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"最も魅力的な市区町村"京都市が初の1位!--3年連続1位の札幌市は首位陥落

2013-09-28 | ニュース記事講評

ネット上のニュース記事などを見ていたら、「"最も魅力的な市区町村"京都市が初の1位!--3年連続1位の札幌市は首位陥落」という記事が気になりましたので、取り上げたいと思います。

【以下記事抜粋】

ブランド総合研究所はこのほど、市区町村や都道府県の認知度や魅力度、イメージなど72項目について調べた第8回「地域ブランド調査2013」の結果を発表した。それによると、全国で最も魅力的な市区町村は京都市となった。

同調査は、2013年7月1日~29日の期間にインターネット上で行われ、全国1,000の市区町村に居住する20代~60代の男女2万9,651人から有効回答を得た。なお、1人の回答者は20の地域について答えているため、地域ごとの平均回答者数は559人となる。

今回の調査では、前回調査で上位に入った都市の多くが順位を下げる中、京都市が健闘。回答者の71.4%が同市を「魅力的」と答えた。同市は東日本居住者からの観光意欲度が上昇したという。

2位は前年3位の函館市、3位は前年まで3年連続1位だった札幌市。次いで、4位は横浜市、5位は富良野市、6位は小樽市、7位は鎌倉市、8位は神戸市、9位は金沢市、10位は石垣市となった。なお、順位を下げた札幌市については食品購入意欲度が2010年と比べて20点近く減少していた。

このほかの都市について見ると、2013年6月に世界文化遺産に登録された富士山の周辺地域では、富士吉田市や富士市などの観光意欲度が上昇。また、2013年に遷宮を迎えた伊勢神宮と出雲大社がある伊勢市と出雲市では、観光意欲度やまちのイメージが高まったという。

一方、都道府県別の魅力度ランキングでは、北海道が5年連続で1位を獲得。以下、2位は京都府、3位は沖縄県、4位は東京都、5位は神奈川県、6位は奈良県、7位は福岡県、8位は大阪府、9位は長野県、10位は兵庫県と続いた。

【記事抜粋は以上】


先日「MAKIKYUのページ」では、「都市データパック2013年版」における「住みよさランキング2013」トップ50に関して取り上げましたが、東洋経済新聞社が発表したランキングと、今回取り上げたブランド総合研究所のランキングでは、上位にランキングした自治体の顔ぶれは大きく異なるものとなっています。


(ランキング図表は記事より抜粋・図表をクリックすると記事へリンクします)

片や統計を基に算出した数値上のランキング、もう一方はアンケート集計によるランキングと、ランキングの算出方法が大きく異なる事もありますが、ここまで結果が変わるとは…と感じさせられます。

 
今回のランキングでは酷寒の北の大地・北海道にある自治体が多数ランクイン、また日本最西端の「市」となっている沖縄県の石垣市もランクインしていますが、これらの地域では就業・就学の問題などもあり、実際の住みよさよりも憧れやイメージが先行しているのでは…と感じる部分もあります。
(一応日本国内47都道府県全ての何処かへ足を運んだ事があるMAKIKYUとしては、北の大地は時折遊びに行くのは良いものの、居住は勘弁願いたい所で、最西端の石垣市はアクセスなどを考えると、現状では足を運ぶ事自体(MAKIKYUが沖縄県内で足を運んだ事があるのは、沖縄本島のみです)が…と感じています)

 
ただトップの京都市や8位の神戸市、そして4位が現在MAKIKYUが身を置く横浜市という辺りは、各市共に市内に様々なエリアが存在しますので、一概には言えない部分もあるものの、比較的実態に即したランキングなのでは…と感じます。

 
(少なくとも「北総監獄」などと称され、余りに高額過ぎる運賃などで悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)沿線の千葉県印西市や白井市が上位にランクインし、一方で横浜市はランク外といったランキング(ワーストランキングを除く)よりは妥当なのでは…と思います)


また9位には石川県金沢市がランクイン、同市と「住みよさランキング2013」トップ50で2位にランクインした野々市市は隣接しており、野々市市は金沢都市圏の一部を構成していると言っても過言ではありませんので、大きく異なる2つのランキングで類似した結果が算出された和少ない事例とも言えます。

首都圏の余所者から見れば、金沢市やその周辺地域は降雪地帯で、日常生活も一部地域を除くと、自家用車がないと不便かと思いますので、個人的には余り住み良さそうな印象はないのですが、実際に両市やその周辺地域に住んでいる・住んでいた方にとっては、意外に住み良いと感じるエリアなのかもしれません。

 
都道府県別ランキングでも、独特な風土や観光地としてのイメージが強い北海道と沖縄県、そして長野県がランクインする辺りは、ブランド総合研究所が発表したランキングらしいと感じる所です。

  
それ以外のランキング上位は、MAKIKYUとしては大都市圏の中でも比較的住みやすいのでは…と感じる都府県が軒並み上位に位置しており、首都圏・関東地方でベスト10にランクインしている都県が2都県というのも、個人的には頷ける結果と感じます。

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、「地域ブランド調査2013」や、「住みよさランキング2013」の上位に位置している自治体に居住している・していた方も多いかと思いますが、大きく異なる結果が算出された2つのランキングを見て、如何感じられたでしょうか?

(写真はランキング上位の都市・都道府県を運行する公共交通機関:各自治体イメージの一端として、「MAKIKYUのページ」既公開記事で使用した画像を掲載しています)


佐世保市営バス・元江ノ電バスグループの富士重工業7E

2013-09-27 | バス[九州本土]

先日江ノ島電鉄(江ノ電)バスグループにおいて、イベント開催と共に事業者限定バスコレクション(バスコレ)の第2弾が発売され、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、イベント会場に足を運ばれ、イベント見学と共に限定バスコレを入手された方も居られるかと思います。

MAKIKYUは比較的近場ながらも、イベント開催日は仕事が入っていた事もあり、残念ながらイベントには参加していないのですが、その後江ノ電の電車駅構内にあるグッズショップなどでの発売も行われ、先日こちらで限定バスコレを入手したものでした。

限定バスコレの第2弾では、比較的新しいノンステップ車(西工96MC)と、様々なイベントにも登場するワンステップのラッピング車を模型化した第1弾とは異なり、少し前の主力車種・富士重工業7Eと、現行主力車種の一つで、中堅格とも言える三菱エアロスターの組み合わせとなっています。

事業者が特に一般旅客向けにPRしたいであろう花形車両や変り種車両ではなく、敢えてありふれた車両を製品化した辺りは、ありふれた日常の光景を再現するには最適と感じ、他事業者の限定バスコレでも、江ノ電第2弾の様な組み合わせが実現しないだろうか…と感じたものです。
(個人的には特に江ノ電バスのエアロスターと並ぶ事も多い、同じ小田急グループに属する事業者の同年式車種が出てくれれば特に嬉しいのですが…)

