい、これは少々理解に苦しむダイヤです。
(この様な運行形態がこの日だけのイレギュラーなダイヤであれば、話は別ですが…)

53分頃にカン口を出発すると、列車は高速列車らしく速度を上げて快調に飛ばし始め、程なく聞き慣れないチャイムと共に「四方、北京…」と車内放送らしき音声が流れ出しますが、この列車では係員が扱いに慣れていないのか程なく音声は途切れ、後は北京到着まで服務員が何かをアナウンス(中国語を解さないMAKIKYUとしては、何を言っているか全く理解できません)している程度でした。

18時前には城陽を通過し、ここで昨日乗車した7060次(詳しくは4月18日の記事を参照)を通過追い抜きすると程なく車窓には青島機場(空港)と航空機の姿が見えますが、その後は青島の市街地から外れ、車窓は果てしなく続く様な印象を受ける広大な農村風景に変わります。

18時5分頃には即墨を通過、すると程なく藍村方面へ向かう線路から分岐して高密へ向かう高速新線の様な線路(一般の客車列車も走ります)に入りますが、するとこの高速列車の本領発揮で、17分頃にはあっという間に高密を通過。

その後は在来の線路に合流している様な感じでしたが、平坦で線形が良い事もあって列車はひたすら農村風景の中を飛ばしており、それなりの街らしき景色が見えてくると程なく濰坊、40分頃にこの站を通過しますが、ここでカン口で通過追い抜きしていった停車中のD614次列車を追い抜き、その後何本かの客車列車や貨物列車とすれ違いますが、19時過ぎには外も暗くなり、車窓も楽しめなくなります。

暫くすると済南の街明かりが見えてきて、済南は山東省の省都だけあって街の規模もそれなりに大きく感じられますが、19時50分頃には列車の速度が落ちて済南東站通過も確認し、その後も10分程度は他の路線との分岐・合流なども相次ぐ事がありゆっくりと走ります。

20時過ぎに済南の中心部を抜けると、列車は再び加速し一路北京を目指しますが、外は真っ暗で車窓を楽しめる状況でもないという事で、車内を巡回して様子を視察に行きますが、8両編成の列車は7号車が1等座と呼ばれるグリーン車相当の2+2配列座席で他の車両は2+3配列の2等座ですが、2等座の中でも5号車だけは半室程度が併食設備となっており、これはCRH2のベースとなっている新幹線E2系との大きな違いになっています。

ここは4人分の椅子が備えられたテーブルが4脚(計16人分)と、飲食物などが販売できるようにカウンターが設けられており、カウンターにはコーヒーメーカーらしきものも設置されていますが、一般の長距離客車列車の様に1両丸ごとが食堂車という訳ではありませんので、調理スペースと言える程の空間は設けられておらず、そのため車内販売の弁当(服務員の食事も兼ねています)もCRHでは発車前に既に調理したおかずなどをプラスチック製の保温容器で運び入れ、盛り付けのみを車内で行っている様で、併食空間のカウンター脇通路にプラスチック製の保温容器が何個も転がっている状況でした。
(ちなみに中国の一般的な長距離列車では食堂車で調製したものをカートなどに搭載して車内販売を行っており、この状況は味気ないという声も聞かれる様ですが…)

ちなみにMAKIKYUがこの併食空間を視察した時には一般乗客への弁当販売が終わった後で、服務員が自分達の夕食(?)である弁当の盛り付けを行っており、プラスチック製の保温容器に入ったおかずを容器に盛り付けている姿が見られ、この弁当の内容は見た限りでは一般乗客へ販売しているものと同様の様でしたが、弁当自体も1つの容器内に幾つかの仕切りが設けられてご飯とおかずが分かれて盛り付けられており、これは中国鉄路の車内販売弁当では異例かもしれません。
(中国の列車内で販売される弁当は、MAKIKYUが知っている限りでは大抵がご飯の上におかずを載せたぶっかけ飯スタイルか、或いはご飯とおかずの2容器のいずれかです)

またこの時には服務員(中国では基本的に各車両毎に服務員が乗車しており、乗車口で切符の確認などを行うほか、また別で車内販売要員や乗警なども乗り込んでいますので、日本の感覚では考えられない話ですが、8両編成のこの列車でも乗務員の人数は2桁になります)が併食空間で弁当を食べながらくつろいでいる姿を目撃していますが、併食空間のテーブルがこんな使われ方をされる位ならば、ここも一般座席にして乗車定員を増やした方が良さそうに感じてしまいます。
(本来であればここで軽食などを提供し、乗客が気兼ねなく寛げる空間とするのが理想的ですが…)

その後は一旦自席に戻りますが、車内を巡回している間に多数の空席を見つけ、また指定座席付近は座席がほぼ埋まっている状況でしたので、列車も北京までノンストップで途中乗車もない事ですので、多数の空席がある所に移動しましたが、これは座席販売方法に問題がある様で、同一列車内にほぼ満席の号車とがら空きの号車が存在する状況は何とか改善して欲しい物と感じます。

座席を移動した後は、乗車前に買い込んでいた方便面や菓子パンなどで夕食としますが、その後は睡魔が襲ってきて2時間ほどウトウトと…

すると目が醒めた頃にはもうまもなく北京到着という状況で車内も降車準備で騒がしくなっており、車窓も首都・北京の街明かりが見える状況ですが、列車は23時7分・所定時刻より3分程早く終点の北京站に到着し、青島(四方站)から乗車した883kmのCRH(和諧号)乗車もピリオドを迎えます。

