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浜松バス~浜北区内を走る新規参入事業者

2007-08-31 | バス[東海]

MAKIKYUは今月下旬に静岡県方面へ出向いており、既にその際に乗車したJRの313系電車や、遠州鉄道のHEV(モーター駆動のハイブリッドバス)に関する記事を取り上げましたが、この方面で取り上げたい記事はまだまだあり、今日はその一つで、最近浜北区内(最近浜松市に合併され、政令指定都市化でこの様な自治体名となっています)にオープンした大型ショッピングモール・サンストリート浜北から、遠鉄電車の浜北駅まで移動する際に乗車した浜松バスに関して取り上げたいと思います。

浜松バスは元々浜北などで観光バスなどを走らせていた事業者で、路線バスに関しては今年になってから浜北区内で運行開始したばかりの新規参入事業者ですが、浜松圏においては遠州鉄道の勢力が圧倒的ですし、浜松の玄関口とも言える浜松駅や中心部に乗り入れる訳でもなく、MAKIKYUも比較的最近になって浜松周辺の情報をネット上で調べている際に知った程ですので、静岡県外の人間にとって路線バスとしての知名度は余り高くない様です。

浜松バスが運行している路線は、なゆた浜北駅(浜北駅前:すぐそばに「なゆた浜北」という施設があり、停留所名は両者を合体させたものです)を起点に、遠州小松駅を経由して循環運行するもので、経路は遠鉄電車の東側を先に廻るルートと、西側を廻るルートの双方が概ね1時間毎程度(完全なパターンダイヤではなく、間隔は不揃いです)の本数で運行され、全線を廻る循環便の他に、朝や夜間には区間便も設定されています。
(時刻などは浜松バスHPに掲載されています)

運賃は初乗り100円と近距離でも利用し易い運賃設定となっており、これも浜松圏の既存事業者である遠州鉄道と同様ですが、最高運賃も300円が上限となっているのが特徴で、車内の運賃表示器は新規参入という事もあって、真新しいLCDを用いているのが印象的でした。

使用されている車両は他事業者からの転籍車両で固められている様で、新車は存在していない様ですが、MAKIKYUの乗車した写真の車両は、隣県にある前事業者の特徴あるウインカー音や座席配置などもそのままで、塗装も前事業者のモノを生かしているの特徴的ですが、他の車両(ISUZUキュービックの前後扉車を目撃しています)は車体下部が白色になっており、白に青と水色という塗装は共通ながらも、車両によって塗装に若干の差異があります。

この浜松バスはコミュニティバスの如く地域内を細かく廻るルート設定となっており、既存路線バスの空白地域をカバーする路線設定となっているのが特徴ですが、今後も浜北区内の足として活躍する事を期待すると共に、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も機会がありましたら、是非乗車されてみては如何でしょうか?


ディズニーリゾートへ向かうシャトル列車~歓迎できる点もあるのですが…

2007-08-29 | 鉄道[中華人民共和国]

   

数日前には、香港ディズニーリゾート(香港迪士尼樂園)周辺を走るバスに関して取り上げましたが、今日はそのアクセスとして運行している地下鉄のシャトル列車に関して取り上げたいと思います。

この列車は香港の中心部とランタオ島の東湧を結ぶ東湧線の欣澳站を起点に、迪士尼(ディズニー)站までの間を結ぶ3.5kmの単線の盲腸線(迪士尼綫)で運行していますが、この路線に途中站の存在はなく、地下鉄とは言っても郊外を走っている事もあって、地下区間がないのも特徴(トンネルはありますが…)です。

また終点の迪士尼站周辺は、香港迪士尼樂園やその関連施設を除くと何もない様な所ですので、このシャトル列車は実質的にディズニーリゾート訪問の為だけに運行しているのですが、それでも一応地鐵(MTR)の1路線として運行されていますので、乗車に際しては非常に高い香港迪士尼樂園の入場券などは必要なく、地鐵一天乗車証(一日乗車券)や八達通(オクトパス・ICカード)をはじめ、一般の乗車券で乗車する事も可能ですので、MAKIKYUが昨年香港を訪問した際にも一日乗車券を持っていた事もあって、香港迪士尼樂園に用はないものの、この列車に乗車してみました。
(香港迪士尼樂園に用がなくても、この列車に乗る為に敢えて盲腸線に乗車する人物も結構いる様ですが…)

このシャトル列車で使用されている車両は、地鐵の従来車両を改装した専用車両(物理的には他路線の走行も可能です)を使用しているのですが、これでもか・・・という程に迪士尼を意識したモノとなっており、窓の形やつり革は鼠の形をしていますし、車内にも鼠や家鴨のオブジェなどが幾つも置かれている有様で、これは「東京」と名乗っていながらも隣県にある某テーマパーク周囲を走るモノレールに匹敵する状況ですので、もはや地下鉄というよりテーマパークの1アトラクション化していると言っても過言ではなく、迪士尼に興味がなければウンザリしてしまう程です。

ただこの改装車両は他の香港地鐵車両とは異なり、座席にはきちんとモケットが張られています(他路線車両の座席はステンレス製)し、先頭車両の前面展望が可能な事などは歓迎できると思いますので、他の香港地鐵車両もこの点だけは見習って頂きたいと感じるものです。
(当然鼠のオブジェやつり革は不要ですが…)

ちなみに写真はこのシャトル列車で使用される専用車両(走行中に最前部から留置車両を撮影・少々分かりにくいですが側面窓枠形状に注目)とその車内、車内のつり革と鼠のオブジェです。


JR東日本 255系電車~現在はしおさい号でも活躍する千葉地区の花形車両

2007-08-27 | 鉄道[首都圏・JR]

   