ただモデル化対象車種こそ好感が持てるものの、今回の製品を見ると塗装の乱れなどが凄まじい製品が散見され、購入時には幾つも積まれた中から品定めして…という状況だったのには閉口されられたものです。

江ノ電側の企画としてはかなり良いモデルと感じていますので、TOMYTEC(とその製造委託先)にはもう少し商品管理を…と感じると共に、これからこの限定バスコレを購入しようとしている方は、商品の出来栄えにバラツキがありますので、この点注意して購入された方が良いかと思います。

また今回のバスコレ第2弾で製品化された2台のバス、富士重工業7Eの方は、少し前の江ノ電バスではありふれた車種だったものの、最近では…という車両で、限定バスコレの箱にもエアロスターの方はしっかりと形式(KL-MP35JM)と記されているものの、7Eの方にKC-UA460HSNなどの形式名が記されていないのは、少々アンバランスな印象が否めない気がします。
(江ノ電バスの7Eは主力を占める日産ディーゼル製だけでなく、U-MP218P(三菱長尺)などのレア車種も活躍していた事があり、江ノ電では少数派ながらいすゞ車も導入するなど、車長も様々で、似た様な車両もよく見ると差異が…という状況でした)

ちなみにこのKC-UA460HSNなど、今回のバスコレ製品化対象となった日産ディーゼル車は、銀サッシ2段窓の中引戸車で、如何にも少し前の首都圏路線車の典型と言った雰囲気があり、個人的にも日産ディーゼル製路線車の中では、かなり好感を感じる車種の一つです。

しかしながら排ガス規制の影響などもあり、経年車となった今日では江ノ電に限らず、首都圏各事業者では運用を離脱したり、地方事業者で第2の活躍をしている車両ばかりと言う状況になっています。
(関東地方でも茨城交通辺りでは、元西武バスの富士重工業7E(日産ディーゼル車)が主力の一座を占めているのですが…)

KC-UA460HSNなども、江ノ電バスグループの車両となると、元々の事業規模が中堅程度である上に、以前は余り中古車として出回る機会がなかった事もあり、地方で活躍する車両も首都圏他事業者に比べると、余り多くはないのですが、近年では幾つかの事業者で活躍事例があります。


MAKIKYUが6月に佐世保へ足を運んだ際には、元江ノ電バスグループの富士重工業7Eで、外見上は今回のモデル化車種と大差ない車両(日産ディーゼル短尺車)にも乗車機会がありました。


乗車車両はラッピング車でしたが、他にもラッピングなしの同車種も何度か姿を目撃しているほか、市内では市バスをはじめ、民間(西肥バス)も含めて元神奈川県内事業者所属車両が多数活躍しており、これらとも頻繁にすれ違う状況でした。

見慣れない風景や聞き慣れない車内放送こそ、少々遠方に足を伸ばしていると実感させられるもの(距離的には首都圏と同等の釜山などは、もっと遠方へ足を運んだと感じされられますが…)でしたが、車内の雰囲気などは江ノ電時代と余り変わりません。


そのため座席モケットを見ると神奈川県最大手→本州最大手のバス事業者を連想させられる方も居られるかと思いますが、床材や側面化粧板などを見ると、元江ノ電バスグループの車両である事を実感させられたものでした。

古株の古参車などと共に、この様な車両に巡り合えるのも地方路線バス乗車の楽しみで、特に九州は路線・車両の両面で興味深い所が多く、鉄道も面白い状況(好みが大きく分かれるかと思いますが…)と感じていますので、最近は距離的に遠い割には行き易い事もあってか、足を運ぶ頻度が高い気がしますが、まだまだ行き足りないと感じる状況です。

また6月に佐世保市営バスに乗車した際には、土休日だと市バス全線が500円で乗り放題となる一日乗車券(平日は利用範囲限定)を利用していた事もあり、以前取り上げた5Eとこの7Eだけでなく、他にも首都圏からの移籍車両に乗車する機会がありましたが、こちらに関しても近日中に取り上げたいと思います。

(お断り)この記事は「九州」「小田急グループ」双方のカテゴリーに跨る記事内容ですが、実車の現行活躍先(佐世保)→「九州」カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。


神戸交通振興「CITY LOOP」~特別仕様車で運行される観光巡回バス

2013-09-24 | バス[近畿]

今月MAKIKYUが関西方面へ足を運んだ際には、神戸市内で神戸市交通局の関連会社・神戸交通振興が運行する「CITY LOOP」と呼ばれる路線に乗車する機会がありました。


MAKIKYUは神戸には幾度も足を運んでいながらも、CITY LOOPはおろか、神戸交通振興のバス自体が今まで未乗という有様でしたので、先日「MAKIKYUのページ」で取り上げた本四海峡バス共々という状況ですが、比較的訪問機会の多い関西でもまだまだ未乗のバス事業者は幾つもありますので、機会があれば色々乗り歩きたいものです。

ちなみに神戸交通振興はCITY LOOP以外にも自社路線を幾つか運行しており、こちらは神戸市営バスとは大きく異なる真っ赤な装いの車両を用いながらも、各種乗車券類の取り扱いなどは市バスと同等で、利用者サイドからみれば実質的に市バスと変わらない状況になっています。

しかしながらCITY LOOPは観光巡回路線であるが故に、運賃体系も神戸市内中心部の一般路線バス運賃(200円均一)とは異なり、少々割高な運賃設定(大人1乗車250円:専用1日乗車券の設定もあり)となっているだけでなく、遠方から関西を訪れる観光客の利用も多く見込まれるスルッとKANSAI加盟各社の共通フリー乗車券(2dayチケットなど)や、各種ICカード乗車券(PiTaPa・ICOCAなど)も利用できない点などは、少々不便と言わざるを得ないものです。


とはいえ中心部の観光地へのアクセスとして便利な路線と言うだけでなく、車両面でも専用のレトロ調車両を用いており、海岸だけでなく内装なども凝った雰囲気となっている点などは、他の路線バスよりも割高な運賃体系を採用し、差別化を図っている路線ならではと感じる所です。

ちなみに現在の使用車両は、見るからにエルガミオを改造した車両という雰囲気ですが、乗車した車両はいすゞ車ではなく、名目上は一応日野車で、OEM車レインボーⅡの方でした。
(標準仕様とは異なり、ライト部分などでの識別はできませんので、外見で識別するのは困難ですが…)