ちなみにこの四方~北京間の距離は日本の東京~広島間とほぼ同程度で、これだけの距離を5時間30分強で走るというのは、全線が在来線と別個の高速列車専用軌道が確保されている日本の新幹線から見ると遅い(東京~広島間は、新幹線のぞみ号で約4時間)ですが、標準軌(軌道幅1435mm)とはいえ在来列車(それも鈍足の客車列車や貨物列車が多数)も走る路線を走る列車にしては破格の部類に入ります。

これは4月18日のダイヤ改正以前は最速の特快(客車列車)でも7時間以上かけて走り、北京~青島間で夜を越さずに走る列車が片道しか設定されていなかった事を考えると大きな進歩ですし、この列車の運賃は2等座で273元(同じ区間の特快硬臥(寝台車)よりも高いです)と中国の物価を考えると決して安くないとはいえ、車両の居住性や速達性を考えるとそれに見合う内容で、居住性や速達性だけを見る限りでは、中国も鉄道先進国の仲間入りといって良いレベルなのではと感じる程です。

ただ中国鉄路もこれだけの列車を走らせるまでに至ったとはいえ、乗車券発売方法や改札、車内服務員の勤務状況や車内設備の活用(併食空間)などにはまだまだ問題がありますので、今後中国鉄路が他の鉄道先進国と呼ばれる国々の鉄道に肩を並べる為には、ソフト面ではまだまだといった感がありますので、今後はこれらの問題を改善して行くと共に、広大な悠久の大陸を走り始めた新幹線の今後の末永い活躍に期待したいものです。

写真は四方站停車中のD56次列車と、青島の内外共に脆弱な状況の仮ターミナル・四方站です。

CRH2の車両に関しましては別記事を設けていますので、興味のある方はこちらも合わせてご覧下さい。

またMAKIKYUはこのD56次以外にも、上海→蘇州間(南京行)でもう一度CRH(和諧号)に乗車していますが、こちらは乗車時間が30分と短い事もあり乗車記は省略させて頂きます。
(この区間のCRHに関して何か気になる事などがありましたら、コメント欄にどうぞ)


中国鉄路乗車記:7060次

2007-04-18 | 鉄道[中華人民共和国]

(この記事は列車乗車日に合わせた過去ログ投稿です)

4月18日は中国鉄路のダイヤ大改正が行われ、CRH(和諧号)と呼ばれる新型動力組(EMU)を用いた高速列車が本格営業を開始する日でもありましたが、MAKIKYUはこの日に韓国から威東フェリーで青島へ入国し、その足で青島港から高速列車の発着する四方站(現在青島站は工事中で閉鎖されています)へ向かい、営業開始したばかりの北京行き和諧号の乗車券を購入に。

高速列車の乗車券は、MAKIKYUの青島訪問は初めてでこの街に少々滞在したい事もあり、翌日夕方の列車の乗車券を購入しましたが、運賃が他の列車に比べて割高な事や、北京到着時刻が遅い事もあってあっさりと購入できましたが、乗車券購入に出向いた四方站ではCRH(和諧号)のイラストが表紙を飾っているダイヤ改正後の新時刻表(10元)を発売しており、当然これも購入。

乗車券購入後に市内中心部のホテルに向かい、そこで時刻表の中身を見てみると、青島は近距離のローカル列車運行などは少ないのですが、多数の都市近郊列車が廃止されたダイヤ改正後も四方站発着で残存し、気になる短距離列車が…

それがこの乗車記で記す7060次列車で、この列車は四方站を16時55分に出発し、途中6站に停車した後終点の青島西站に18時28分に到着する普通慢車で、乗車券はまず売り切れる事もない列車であると予想される事から、16時頃に四方站の窓口へ出向いて乗車券を購入したのですが、MAKIKYUは中国語が全く話せない事もあり、乗車列車や区間を記した紙を係員に示して乗車券を購入。

その際にはこの列車の乗車券を購入する外国人は余りいないのか、係員が不思議そうに発券端末に列車番号を入力すると、着駅で途中6站は1~6も番号と共に表示されるものの、終点の青島西だけは表示が出ておらずどうするのか聞いて来るので、手で「6」と意思を表明し、とりあえず終点1つ手前の藍村までの乗車券を購入すると、最も安い非空調車の硬座という事もあって、運賃は46km乗車して3.5元(約60円)でしたが、無座(座席指定なし・この手の列車では座席指定そのものが存在しない場合もあります)で発券される予想は外れ、きちんと号車・席番が指定された乗車券でした。

そして発車時間15分前位になるといよいよ検票開始ですが、この列車に乗車する乗客は鉄道関係者が多いのか、過半数の乗客は乗車券ではなく乗車証の様なものを係員に提示しており、切符を入鋏する姿は余り見られません。

検票を済ませてホームに向かうと既に列車は停車しており、編成は赤いDF4形ディーゼル機関車を先頭にYZ22形客車が4両(1~4号車)、そして最後尾に行李(荷物)車が1両の編成で、これは中国の列車にしては短編成の部類に入ります。

またYZ22形は1号車のみが更新されて化粧板や窓枠などが綺麗になった車両でしたが、全て緑色の非空調車で、またこの列車は行先表示サボが何も付いておらず、余所者の利用は想定していないかの様な感じでしたので、見るからにローカルムード溢れた感じでした。