昨日MAKIKYUは青春18きっぷを利用し、千葉県の房総半島と東総地区(銚子など)へ出向いており、その際に乗車した車両の一つが、今日取り上げる255系電車です。

この車両は1993年に運行開始した特急形車両で、編成はグリーン車1両を組み込んだ9両固定編成となっていますが、導入後比較的最近まではBoso View Expressという名称を持つ車両だけあって、京葉線東京駅を発着する房総方面の特急さざなみ号(内房線方面)とわかしお号(外房線方面)にほぼ専属で用いられている状況でした。

しかし近年は横須賀・総武快速線地下区間の保安装置切り替えによって、同区間での運用が可能になった事や、東京湾アクアライン開通による相次ぐ高速バス路線の開設などによって房総地区の特急需要が減少した事、それに老朽化した183系電車の淘汰などもあって、9両固定編成の255系は総武本線の特急列車・しおさい号(東京~銚子など)で運用される事も多くなっており、この他に臨時列車で中央本線などに乗り入れる事もあります。

この他にも間合いでホームライナーにも充当されたり、後に登場したE257系500番台に比べると設定本数は極めて少ないものの、わかしお号の一部で勝浦~安房鴨川間を普通列車として開放扱いで運行される列車にも運用されています。

開放扱い区間の乗車であれば、この区間も含めて指定席扱いとなっているグリーン車1両を除くと格安な青春18きっぷをはじめとする乗車券や定期券のみで乗車できますので、普通列車としてはかなり乗り得な感があり、昨日MAKIKYUが255系に初めて乗車(なかなか乗車する機会がなかったもので…)したのも開放扱いの安房鴨川~勝浦間でした。

この車両は9両固定編成でしか運用できませんので、現在の房総地区における特急列車の状況を見る限りでは、状況に応じて5両と10両の編成に対応できるE257系500番台に比べて使い勝手が悪く、また千葉地区における特急グリーン車の需要が少ない事もあって持て余している感がありますが、デザインは実用一辺倒の貫通型となっているE257系に比べてスマートな印象を受け、今でも千葉地区の花形車両という印象を受けます。

また車内の座席も向かい合わせでの行楽利用などを想定し、折り畳み式テーブルを座席背面ではなく肘掛に装備している事や、パイプ式とはいえ普通車の座席に足置きが設置されている事などは、後に登場した汎用特急車ともいえるE257系には見られないこの車両の特徴で、設計当時の意気込みが感じられますし、メカニズム的にもJR東日本の特急形電車としては初めてVVVFインバータ制御を採用した事は評価に値し、それも首都圏では新幹線を除くと事例の少ない東芝製GTOの独特な走行音(関西や北九州、それにソウル都市圏などではありふれた音ですが…)を聞ける点も注目です。

ただ「1回用カメラ」(レンズ付きフィルム)に良く似たあだ名で呼ばれる車両の元祖で、早くも試作車両が廃車(量産車も近い内に大量廃車が発生します)と登場時期がほぼ同時期である事もあり、内装は何となく同系に近い印象を受け、薄暗く単調な感があるグレー系の化粧板や、通勤車両ですら質素な感を受けるFRP製の天井などは余り感心できるものではありませんし、経年も起因してか昨日もこの後に乗車したE257系500番台(しおさい号の成東~銚子間で乗車しました)に比べると、普通車同士での比較ですが、グレードもややこちらの方が見劣りする感があります。
(それでも普通列車として乗車する限りは、上等過ぎるのは言うまでもない事ですが…)

まあ製造時期などを考慮すると、この車両はさほど遠くない時期にリニューアル工事が施工されるかと思われますので、その際には内装のグレード向上に期待したいものですし、また千葉地区の花形車両として、今後も末永く活躍する姿に期待したいものです。

写真は外観と車内の様子(普通車)、普通車の座席と側面のLED式行先表示(幾つかのパターンを切り替えて表示)です。

あとこの記事中でも何度か触れているE257系500番台に関しても、以前取り上げた記事がありますので、興味のある方はこちらもあわせてご覧頂けると幸いです。


遠州鉄道で走るモーター駆動のハイブリッドバス(HEV)~見た目は意外と普通ですが…

2007-08-26 | バス[東海]

先日MAKIKYUが静岡方面へ出向いた際には、浜松市内やその周辺で幅広く路線を運行する遠州鉄道の路線バスにも何度か乗車しましたが、遠州鉄道では全国的にも稀有な存在となっている三菱ふそう製のハイブリッドバス・HEVが活躍しており、今日はこのバスに関して取り上げたいと思います。

HEVは遠州鉄道でも2台しか走っていない様で、それも所属営業所の各路線で「オムニバス」(遠州鉄道では低床ノンステップバスをこの様に呼称しており、充当ダイヤが決まっています)のダイヤに入る様ですし、場合によっては一日中運行しない事もある様ですので、せめて姿を見られればと思い、浜松駅のバスターミナルに十数分張り込んでいた所、大塚経由新貝住宅行き(大塚ひとみヶ丘線)として出没しましたので、MAKIKYUも貴重な機会という事で乗車して来ました。
(まあ浜松の方にとっては大して珍しいものではないのかもしれませんが…)

この車両は2004年に三菱ふそうが発売開始した低公害バスで、「モーターで駆動し、エンジンで発電する電気ハイブリッドシステム」を用いているのが特徴で、エンジンを動力の主体としている一般的なハイブリッドバスと大きく異っており、この様な仕組みは、今年夏に「世界初のハイブリッド鉄道車両」として営業運行を開始して話題となっているJR東日本のキハE200形気動車『こうみ』を連想させられます。

勿論HEVも一般の路線バスに比べ、騒音や排出ガスの低減という面では非常に優れたものとなっており、トロリーバスの様に静かな走行音も特徴的ですが、見た目はHEVという標記と天井の張り出し(これもHEVに限らず、一般のハイブリッド車や天然ガス車でもよく見られますので…)を除くと遠州鉄道の路線バスで主力を占めている一般のNEW AEROSTARと大差なく、塗装なども他のオムニバスと同一ですので、一般へのPRという点では今一歩の感があるのは惜しまれます。

