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南海12000系「サザン・プレミアム」(2)〜車内編

2011-10-10 | 鉄道[近畿]

今月初めに取り上げた南海の特急「サザン」座席指定車用の最新型車両・12000系「サザン・プレミアム」ですが、今日は先日の外観編に続き、続編として車内の様子を取り上げたいと思います。

「サザン・プレミアム」は見るからに特異な雰囲気の空港連絡用特急車・50000系「ラピート」とは異なり、見た目は実用本位の印象が強い車両ですが、車内に足を踏み入れても、デッキ付近などは比較的シンプルな雰囲気となっています。

 
床材が客ドア付近だけ黄色く色分けされ、車椅子対応の大型トイレを備えているのは、今日の最新型車両らしい所で、白を基調とした壁面も、ドア部分だけ薄い青色で色分けしているのは、単調な印象になるのを避けるためにも良いアクセントと感じます。


客室に足を踏み入れると、こちらも「ラピート」の様な特異な雰囲気ではなく、一般的な特急車両と言う雰囲気が強く感じられたものですが、照明を天井中央と荷棚下部に配置するレイアウトが特徴的で、行先や次駅の案内が最新型にも関わらず、3色LEDによる文字案内なのは少々惜しい所です。


座席は特急車両では一般的な、背面テーブル付きの回転式リクライニングシートとなっており、座り心地は悪くないと感じたものですが、ヒーター配置の関係もあってか、最近の新型特急車では珍しく、座席下の足元が詰まっています。
(それでも最下部まで足元がカバーで覆われている他の特急車よりはまだ良いのですが…)


そのためシートピッチこそそこそこの広さが確保されているものの、足元が少々狭く感じてしまうのが難点で、難波〜和歌山市・和歌山港間を乗り通しても1時間程度ではさほどの実害はないとは言え、今後「サザン・プレミアム」車両が増備される機会があるとするならば、ヒーター形状や配置を見直し、座席下の空間が広く確保される事に期待したいものです。

ちなみにMAKIKYUが「サザン・プレミアム」に乗車した際には、電動車狙い+海沿いの景観を楽しむ事を目論み、窓口で座席指定券を購入する際に、先頭車右窓側座席の空席を照会したら、時間帯の関係でガラガラだった事もあり、係員の方が気を利かせて最前部という特等席で発券してくれたものでした。


「サザン・プレミアム」では先頭車の乗降口が後側になり、乗務員室との間の仕切り部分も、客室側は一般車両と同じ様に乗務員室扉をはじめ、その両側もガラス窓がありますので、そこそこの前面展望を楽しめます。


ただ最前部に座っても、乗務員室内の機器配置などは特に前面展望を重視した雰囲気ではない上に、助士席側では前面窓付近に乗務員用カバンが置かれるなど、存分に展望を…という雰囲気ではなかったのは残念な所ですが、特急「サザン」は観光列車的要素が乏しい上に、運行形態が一般車併結で、難波行きでは一般車が先頭に立つ事などを考えると、偶然の産物でそこそこの前面展望が楽しめ、しかも先頭車が電動車であるだけでも上等かもしれません。

 
また「サザン・プレミアム」乗車中には中間車2箇所の扉増設準備が施されている区画も気になり、途中で様子を覗きにいったものでしたが、こちらは2号車が客室とは仕切られたフリースペースの様な雰囲気になっているのに対し、3号車は客室端に如何にも扉を増設できる事をPRするかの様な雰囲気となっており、様相が異なるのは意外でした。


MAKIKYUはなるべく電動車に乗りたい事もあり、「サザン・プレミアム」では出来れば2・3号車ではなく、両端の車両に乗りたいものですが、和歌山方面行き列車の3号車最前座席は壁面との間に結構なゆとりがあり、足元の広い座席を望むのであればお買い得区画とも感じたものですので、付随車(モーターなし)車両の方が好きな方には、この座席はおススメとも感じたものでした。

「サザン・プレミアム」に乗車した感想としては、車内には現代のニーズに応えたコンセントや空気清浄器も設置され、所要1時間程度の特急で用いる車両としては、実用面では申し分ないかと思いますので、座席下の足元空間確保の問題を別とすれば、居住性の面でも悪くないと感じたものです。

南海線特急「サザン」は一般車が4両しかない事もあってか、混雑が常態化しており、おまけに関西私鉄の一般車両の中では、新旧どちらもグレード面で芳しくない印象がありますので、「サザン・プレミアム」が充当されるのであれば、500円の座席指定料金も阪和間を乗り通すのであれば許容範囲で、南海電車で和歌山へ足を運ぶ際には、また利用しても…と思ったものでした。

とはいえ「サザン・プレミアム」以外の「サザン」は、座席指定車と一般車の双方共に草臥れた印象が強く、これではJR阪和線の新型車攻勢に対して劣勢も否めないかと思いますので、今後どの程度のペースで古参車が淘汰されるのかも気になる所です。

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南海12000系「サザン・プレミアム」(1)〜外観編

2011-10-02 | 鉄道[近畿]