指定された1号車に乗り込むと座席は半分程度が埋まる状況で、座席指定は殆ど守られていない事もあって指定された座席には既に先客がおり、MAKIKYUは他の空席に着席しましたが、MAKIKYUの指定座席に着席していた人物をはじめ、多数の乗客が車内は禁煙にも関わらずお構いなしにタバコを吸い、グループでトランプなどに興じて大声を発するなど非常に騒がしく、挙句の果てには上着を脱いでズボン一丁という者まで居る有様でしたので、この列車の客層は決して良いとは言えないのですが、見た所彼らの大半は一般の乗客でなく乗車証で乗車している鉄道関係者の様でしたので、これは非常に呆れた話です。

列車は定刻になるとゆっくりと動き始め、10分もせずに最初の停車站・沙嶺庄に到着しますが、この間には途中で運行開始したばかりのCRH(和諧号)ともすれ違い、この7060次の様なボロ列車と斬新な新幹線車両がすれ違う有様は如何にも現代中国の世相を反映しているかの様です。

沙嶺庄はホーム2面4線の站で、隣のホームにはカン口発の丹東行き列車、そして反対側のホームには貨物列車が停車していましたが、これは暫定とはいえ高速列車が発着する四方站の2面3線しかない貧弱な設備に比べると上等なものです。

沙嶺庄を出発すると程なくまたもCRH(和諧号)とすれ違い、17時10分頃には2つ目の停車站・カン口に到着、四方站は先述の通り設備が貧弱で発着可能な本数が限られている事もあって、青島站閉鎖に伴って普快などの一部はこの站を発着しており、先述の丹東行きをはじめ、7060次が入線した際にも反対側ホームに鄭州行きが停車している姿を目撃していますが、この站は一応青島の市街地に位置するとはいえ青島站などのある中心部からは結構離れており、市内公交汽車(路線バス)でアクセスするにも容易ではありません(四方站でも青島站から市内公交で30分程度はかかる有様です)ので、早く青島站の工事が完了し、この様な不便がなくなる事を願いたいものです。

カン口を発車して暫くした頃、MAKIKYUが車内観察も兼ねて車内を歩き回っていると、MAKIKYUが不審者とでも思ったのかいきなり他の乗客から掴まれ、何か話しかけてくるものの、こちらは中国語を全く解さない事もあって、どうにもならない状況になり、そんな事をしている間に列車長が現れ、外国人である事を漢字で説明したら何とか事は収まったものの、今度は「何故この列車に乗車したのか?」(答:我鉄路迷)や「不要乱走」などと言われる有様で、車内の安全性を気にしてか、4号車の鉄路関係者が着席している座席に移動させられる羽目に…

ただせっかく列車長と接触できた事もあり、気になる青島西站への列車運行に関して聞いてみると、この站は鉄道関係者向けの站で、一般乗客の乗降はできない旨の回答があり、乗車券を購入できなかった謎がようやく解決したものの、これなら一般向けに発売している時刻表にこの様な站やその運行時刻を掲載しないで頂きたいもので、まして列車の起終点であれば行先などでも案内されますので尚更の事なのですが…この辺りは日本との感覚の違いを感じさせられ、まるで韓国・鎮海線の鎮海~統海駅間(統海駅は軍関係者専用で、この区間は通常一般客の乗車は不可です)を思い出させる話です。

こんな事をしている間に列車は城陽站に到着、ここではCRH(和諧号)を2本退避する事もあり20分程度停車しますが、この辺りまでは青島の市街地になっている事もあり、ここで下車する乗客の姿も多数見受けられます。

また城陽站停車中には相席の鉄路関係者が関係者向け時刻表(一枚の紙切れですが…)を持っていたので承諾を得て見せて頂くと、站などで発売されている市販の時刻表とは異なる時刻表記がある事を発見。

時刻表記が異なっていたのは、乗車中の7060次列車の折り返しとなる7059次列車(青島西→四方)だったのですが、MAKIKYUは7060次に乗車した後にこの列車に乗車予定だった事もあり、時刻表の該当時刻を示して漢字による筆談で確認すると、市販の時刻表が間違っているとの事で、7059次の正確な運行時刻は、青島西1922→藍村1929→四方2030(停車駅は市販の時刻表と同等)ですので、この列車に乗車予定の方は注意が必要です。

18時過ぎに城陽站を出発すると程なく青島の市街地を抜け、車窓右手には青島の機場(空港)が見えてきますが、この頃から車窓は長閑な風景へと変わって行きます。

そして長閑な風景の中を暫く走ると即墨站に到着し、ここは青島市内へのバスのアクセスも良くないのか、田舎にも関わらずこの列車を下車する乗客の姿を散見し、この站を出ると高密へ向かう高速新線(?)から分岐して、列車は煙台方面からの路線と合流する藍村へ。

藍村は済南方面から山東半島を目指してきた路線が、青島方面と煙台方面に分岐する分岐站で、列車運行上は重要な站ですが、站周辺は静かな田舎町で日本でいう所の米原や新山口(旧:小郡)などを連想させられる所で、これなら青島を発着する列車の大半が通過するのも理解できるといった感じですが、それでも人の数が桁違いに多い中国だけあって、駅周辺にもそれなりに人は居住している様で、また城区(市内中心部)との間のバスなどのアクセスも良くないのか、結構な数の乗客が列車を降りる姿が目に付き、この站までの乗車券を所持しているMAKIKYUも下車しようとしますが、折り返し7059次に乗車する予定である事を列車長に筆談で伝えていた事もあり、列車内に居残る事に。
(推定ですが、藍村では4両合計で100人程度下車したと思います)