その上三菱ふそうHPに掲載されているプレスリリース(該当記事はこちらをクリック)によると、発売価格は約4000万円と一般のノンステップバスに比べて大幅に高い様ですし、車内も後部にデッドスペースが多く、座席数も一般のノンステップバスに比べて少なくなっている事等も難点です。

またエンジンではなくモーターを使用している事もあり、シフトレバーこそ付いているものの、これはギアの変速ではなく進行方向を設定するもの(一般のフィンガーコントロールと同形状ながら、R・N・Dの3通りのみ・またクラッチペダルは当然存在しません)となっており、ギアチェンジによる変速時の衝動が発生しない事もウリとなって
います。

しかしMAKIKYUが乗車した限りでは、一般の路線バスに比べて発進や低速走行時、停車時の衝動が激しく感じられ、運転士の方から伺った話でも運転には結構気を使う様ですので、本格的な普及に向けてはコスト面と共に、運転性の改善も必須の様です。

ただ今後これらの問題を克服し、環境負荷の少ないバスの普及を期待したいものですし、遠方から浜松を訪問する機会があっても容易に乗車できる状況ではありませんが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も浜松を訪問され、もし幸運にもHEVに遭遇する機会がありましたら、是非一度試乗されてみては如何でしょうか?


JR東海 313系電車(静岡地区用)~結構グレードの高い車両なのですが…

2007-08-24 | 鉄道[東海]

 

昨日MAKIKYUは青春18きっぷを利用し、日帰りで静岡県内へ出向いていましたが、その際に乗車した車両の一つが313系と呼ばれる新型車両です。

この形式はJR東海の一般型標準車両として、1999年の製造開始当初は名古屋地区の快速用(新快速などを含む)や閑散線区ワンマン運行用車両などが製造されされましたが、その後暫く増備がなかったものの、昨年~今年にかけて国鉄時代からの旧型車両(113系など)の代替を目的に多数が増備されています。

静岡地区で活躍する313系も、御殿場線や身延線のワンマン運転用に製造された2両編成の一部を除くと昨年~今年にかけて増備された車両となっており、編成両数(2両・3両)などの違いによって細かく番台分けされていますが、このグループの車両の殆どは2000番台を名乗っており、東海道線静岡地区や身延線富士周辺では頻繁に姿を見る事ができます。

この車両の特徴としては、昨年~今年にかけて増備された313系の特徴ともなっているフルカラーLEDを採用した行先表示機が目立ちますが、中京地区で使用されている車両とは異なり、高速運転を行う運用には充当されない事から、同時期に中京地区に導入された313系で特徴的な車体間のダンパー設置は行われていません。

また車内はオールロングシートの座席配列を採用した事も大きな特徴で、これは他地区で活躍する313系には見られない特徴ですが、大都市圏の通勤電車同然とも言える客室設備ながらも各編成にトイレが設置されており、これは静岡地区で313系と共に活躍し、併結運行も頻繁に見られる211系電車の大半は長時間乗車となる列車に充当される事も多いにも関わらず、トイレ未設置で長時間乗車に難ありだった事を考えると大いに評価できます。

それに車内も蛍光灯はグローブ付きを採用していますし、313系自体が中京地区での快速運行などで使用する事を前提に設計された車両だけあって、高速走行時も走りは安定していますので、同じ東海道線を走る車両でも「1回用カメラ(レンズ付きフィルム)」に良く似たあだ名で呼ばれている某車両(313系の走る区間の一部でも走りますし、両者の顔合わせは頻繁に見られます)の非力なモーターが高速走行時に発する不快な走行音や、やたらと質素な感が否めない内装などと比べるとはるかに高級で、普通列車で使用される車両としては快適で、結構グレードが高い車両であるとMAKIKYUは感じます。

ただ特別料金不要の列車で用いられる車両としては最高級の部類に属する中京地区快速用の313系(座席は転換式クロスシート)と比べてしまいますと、両者が並んだ際などは設備的にどうしてもこちらは見劣りする感は否めませんし、通勤電車同然の客室設備は旅情が薄れ、食事などにも難儀しますので、利用の多数を占める静岡や浜松周辺での短距離利用客にとっては快適で、また静岡地区の東海道線における輸送実態を踏まえた車両とはいっても、青春18きっぷ利用者をはじめとする普通列車利用の長距離旅行者からの評判が今一歩な点は惜しまれる限りです。

写真は静岡地区に最近導入された313系の外観と、オールロングシートが特徴の車内です。


近所で遭遇した「国鉄」のオレンジカード~死蔵はほぼ確定ですが…

2007-08-22 | Weblog

昨日MAKIKYUはここ最近の異常な暑さによる疲れなどもあり、休日にも関わらずバスで最寄駅周辺へ出かけるのみで、横浜に移ってからのMAKIKYUにしては珍しく何処も余所へは行かない日(大抵は何処かの電車に乗るのですが…)となったのですが、所用のついでに最寄駅周辺を歩いていると、何だか見慣れない金券屋(チケットショップ)が…

どんなものかと思いこの金券屋に立ち寄ると、まだオープンから一月ほどしか経っていないとの事でしたが、この店では取り扱い券種(金券)こそさほど多くないものの、図書カードなどの典型的な金券類をはじめ、横浜市内中心部へ向かう鉄道の回数券バラ売りなども行っており、これからも役に立ちそうな感じでした。
(ちなみにMAKIKYUの最寄駅を知っている方も居られるかと思いますが、これに関してはノーコメントで…)