また現行CITY LOOP充当車両は、近年採用例が少なくなってきた中扉4枚折戸車ですが、近年の日本国内における路線バスにしては珍しく、運転士とは別にガイド(車掌)が乗務するツーマン運行となっており、中乗り中降り(運賃後払い)・前扉締め切り(乗務員交代などの際に乗務員が使用するのみ)という異色の乗車方法をとっているのも大きな特徴です。


ツーマン運行路線だけに、案内放送も音声合成などではなく、ガイドによるマイク案内となっているのが特徴的でしたが、車両最前部には観光地の案内などを行うLCDモニターも装備され、このモニターの案内が多言語表示となっている辺りも、国際旅客航路が出入港する港町(神戸を訪問する外国人でも、神戸発着の旅客航路を利用する比率は余り高くないかと思いますが…)ならではといった印象を受けたものでした。

ちなみにMAKIKYUがCITY LOOPに乗車したのは、専用車両への乗車目的に加え、JR神戸駅からもさほど遠くないハーバーランドへ向かうには、一般路線バスの便は余り芳しくない事も一因なのですが、ハーバーランドからは一応他路線の発着もあり、こちらへの乗車機会もありましたので、近日中にこちらも取り上げたいと思います。


今日は「バスの日」ですが…

2013-09-20 | Weblog

今日9月20日は「バスの日」、近年では毎年この20日前後に各地でバス関連のイベントも開催(今年は仕事の関係などもあり、MAKIKYUは余り足を運べなさそうですが…)されていますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の方も多いかと思います。

MAKIKYUも地元神奈川をはじめ国内各地、また場合によっては大韓民国(韓国)など海外の路線バスにも乗車する事があり、今年はまだ海外の路線バスこそ乗車していませんが、今年初めて利用した事業者だけでも2桁に達し、今年に入ってから路線バスに乗車した都府県も、既に2桁に達しています。

今日もMAKIKYUは路線バスに乗車する機会がありましたが、不幸にも事故発生→運転打ち切りという事態が発生し、MAKIKYUが今までバスの事故や故障に遭遇した事は数度ありますが、何故「バスの日」に…と感じてしまいます。
(バスの日でなくても、無事故安全運行に越した事はないのですが…)

今日の事故は信号待ち停車中に、対向車両(4t車)の扉が開いて路線バスに衝突した被衝突事故で、バス側には過失は全くなく、被害状況も物損で済んでいる様な状況だったのが不幸中の幸いですが、できる事ならこんな事態には再び遭遇したくないと感じたものです。

路線バスの事故だけでなく、先日トラブル続きのJR北海道において、またも脱線事故も発生しており、ニュースでも盛んに報じられていますので、こちらもご存知の方が多いかと思います。

こちらも貨物列車で負傷者が発生していないのが不幸中の幸いですが、現場付近では今もなお不通が続いており、早期の原因究明と同種事故の再発防止を強く願いたいものです。


「住みよさランキング2013」トップ50~トップはとても住みやすいとは思えない自治体ですが…

2013-09-18 | 北総監獄

ネット上のニュース記事(6月に公開された様です)を見ていたら、東洋経済新聞社から「都市データパック2013年版」という書籍が出版され、その概要について取り上げられた記事を目撃したものでした。
(概要に関して記した記事をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい)

この書籍は日本全国47都道府県の各自治体を市町村別に分類し、様々な統計などを取り上げると共に、「住みよさランキング2013」と称して、各種統計を基にしたランキングを発表していますが、そのランキングのトップ50を見ると、MAKIKYUの個人的見解としては「ありえない」としか言いようがない結果が出ていました。

住みよさランキングの最上位は、現在MAKIKYUが身を置く神奈川県横浜市か、MAKIKYUの出身地で、横浜市とも隣接する大和市と言いたい所ですが、残念ながらどちらも総合評価のベスト50にはランクインしていません。
(個人的には横浜市や大和市は、首都圏・関東地方の中では比較的住みやすい自治体だと思っているのですが…)

それどころか関東地方の各自治体で、総合評価のベスト10にランクインしている自治体は2つしかなく、近畿2府4県の自治体の名前も見受けられない状況ですが、総合評価ベスト10の中で関東地方の自治体は1位と3位にランクインしています。

3位は茨城県守谷市となっており、郊外にマイカーとマイホームを持ち、多数運行している始発電車に座って東京都心へ通勤するライフスタイルを志向する方には悪くない街かと思います。

とはいえ東京都心からの移動交通費(鉄道の通学定期券も、都心からの距離はさほど遠くない割には割高です)や、地域内を移動する公共交通機関(市内や近隣自治体へ向かう路線バスなど)にやや難があります。

志向するライフスタイル次第で、どの様な街に住みたいかも変わってきますので、近年都心方面へのアクセスが劇的に改善され、開発も進み新住民の多い守谷市がランクインするのは、決して不思議な話ではない気もしますが、個人的には時折出かけるには悪くないものの、余り住みたい・住み良さそうな自治体とは感じていません。
(ちなみにMAKIKYUは自家用車(マイカー)を所持していませんが、運転免許は大型2種免許を所持しており、仕事では車を運転する事もあります)

2位は首都圏(関東地方)や関西(近畿地方)などの大都市圏ではなく、金沢市に隣接する石川県野々市市がランクインしており、降雪地帯で地域内公共交通の利便性も芳しいとは言い難く、他地域へ足を運ぶ際の利便性も決して良好とは言い難い自治体ですので、野々市市が2位と言うのも意外な結果と感じます。

そして最もありえないと感じたのは、住みよさランキング1位にランクインした自治体が「千葉県印西市」で、「北総監獄」(千葉ニュータウン)などとも称される地が最も上位に位置づけられている事で、瞬ワーストランキングの最上位なのでは?と目を疑った程です。


首都圏の通勤圏における都市鉄道では、余りに高過ぎる運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)の惨状をはじめ、不便過ぎる市内公共交通機関(市内で最も人口が集積する北総監獄中央駅周辺~市役所などのある木下駅周辺を結ぶ路線バスは、概ね昼間毎時1本しか運行しておらず、20分足らずの乗車時間でも350円以上の運賃を要します)などの状況を把握した上での住みよさランキングなのだろうかと疑問に感じます。

余りに悪評名高い「開発を止めた某鉄道」の超高額運賃が災いして他地域での就業・就学にも支障を来たし、止む無く北総監獄に幽閉・収監されて…という凄惨な状況も珍しくなく、休日に地域外へ外出するにも交通費負担が大き過ぎ、家族連れでは自家用車(保有するだけでも結構な費用を要し、運転免許を所持する必要もあります)がないと何処へ出かけるのも…という状況です。