ただ藍村站は一応青島市内に位置していて城区から50km程度しか離れておらず、煙台方面の列車は大半が停車しますし、青島方面から煙台方面への直通列車も数少ない状況ですので、この站と城区のアクセスを改善(7060次の様な列車を多数設定し、煙台方面列車と接続するダイヤで運行するなど)すればこの站はもっと活用できる様に感じてしますが、即墨で分岐した新線がこの站から見える場所を通りながら、この站を発着せずまた煙台方面からの線路と繋がっていないなど、藍村站で旅客扱いを積極的に行う姿勢が感じられないのは気になる所です。
(まあ現状は輸送力が追いつかない事や、素人には理解できない中国鉄路ならではの様々な内部事情などがあって事が上手く運ばないのでしょうが…青島ですら今の状況では、期待するのは無理そうです)

藍村を出発すると、列車は煙台方面からの路線と合流した本線から左にそれて車庫線の様な線路に入り、電化と非電化双方の線路が存在するヤードの様な所を10分程度走った所で終点の青島西站に到着しましたが、この站は時刻表上の藍村→青島西間の運行時刻が6分となっており、その上非常にゆっくりと走っていますので、どう考えても時刻表に表記されている12kmも距離がある事は考えられず、站間距離はせいぜい2~3kmといった感じでした。

そして青島西站に到着すると、ここはどう考えても駅名の「青島」を連想させる所ではなく、ここに存在する車両基地の名称が駅名の由来になっている様で、首都北京の北京西站などとは大違いで、車3両編成程度が停車できる小さなホームが1面だけの小さな站です。

しかも列車は一面だけあるホームには停車せずに隣の線路に停車し、乗客は線路上で列車を乗り降りする有様でしたが、この站の周辺は鉄道関係施設以外は住宅(これも鉄道関係者向けの可能性大)が散見される程度で、基本的に一般客が利用しない鉄道関係者向けの站である事を考えると、これで充分なのかもしれません。

ちなみに青島西站は一般客の乗降を扱っていない站という事もあってか、MAKIKYUは到着時に列車長からまたも「不要乱走」の指示が出され、折り返し7059次の乗車券購入に関して列車長に尋ねると「我」との回答があったので、この列車の発車時刻(市販時刻表の掲載時刻は誤りで、前述の通り青島西19時22分発です)までの1時間弱はずっと車内待機でした。

またその後は当然折り返しの7059次で青島市内(四方站)へ戻りましたが、この列車は鉄道関係者が青島西から少々乗り込んで相変わらず禁煙の車内でタバコを吸いながらトランプに興じ、藍村で一般客らしき人物が少々乗り込み暗闇の中を駆けて行きますが、MAKIKYUは四方站到着直前に列車長から行李車(普通の一般客はまず乗車できません)に呼び出され乗車券でも発行するのかと思いきや、乗車券金額が3.5元と低価格で、発行するのも面倒なのか四方站到着時に列車長の先導(列車の終点到着と共に列車長が列車から離れ、改札を出るのは日本では考えられませんが…)で改札を出る事になり、更に鉄中のバス停(四方站に直接入る市内公交汽車は少なく、この一帯を走るバスは青島站を起点に走るトロリーバスの5路をはじめ、大半の路線は徒歩で5分程度離れたこのバス停を発着します)まで案内される状況でした。

こんな感じで夕方~夜の青島近郊ローカル列車のミニトリップは終わりましたが、4月18日のダイヤ改正で中国各地の短距離慢車は激減している状況で、この様な列車に乗りたいと思っても、乗車できる列車はある程度限られてしまいますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様がもし青島を訪問する機会があり、青島市内で夕方に時間が空くようでしたら、青島西站まで乗車できるか否かは保証できませんが、今注目されている新型高速列車CRH(和諧号)乗車などと共に、このローカル列車にも乗車されてみては如何でしょうか?
(あと余談ですが、この四方~青島西間のローカル列車は7060/7059次の他に朝1往復の設定がありますが、こちらは四方站の出発が6時25分(これも怪しいですが…)と早い時間ですので、少々乗り難いかと思います)


現在全州に-ここでは日本語も

2007-04-16 | Weblog
MAKIKYUは昨日、列車やバスを乗り継いで韓国全羅北道の道庁所在地、全州市に入り、現在この街中にいますが、この町の観光案内所に設置されているPCでは日本語の入力も可能で、現在このPCからアクセスしています。
(情報検索用などに設置されているPCで、あまり長い時間は使えませんが…)

これはソウルなどの外国人が多い街のPC房(ネットカフェ)などでも、日本語入力には対応していないPCが多い事を考えると異例に感じ、この観光案内所には日本語対応PCだけでなく日本語案内員も居り、日本に居る様な錯覚を感じてしまいます。

またこの記事を投稿している案内所は、韓屋の集まる市内中心部の南側に位置するエリアにある案内所ですが、建物もそれにあわせた造りになっているのが特徴です。

ちなみにこれからこの街をゆっくりと観光…と言いたい所ですが、今後の予定を考えると今日中にソウルへ戻らなくてはならず、少々慌しい状況です。

写真は韓屋が集まるエリアにある全州市内の観光案内所(外観)です。

Genzai Seoul ni imasu.-free PC yori

2007-04-15 | Weblog

(JAPANESE ga shiyou dekimasennode ROMA-JI nite tokukou sasete itadakimasu.)