先月MAKIKYUが関西へ足を運んだ際には、南海電車で先月に営業開始したばかりの特急「サザン」座席指定車の最新型車両・12000系にも乗車する機会がありました。


12000系は2本が製造され、従来から走っている南海線の阪和間特急「サザン」(難波〜和歌山市・和歌山港)用車両・10000系よりもあらゆる面で進化した新型車両と言う事で、「サザン・プレミアム」を名乗っています。


前面貫通扉にこの名称を配しているのに加え、車体側面にも大きく「SOUTHERN Premium」と表記して新車をPRしていますが、これに加えて運行区間の南海線をイメージしたデザインが施されている点も特徴的です。

 
フルカラーLEDによる行先表示も従来車より見やすく好感が持てますが、日本語との交互表示で出てくる英語表示で、和歌山港を「WAKAYAMA-PORT」ではなく「WAKAYAMAKO」と表示している辺りは改善が必要かと思いますし、「関西空港接続(泉佐野乗り換え)」という交互表示可能なLEDの特性を生かした表示も、不慣れな利用客にはかえって混乱を招くかもしれません。
(関西空港接続の案内も、直通列車が無い泉佐野よりも和歌山方では有用かと思いますが、行き先を大きく表示した上で、下に小さい文字で「関西空港方面は泉佐野乗り換え」程度の表示が妥当な気がします)

この12000系の導入により、10000系だけでは座席指定車の編成数が不足し、阪和間で結構な数の全車自由席が走っていたのを解消し、昼間時間帯の阪和間一部特別車特急毎時2本化に貢献していますが、それでも運用上の関係などもあってか、まだ何本かの全車自由席特急が残存しています。

阪和間定期特急列車の全列車座席指定席車連結には、もう少し12000系の増備が必要な様ですが、既存「サザン」用車両は決して新しい車両とは言い難く、設備的にもやや難ありの様ですし、おまけに古参車両の下回りを流用した車両で老朽化も進んでいるかと思いますので、既存車両の取替えも含めて増備が進むのか気になります。

ちなみに12000系は既存「サザン」10000系とは異なり、完全な新造車である上に、最新型車両だけあって、メカニズム面でも新型の一般車両・8000系と同種のVVVFインバーター制御や電気指令ブレーキなどを採用しています。

この事もあって既存「サザン」の一般車(自由席・特別料金不要)として連結されている7000系や7100系といった古参一般車との連結はできず、代わりにメカニズム面で同等の8000系を一般車として併結して運行しています。

しかしながら運行途中で増結や解放を行わない事もあってか、運用面では既存「サザン」と同等に扱われているのが特徴で、同じ時刻の列車でも日によって既存「サザン」が充当される場合と、「サザン・プレミアム」が充当される場合があるのは要注意です。

現段階では土休日の運用を固定化すると共に、平日の「サザン・プレミアム」充当車両の時刻をHPで公開していますが、この扱いもいつまで続くのか気になる所です。

また「サザン・プレミアム」充当列車の一般車として運用される8000系は、1000系列との併結も日常的に行っており、9000系とも物理的には併結運転が可能な様ですが、現段階で8000系以外の車両が12000系と併結し、一部特別車特急の一般車として連結された話は聞いた事が無く、今後1000系などとの併結が実現するのかも気になります。
(個人的には単独運用を極力避けているために、持て余し気味となっている9000系4両編成を併結した編成が実現すればと思っていますが…)

ちなみにこの12000系はメカニズム的には8000系と同様で、車体も南海の特急専用車としては初のステンレス製となっているのが特徴で、南海に限らず大手私鉄全体を見渡しても、有料特急車でステンレス製車体を採用した車両自体が他に見当たりません。

とはいえJRの特急車でステンレス製車体を採用した車両は多数存在していますので、観光向けに特化した車両は別としても、汎用特急車でステンレス車はもっと増えても良さそうな気がします。

ステンレス車でも金属地無塗装の冷たい印象を和らげるためか、12000系では同じメーカーが手がけた首都圏の標準軌某大手私鉄最新型車両(一部は別のメーカーでも製造されていますが…)の如く、窓下はカラーテープで覆われ、ステンレスの冷たい印象を出さない様にしているのが特徴で、一般車との差別化にも貢献しています。


また12000系はメカニズム的には8000系と同等で、専ら一部特別車として運用される汎用特急車だけあって、前面は貫通扉付きの実用本位な形状となっており、中間車は将来の客扉増設が容易な様に、JR西日本の新型単行電車を連想させる準備工事が施されているなど、全体的に機能重視の雰囲気が漂っていると感じたものです。

そのためデザイン面では関西や大手私鉄界だけでなく、日本の鉄道界全体を見渡しても強烈過ぎる印象の関西空港アクセス特急用車両・50000系「ラピート」には遠く及ばない気がしますが、併結される一般車・8000系の見るからに機能本位な前面形状に比べると、デザイン面では随分見栄えする気がします。

大手私鉄界では南海と共に、座席指定車と一般車を併結した一部特別車特急を多数走らせている名鉄では、最近の新型特急車では両車を組み合わせた固定編成としている違いはあるものの、前面デザインを特別車と一般車で共通化しており、そこそこの見栄えがする事を考えると、今後8000系を増備する際には、12000系に準じた前面形状にでもした方が…とも感じたものでした。