これだけなら何も記事にする程の事でも…と思う方も居られるかと思いますが、ここでは今では出番の少ないオレンジカード(ICOCAなどのICカードが全盛の状況で、SF対応磁気カードですら発売・使用中止の事例が出ている現代にあって、それより以前の券売機などで使用できるのみのカードですし、プレミア付きは事情により使用中止となっている状況ですので、いくらJRなら全国共通とはいえ、記念以外の用途は乏しく、北海道や四国を除くと最近は発売状況も今一つです)が売られており、それもコレクターアイテムとして定価やプレミア価格で売られる様な貴重なカードが1%引き、それもデザインを選んで購入可能(店によっては選べない事もあります)な事もあり、1000円カード1枚と、あまり出回らない500円カード2枚(500円券の在庫全て)を購入して来ました。
(勿論他の金券類も購入しましたが…)

写真の3枚が昨日購入したオレンジカードで、列車の絵柄などではありませんので、コレクションとしては…と思われる方も居られるかと思いますが、3枚のうち2枚は今は亡き「国鉄(日本国有鉄道)」の発行(80年代生まれのMAKIKYUは、国鉄発行オレカは数枚しか持っていません)、そしてもう一枚もJR発足から1年後の88年発行(それでも19年前ですが…)のカードでしたので、これらは勿体無くてとても使う気にはなれず、死蔵アイテム化はほぼ確定的な状況です。

MAKIKYUとしては定価より安く販売されている金券や乗車券などを求める目的で、各地で金券屋に立ち寄っている(MAKIKYUが立ち寄るのは圧倒的に生活圏の首都圏が多いですが、旅先でも時折立ち寄る事があり、特に関西で駅構内などに多数の金券屋を見かけるのには驚かされます)のですが、時折こうした希少な金券類に遭遇してしまうと買い込んで死蔵アイテム化しますので、結局安くなっていない気がしますが、金券屋に立ち寄って思わぬ収穫に出くわすのもまた面白いものです。

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も、金券屋の日頃の活用法や貴重アイテムへの遭遇など、このオレンジカードだけに限らず、何か金券屋にまつわるエピソードや思い出話などありましたら、コメントもお気軽にどうぞ。


今なお健在・東急8000系トップナンバー~MAKIKYUも先日姿を見かけましたが…

2007-08-21 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

先日「MAKIKYUのページ」では東急東横線でを走る5050系の最新編成に関する記事を取り上げましたが、同線は京浜間を結ぶ各路線の中で「運賃が最も安い」「使用車両が高品質」という事で、MAKIKYUに限らず先日も記事でコメントを頂いた方をはじめ、京浜間の移動で同線をひいきとしている愛用者は多数居る様で、最近新型車5050系が多数導入されて更なるサービス改善に繋がっている事も、その評価を更に高める要因となっています。

ただ5050系の導入に伴って、つい数年前には主力の座を占めていた8000系は同線から激減し、同系に慣れ親しんできた方々からは大いに惜しまれており、旧塗装(ステンレス無地)編成さよなら運転の際にもかなりの盛況ぶりだった様ですが、現在東横線ではごく一部の編成がラッシュ時間帯などに運用されるのみで、何時東横線から全滅してもおかしくない状況となっています。

しかしながら東横線と共に8000系の活躍場となっている大井町線においては、こちらも他線からの転属車両によって8000系の玉突き廃車が進んでいるものの、今もなおトップナンバー編成を含む数本の8000系が活躍する姿が日常的に見られ、MAKIKYUが数日前に大岡山駅で目黒線の電車を待っている際にも、隣のホームに入線したトップナンバー編成の姿を見る事が出来ました。

MAKIKYUも大井町線の電車が入線する際に、まさかトップナンバー編成がやって来るとは思ってもいませんでしたので、ナンバーを見て慌てて撮影したのがこの記事の写真ですが、この編成はトップナンバーである事だけでなく、装いも通称「歌舞伎塗装」と呼ばれるド派手なものでなく、前面に赤帯が入っているとはいえ、見た目が割合原型に近くシンプルな同系の印象を保っている事で、更に注目を集め、人気の存在となっています。

とはいえ大井町線でも今後急行運転の本格化と、それに伴う新型車両の導入などが予定されており、この編成も経年などを考えると東急線上から退くのは時間の問題かと思いますが、東急線上から退いた後も既に多数の仲間(同系車)が第2の活躍をしている伊豆急行(首都圏からも割合気軽にアクセスできるのは魅力ですし、大都市圏輸送とは異なるリゾート路線における異色の活躍も面白いものです)やインドネシア(こちらは東急時代を超える混雑率の大都市圏輸送で使われている様ですが、遠過ぎてMAKIKYUはとても行けません)で第2の活躍となるのか否かも注目される所です。

また東急8000系に関して過去に取り上げた記事もありますので、興味のある方はこちらもあわせてご覧頂けると幸いです。

在りし日の東急8000系~この姿も今では…」(07年6月30日)
東急8000系~珍しい編成を偶然GET」(06年9月19日)


香港・ディズニーランド周辺を走る特装車両~この程度が妥当な気が…

2007-08-20 | バス[中華人民共和国]

 

先日「MAKIKYUのページ」では、ランタオ島内を走るNLBと呼ばれる事業者で活躍する三菱ふそう製マイクロバス・ROSAに関して取り上げましたが、今日はディズニーランド周辺で活躍するROSAに関して取り上げたいと思います。

香港では近年、東アジアでは某島国の続いてディズニーランドが開園し、随分辺鄙な場所に立地している事でも知られていますが、このアクセスとして地下鉄の支線(全線地上)が建設され、盲腸線とも言えるこの路線には、昨年MAKIKYUが香港を訪問した際にも乗車し、この路線を走る車両に関しても、近い内に記事化したいと思っています。

ただディズニーランドへ入園すると、現地の物価を考えると非常に高い入場料(宿泊費を含めた香港の旅費一日分程度)を取られますし、この手のレジャー施設はさほど好みでないMAKIKYUは、香港まで来て某島国と似た様な所に入るより他の所へ行った方が…という事で、入園ゲートを見ただけで退散して来ました。
(「MAKIKYUのページ」をご覧の方は、同じ様な事を考える方が何人も居られるかと思いますが…)