Genzai ryokouchu no MAKIKYU desuga ototoi BUSAN karaha MUGUNGHWA to iu ressha(train) wo riyoushi Cheonan to iu tokoromade iki sonogo rosen bus ya Sudokwan-Cheoncheol(Tsuukin-densha) wo noritsugi Seoul made yatte kimashita.

Soshite sakujitsuha Seoul kinkoude unkou kaishigo mada higaasaku MAKIKYU mo mada jousha shiteinakatta Soyosan to Gwangmyeong to iu tokorohe iku denshani joushashitari kigamuita rosen bus ni joushashitari shiteimashita.

Kyouha mada yoteiwo kimete imasenga kino mukuga mamani Seoul kinkouno rosen bus nadoni joushasuruto omoimasu.

Nao genzai Seoul eki no free(muryou) PC kara access shiteori konoyouna monoga arukotoha IT taikoku rashii desuga gazouno uproad nadoha dekimasennode koreha gojitsu hokano kijiwo koukai surusaini taiou shitaito omotteimasu.


Hajimete Honshukara...Genzai BUSAN desu

2007-04-12 | Weblog

Genzai JAPANESE(Nihongo) ga shiyou dekinai PC kara access shiteimasunode ROMA-JI de toukou sasete itadakimasu.

MAKIKYU ha kososhi haruno tokka SEISHUN-18kippu saishuubi ni Fukuoka made toutatsu shita ato sakujitsu 11nichi ha Fukuoka shuhen wo sukoshi mawari sonogo Kitakyushu kara Shimonoseki he idoushi soshite sokokara Kanpu-ferry ni notte Busan made yatte kimashita.

Kaigaihe nandoka demuiteiru MAKIKYU desuga imamadeha Hakata hatsu no JR-Kyushu Beetle(Jet-foil) bakari deshitanode zutto Honshu ni inagaramo Honshu karano shukkoku ha konkaiga hajimete(Kikokuga Honshu to iukotoha arunodesuga...) desuga Honshu to iedo Shutoken to Shimonoseki ha tooi monoto kanjimasu.
(Soreni kuraberuto Shimonoseki ya Hakata to KOREA(Kankoku) ha chikai monodesu.)

Konoyouna joukyou desunode page koushin mo muzukashiku narimasuga kongomo kikaiga areba kinkyou nado wo oshirase shitaito omoimasu.


青春18きっぷの最後は…現在MAKIKYUは九州へ来ています

2007-04-11 | Weblog
今年の春は日本国鉄民営化・JR発足20周年と言う事で、11500円と言う値段でJR全線が任意の5日間(5回分・同一行程であれば2名以上での利用も可)乗り放題となる格安きっぷとして知られ、春・夏・冬の学生の休暇時期にあわせて発売される普通列車乗車券・青春18きっぷが更に割安な謝恩価格の8000円、1回分当りの値段に換算すると1600円と言う値段で発売されましたので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方でも遠方への旅行をはじめ、近場への日帰り旅行などでご利用された方も多いかと思います。
(謝恩価格の青春18きっぷを利用された方は、どの様な使い方をされたでしょうか?もし宜しければ、この記事のコメント欄にどうぞコメントを…)

MAKIKYUもこの謝恩価格の青春18きっぷは見逃すはずはなく、先月東北方面へ出向く際に同行者1名と共に使用し、往復で計4回分を使いましたが、今日(4月10日)が今年春の青春18きっぷ有効期間最終日で、また18きっぷの「0時(日付が変わってすぐ)から有効」という特性を最大限に生かせる全車指定席制の夜行快速列車「ムーンライトながら」号の指定席券を所持していた事もあり、18きっぷの5回目(最後の1回分)を用いて首都圏(日付の関係もあってJR乗車は小田原駅から・新宿~小田原間は小田急線利用)から1000km以上移動し、九州・福岡までやって来ました。
(ちなみに帰りの予定はまだ決まっていませんが、別途手配の上で何らかの陸路を用いて首都圏へ帰還すると思います)

小田原~博多間というかなりの長距離を移動しても1600円(18きっぷ1回分当りの値段)+510円(ムーンライトながら号指定席料金)=2110円(合計・別途個人的嗜好で乗車した阪急電車と芸陽バスの運賃を除く)と言うのは驚異的な安さで、これより少々割高になる通常価格の青春18きっぷでも非常にあり難い値段ですが、片道20時間程度とかなりの時間を要しますのである程度時間に余裕が必要ですし、座席で夜を越す事もあって体力的にも少々厳しいのは難点ですので、激安価格の恩恵に授かれる人物はある程度限られ、MAKIKYUもあと何度この激安価格の恩恵に授かれるのかといった所です。

青春18きっぷを用いて九州まで来ると、一日中列車に揺られても退屈しないMAKIKYUでもさすがに疲れを感じ、要する時間も長いですので、遠路はるばるやって来たと言う感があり、九州をゆっくりと回りたい心境でもありますが、今回は事情もあって早くも今日再び本州入りとなる予定で、少々後髪を引かれる思いです。