車内の様子などに関しては、近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。

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阪急6300系「京とれいん」〜特別料金不要車両では破格の設備を誇る観光用車両

2011-09-29 | 鉄道[近畿]

今月MAKIKYUが関西を訪問した際には、阪急京都線で今年春に走り始めた6300系「京とれいん」と呼ばれる観光用車両にも乗車する機会がありました。

6300系は京都線特急と言う第1線から退き、この用途は現在、主に最新型の9300系が担っているものの、一部は4両編成に短縮されて嵐山線用に改造され、現在の嵐山線主力車両として活躍している事はご存知の方も多いかと思います。

嵐山線用に改造された車両に関しては、以前MAKIKYUも2回程乗車した事があり、「MAKIKYUのページ」でも取り上げた事がありますが、客扉が車端に寄った特殊な扉配置故に、花形から退いた車両でよくある扉増設改造は行われず、優美な外観を保っています。

設備的にも元々が一般車両にしては高級な部類に入る車両である上に、用途変更も影響して座席数こそ減少したとはいえ、座席は改造前と同じく転換式クロスシート(座席は別物に取り替えられています)を装備するなど、乗車時間の短い嵐山線内での運用では勿体無い位と感じてしまう程です。

そのため嵐山線で現在活躍する6300系は、デザインだけでなく設備的にも現代で充分通用し、それどころか下手な新型車両よりもずっと良いと感じる位です。
(少なくとも関西の狭軌某大手私鉄で走る一部指定席特急の、自由席車として運用される最新型車両よりはずっと良い気がしますし、首都圏で最近増殖している「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」や、これに準じた車両は比較に値しない程です)

こんな車両ですので、嵐山線用の車両に乗車した際には、2編成併結した再び京都線特急で走らせてくれれば…とも感じた程でした。

嵐山線の6300系に乗車し、この様な事を感じるのはMAKIKYUだけではないと思いますし、阪急側も6300系には相当な思い入れがあるのか、一度は京都線から完全に退いた6300系を、嵐山線用とはまた別の形でリニューアルして再投入したのが「京とれいん」です。

「京とれいん」への改造に際しては、車内設備を観光用車両に仕立て直すと共に、編成も8両編成から中間付随車2両を外した6両編成に改められ、嵐山線への入線も可能になっており、現在の通常運用で入線する機会こそないものの、過去に嵐山線での運行実績もあります。


外観は「京とれいん」のロゴや、「和風」をイメージさせる扇子などのイラストが金色や銀色で追加された他は、美しいマルーンの装いを保っており、阪急らしい優雅な雰囲気を保ちつつも、一般車両との差別化を図っているのが特徴です。

外観は特に大きな形状変更などを伴わずとも、登場から30年以上が経過した今日でも見劣りしないのはさすがで、比較的完成度が高い車両の多い関西においても、際立っていると感じます。

車内に足を踏み入れると、6両編成の「京とれいん」は2両毎に車内の雰囲気を変えているのが特徴で、両端の2両ずつは設備的には従前と大差ないものの、座席モケットや化粧板、照明色などを変える事でイメージチェンジを図っています。


1・2号車と5・6号車では座席モケットの色彩を変えているのが特徴で、緑系モケットはともかく、朱色のモケットは阪急電車の一般的印象とは異なりますが、「木目の内装+グリーン系座席モケット」とは異なる内装でも、優雅な印象を感じるのは阪急ならではです。


この車両は京都線特急時代の座席をそのまま使用しているため、座席の足元が狭いのが難点で、見た目は古さを感じない6300系も、30年以上前に製造された車両と痛感させる部分ですが、少し前までの阪急電車(と系列をはじめとする一部鉄道)ならではともいえるアルミ製の鎧戸式日よけなども存置されています。

設備的に大幅なリニューアルが図られ、素人目には新車と見間違う程の嵐山線車両では見られない原型の要素が色濃く残っており、現在の運行形態が観光列車に特化している事を考えると、グレード的には新鋭の9300系には見劣りするとはいえ、往年の活躍ぶりを思わせる京都線の疾走が堪能できる事と共に、一部車両で原型の設備を存置する事も大きな付加価値かと感じたものです。

また2扉車でドア間にズラリと座席が並ぶレイアウトだけあり、座席数も確保され、ドアに近い端部以外は全て進行方向を向けられると共に、グループ利用の際には任意の座席を向かい合わせにできるなど、観光列車としては絶好の条件が揃っていると言えます。


そして「京とれいん」の目玉と言えるのが、京町屋風に改造された中間の3・4号車で、座席は2+1列のボックス席に改められ、座席定員は大幅に減少していますが、このお陰で座席は非常にゆったりとしており、この様な設備が設定できるのは観光列車ならではです。


この車両の座席は一部に畳を用いると共に、客室へのエントランスとして木製の格子状飾りが設けられるなど、原型とは大きく異なる変貌を遂げています。

木材を多用して「和風」を強く感じさせる内装は、どことなくJR九州などの車両を手がける某デザイナーが手がけた車両を連想させますが、このデザイナーならではの特徴と言える派手なロゴや英文字などはなく、某デザイナー関連以外で和の雰囲気を強く感じさせる内装も悪くないものです。