また仮に他地域での就業・就学が実現しても、超高額運賃の負担(交通費支給に上限のある会社に勤務した場合などは、毎月5桁円の持ち出しとなる事も珍しくなく、北総監獄中央駅周辺在住の知人の中には、隣接自治体(八千代市:最寄駅は東葉勝田台駅)で就業するにも関わらず、支給交通費の倍額以上を自己負担し、余りに高額な交通費負担に嘆いている事例もありました。
(ちなみに北総監獄中央~新鎌ヶ谷・北習志野経由~東葉勝田台間の交通費は、普通運賃片道1130円・通勤定期1ヶ月47340円・通学定期1ヶ月24890円で、この知人は余りに高額過ぎる交通費負担に耐えかねて、原付免許を取得して原付通勤に切り替えた程です)

MAKIKYUが北総監獄に収監(止む無く印西市に居住)されている時には、原則として交通費全額支給のアルバイトをした際に、支給交通費1日1500円打ち止めの特例(それでもアルバイトの支給交通費にしては、比較的高水準な部類ですが…)で勤務した事もあります)で交通費の足が出た事もあり、北総監獄に収監となれば人生の選択肢が狭まったり、交通費が足かせになる事も日常茶飯事、個人的には印西市にはもう2度と住みたくないと感じています。


この「開発を止めた某鉄道」に関する諸問題をご存知でない方は、「北総監獄」カテゴリーの各記事をご覧頂くと共に、「MAMIKYUのページ」でも以前取り上げ、月刊北総監獄が刊行する名著「できるだけ 乗らずに済ます 北総線」を入手して一読頂ければ…と思います。
(名著「できるだけ 乗らずに済ます 北総線」に関しては以前「MAKIKYUのページ」でも取り上げており、該当記事をご覧になりたい方
こちらをクリックして下さい)

「都市データパック2013年版」の「住みよさランキング2013」トップ50を執筆した方は、単に各種の統計類を基にして、数値の良好な自治体をランクしただけなのか、それとも北総監獄の惨状を知った上での最上位ランキングなのかも気になる所ですが、38位には印西市と並ぶ北総監獄の代表的自治体・千葉県白井市もランクしており、こちらも個人的には到底住み良さそうな街とは思えません。

印西市や白井市などの北総監獄では、今日でも戸建てやマンションなどの住宅販売が行われ、とにかく物件を早期に販売したい不動産事業者などは、通学定期券の交通費負担は数年だけ、また以前より随分マシになった事(自治体による「開発を止めた某鉄道」への財政支出によって通学定期券運賃は、以前よりは幾分マシになっていますが、それでも極めて高額な水準にある事には変わりなく、おまけに財政支出を巡り、前白井市長が下した専決処分の是非を巡っての裁判も行われています)をPRすると共に、この統計を基に「住み良い街」として勧めてくる事例もあるかと思います。

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中で、仮に印西市・北総監獄などに物件購入を検討されている方が居られましたら、「北総監獄」カテゴリーの各記事や名著「できるだけ 乗らずに済ます 北総線」などに目を通されると共に、実際に「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)などにも乗車され、その実態を把握した上で最善の選択なのかを判断して頂ければ…と思います。

また「住みよさランキング2013」トップ50にランクインした印西市・白井市以外のランキング上位に位置づけられている自治体も、その大半は「個人的には住みたくない」「住み難そう」と感じます。

「住みよさランキング2013」トップ50を見ると、統計を駆使した地域分析だけでは、実態と大きく乖離した結果が弾き出される事もあり、統計・数値による格付け・ランキングだけで地域の実像を語るのは到底…という事を実証している様にも感じたものです。

統計・数値による格付け・ランキングと言うのは、一つの指標・見方に過ぎないという事を改めて実感させられる好例といえ、この事は住み良い自治体だけに限らず進学や就職など、人生の様々な場面に当てはまる事なのですが…


徳之島を走る路線バス~一般路線は専らリエッセが活躍

2013-09-15 | バス[九州離島・沖縄]

MAKIKYUが4月に奄美・沖縄方面へ足を運んだ際には、奄美大島・沖縄本島以外にも、鹿児島~沖縄航路フェリーの途中下船制度を利用し、徳之島へも立ち寄ったものでした。

徳之島は日本国内の離島では面積・人口などの規模が突出している奄美大島に比べると、小規模な印象がありますが、それでも島内の人口は2万人を超えています。

鹿児島市からは400km以上離れており、島の規模の割には観光客の入り込みが少ない事もあってか、余り馴染みない方も多いかと思いますが、鹿児島~沖縄航路のフェリーが発着する亀徳新港に近い島内最大の街・亀津の街中には、コンビニやファミレスも存在するなど、離島の中では比較的規模の大きい部類に入ります。

この徳之島における公共交通機関は、鉄道の存在しない土地柄だけあって当然路線バスが担う事になりますが、島内の路線バスは徳之島総合陸運1社が担っており、同社は路線・貸切バスの運行をはじめ、「総合陸運」と名乗るだけあって、他にガソリンスタンド営業など様々な事業を行っています。


徳之島は離島にしては珍しい私立の高校が存在し、同校は島内各地にスクールバスを走らせている事もあってか、島の規模の割には路線バスの運行路線・便数などが極めて僅少で、輸送力的には路線バスよりも、指の数以上の大型車を用いているこのスクールバスの方が…と感じる程です。

亀津の街中から少し南(伊仙方面)へ向かった所に位置する徳之島総合陸運の車庫へ足を運んだ際には、このスクールバス(学校名などは一部塗り消し加工しています)の1台にも遭遇し、島内では他にもエアロスターMや西日本車体工業製車体の大型車など、様々な車種に遭遇しており、そのバラエティは島内路線バスを遥かに凌ぐ程です。

ちなみに路線バスの主要路線は、亀津を起点に、花徳(Ketoku)・平土野(Hetono)を経て徳之島空港に至る路線と、伊仙方面へ向かう路線(犬田布止めか平土野まで運行)程度、他に島北部などでワゴン車を用いた予約制のデマンドバスが運行されている程度となっています。

観光地へのアクセスとしても使い勝手は良いとは言い難く、生活路線として最低限の便が確保されているだけと言った感があり、日頃専ら公共交通機関を利用し、レンタカーなどを用いる機会は稀なMAKIKYUでもレンタカーを利用せざるを得ない状況でしたが、徳之島訪問記念も兼ねて、基幹路線とも言える亀津~徳之島空港間の路線には一度乗車したものでした。


現在徳之島総合陸運が運行する路線バスは、需要が限られる事もあってか、大半の便は日野製マイクロバス・リエッセによる運行となっている様で、乗車した便を含め、MAKIKYUが徳之島滞在中に稼動している姿を見かけた車両はリエッセのみと言う状況でした。