まあそれでも今日は目を引くデザインが特徴のJR九州車両群の幾つか(今日も少し乗りましたが…)をはじめ、九州唯一の大手私鉄として知られる西鉄電車や、日本一の規模を誇り、福岡・北九州という両政令指定都市の街中を次々と走る姿に圧倒される西鉄バスなどは是非乗車したいと思っています。

なお青春18きっぷとは何?と疑問に思われる方も居られるかと思いますが、「MAKIKYUのページ」でも以前青春18きっぷに関する記事を取り上げた事がありますので、宜しかったら該当記事をご覧下さい。(該当記事はこちらをクリック)

ありがとうを 次のよろこびへ 小田急線開業80周年~車内広告より

2007-04-10 | 小田急グループ

最近MAKIKYUも利用する機会が多い路線の一つで、今月もMAKIKYUは既に3回ほど利用している小田急線(うち一回は昨日~今日未明)ですが、この小田急線は今年で開業80周年と言う節目の年を迎え、列車内の中吊り広告や駅構内の告知などにも、最近それを告げる広告が多数掲載されています。

MAKIKYUも言われてそうだったな…と気が付く有様でしたが、この広告に用いられている開業時の沿線地図(実物は江戸東京博物館所蔵)には沿線の駅名や国内各地の地名をはじめ、遠く釜山や上海、更にはMAKIKYUが足を踏み入れた事がない台湾や樺太といった地名まで記されており、小田急自体も多摩線(多摩NT開発と共に建設)は跡形もない状況で、他も現在と異なる名称が用いられている駅やまだ開設されていない駅が多数あるなど、これを見ると開業当初と現代では小田急線自体を始め、取り巻く環境も随分変わったものだと感じさせられます。
(ちなみに江ノ島線は破線で描かれていますが、これは小田急線開業当初にはまだ開通していないものの、その後程なく開通して現在に至っています)

また沿線地図の右側にある文字部分は画像では読み難い状況となっていますので、全文を以下に記しますと、

みなさまに日々ご利用いただいております小田急電鉄は、1927年、新宿―小田原間の営業運転を開始して以来、おかげさまで本年4月1日にて開業80周年を迎えることができました。

みなさまへの感謝はもちろん、現在にとどまることなく、これからも安心、便利、快適な鉄道を目指すこと、さらに日々の沿線の生活の中でみなさまへ一層の上質と感動をさしあげていきたいと思っております。

すべてのみなさまへ、ありがとうの気持ちを、さらに次のよろこびとして。

これからも小田急電鉄にぜひ期待してください。

みなさまの毎日をのせて、小田急はさらに明日へ。

とあり、現状でも首都圏の鉄道の中ではかなり上質なサービスを提供しているとMAKIKYUは感じるている小田急線ですが、これを見ても更なる改善を探求している意気込みが感じられ、MAKIKYUも小田急線の今後に期待したいと思います。

ただ10年ほど前の70周年の時には、各車両にそれを示すステッカーが貼られ、また趣向を凝らした表紙付きの記念ロマンスカード(券売機や精算機で利用可能な小田急線専用プリペイドカード・この時はまだパスネット発売前)が合計6枚発売(1000円券で、1枚毎に発売開始日が異なっていました)された事などを考えると、現状ではやや盛り上がりに欠ける気がするのは惜しまれる所です。

(追記)この記事を公開した際には小田急線の電車にはまだ80周年記念のステッカーなどは見当たりませんでしたが、その後順次記念ステッカーが貼られています。


「開発を止めた某鉄道」・随分ダイヤに余裕が~4分遅れもなんのその…

2007-04-09 | 北総監獄

昨日MAKIKYUは所用で日頃幽閉されている首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)から神奈川県方面へ出向いていたのですが、その際にMAKIKYUも止む無く乗車し、余りに高額な運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)の列車は、車内整備の為と称して北総監獄内の某駅でなかなか発車せず、車内外を何度も駅員が往来する状況で、結局発車が約4分遅れる事に…

しかし「開発を止めた某鉄道」と他社線(直通運転を実施)の境界駅に差し掛かる頃には、既に4分の遅れは解消されており、他社線に入った頃には何事もなかった様な状況でした。

これは「開発を止めた某鉄道」の沿線が余りに辺鄙で、また極めて高額な運賃が敬遠される事もあって各駅での乗降客が少ないために、停車時間を切り詰めて運行時刻を正常に戻したという事もありますが、所定所要時間が30分程度の所で4分もの遅れを解消できるという事は、高規格の設備を保有しながらも持て余しており、ダイヤに余裕があり過ぎる事を実証している様なものです。
(まあ一本だけ存在する優等用車両(?)の性能に合わせてダイヤを設定している事も要因かもしれませんが…この車両はエネルギー効率も難ありですし、ダイヤ速達化による運用効率向上で運用本数を減らし、置き換えできないものなのか気になります)