MAKIKYUは大阪梅田行快速急行始発の河原町駅からこの車両に乗車し、終点が近づき車内も空いてくる淡路を過ぎてから前方の車両に移動したものでしたが、大変貌を遂げた独創的な車両と、原型の雰囲気を色濃く残した車両のいずれかを選んで乗れる点は大きな魅力です。

また設備的には非常に優れ、居住性の良い車両に安価に乗車できるとは言え、同じ様な車両ばかりで京阪間の競合線区に比べて面白みが…という京都線特急に付加価値を付けると共に、快速特急として一部特急に続行する形で運行し、多くの着席機会を確保するという点でも、慢性的に混雑している京都線特急の補完的存在として、非常に有用な列車と感じたものでした。

6300系の車両規格故に、神宝線方面や地下鉄堺筋線への直通運転が出来ないのは惜しい限りですが、京町屋風のボックス席は設備的に優れているだけでなく、非日常的な独特の雰囲気を堪能できる事も考えると、多少の追加料金を課しても良いのでは…と感じた程です。


そして観光列車らしく車内には京都観光に関連したパンフレット類を設置したり、ワンマン列車以外の阪急電車では異例の自動放送(外国人観光客向けに4ヶ国語放送となっており、日本語はJRのワンマン放送を連想させる雰囲気で、中国語は全く理解できませんが、韓国語は彼の地と同じく次駅を「이번역」と放送していた点も評価できます)を流す点も評価できる所です。

関西では地下鉄以外の鉄道で普及が遅れている自動放送は、今後他の阪急電車にも普及する事を期待したいものですが、車内にLCDモニターなどの文字による次駅案内などを行う設備が見当たらなかったのは少々気になったものです。

京阪間を乗り通しても片道400円足らずで乗車できる車両にしては破格の設備と感じたもので、規格は大差ないにも関わらず、10分に満たない乗車時間で500円以上の高額運賃を徴収する事もしばしばという首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)などとはえらい違いですが、土休日の快速特急での運転や貸切対応だけでなく、機会があれば嵐山線用車両の検査時代走などでの登板にも期待したいものです。

また再び「京とれいん」運転時間に阪急京都線を利用する機会があれば是非再び乗車したいと感じたものですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も乗車機会がありましたら、是非一度「京とれいん」へ乗車してみては如何でしょうか?

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京阪10000系「きかんしゃトーマス号2011」

2011-09-25 | 鉄道[近畿]

今月MAKIKYUが関西を訪問した際には、スルッとKANSAI 3dayチケットを利用して動き回った事もあり、関西の大手5私鉄は各鉄道共に何処かの区間で利用機会があったのですが、その中でも京阪電車は本線と共に交野線にも乗車機会があったものでした。

交野線は現在、大半の列車が4両編成のワンマン運転となっており、昼間時間帯などは枚方市〜私市間を何本かのワンマン列車がピストン運行する形態となっています。

このワンマン列車はワンマン関連装備の関係で、比較的新しい10000系と呼ばれる車両に限定されており、この車両は本線の営業列車で遭遇する事はまず無いのですが、交野線に乗車するとかなりの高確率でこの車両に当たります。

10000系は比較的新しい車両だけあって、製造年次によって車内蛍光灯カバーの有無が分かれるなど、若干仕様が異なるとはいえ、古い通勤型車両などに比べると、編成毎の差異などの趣味的な面白みは少ないものです。

おまけに同系独特の装いだったターコイスグリーン1色の塗装も、他形式に比べて早く新塗装化が進められて絶滅したため、充当路線・列車が脇役的な事とあわせ、どうしても存在感の薄さは否めない気がします。


しかしながら交野線で活躍する1編成は、「きかんしゃトーマス」のラッピングが施されて随分派手な装いとなっており、この1編成だけは相当な存在感を誇っています。

MAKIKYUが交野線を利用した際には、このラッピング車両にも当たったものでしたが、運転時刻がHPなどで公開されている事もあって、この電車の時刻を狙って乗車した親子連れなども見られ、他の電車に比べて注目度は桁違いで、乗車率も高いように見受けられたものでした。

 
このラッピング電車は、外観だけでなく車内もきかんしゃトーマスの世界が拡がっており、化粧板の上に貼られたステッカーやつり革などに、きかんしゃトーマスで登場する多数のキャラクターが登場し、ドアステッカーもオリジナルデザインになっているなど、なかなか賑やかな印象を受けたものです。

 
車端の広告枠には、過去に京阪線内で走った「きかんしゃトーマス」ラッピング電車の写真も掲げられているのですが、京阪ではここ数年、本線系線区と大津線それぞれで年毎に異なる編成・デザインできかんしゃトーマスのラッピング電車を走らせている事もあり、随分様々なバリエーションが存在しており、きかんしゃトーマスにはさほど関心のないMAKIKYUとしても、このギャラリーは結構楽しめたものでした。

また交野線のワンマン列車は、当然ながら自動放送が流れるのですが、「きかんしゃトーマス号2011」の一部列車(専ら土休日の昼間)ではトーマスの声で放送が流れる様になっており、MAKIKYUが乗車した際にもこの放送が流れたのですが、通常の駅名案内の後にこの列車ならではの放送も追加されるなど、なかなか強烈なモノで、この様子を収めた動画を某知人に見せたら大絶賛していたものでした。