しかし地下鉄を降りた駅前のバス乗り場には、幾つかの路線バスに混じって、送迎用のバスが数台停車しており、これは恐らくディズニー近隣のホテル(かなり高そうですが…)などへ向かうものと思われますが、塗装はディズニーを強く意識したものとなっているものの、見た所車両の形や内部などは一般のバスと変わらず、某島国にあるディズニーリゾートの如く異様な感はありませんので、この程度が妥当なのでは…と感じます。

またROSAは日本でもありふれているマイクロバスですし、写真の車両は左ハンドルですので、ナンバープレートを別とすれば日本で走っていてもおかしくない感がありますが、他に観光バスタイプの日本では見かけないタイプの車両も使われており、こちらも合わせて掲載したいと思います。


東急5050系の最新編成~これで京浜間の勝負は決着?

2007-08-19 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

 

先日MAKIKYUが所用で都心へ出向いた際は、片道(往路)はごひいきの小田急線(少々遠回りになるのですが…)を利用したのですが、帰りは東急東横線を利用して帰路につきました。

東急東横線は京浜間を直接結ぶ3社線の中では運賃が最も安く(渋谷~横浜間260円)、都心側のターミナルも渋谷で地下鉄(東京メトロ)やバス、JRなどに乗り継ぐにも好都合ですし、近年は特急列車の運行などで所要時間も以前より随分短縮されています(MAKIKYUは空いている各駅停車を乗り通す事が多いですが…)ので、京浜間を結ぶダイレクトに結ぶ路線の中でMAKIKYUが最も愛用しているのですが、一般的に競合他線と比べて使用されている車両の質が高い(他線の2ドア車を除く)のも魅力の一つと感じます。

その東横線で近年次々と導入されている車両が5050系と呼ばれる新型車両で、東急が近年標準車両として導入している5000系列の一部に属する車両で、近年の首都圏では標準的なVVVFインバーター制御・ステンレス製車体を採用した4ドア・ロングシートの通勤型車両ですが、この系列は「1回用カメラ(レンズ付きフィルム)」とよく似たあだ名で呼ばれる事が多い某JR車両をベースにしており、この車両との部品共用や、各線区への大量導入などで製造コストを下げているのが特徴です。
(まあベース車両の製造に東急系列の会社が関連している事を考えると、当然の成り行きなのでしょうが…)

ただ製造コストを下げつつも、横浜を拠点に神奈川県内を走る某大手私鉄(元中小私鉄)の様な「ほぼベース車両」という状況ではなく、東急の実情に合わせてオリジナリティを確立しており、下回りなどは異なりますし、製造当初から各車両にLCDモニターによる案内装置や自動放送装置を装備した事や、内装を路線毎(形式毎)に作り分けている事などは、随分質素な感が拭えないベース車両(しかも運賃は安くないですし…)とは異なり、低コスト車両ながらもそれなりの出来栄えでは…と感じます。

また5000系列は導入時期によって仕様が若干異なり、途中から座席の形状変更や行先表示器のフルカラーLED化などが行われており、今後も導入が進む見込みのこの形式は少しずつ進化している感があります。

先日横浜へ帰る際には最新編成に乗車する事ができましたが、この車両は側扉内側が金属地剥き出しでやや質素な感があった従来とは異なり、化粧板が貼られる様になったのが大きな特徴で、外観もドア部分が今までの車両とはやや異なりますので、見ただけでも容易に識別可能です。

ちなみにこの車両の側扉は、最近某JRに登場した通勤型新形式の角ばったモノとは異なり、ドア部分のガラス四隅が窓形状と同様に丸みを帯びており、デザイン的にも均整が取れた印象となっているのは好感が持てますし、車両間貫通路部分も側扉内側と同様に化粧板が貼られていますので、最近京浜間を走る某大手私鉄が導入したステンレス製最新車両(一部では退化したと言われていますし、ブカブカした好みが大きく分かれる異様な感触の座席か無座しか選択肢がないのも…)などに比べるとグレードは上かと感じます。

それに運賃が高い・車両の質に難あり・運行取りやめが多いと3拍子揃った○○新宿ラインをはじめ、「1回用カメラ(レンズ付きフィルム)」に良く似た名称で呼ばれる電車が多数を占める路線は、京浜間の移動では余程の事がない限り使う気になれず問題外ですので、運賃面も考えると京浜間各路線の勝負は決着が…と感じてしまい、MAKIKYUは今後も東横線を使う機会が多くなりそうですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様はどの様に感じられるでしょうか?

画像は横浜駅で撮影した5050系最新編成(少々見難いですがドア部分に注目)と、この編成の大きな特徴とも言える化粧板が貼られた側扉内側(黄色いラインはテープを貼っています)です。


鉄道コレクション・小田急2200形2両セット

2007-08-16 | 小田急グループ

 

先日MAKIKYUは私用で都心方面へ出向き、その際はごひいきとしている小田急線を片道利用したのですが、小田急線の起点となっている新宿駅1F(各駅停車・区間準急が発着)の改札外には、TRAINSという小田急直営の鉄道グッズ店がある事をご存知の方も多いかと思います。

このTRAINSと呼ばれる鉄道グッズ専門店は、現在新宿と和泉多摩川の2箇所にあるのですが、TOMYTECの鉄道コレクション(通称:鉄コレ)として発売されて好評を博した2200形電車を、最近になって旧塗装の2両セットでTRAINSオリジナル商品として発売しています。

MAKIKYUは鉄コレの2200形や、その他に小田急関連のNゲージ車両を持っている事もあり、この商品も当然気になるもので、先日TRAINSを覗いた時もまだまだ在庫がある状況でしたので、1編成購入してきましたが、1500円(MAKIKYUは訳あって1350円で購入しましたが…)という値段は一般の鉄コレ(中身は何が出てくるのか分からない)に比べると割高ながらも、製品の出来栄えや一般のNゲージ車両を考えると、むしろ割安に感じるものです。

MAKIKYUは少々多忙な事もあり、まだ走行可能なパーツへの交換もしていない状況ですが、近い内に改造を済ませ、現行塗装(アイボリーにブルー帯)の鉄コレ2200形や、その他のNゲージ小田急通勤車両との併結なども楽しみたいと思っていますが、この製品に興味のある方は、是非TRAINSを覗かれてみては如何でしょうか?