まあギリギリのダイヤで数分程度の遅延が常態化し、挙句の当てに速度超過が主因と言われる大惨事を引き起こしたJR某社の少し前のダイヤ(この会社も全線がこの様なダイヤだった(現在は停車時分を確保するなどして改善)訳ではなく、ローカル線区の曲線などはもう少し制限速度を上げて欲しい位ですが…)に比べれば安全面で評価できる面もありますが、「開発を止めた某鉄道」は非常に高額な運賃を徴収している事もありますし、現在のインフラをフル活用して運賃に見合うサービスを目指すのであれば、近年開通したばかりで最高時速130kmの高速運転で定評の「つくばエクスプレス(TX)」(「開発を止めた某鉄道」に比べると線路幅も狭く、運賃も割安です)程とは言わなくても、せめて相互直通運転を実施して同じ線路を走り、設備的にも「開発を止めた某鉄道」に比べて不利でありながらそこそこの高速運転で定評ある某大手私鉄(京浜方面を走る赤い電車)程度の走りは期待したいものです。
(相互直通運転を実施している訳ですので、物理的には可能な筈ですが…)

また今回「車内整備」が発生した列車は「開発を止めた某鉄道」の写真の車両で、MAKIKYUは以前にも数度乗車した事がある編成です。

列車遅延の要因ともなった車内整備の事由は特に案内等もなく、乗車していた号車とは離れていた事もあって分かりませんが、せめて車両の老朽化や整備不良によるものではない事を願いたいものです。
(この車両は「開発を止めた某鉄道」の自社設計ではなく他の数社との共通設計車ですし、導入年次などを考えると、幾ら車両の手入れが悪い鉄道とはいえ、老朽化の可能性は低そうですが…)


仙台駅弁・花すし

2007-04-08 | 日本国内その他
先日仙台駅弁の「網焼き牛たん弁当」に関して取り上げましたが、今日仙台地区で走り始めた新型車両E721系番台の記事と共に、仙台駅で発売している「花すし」を取り上げたいと思います。

この弁当はMAKIKYU自体が食したものではなく、先月旅行した際の同行者(MAKIKYUは一人旅が多く、同行者が居る事は珍しいのですが…)が購入したものですので、弁当自体の味はどんな物なのか分かりませんが、見た目はパッケージに書かれた「彩りあざやか」の文句に偽りはなく、右側のちらし寿司などはかなり良い感じになっています。

同行者がこの駅弁を購入したのは、700円と駅弁にしては値段が割安(市販のコンビに弁当などよりは割高ですが…)だった事もあるのですが、ちらし寿司の見た目などは結構良さそうですし、同行者の評も味は決して悪くなかったとの事で、量がやや少なめだったと言うのが難点の様です。

ちなみにこの写真は仙台駅から出発する東北本線普通列車の車中で撮影したものですが、この一帯の鉄道事情に詳しい方なら察しがつく通り、この時に乗車した列車は東北地方では定評の通勤型車両が用いられており、仙台近郊の列車内で駅弁を食べようと考えている方は列車によっては少々難儀する事もありますので、この点は注意が必要です。

JR東日本 E721系電車(0番台)~仙台近郊で幅広く活躍する今後の主力車両

2007-04-08 | 鉄道[東北]

「MAKIKYUのページ」では先日、開通したばかりの仙台空港アクセス線で活躍するE721系電車(500番台・SAT721系)に関する記事を取り上げましたが、そうなると同系の大半を占める0番台は…と思われている方も居られる様ですので、今日はE721系の0番台車を取り上げたいと思います。

この車両は新線開通に伴って増備された空港アクセス用車両とは異なり、仙台地区で国鉄時代から活躍していて老朽化が進行し、元が急行形であるが故に2扉でそれも両端に寄った配置が幸いして混雑や遅延の要因にもなっている455系と呼ばれる旧型車両などの代替に製造された車両で、仕様は車端部の荷物置場が設置されていない事を除くと設備面でも空港アクセス用車両とは大差ありません。

セミクロスシートの車内は内装の化粧板も白木の木目入りとなっており、これは近年JR東日本が多数導入している低コスト形一般車両の中では少々高級感を感じるものですので、これは他形式にも波及させて欲しい気がしますが、MAKIKYUが乗車した感触としては他にも走行音(特に100km程度の高速走行時)も以前仙台地区に導入された通勤型車両に比べて低減されている様に感じますので、低コスト型車両にしては出来栄えも悪くない気がします。

ただドア内側は金属地剥き出しに黄色のカラーテープが張られた仕様となっており、同様の仕様となっているE531系では早くもカラーテープが剥れかかり、惨めな状況になっている姿を何度も目撃していますので、この点はやはり最近登場し、ドア内側全体を黄色としたキハE130系に比べると見劣りする感が否めませんし、床面を低くした上につり革の長さも短め(最近JR東日本で流行している、真っ黒で持ち難い異様な物でないのは良いのですが…)でつり革を吊っている支えがかなり長くなり目立ちますので、欲を言うなら車内の見付けも一工夫が欲しかった気がします。

塗装は仙台地区で多数が活躍している既存の719系や701系と呼ばれるステンレス製車両と同様の緑と赤帯を纏ったものになっており、編成は1編成2両のみでの運行をはじめ、2~4編成を連結した4~8両編成で運行される事も多く、また701系との連結運転も可能な仕様になっている様ですが、現状では営業運転での701系との併結は行われていない様です。

またワンマン運転に対応可能な設計で自動放送装置も設置されていますが、ワンマン機器の設置は見送られていますので、まだまだ本領発揮には至っていない様な印象を受けますが、まだまだ増備されて結構な勢力になる様ですので、今後の展開に期待したいものです。

ただE721系の勢力拡大の影では、旧型の455系だけでなく、国鉄末期に少数が製造された417系などのまだまだ使えそうな車両も退役を余儀なくされる様ですので、この車両の退役は少々惜しい気がします(JR他社では455系とほぼ同等の交直両用車が主力となり、更に状態の悪い車両もゴロゴロ走っているエリアがありますので…)し、旧型車両では3両編成で運行していた列車が車両取替えで2両編成に減車となるなど、乗降性は改善されても混雑が激しくなるのは問題ありと感じているのはMAKIKYUだけでしょうか?