その上現在交野線では、起点の枚方市駅(交野線が発着する5・6番ホーム)を含む各駅で「きかんしゃトーマス」関連の装飾を行っていますので、まるで遊園地のアトラクションに乗車しているかの様な雰囲気を受けたものでしたが、沿線には有名な観光名所もなく、専ら通勤通学の足としての生活路線的色彩が強い交野線に、他所からの乗客を呼び込むには、悪くない施策とも感じたものでした。

ちなみに「きかんしゃトーマス」関連の電車は、京阪電車以外に山梨県内の中小私鉄(バス事業の方が大規模で、こちらは神奈川県や静岡県でも走っています)でも走っており、MAKIKYUは以前こちらにも乗車した事があり、「MAKIKYUのページ」でも取り上げた事がありますので、興味のある方は合わせて見て頂ければと思います。
(該当記事はこちらをクリックして下さい)

山梨の方は各駅の装飾やトーマスの声による放送こそないものの、車内装飾の徹底振りでは京阪より上で、どちらの方がトーマスの世界を深く堪能できるかは微妙な所ですが、京阪では1編成しかない珍車ではなく、何本かの編成が存在する比較的地味な存在の車両1編成をラッピングし、目を引く存在に仕立て上げたという点では、大いに評価できるかと思います。

あと最近乗車したキャラクター系ラッピング電車というと、きかんしゃトーマスではないのですが、この電車の他に首都圏某大手私鉄の10両固定編成という壮大な編成のラッピング電車にも乗車していますが、こちらは評判は上々だったものの、東京都の条例に接触するとの事で、早くも終焉を迎えるという残念な話がある事はご存知の方も多いかと思います。

京阪の場合は既に「きかんしゃトーマス」関連のラッピング列車運行実績が豊富な事や、東京都とは縁の無い路線という事もあり、首都圏大手私鉄の様な事態にはならないかと思いますが、今後各鉄道事業者においてラッピング電車等を走らせる事を自粛する方向には向かわない事を願いたいものです。

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阪神電気鉄道 5550系電車〜ニュージェットの増備車両

2011-09-21 | 鉄道[近畿]

MAKIKYUは今月に入っても青春18きっぷに1回分の余りがあり、最後の1回分は有効期間最終日の10日まで持ち越したのですが、この日は仕事が早く終わり、その後この最後の1回分を使って普通列車を乗り継ぎ、神戸の三宮まで足を運んだものでした。

仕事後に出発した事もあって、静岡県内で日が暮れる有様で、兵庫県内に足を踏み入れたのは日付が変わってからとなり、この日は宿泊場所も決めていなかった事もあって神戸市内のネットカフェ泊となりました。

青春18きっぷ1回分相当額(2300円)+ネットカフェのナイトパックを合わせても4000円足らずで済みますので、青春18きっぷ利用の定番と言えるムーンライトながら号車中泊(指定席料金510円:時期によっては変動あり)よりはやや割高になりますが、体を横にして夜を越せる快適さなどを考えるとMLながら号での移動よりも快適です。

ましてやこの行程と同程度の価格になる格安バス(横4列席)などに比べれば、快適さは桁違いかと思いますので、MAKIKYUは以前にも似た様な事を何度か実行していますが、この様な格安旅行が出来る体力や気力がある内はまた…と感じています。
(旅行後の仕事の事等を考え、翌日以降の宿泊はビジネスホテル、帰りは新幹線利用とそこそこの出費が発生しているのですが…)

その後11日からは関西の多くの私鉄・バスが乗り放題となる「スルッとKANSAI 3dayチケット」を利用し、多数の鉄道やバスに乗車したものです。

阪神間を移動する際には、阪神間で最も海寄りを走る阪神電車を利用する機会もあったのですが、その際には昨年末に営業開始したばかりの5550系電車にも乗車機会がありましたので、取り上げたいと思います。

 
5550系は「ニュージェットカー」と呼ばれる普通車専用車・5500系電車の増備車で、まだ1本しか走っていませんので、日頃阪神電車を利用する機会が多い地元の方は別として、MAKIKYUの様な余所者にとってはなかなか捕まえ難い車両で、外観は5500系と非常によく似ています。
(2枚の写真は御影駅のほぼ同一箇所で撮影した5550系(左側)と5500系(右側)、興味のある方は両者を対比してみて下さい)


外観上はフルカラーLEDを採用した種別・行先表示や、シングルアーム式となったパンタグラフ(設置場所も5500系と異なります)などが5500系との大きな差異になっていますが、5500系の完成度が高い事もあってか、デザイン的には20世紀の電車5500系を踏襲していながらも、軽快な印象の装いもあって古さを感じないものです。

車内に足を踏み入れると、こちらも内装の色彩などは5500系と大差なく、ドア上の案内表示も相変わらずのLED式、座席も片持ち式ではなく暖房機のカバーが床面まで届くタイプであるなど、20世紀末の電車と言われても違和感ない雰囲気ですが、それでも最近首都圏で大増殖している「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」や、その部品を多用した安物電車(今日では少数ながら関西でも走っていますが…)などに比べれば遥かに見栄えは良いものです。