また2200形と言っても現在は全廃となった形式ですので、中にはどんな車両か分からないという方も居られるかと思いますが、この車両は1950年代に製造された18m・片側3扉の通勤型車両で、小田急で初めてカルダン駆動(釣り掛け式と呼ばれる旧式の駆動方式ではなく、現在に至るまで多くの車両で用いられている動力伝達方式です)を採用した車両として知られています。

2両で1編成を構成し、小田急線では1980年代前半まで活躍しましたが、現行の通勤型車両に比べて車体長が短く、扉数が異なるといった扱い難さや、最後まで冷房化改造されなかった事もあって、1960年代に製造された大型通勤車などに比べると活躍は短命に終わっています。

しかしながら一部は山梨県の富士急行に譲渡され、装いを改めて活躍(現在は全車退役)した事でも知られていますし、また技術的に画期的な車両であった事もあり、1編成は小田急が保存車両として現在も保有しています。

保存車両として保有している編成は稼動不能なものの、毎年恒例となっているファミリー鉄道展の展示車両として登場する事が多く、今でも姿を見る事が出来ますし、この車両の装いも近年は晩年の姿であるアイボリーとブルーの塗装から、登場時の紺色と山吹色の塗装(小田急旧塗装)に改められています。

写真はTRAINSオリジナル商品として発売された鉄コレ2200形2両セットと、海老名で開催されたファミリー鉄道展で公開された2200形の実車(脇の車両を見ると、嫌でも現代を実感させられます)です。


リンク先サイト「ワンダーフライヤー」の移転、及び名称変更のお知らせ

2007-08-15 | Weblog

本日も「MAKIKYUのページ」にアクセス頂きありがとうございます。

リンク先サイトであるm-wonder様の「ワンダーフライヤー」が移転し、同時に名称を
「ワンダーフライヤー・Ver2」と改めて再出発されました。

今後の更新記事こちらで取り扱うと共に、従来の記事は「ワンダーフライヤー」を存置(ワンダーフライヤー・Ver2からリンク可能です)されるとの事ですので、ご案内致します。

新サイトのURLは以下の通りで、1週間~10日程度の間は告知期間としてトップページのBOOKMARKにも掲載するほか、従来通りリンク集(1)から随時リンク可能です。
http://wonderflyer.blog.shinobi.jp/

写真はm-wonder様の情報発信地・埼玉県和光市を走る東武東上線で活躍し、和光市駅を起点とする地下鉄有楽町線にも乗り入れる9000系電車で、最近は大きく姿を変えた修繕車両も登場しています。
(MAKIKYUは最近東上線を利用する機会がなく、この修繕車両の姿はまだ見ていませんが…)

またこの車両は主に地下鉄直通列車に使われますが、写真の様に時々地上運用にも充当され、池袋へ顔を出す事もあります。


東湧を発着するNLBバス(3)~日本と錯覚しそうになりますが…

2007-08-14 | バス[中華人民共和国]

先日香港のランタオ島内を走るNLBのいすゞ製バスを取り上げましたが、MAKIKYUが昨年東湧を訪れた際には、日系メーカーの車両として他に三菱製マイクロバスも目撃しています。

この車両は日本国内でも「ROSA」という名称で発売されており、地方などで路線バスに使用される事例も見受けられますが、日本では主に送迎などの自家用やレンタカーで活躍しています。

ちなみにこの車両はきちんと「NLB」の社名が表記され、塗装も他の路線車と同じですし、行先・系統表示と思われるLED表示器が前面に取り付けられている所を見ると一応路線用として使われている様です。

ただこの手の車両は車両による個体差が少なく、またナンバープレートは別物とはいえ左側通行(右ハンドル)で扉には漢字で「自動門」という表記がされている所などを見ると、日本で走っていても違和感がなさそうな感じがします。

また香港でROSAを見かける機会が凄く多いとはいえませんが、他の日系メーカーによるマイクロバスは多数走っていますので、これも機会があれば取り上げて行きたいと思います。


清里ピクニックバス~期間限定で運行される観光地循環バス

2007-08-12 | バス[甲信越]
先日MAKIKYUが小海線に乗車した際は、清里駅でも途中下車したのですが、その際には時間の関係で乗車はできなかったものの、姿を見かけた清里ピクニックバスに関して取り上げたいと思います。

このバスは路線バスの運行が極めて少ない清里において、夏季の観光シーズン限定で観光名所などを循環運行する観光客向けの路線バスで、清里駅のすぐそばに位置する清里バスセンターを基点に、南北へ向かうルートが運行されています。

使用されている車両も、有名なリゾート地に相応しく専用のレトロ調小型車両が用意されており、外観だけでなく車内も座席(長時間乗車なら辛いでしょうが、このバスの所要時間程度では没問題かと…)や内装に木材がふんだんに用いられているのが特徴ですが、稼動を目撃した2台のピクニックバスはそれぞれ塗装が異なり、写真の紺色と白の塗装のバスの他に、緑と黄色の塗装のバスも目撃しており、側面の表記も運行事業者である山梨交通(清里を発着する同社定期バスは存在しません)と、沿線自治体である北杜市(最近市町村合併で誕生した自治体です)の連名、またピクニックバス自体も「乗合」ではなく「貸切」扱いとなっている点も特徴です。

この清里ピクニックバスは、1乗車300円均一・1日乗車券600円という運賃体系も特徴的で、短い区間でちょっとだけ乗車…というのは辛い感もありますが、時刻などの詳細が山梨交通HPにも掲載されており、時間が合えば観光で清里をくまなく廻るには最適かと思いますし、清里で列車待ち時間が空いた際に八ヶ岳山麓の高原風景を眺めながら1周乗車というのも悪くないかと思いますので、清里へ行かれる予定のある方は、清里ピクニックバスへの乗車を検討されてみては如何でしょうか?