このリエッセは年式などに幅があるものの、どれも特徴的な緑系の装いを纏ったトップドア車(前扉のみ)、車内は2+1列の座席に補助席が設けられた貸切兼用の着席重視仕様となっていますが、島内何処へ向かうにもさほど長時間を要さない事もあり、座席自体は機能性重視の比較的シンプルなものを採用しています。

車内はデジタル運賃表示器や整理券発行機こそ備えているものの、奄美大島の道の島交通などと同様に、音声合成などによる車内放送などはなく、ワンマン機器が動作している様を見なければ、路線バスと言うよりも送迎車に乗車している様に錯覚してしまいます。


ただ主力のリエッセ以外にも、車庫には三菱製中型車・エアロミディMKトップドア車などの姿もあり、過去には大型路線車を用いていた事もあった様です。

 
またMAKIKYUの訪問時には、試験運行終了となったポンチョ電気バスや、屋根付きの車庫に頭を突っ込んだ状態で撮影は困難ながらも、大型貸切車が駐車している姿なども見られたものでした。

島内ではそれなりの数のバスが稼動しているだけに、限られた人間しか利用できないスクールバスばかりでは余所者が訪問した際には非常に不便で、できる事ならスクールバスへの一般客混乗でも実現すれば…と感じた程でした。


本四海峡バスで活躍する西工E型高速車~専ら大磯号に充当

2013-09-12 | バス[近畿]

先月末~今月初めにかけて、MAKIKYUは関西方面へ足を運ぶ機会があり、先日その際に乗車した阪堺電気軌道の新型車両に関する記事も取り上げましたが、先月末には関西だけでなく、初めて明石海峡大橋~淡路島~大鳴門橋経由で徳島へも足を運んだものでした。
(MAKIKYUは以前にも明石海峡大橋を通った事はありましたが、大鳴門橋を通るのは初めてでした)

本州~四国間を結ぶ3つの架橋ルートの中で、鉄道が通っているのは最初に開通した瀬戸大橋のみですので、明石海峡大橋~淡路島~大鳴門橋ルートを通る場合は必然的に自動車利用となります。

公共交通機関利用ともなれば、利用手段は高速バスに限定されますが、明石海峡大橋を経由する高速乗り合いバスは、大阪や神戸を起点に、淡路島内や徳島を結ぶ路線が、幾つもの事業者によって多数運行されています。

MAKIKYUは関西入りした初日に神戸入りし、その翌日に明石海峡大橋を通る旅程でしたので、その場合神戸市内(三ノ宮など)~徳島駅間を直接ダイレクトに結ぶ路線を利用するか、この路線を途中の高速舞子(舞子駅に隣接)から乗車すれば、手段としては最も至便です。

しかしながらMAKIKYUは、淡路島も北端の僅かな地域に足を踏み入れた事がある程度、現在は架橋によって実質的に陸続きとは言えども、日本国内離島の中では極めて大きいこの島を素通りするのは…という事で、敢えて神戸市内~淡路島内の高速バスと島内路線バス、そして洲本~徳島間のバスを組み合わせて移動したもので、その際に神戸市内~淡路島内で乗車した高速バスが「大磯号」です。

大磯号は新神戸駅を基点に三ノ宮・高速舞子を経由し、明石海峡大橋を渡ったらすぐに高速道路を降り、淡路夢舞台・大磯港を経て東浦バスターミナルへ至る路線で、全区間を乗り通しても所要1時間足らず、運賃も3桁に納まる短距離路線です。

明石海峡大橋を通る高速乗り合いバスは、大きく分けて「BLUEネットワーク」と称するJR系と、淡路交通や関西私鉄系列のバス会社が共同運行を行う私鉄系に分かれており、「大磯号」は前者に属する西日本JRバスと本四海峡バスの2社共同運行となっています。

その中でも運行本数の大半を占めるのは、純粋なJR系バス事業者ではなく本四海峡バスで、MAKIKYUは同社のバスには未乗でしたので、是非一度は…という事で、本四海峡バス運行便を狙って乗車したものでした。

本四海峡バスの所属車両は白と青系ながらも、JR系とは大きく異なる装いとなっており、高速バス専業事業者ですので、所属車両も専ら観光・高速用車両になるのですが、大磯号は高速乗り合いバスながらも、全区間乗り通しても所要1時間程度の短距離路線ですので、大磯号専用の廉価版高速車(B級高速車)も活躍しています。

大磯号は本四海峡バス運行便でも、必ずしもB級高速車が充当されるとは限らず、通常の高速車が充当される事もありますので、どちらに当たるかは運次第です。

出来ればB級高速車の方に乗車出来れば…という事で、乗車予定便第1候補と第2候補のどちらに乗車しても、その後の旅程が成立する様に、早めに始発の新神戸駅へ出向いたのですが、そうしたら発車待ちの大磯号は狙い通りのB級高速車でしたので、このバスに乗車して淡路島を目指したものでした。
(MAKIKYUの乗車日は、その後の第2候補便もB級高速車による運行でしたが、東浦バスターミナル到着後に見かけた神戸市内行の大磯号は、B級高速車ではなくエアロエースが充当されていました)

 
大磯号で活躍するB級高速車は、西日本車体工業(西工)のE型と呼ばれるタイプで、西鉄の短距離高速路線などで活躍するB型高速車の如く見るからに路線バスと言う風貌ではなく、前面窓が拡大された自家用バスの様な印象を受ける車両ですが、下回りは一般路線車と大差ないものです。
(後部写真が乗車した車両で、前面公式側を撮影した写真は同形の別ナンバー車です)


座席もリクライニングシートを装備するなど、1時間程度の乗車であれば充分なレベルの設備を備えており、俗に「ワンロマ」と呼ばれる車両のトップドア版と言っても過言ではない車両ですので、乗り心地などは観光バス車両などとは大きく異なります。


デラックスで静粛な車内を求める方には、余り嬉しくない車両かもしれませんが、如何にも路線バスと言った乗り心地や走行音を堪能しながら、明石海峡大橋を渡れれば…と思っていたMAKIKYUにとっては嬉しい限りでした。

西工E型高速車自体も、一部地域・路線を除けば余り多くない車両だけに、MAKIKYUがこのタイプの車両に乗車したのは約1年ぶりと言う状況で、西工自体も会社解散(廃業)していますので、今後このタイプが増殖する事はまずありませんが、エアロスターやエルガなどのB級高速車は、短距離路線などでもっと活躍舞台があっても…と感じたものでした。

また大磯号は一応高速乗り合いバスながらも、短距離運行で比較的多くの便(毎時1~3本)が設定され、回数券はおろか定期券まで設定される程の路線ですので、当然ながら予約座席指定制ではなく座席定員制となっています。

そのためやって来た車両を見て、気に入った車両なら…という事で、一般路線バス感覚で手頃に乗車できるのも魅力的ですが、運賃は区間制ながらも整理券方式(運賃後払い)ではなく、乗車時に行先を申告して乗車券を購入→降車時に乗車券を回収する方式(回数券は利用券片切り取りではなく押印)となっています。


乗降停留所名などがカタカナで記されたレシートの様な乗車券、深夜急行バスなどで同種の乗車券を何度か見かけた事がありますが、半券などが手元に残るスタイルではなく、降車時に回収されてしまうのは惜しい限りです。

高速バスや船舶では、目的地到着時に乗車券回収となる事が多いですが、鉄道の如く希望者には「使用済(或いは無効・乗車記念など)」の証明をした上で、手元に残す事は出来ないのだろうか…と感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?