大きな進化は感じなくても、最近の首都圏私鉄の様な退化を感じないだけでも羨ましいものですが、防火対策の一環で蛍光灯グローブが廃止され、蛍光灯がむき出しになっているのは5500系との相違点です。

これに加えて空調ダクトの形状も5500系とは異なったものとなり、天井だけ見るとなんば線〜近鉄直通用のステンレス製新型車・1000系を連想させる雰囲気となっており、5500系に比べるとややシンプルな印象を受けますが、それでも蛍光灯取り付け部分の形状を工夫して見栄えにも気を配っている点は評価できるものです。

また5550系は、5500系製造開始から15年以上も経過している事もあって、VVVFインバーターをはじめとする下回りが刷新されている事が最大の特徴で、1000系電車に準じた下回りを用いて低騒音化が図られています。

そのため5550系は、5500系と1000系の要素をミックスさせる事で、既存車両をベースに最小限の設計変更で、現代の普通車専用車に仕上げたと言っても過言ではない気がしますが、阪神普通車の目玉と言える日本一の超高加速に関しては、1000系よりも電動車比率を上げる事で適応しています。

1000系は基本的にMT比半々(2両2編成で4両の場合は2M2T)の所を、5550系は3M1Tとしているのですが、それでも5500系は全電動車編成(4M)である事を考えると、編成内にT車を1両組み込んでも4.0km/hという驚異的な加速度を確保しているのは大したものです。

おおまけにT車組み込みでも編成出力は5500系を上回る様ですので、技術の進歩を実感させられますが、その一方で高速運転で知られる首都圏の標準軌某大手私鉄では、阪神普通車程過酷な加速は求められないにも関わらず、最近の新型車で4両全電動車という編成が大増備されていますので、節電が叫ばれる地域・時勢も踏まえると、せめて5550系程度のMT比にはできないものかと感じてしまう所です。

ただ5550系のT車は中間車ではなく、神戸方制御車(運転台付き車両)となっており、下り列車では先頭に陣取って超加速音を堪能できず、その上5500系の走行音は関西の車両で屈指のお気に入り、走りっぷりの良さも相まって時間に余裕があれば、5500系を選んで乗車する程(5500系普通車で阪神間を乗り通した事も何度かあります)のMAKIKYUとしては、趣味的な観点では5500系よりやや劣ってしまうと感じたのは惜しいものです。

とはいえ旧型ジェットカーに比べればかなり快適で、現代のサービス水準に合致するだけでなく、省エネにも貢献する車両かと思いますので、今後の増備にも期待したいと感じたものでした。

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JR西日本 225系電車(5000番台)〜昨年末に運行開始した最新鋭車両

2011-01-10 | 鉄道[近畿]

  

先日「MAKIKYUのページ」では、昨年運行開始したばかりの東京メトロ千代田線の最新型車両・16000系に関して取り上げ、同系は首都圏で大きな注目を集めています。

これに対し関西でも昨年末、JR西日本で225系と呼ばれる新型電車が運行を開始し、こちらも大きな注目を集めていますが、MAKIKYUは昨年末に青春18きっぷで岡山・広島方面へ出向く際、途中で少し寄り道して乗車する機会がありましたので、今日はこの225系に関して取り上げたいと思います。

225系は現在新快速などで活躍中の223系の後継版に当たる車両で、東海道・山陽本線向けの0番台と、阪和・紀勢本線向けの5000番台の2種類が存在しています。

まだ走り始めて日が浅い事もあり、さほど数が多くない上に、東海道・山陽本線向けの車両は運用範囲が極めて広く、余所者がふらりと訪れて捕まえるのは容易ではなく、こちらに関しては一度すれ違った他は、車庫に停車している編成を目撃しただけと言う状況でした。

一方阪和・紀勢本線向けに導入された5000番台は、運用範囲がある程度限られる事もあり、暫定運用の状況でも阪和線内では比較的容易に捕まえられる状況で、MAKIKYUが先月乗車したのはこの阪和線向けの225系でした。

阪和線向けの225系は、窓下の帯色が青系統の特徴的なモノとなっており、座席配列も航空旅客対応として片側1列配置とするなど、同線の223系と同様の特徴が見られるのが特徴です。

また225系自体は、設備的に223系を踏襲しつつも、その後登場した新鋭通勤型車両・321系に類似した部分も多く見られ、メカニズム的にも0.5Mシステム採用によって全電動車(321系の場合は付随車も存在)となるなど、両者を足して2で割った車両という雰囲気も感じたものでした。

これに加え225系の大きな特徴として、JR西日本で以前発生した大事故を踏まえ、安全対策を強化している事が挙げられます。

これによって外観も、前面形状は今までに比べるとお世辞にもスマートとは…という雰囲気になっており、高運転台構造が影響して客室からの前面展望も、非情に見晴らしの良い先代223系に比べると、やや劣っています。

側面もドア間5列の座席に対し、両端の座席に対応して開閉可能な窓が設けられ、中央の3列に対応する窓が大きな固定窓、この固定窓は各窓に対応するブラインド用のレールが設けられるという、他に類を見ない特徴的な窓割となっており、余りスマートな印象ではありませんが、見た目よりも車体強度の強化を優先した事が容易に見受けられます。