野辺山を走るナローSL~小海線より少しだけ標高の高い所を走るのも…

2007-08-11 | 博物館・保存施設等

   
   

先日MAKIKYUは小海線で最新鋭のハイブリッド気動車・キハE200形『こうみ』に乗車し、「MAKIKYUのページ」でもこの車両に関する記事を掲載しましたが、この新型車両で運行される臨時列車・八ヶ岳高原列車の終着駅・野辺山は、日本の鉄道(ロープウェイなどを除く)で最も標高の高い地点に位置する駅として知られています。
(清里~野辺山間の長野県側には鉄道最高地点が存在し、それを示す標柱も立っていて近辺に土産物店などが数軒あります)

この野辺山には野辺山SLランドと称する小さな遊戯施設があり、どちらかというとファミリー向けのこの施設内にはゴーカードなどの遊具が幾つかあるのですが、SLランドと名乗っているだけあり、当然その目玉としてSL(蒸気機関車)が園内を走り回っています。
(野辺山SLランドのHPはこちら)

園内は規模もさほど大きいものではなく、SLが走る線路も園内を1周するだけ(エンドレスの線路配置に車庫へ入る分岐線が存在する程度ですが、非電化単線の線路は通称ナローゲージと呼ばれる線路幅762mm(近鉄内部線や三岐鉄道北勢線と同じ線路幅です)と、遊戯施設にある鉄道にしてはかなり本格的な部類に入ります。

この園内を1周する線路をゆっくりと走る列車の乗車時間は1周5分足らずですので、あっという間の汽車旅ですが、使用されているSLは遊戯施設でよくある模造品(動力源に電気などを使用)やアトラクション用に製造されたSL(東京と名乗りながら千葉県にある有名な某テーマパークで走っている鉄道などが該当)などではなく、台湾にあるナローゲージのサトウキビ輸送鉄道で使用されていた本格派で、1948年製の製造プレートや「台糖」のマークなども付いており、正真正銘のSLである事を物語っています。

使用されるSLはスクラップ寸前の状態から復元して1980年代に日本へ持ち込まれたもので、諸事情によりボイラー部分などは別個に新製しており、その関係で機関車の後部が随分出っ張っているのが特徴ですが、この改造が起因してか客車とは直接連結器同士をつなぐ事が出来ず、連結器間にドローバーの様な金属製の棒を挟み込んでいる姿は独特な感があります。

またSLに牽引される2軸客車も2両あって1両目は窓なしのトロッコ車両、2両目は一般の鉄道車両ではまず考えられないドーム型の屋根や家庭用の窓サッシを用いた変り種車両でこちらも注目ですが、ナローSLが牽引する列車への乗車機会自体が希少ですし、走る路線も「日本で一番高い所を走る鉄道」である小海線よりも少しだけ標高の高い地点を走っているのも惹かれるものがあります。
(まあ中国・四川省の芭石鉄路などに比べればスケールは小さいですが、容易に足を伸ばせない遠方ではなく、首都圏からでも日帰りで手軽に乗車できる点も大きなポイントです)

このSL列車は先日MAKIKYUが訪問した際には10時10分~16時10分まで30分間隔で運行され、土・日・祝日や夏休み期間に運行され、それ以外の時期はDL(ディーゼル機関車:一般にはSL程のインパクトはないものの、こちらも木曽の森林鉄道で使用されていた本格派です)牽引となります。

このナロー鉄道の運賃は1乗車300円、またSLランド自体の入場料は無料(稼動車両以外にも、保存されているSLやモーターカーの姿を見る事が出来ます)ですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も野辺山へ行かれる機会がありましたら、是非SLランドへも足を伸ばされ、今注目を集めている最新鋭のハイブリッド車両とは対照的なSL列車のノンビリとした汽車旅も堪能されてみては如何でしょうか?

ちなみに野辺山SLランドは国道沿いに位置しており、自家用車でのアクセスは便利ですが、路線バスなどの公共交通機関は存在しませんので、公共交通機関利用で野辺山駅を利用する場合は徒歩で約1kmの道程を歩く(MAKIKYUはこの方法で行きましたが、片道15分程度です)事になりますが、鉄道最高地点への訪問(野辺山駅から2km程離れており、ここも公共交通機関は存在しません)も兼ねてタクシーやレンタサイクル(有料:野辺山駅前の観光案内所などで取り扱っています)などを活用して訪問するのも悪くないかもしれません。

写真はSLランド内を走るSL列車とその客車、走行中のワンシーンと機関車連結部、園内に留置されているモーターカーとSLの製造プレート、ドーム型客車車内の様子です。


JR東日本 E200形気動車~世界初のハイブリッド鉄道車両『こうみ』です!!

