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寝台特急「あけぼの」号(5)~A寝台「シングルデラックス」編

2009-07-05 | 鉄道[東北]

 

「MAKIKYUのページ」では、何度かに渡って寝台特急「あけぼの」号に関して取り上げていますが、今日はその最後としてA寝台「シングルデラックス」車内の様子に関して取り上げたいと思います。

この車両は「あけぼの」号に1両だけ連結されているA寝台車で、同列車では最高級のグレードを誇る車両となっており、客室通路を歩いているだけでも、他の車両との差別化が図られている様に感じられたものです。

寝台は「シングルデラックス」という名前の通り1人用の個室となっていますが、個室内には補助ベッドが備えられています。

MAKIKYUは空室となっている個室の様子を覗いただけですので、補助ベッドを使っている様子も目撃出来ていないのですが、2人での利用も可能となっているのが特徴です。

ただシングルデラックスの寝台料金自体が13350円と、B寝台の2倍以上となる上に、補助ベッド利用でも9540円の追加料金がかかり、その上「あけぼの」号が利用可能な割引率の高い各種フリーきっぷでも、料金が別途必要(運賃部分のみ有効)という状況です。

そのため「あけぼの」号で個室を利用したいものの、2人組での利用で…といった場合や、高い料金を払ってでも少しでも広い空間を…というのでなければ、さほど利用価値の大きい車両とは言えず、料金的に割高な事もあって利用率はあまり芳しくなく、空室が目立っている様に見受けられました。
(MAKIKYUが乗車した日は繁忙期ではなく、ソロすら空室が幾つも見られる状況でしたので当然といえばそれまでですが…)

「あけぼの」号の性質を考えると、北海道への寝台列車の様な観光向けに特化した列車ではなく、列車乗車自体を目的とする乗客は限られる列車だけに、B寝台の方が利用率が高くなるのは当然といえ、あまり利用率が高くないのは致し方ないのかもしれません。

とはいえ各種フリーきっぷでB寝台は開放室だけでなく1人用個室「ソロ」も利用可能になっている事や、開放室B寝台の一部は「ゴロンとシート」として指定席特急料金で利用可能としている事など、運用面での工夫で「あけぼの」号全体の利用率向上を図っている中で、この車両はあまり目立ったテコ入れが行われず、利用率も…という印象を受けたものですので、閑散期限定でも割引価格設定や、フリーきっぷ利用でB寝台との差額支払いで利用可能とするなどの施策を行い、利用率向上を図る事は出来ないものか…と感じたものでした。