車内に足を踏み入れると、つり革が随分増設されて首都圏並みといっても過言ではない状況になっており、その長さも223系などに比べると短めであるなど、やや関西の電車らしくない雰囲気もあります。

大きく目立ちやすいオレンジ色のつり革は好みが分かれそうで、MAKIKYUとしては数を増やす程度で…とも感じてしまいますが、「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」の総本家で最近増殖しており、好みが大きく分かれる黒いつり革などに比べれば、まだ良いのでは…と感じたものです。

また車内は窓割りやつり革配列などを除くと、JR西日本の通勤・近郊型車両の集大成といった雰囲気となっていますが、座席モケットが退色の目立つ223系に比べて濃い色になり、化粧板も座席モケットと違和感ない色彩になるなど、見るからにちぐはぐな雰囲気が否めなかった阪和線用223系の増備車(2500番台)などに比べると、色彩の面では随分良くなっている様に感じたものです。

この様に225系はデザインよりも車体強度向上などの安全対策を優先し、実用性重視といった雰囲気を受けたものですが、それでも車内に足を踏み入れると設備的にはハイレベルで、走行時の騒音や振動などの面でも、貧相極まりない「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」の総本家の車両に乗り慣れた身としては、同じJR在来線20m級近郊型電車の最新型で、東西でここまで格差が出るのかと感じたものです。

ただ最近は関西でも阪和線の競合線区とも言える大手私鉄路線(概ね数km海側を走っており、直接競合する区間は限られますが…)でも、貧相な印象が否めない「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」が増殖しており、ご存知の方も多いかと思います。
(この車両に関しては「MAKIKYUのページ」でも以前取り上げた事がありますので、興味のある方はこちらをクリックして下さい)

こちらは老朽車両がゴロゴロしている事を考えると、低コストで新車調達を行う事が急務なのかもしれませんが、今後225系の増備と本格稼動により、阪和間ではJR快速列車(紀州路快速)の増発やサービスレベル向上が図られる中で、果たしてJRと互角のサービスを提供できるのかも気になる所です。

関西でも阪和間の路線は、安価で高レベルの輸送サービスを提供する路線が集まる事で定評ある京阪間などに比べ、現状では見劣りが否めませんが、225系の大量導入による阪和線快速のサービスレベル向上に対し、競合私鉄も今後どの様な対抗策を打ち出して行くのかも気になる所です。

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紫色に装いを改めた嵐電〜単色化はJRだけでなく…

2010-10-22 | 鉄道[近畿]


先日「MAKIKYUのページ」では、京都市内を走る京福電気鉄道の軌道線・嵐電で活躍するレトロ調電車に関して取り上げましたが、MAKIKYUが嵯峨駅前で電車を待っている際、2両しかいないレトロ調電車の双方に遭遇するだけでなく、運転時刻が近接していたレトロ調電車2本の間は、まだまだ数が少ない京紫色の電車が姿を現したものでした。

京紫色1色に塗られた電車は、今年に入ってから嵐電のイメージチェンジを図って登場したもので、今後の標準塗装になります。

今はまだ塗装変更された車両が小数に留まっており、レトロ調電車と同じ位捕まえにくく、運用状況次第では稼動車ゼロという事もありうる状況ですが、今後次々と数を増やし、逆に緑とベージュの現行塗装を追い求める事になりそうです。

ちなみに今回の塗装変更は、今までとは大きく異なる京紫色でイメージチェンジを図るだけでなく、新塗装は紫1色の単色となっているのが特徴で、関西に拠点を置くJR某社も最近になって、地方に所属する在来線ローカル輸送用の塗装車(概ね国鉄から継承した古参車両)を地域別に異なる1色の装いとしている事から、嵐電の新塗装はJRで用いていない色彩とはいえ、JRの単色化を連想させられます。

JRでは単色化の導入理由として、塗料の節約によるコストダウンを挙げており、嵐電はJRの様な大所帯ではないものの、JRと同じく塗料節約もあるのあろうかと感じるものですが、MAKIKYUが目撃した限りでは車内座席モケットまで紫色に交換されており、この点は外観塗装の変更だけに留まるJRより踏み込んだものになっていると言えます。

この京紫色の新塗装は、嵐電=緑系統の渋いイメージと言う印象が強いMAKIKYUとしては、随分なイメージチェンジだけに、やはり最近になって車両の塗装を変更しても、同系色を用いる事で従来の印象をある程度踏襲し、京都市内にも路線を持つ嵐電の親会社でもある大手私鉄などに比べると、どうも馴染めない…と感じるのが本音ですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方は如何でしょうか?