マリックスライン・クイーンコーラル8(2)~船内と途中寄港地の様子

2013-09-10 | 船舶[日本国内]


先日「MAKIKYUのページ」で取り上げたマリックスラインの鹿児島~沖縄航路で活躍する「クイーンコーラル8」、乗船してタラップを上がるとエントランスホールにたどり着きます。


このエントランスホールには案内所があり、その脇には売店も設けられているのですが、案内所共々営業時間が限られており、概ね航海中はクローズとなっていますので要注意です。
(売店の利用だけでなく、途中下船制度を利用する場合の手続きなども、なるべく早めにした方が無難です)


そして案内所の前を通り、各等級の客室へ向かう事になりますが、MAKIKYUが利用した2等客室は、長距離フェリーならでなの四角い枕と毛布が用意された相部屋のカーペット室で、昼間に奄美諸島間を移動する程度なら充分なレベルですが、夜行航海で鹿児島発着となる場合は、個人的には空席があれば若干追加して上級客室を利用したいと感じます。
(クイーンコーラル8の場合は、他の鹿児島~沖縄航路就航船と異なり、2等洋室(最も割安な寝台)の設備が設けられていませんが、マルエーフェリー運航便を含む他3艘では、若干の追加でこの設備を利用する事ができます)


2等乗船券で乗船した場合、航海中はずっとこの2等船室で過ごす旅客も居るのですが、船室以外にも付帯設備が充実しており、ゆとりある空間の広さは船旅の大きな魅力、乗船日は天候に恵まれた事もあり、MAKIKYUは航海中の半分以上を上部デッキで過ごしていました。

南国の日差しの強さは半端ではなく、4月でもこのデッキで直射日光を長時間浴びると後で日焼けして皮膚が…という状況でしたが、穏やかな航海だった事もありここで思い思いの一時を過ごす旅客も多く、再び沖縄へ足を運ぶ機会があれば、またこの様な一時が堪能できれば…と感じます。

またMAKIKYUは途中の徳之島(亀徳)で途中下船し、翌日のマルエーフェリー便に乗船しているのですが、マルエーフェリー運航便の上部デッキの広さは「クイーンコーラル8」に比べると、見劣りが否めないと感じたものでした。

そして本部港を出航して1時間半もすると、沖縄本島最北端の辺戸岬の姿が見え、その脇を過ぎる頃には鹿児島県・与論島の姿も見えますので、与論島と沖縄の距離的な近さを感じる一方、本部乗船でも辺戸岬の脇を通るまで結構な時間を要し、まして那覇から乗船ともなれば…という有様は、沖縄本島の大きさを改めて実感させられます。

本部から2時間半程で与論島に到着、まだ昼前ながらも既に鹿児島県ですが、最終寄港地の鹿児島到着は翌日朝、鹿児島市と600km以上も離れていますので、鹿児島~沖縄航路に乗船すれば、鹿児島県の大きさを存分に感じる事ができます。


与論島周辺の海は、写真ではその凄さを存分にお伝えする事ができないのですが、奄美大島や沖縄本島の海と比べても、海の色は驚く程綺麗で、MAKIKYUも「こんな海を見るのは初めて」「日本にもこんな所があるのか…」などと感じたものでしたが、船内でも多数の乗客から歓喜の声が上がり、与論停泊中にはその姿をカメラに収めている乗客の姿が多数見受けられたものでした。

この与論島停泊中は丁度昼時と言う事もあり、営業時間の限られている食堂は丁度この停泊中が営業時間でしたので、乗船記念も兼ねて食堂にも足を運んでみました。


食堂自体は軽食コーナーといった趣で、少々手狭な印象があり、注文も自動販売機で食券を購入するシステムであるなど、決して豪華な印象ではありません。


しかしながらマリックスラインではこの食堂を「洋上レストラン」と称してメニューを写真入りで紹介し、HPでも取り上げているなど、限られた設備の中でも船旅の魅力を演出しようとしている姿勢は大いに評価できます。

食堂のメニューも一般的な食堂のメニューだけでなく、奄美名物の鶏飯(けいはん)や、鹿児島ならではの食材を用いた御膳なども取り揃えており、MAKIKYUは鶏飯を注文したものでした。


船内では厨房設備などが限られ、700円と言う価格設定もあり、鶏飯の味は残念ながら本場奄美大島の専門店に比べると…といった印象を受け、スープが濃い味で少なめと感じたものでしたが、マルエーフェリーの食堂ではメニューに鶏飯は見かけない状況でしたので、この様なメニューを取り揃えているだけでも大いに評価できると感じたものでした。

与論島を出航すると、しばらくは島の周りを取り囲むように美しい海が拡がる光景が続き、次の寄港地・沖永良部島(和泊)へ向かいますが、この途中ではダイヤ通りの航海であれば、鹿児島から沖縄へ向かう船ともすれ違います。

マルエーフェリーの鹿児島~沖縄航路就航便とすれ違う姿を目撃した後は、しばらく沖永良部島を眺めながらの航海となり、与論島から約2時間で沖永良部島・和泊港に入港となります。


沖永良部島は一応人口5桁、島の大きさや人口だけを見ると、東京の伊豆大島などよりも規模の大きい島ですが、観光客の多い島ではなく、本土と遠く離れた特異な立地もあってか、かなり鄙びた印象を受けたものです。

この沖永良部島を出航すると、2時間半程で途中下船地・徳之島(亀徳)到着となり、MAKIKYUは「クイーンコーラル8」をここで下船したものでしたが、乗船日は天候に恵まれ、海も穏やかだった事もあり、7時間以上の航海でも決して飽きる事はなく、絶好のクルーズを堪能できたと感じたものでした。


徳之島で途中下船した後は、翌日のマルエーフェリー運航便に乗船して鹿児島を目指したもので、丸1日徳之島で過ごす事となりました。

鹿児島~沖縄航路のマルエーフェリー運航便におけるクイーンコーラル8との差異や、徳之島関連の記事なども近日中に追加したいと思います。


阪堺電気軌道1001形「堺トラム」~大阪初登場の低床新鋭車両

2013-09-07 | 鉄道[近畿・スルッとKANSAI加盟社局]