龍運巴士~この塗装は何処かの島国と…

2007-04-07 | バス[中華人民共和国]
「MAKIKYUのページ」ではここ最近、日本国内関連の記事が続いていましたので、今日は久々に香港の路線バスについて取り上げたいと思います。

香港の路線バスに関しては、今まで九龍巴士(KMB)と九鐵巴士(KCR)を取り上げて来ましたが、今日取り上げる龍運巴士は香港最大手のバス会社で以前にも何度か取り上げたKMBの系列会社の様で、MAKIKYUは姿を見ただけで乗車した事がありませんが、主に機場(空港)関連の路線を運行しています。

その事もあってか、バスの塗装は東アジアの某島国首都一帯を走るリムジンバスとよく似た感じのモノになっていますが、この塗装は本当に某国を意識したのかどうか気になる所です。(この某国リムジンバスを真似た様な塗装は、香港に限らず韓国などでも見かけますので…)

ちなみに写真は香港迪士尼樂園(ディズニーランド)の地鉄支線に乗車した際、終点の香港迪士尼樂園站前で撮影したモノで、ここからは機場へのアクセス路線をはじめ、機場~香港中心部(九龍・香港島方面)を結ぶバスと途中で接続するシャトルバスなどが運行されています。

この会社で使用される車両は写真の様な平屋車と香港名物ともいえる2階建て車の双方が使われており、運行距離の短いシャトル路線などでは乗降性に優れた平屋車の方が妥当な気がしますが、香港では割合平屋車が少ない事もあり、この形の車両を見かける機会は決して多くありません。

MAKIKYUもこの形の平屋車には乗車した事がありませんが、今度香港を訪れる機会があるなら是非乗車してみたい車両の一つです。

リンク先サイト追加のお知らせ(070406)

2007-04-06 | Weblog
皆様、いつも「MAKIKYUのページ」にアクセス頂きましてありがとうございます。

本日より以下のサイトとのリンクを開始致しましたのでご案内致します。

「peanuts」(M-T様) <相互>
M-T様(みたか立川を略したものの様です)の列車撮影や旅行、鉄道模型といった趣味に関する事や日常的な話題を扱うブログで、鉄道関係は千葉周辺の話題が中心となっています。

また某アーティストに関する話題をはじめとした音楽に関する話題なども取り上げています。
(余談ですが、実は先日の懸賞に関する記事で触れ、以前MAKIKYUがアーティストのライブを当てたという話もこの某アーティストで、その時も今日の記事で取り上げた街へ出向いていました)

ちなみにURLは以下の通りです。
http://blog.livedoor.jp/mitaka_tachikawa/

なおこのサイトへのリンクにつきましては、トップページのBOOKMARKに1週間~10日程度は周知期間として掲載するほか、リンク集(1)から随時リンク可能です。

また「MAKIKYUのページ」では鉄道・バス関連サイトや韓国・中国関連サイトをはじめ、それ以外の内容を取り扱ったサイトを含めてリンク先サイト様を引き続き募集しておりますので、「MAKIKYUのページ」へのリンク希望の方はコメント欄或いはメール(連絡先は「このページについて」の項目に記しています)にてお知らせ下さい。


仙台市営バス(2)~V8エンジンのキュービックですが前面は…

2007-04-06 | バス[東北]

今日は先日取り上げたAEROSTAR Kに続き、仙台市営バスで活躍する車両に関して取り上げたいと思います。

今日取り上げる車両はいすゞ製のキュービックと呼ばれる純正車体を採用した車両で、キュービック自体は近年各地で良く見かけるERGAが販売開始されるまでの間、結構長い期間にわたって製造されていた車種ですので特に珍しい車両ではありませんが、仙台市営バスのいすゞ車は富士重工製の車体を載せた車両が多い事もあり(さすがに富士重工が車体製造を中止した今日ではERGAが導入されていますが…)、キュービック自体が少数派となっています。

その少数派の中でもV8エンジンを載せた割合新しい車両は全国各地でゴロゴロ走っており、排ガス規制の対象となっている大都市圏でもよく姿を見かけますが、この車両は後ろから見ると何の変哲もない車両に見えるものの、前面のスタイルはキュービックで一般的な下部で曲面を描いた1枚窓ではなく、同時期のいすゞ中型車を連想する2枚窓になっているのが特徴です。

このスタイルのキュービックは他にも東武グループに導入されたノンステップ車などで見られますが、全国的に見ても余り数は出回っていない様で比較的珍しい部類に入る車両ですし、ワンステップ車でこの前面と言うのも全国的に余り見かけませんので、仙台市営バスで注目すべき車両の一つです。

先日MAKIKYUが仙台を訪問した際には、仙台駅で停車している姿を目撃しただけで乗車はしていませんが、MAKIKYUも機会があれば乗車したい車両の一つですし、仙台駅前に十数分居ただけでも数台が稼動しているのを目撃していますので、MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も機会がありましたら、是非この特徴ある前面のキュービックに乗車されてみては如何でしょうか?