2007-08-10 | 鉄道[甲信越]

  

昨日MAKIKYUはこの時期恒例の格安なJR普通列車乗車券・青春18きっぷを使用し、小海線沿線の清里・野辺山辺りへ足を伸ばしていましたが、その際にはまだ走り始めて間もない新型車両・キハE200形気動車にも乗車する事が出来ましたので、今日はこの車両に関して取り上げたいと思います。

この車両はキハE120系シリーズと称される(らしい)JR東日本の最新鋭ディーゼルカーの部類に属し、現在活躍しているこのシリーズの車両としては、他に水郡線で今年に入ってから走り始めたキハE130系列(先日「MAKIKYUのページ」で取り上げた記事はこちら)がありますが、共に既存のキハ110系列との併結が可能になっている点も特徴です。

キハE200形は両開き3扉という扉配置が特徴のキハE130系列とは異なり、ローカル線区用車両では一般的な片開きドアを両端に配置したドア配置ですが、デザインは扉配置や帯色などを除くとキハE130系列とほぼ同様ながらも、側面に張られたブルーのカラーテープはHIBRID TRAINという表記があり、車両の特性を大きく強調しているのが特徴で、営業運転に際しては『こうみ』という名称も与えられています。

車内は座席配置やモケットの色こそ異なりますが、これも概ねキハE130系列をはじめ、最近のJR東日本各形式と大差ない仕上がりで、ボックスシートの頭が当たる部分がやたらと硬い事や、随分質素な印象を受ける化粧板、真っ黒で異様な感を受ける最近の同社車両で流行のつり革などは相変わらずですが、蛍光灯の取り付け部分は最近の他形式とは異なる形状となっており、天井部分も質素な感を受けるFRPのパーツでない事や、ドア部分全体をキハE130系列と同様に黄色く塗装した仕上げとなっている点(某形式の様にドア端だけ黄色いラインが入っているのはどうも中途半端な感じですので…)は好感が持てますし、快適な居住性が評判となっていながらも、窓が固定式で開閉不可能である事が惜しまれていた既存のキハ110系列の弱点を踏まえ、一部の窓を開閉可能な構造とした点も評価に値する気がします。

また車内にはLED表示器とLCDモニター、運賃表示器が設置され、LED表示器は1段式で6文字表示という最低限のものながらも、キハE130系列と同様に行先などをスクロール表示する機能を備えており、「空にいちばん近い小海線へようこそ!世界初のハイブリッド鉄道車両『こうみ』です!!」といった案内も頻繁に流されるなど、この点では駅名だけを漢字・カタカナ・ローマ字で交互表示するだけのプログラムしか組み込まれていないモノより遥かに優れていますが、トイレ脇に設置されたLCDモニターはこの車両の宣伝だけを流しており、あまり有効活用されていない点は惜しまれます。
(最近は運賃表示器にもLCDモニターを用いている鉄道車両や路線バスが存在する位ですので、いっそのこと旅客案内と運賃表示を兼ねてLED表示器の代わりにLCDモニターを設置しても良かった気がします)

あと車両の大きな特徴として、車内のLED表示器でも案内が頻繁に流される「(営業用としては)世界初のハイブリッド鉄道車両」という事が挙げられ、その事もあって搭載機器が多いのか、床下だけでは載せきれない機器が冷房装置と共に屋根上に搭載されているのは独特な感があり、下回りも最新鋭とはいえ一般的なディーゼルエンジンを搭載したキハE130系列とは大きく異なっています。

そのためキハE200形の動力は電車とほぼ同様のモーター(同社恒例の非力なモーターが1両に2台)を使用しており、パンタグラフからの架線集電の代わりに発電用エンジンから蓄電池に蓄えた電力を用い、これと共に減速時のエネルギーを蓄電池に蓄えて活用している状況(単に発電用エンジンを用いている電気式とは異なり、2つのエネルギーを混血(ハイブリッド)している点がこの車両の最大の特徴です)ですので、メカニズム的には気動車(ディーゼルカー)というよりも電車に近いものとなっており、乗車していると走行音も既存の気動車とは大きく異なります。

発車時や停車時には新型電車の様な音がかすかに聞こえる程度、乗車中の乗客からも「これは電車だ…」という声が聞こえる程でしたが、走行中に発電用のエンジンが動き出し、一定のエンジン音が響き渡る(これも蓄電池にエネルギーがある程度充足されているとアイドリングを停止するなど環境負荷に考慮しており、鉄道車両でアイドリングストップ機構を採用している事自体が異例です)事で、辛うじてこの車両が「電車」ではない事を感じさせる状況で、また車両自体も既存のJR東日本車両に比べて防音性を強化しているのか、比較的高速で走行している際もモーターの音は比較的静か(乗車していると殆ど音が聞こえないJR某社の気動車併結対応通勤型電車程ではないですが…)に感じられるものでした。

ただ機構上の関係で搭載機器が他車両に比べて多い事も影響してか車両は比較的重たく、これは走行時の安定性はあるものの、エネルギー効率の面ではマイナスに作用(それでも制動時のエネルギー活用などで、既存のキハ110系列より1割程優れている様ですが…)しますし、既存の車両とはメカニズム的に大きく異なり新機構を多数搭載した車両ですので、これから暫くの間3両が小海線で営業運転に用いながらコスト面などの検証を行い、今後この車両を増備していくか否かが決まるようですが、せめて今年に入ってから千葉地区に新機構を多数導入して鳴り物入りで登場しながらも、不調であっという間に稼動不能な状況となってしまった同社某形式の2の舞にだけはならず、今後末永く活躍する事を期待したいものです。

ちなみにこの新型気動車・キハE200形『こうみ』ですが、9月2日までは小淵沢~野辺山間の臨時列車・八ヶ岳高原列車(その間合いで運行される一部列車も含む)で運用され、その後一般の小海線定期列車に既存のキハ110系列と合わせて運用される見込みですが、八ヶ岳高原列車の運行期間は格安な青春18きっぷの使える時期でもありますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方で、首都圏など小海線へ足を伸ばすのが比較的容易なエリアに居られる方は是非この「世界初のハイブリッド鉄道車両」に乗車され、従来の気動車とは大きく異なる乗り心地を一度体験されてみては如何でしょうか?

写真はキハE200形の外観と車内、先頭部のドア付近の様子と車内に設置されたLCDモニターです。