数日前MAKIKYUは関西へ足を運ぶ機会があったのですが、その際には久々に大阪で唯一残存している路面電車・阪堺電気軌道にも乗車する機会がありました。

阪堺電気軌道は大都市圏を走る路線ながらも、未だに各種カード乗車券類などは導入されておらず、設備的には後進的な印象が強く、車両面でも旧態依然とした単車ばかり、その中には酷寒地を別とすれば希少な部類に入る非冷房車も未だに…という状況です。

しかしながらこの阪堺電気軌道でも、近年各地の路面電車で導入が進む低床の新型連接車が遂に導入され、先月末から稼動を開始しています。


この低床連接車は1001形と呼ばれる形式名と共に、先月運行を開始した1編成は「茶ちゃ」という愛称が付いており、今後も更に増備される予定になっています。

MAKIKYUが今月阪堺電気軌道に乗車した際にも、この「茶ちゃ」に早速乗車する機会に恵まれましたが、運行予定時刻がHPで告知されているのに加え、レールファンの多い土地柄で土休日だった事もあってか、新型車目当ての乗客も数多く見られたものでした。

現在の運行区間は、導入費用の一部を堺市が補助している事も関係してか、阪堺電気軌道の中では閑散区間とも言える我孫子道以南の堺市区間(我孫子道電停とその周辺のみ大阪市)に限定されています。

通常この区間では、天王寺駅前~我孫子道~浜寺公園間を結ぶ電車が12分毎に運行しており、この一部を「茶ちゃ」での運行にするとなれば、我孫子道で一部列車が乗り換えという事になってしまうのですが、既存列車はそのまま運行し、別立てで我孫子道~浜寺公園間を運行する事で、「茶ちゃ」の前後だけ6分間隔となり、「茶ちゃ」が走る分だけ運行本数純増となっています。

現段階の運行形態は、新車のお披露目や習熟を兼ねた仮運行といっても過言ではない気がしますが、この様な運行形態での営業開始は新車目当ての乗客が殺到する事による一般客への影響を回避すると共に、閑散区間に乗客を呼び込むという点でも、阪堺電気軌道は良く考えたと感心します。

この「茶ちゃ」の外観塗装は、以前堺市がHPで公募を募った新車の塗装案(MAKIKYUも1票投票したのですが…)の中で、最も得票数の多かったデザインを採用しており、車両自体はアルナ車両の標準型ベースながらも、結構ゴージャスな印象を受けたものです。

 
車内に足を踏み入れると、こちらも木目などを多用した内装、そして九州などで多数の実績がある某デザイナーの手がけた車両を連想させる、天然素材を用いた日よけなどが目を引きます。


最新型車両らしく、LCDモニターによる案内装置なども装備されており、車内放送も従来車とは異なり、最近流行の音声読み上げソフトを用いたと思われる不自然なアクセントの放送が流れていました。

各地の路線バスではこの手の放送に時折遭遇しますが、鉄道では余り…と感じたもので、今後阪堺電気軌道の既存車両にもこのタイプの放送が波及するのか気になる所です。

車両デザインや内装などを見ると、阪堺電気軌道は低床車導入では後発と言う事もあり、単に新鋭車両を導入するだけに留まらず、他者の動向などを踏まえながらも、見劣りしない車両を…という意気込みを感じたもので、特に堺市区間での利用が不振と言われる阪堺電気軌道において、今後の活性化にどれだけ貢献するのかも注目したいものです。

また阪堺電気軌道の近隣を並行して運行する親会社の新車は、関西の他事業者で活躍する新型車両に比べると、設備面などで余り芳しくない印象が強いだけに、こちらも系列会社に刺激を受けてもう少し…と感じたものですが、こんな事を思ってしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?


マリックスライン・クイーンコーラル8(1)~共通乗船と途中下船制度も存在

2013-09-04 | 船舶[日本国内]

4月にMAKIKYUが沖縄へ足を運んだ際には、往路は奄美海運・フェリーきかいと、マルエーフェリー・琉球エキスプレスを乗り継いで足を運び、既に「MAKIKYUのページ」でも両船に関して取り上げていますが、鹿児島~沖縄間を鹿児島~奄美諸島間を結ぶ前者と、阪神~奄美諸島~沖縄間を結ぶ後者を乗り継いで移動する事例は、余り多くないと思います。

MAKIKYUがわざわざこんな乗り方をしたのは、鹿児島~沖縄間を往復で違う船を乗り比べたかったのに加え、奄美大島~沖縄間を夜行移動したかったのも大きな動機ですが、一般的には鹿児島~奄美諸島~沖縄間を毎日運航する航路を用いるところかと思います。

鹿児島~奄美諸島~沖縄間を毎日運航する航路は、琉球エキスプレスの運航も行っているマルエーフェリーに加え、マリックスラインも参入しています。

両社共に鹿児島~沖縄航路のフェリーは2艘存在し、通常はどちらか1社の便が出航したら、翌日は他方の便が出航する運航形態(ドッグ時などに変則運航となる事もあり)となっており、鹿児島~沖縄航路では共通乗船制度も存在します。

そのため運賃や設備などは、どの船に乗船しても大きな格差はないのですが、一部の船にしか存在しない客室なども存在していますので、特定の等級利用などに拘りのある方は要注意です。

また鹿児島~沖縄航路では共通乗船制度だけでなく、途中下船制度も存在しており、この制度を利用すれば鹿児島~沖縄間を移動する途中、寄港する奄美諸島の島々に立ち寄っても、通し運賃で乗船する事ができます。


しかしながら途中下船制度を利用する場合は、以下の制約がありますので、この制度を利用して奄美諸島への寄り道を検討している方は要注意です。

・2等客室限定
(それ以外の等級を利用するのは乗船後に空席がある場合のみで事前予約不可、また途中下船後の再乗船予約もできませんので、多客で各等級共に満席となる事もある最繁忙期の利用は、極力避けた方が賢明です)

・乗船券の有効期間は最終寄港地到着まで最大1週間
(基本的には欠航などが生じた場合の救済措置なし)

・途中下船後に再乗船できるのは鹿児島~沖縄航路のみ
(那覇~鹿児島間乗船券で名瀬途中下船した後、再乗船時に奄美海運の喜界島経由航路へ乗船するといった利用方法などは不可)

・船内で途中下船前に事前手続き、書類発行が必要
(JR普通乗車券における途中下車の様に、急に途中寄港地で降りたいと思い、下船時に乗船券を見せて途中下船するのは不可)

MAKIKYUも沖縄本島からの帰路、沖縄~鹿児島航路に乗船した際には、この途中下船制度を活用し、途中徳之島にも立ち寄ったものでしたが、その際徳之島まで乗船したのが、今日取り上げるマリックスラインの「クイーンコーラル8」です。


この船はマリックスラインが運航する2艘中の1艘で、もう1艘は「クイーンコーラルプラス」、2艘共に大きさや外観などは類似していますが、MAKIKYUが乗船した「クイーンコーラル8」は2等洋室(最も割安な寝台)の設備がなく、食堂のメニューも一部異なるなどの差異があります。

「クイーンコーラル8」は建造時期が「クイーンコーラルプラス」に比べると古く、鹿児島~沖縄航路で現在就航中の4艘では最古参となりますので、他の船に比べると若干見劣るする点もあるかと思います。

それでも小さくて古い喜界航路の「フェリーきかい」や、貨物輸送のウエイトが高く、客室設備が簡素化されたカジュアルフェリー「琉球エキスプレス」などに比べれば遥かに上等で、離島航路に就航するフェリーとしてはかなり上等な部類に入る船と感じたものでした。

ちなみに沖縄発の鹿児島航路は、起点は那覇港ですが、出航時刻が朝7時とかなり早い事や、沖縄本島は日本国内の離島の中では格段の大きさを誇り、南部の那覇から北部へ足を伸ばした後にまた那覇まで戻るのは結構な労力を要する事から、MAKIKYUは沖縄本島でも途中寄港地となる本部(Motobu)港から乗船しています。


本部港の出港は朝9時過ぎ、沖縄本島北部の中心都市・名護市の中心部を8時過ぎに出発する本部半島循環線の路線バスを利用すれば、丁度良い時間に本部港へ到着でき、朝も少しゆっくりできますので、沖縄本島へ足を運ぶ際、北部を廻る予定があれば、旅程次第では本部港で上下船した方が便利です。


この本部港での乗船時は、ターミナルとフェリー着岸場所はさほど離れておらず、まして国際航路でもありません(乗船時間・距離は国際航路に劣らない長丁場ですが…)ので、徒歩移動でも特に差し支えない気もするのですが、ご丁寧にもわざわざ移動用のバスが仕立てられていました。

このバスは小型車ながらも、マリックスラインのロゴが描かれた専用の観光車が仕立てられており、このバスでターミナル~フェリー間を移動した旅客は指の数にも…という状況でしたので、余りに上等過ぎる感を受けたものでした。


そしてフェリーに乗船する際には、フェリー備え付けの可動式タラップを利用してまず案内所の前へ、そして各等級の客室へと向かう事になりますが、奄美大島・名瀬港など一部寄港地ではボーディングブリッジが設けられており、その際はこの可動式タラップは跳ね上げられたままとなります。

タラップを上がり船内へ入ると、まもなく出航となり、MAKIKYUにとっては初上陸となった沖縄本島に別れを告げる事になりますが、船内や途中寄港地の様子などは、近日中に続編記事で取り上げたいと思います。


(追記)MAKIKYUの乗船時点では存在していた途中下船制度は2015年に廃止され、現在は途中の島々で一旦下船する際は乗船区間毎の乗船券購入が必要となっています。


茨城県北を運行する椎名観光バス~JRバス関東などの廃止代替路線を運行

2013-09-01 | バス[北関東]

先日「MAKIKYUのページ」では、日立電鉄交通サービスが日立市内で運行する「ひたちBRT」に関して取り上げましたが、茨城県北部の常磐線沿線(日立市や高萩市など)を運行する路線バスは、概ね同社による運行となっています。

また以前は高萩にJRバス関東の営業所も存在し、高萩周辺の一部路線を運行していましたが、こちらは現在全て廃止されています。

JRバス関東の撤退後、代替運行として地元の貸切事業者・椎名観光バスが路線運行に参入し、その後県北地区の日立電鉄が撤退した一部路線の代替運行も行っています。

MAKIKYUはこの一帯に足を運ぶ機会自体が少なく、足を運んでもJR常磐線で通り過ぎるだけという事が殆どでしたので、椎名観光バスの存在は知っていても、乗車する機会は…という状況でした。

しかしながら先日十王駅前で同社路線バスの姿を見かけ、丁度良い時間に同社路線バスの便があり、この日の目的地・いわきへの到着にも時間的余裕は充分…という状況でしたので、MAKIKYUは初めて椎名観光バスの路線バスに乗車したものでした。

MAKIKYUが乗車した路線は、十王駅~ゴルフ場入口間の路線で、ゴルフ場入口バス停は日立市と高萩市の境界付近(バス停自体は高萩市側に所属)にあり、ここへは高萩駅からの同社路線も発着しています。

とはいえ乗継利用などは想定していないのか、廃止代替路線だけあってか、どちらも本数は多いとは言い難いにも関わらず、短時間で乗り継げる便は…という状況ですので、どちらかと言うと同一路線の往復乗車よりは、他路線と組み合わせての周遊ルート構成を志向するMAKIKYUも、先日乗車した際は十王駅からの往復乗車となりました。

MAKIKYUが乗車した便は、往路が十王駅東口発、復路が十王駅西口着となり、途中の運行経路も一部異なる上に、この路線は全線200円均一と、短距離乗車以外では比較的割安な運賃設定もあってか、椎名観光バスに興味があるならば、手頃に乗車できる路線としてもおススメと感じたものでした。


またMAKIKYUが乗車した便には、さほど古い車両と言う印象はなく、茨城県内の路線車では比較的新しい部類に入るものの、大都市圏の排ガス規制対象区域では運用離脱が進んでいる日産ディーゼル製の小型車が充当され、この車両は椎名観光バスの路線車では比較的新しい部類に入る気がします。

MAKIKYUが乗車した路線では、輸送量的にはこれでも充分な印象でしたが、同社路線バスはこの車両をはじめ、大半の車両は白と青の装いとなっています。

とはいえ様々な所から車両を寄せ集め、小規模な塗装変更などで路線運用に供している事もあってか、色合いや塗り分けなどは各車バラバラです。


十王駅西口から歩いてすぐの所に、小規模な車庫が存在し、ここでは数台の路線車が駐車している姿を見る事もできましたが、塗装だけでなくメーカーや車種・仕様なども様々で、趣味的には非常に面白い存在であるものの、運用上の苦労も多そうな印象を受けたものでした。

茨城県ではJRバス関東をはじめ、関東鉄道・茨城交通・日立電鉄交通サービスなどの県内に本拠を置く大手事業者による路線だけでなく、廃止代替バス運行などを行う小規模事業者も多数存在しますが、これらの中でもMAKIKYUが乗車した事がある事業者は桜東バスなど極一部ですので、機会があれば他事業者のバスにも…と感じたものでした。