また大胆なイメージチェンジだけに、賛否両論が噴出しそうな京紫色の新塗装ですが、この装いは京都の中だけに留まるのか、古都の電車同士という事で嵐電と姉妹提携を結び、相手方の装いとした電車を走らせている湘南の某所にまで波及するのかも気になる所です。
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嵐電・モボ21形電車〜2両しか存在しないレトロ調車両

2010-10-18 | 鉄道[近畿]
  

先日MAKIKYUが関西へ出向いた際には、京都から新幹線こだま号で帰路に就き、この行動パターンは最近の定番になりつつあるのですが、京都で新幹線に乗車する前には京都で唯一営業路線として残存する京福電気鉄道の路面電車(嵐電)にも乗車したものでした。

先日の嵐電乗車の際は、亀岡からJR線に嵯峨嵐山駅まで乗車し、至近の嵐電嵯峨駅前で何本かの電車を撮影してから乗車したのですが、嵯峨駅前ではいきなりモボ21形が出没し、幸先の良い展開となったものでした。

モボ21形は2両しか走っていないレトロ調車両で、嵐電は在籍両数の割に稼動両数が少ない事もあってか、MAKIKYUは今まで乗車はおろか、何度かの嵐電乗車では稼動している姿すら…という有様でしたので、稼動している姿に遭遇できただけでも大収穫と感じたものでした。

しかも先日の嵐電訪問では嵯峨駅前から四条大宮方面に走り去るレトロ電車を見送り、これを何処かで捕まえて…と考えていた所、この電車の2本後の運用にもう1両のレトロ電車が充当されており、四条大宮へ向かっていったレトロ調電車を捕まえる計画を変更し、嵐山で折り返してくるレトロ調電車に乗車する事にしたものでした。

このレトロ調電車は外観が茶色をベースとしており、既存車両とは大きく異なるデザインや装いだけに非常に目立つ存在で、古都の観光路線に相応しい雰囲気も好印象ですが、レトロ調電車2両は装飾帯を26号は金色、27号は銀色と異なるのも特徴で、レトロ調電車同士でも見た目を僅かに変えている点も興味深いものです。

車内も照明器具などにレトロな雰囲気を演出しており、木目調の内装は他所から来た関西の電車に乗り慣れない観光客などは歓喜しそうですが、関西では嵐電の乗り換え路線にもなっている某大手私鉄や、その系列路線などで木目調の内装が一般的になっている事もあってか、嵐電の中では他の電車に比べて高級感を感じるとはいえ、地元の方々には意外と平凡な姿に映るかも…と感じたものでした。
(余談ながら乗車したのは平日夕方という事もあって、乗客の大半は地元の客といった雰囲気で、珍しい電車や高級感のある内装も余り気に留めず…という雰囲気でした)

また単に観光客向けのレトロ調車両というだけでなく、旧型車の部品流用車だけあって釣掛式駆動の下回りを採用し、昔ながらのサウンドを奏でている辺りも魅力的と感じたもので、嵯峨駅前からこの電車に乗車したMAKIKYUは、結局終点の四条大宮まで乗り通すことになったのですが、もっと乗っていても…と感じる程でした。

しかしなかなか捕まえ難い珍車をこうもあっさりと2両共…となると、あまりの偶然に嬉しさを通り越し、偶然にしては出来過ぎた展開に驚きを隠せないというのが本音ですが、先日の嵐電乗車ではサプライズはこれだけに終わらず更にあり、こちらに関しても近日中に別記事で取り上げたいと思います。
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神戸電鉄 6000系電車〜ステンレス製車体を採用した最新型車両

2010-10-16 | 鉄道[近畿]

MAKIKYUは先月に引き続き、今月も関西方面へ出向く機会があったのですが、数日前に関西方面へ出向いた際には、神戸市内やその周辺地域を走る神戸電鉄(神鉄)にも久々に乗車する機会がありました。

神鉄は都市近郊鉄道でありながらも、険しい勾配や曲線が続き、登山電車の様な雰囲気を持つ鉄道としても知られ、趣味的には非常に面白い鉄道である反面、特殊な環境も影響して運賃がやや割高(それでも首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)などに比べれば、遥かに良心的な運賃設定ですが…)である上に、所要時間の短縮が難しい事などもあり、他交通機関との競合などによって近年輸送量の落ち込みが激しい事でも知られています。

そのため比較的高頻度で運転される都市近郊鉄道でありながらも、近年では一部の支線区に限らず、全線全列車でワンマン運転を行うといった異例の施策も行われています。

この様な厳しい経営環境にありながらも、徐々に設備改良などを行うと共に、車両も近年になって6000系と呼ばれる新形式を登場させ、僅かに残存していた非冷房車を全廃に追い込むなどのサービス向上に努めていますが、6000系と呼ばれる新形式はまだ数が少なく、MAKIKYUも今まで乗車する機会は皆無と言う状況でした。

この6000系は第1編成が2008年に登場していますので、運行開始からはもう2年以上が経過しているのですが、暫くは1編成のみの活躍が続き、今年に入ってから1編成増備されただけですので、まだ4両2編成・8両という少数派となっています。

しかも三田(Sanda)方面や粟生(Ao)方面など、3両編成が限定充当される公園都市線以外の神鉄各区間・列車に運用されますので、日頃神鉄を利用する機会の乏しい余所者には捕まえ難い存在ですが、MAKIKYUが先日神鉄を利用した際には、鈴蘭台(Suzurandai)駅で20分も待たずに姿を現しましたので、なかなか捕まらないと思っていた6000系にあっさりと乗車できたのは意外な収穫でした。


今回MAKIKYUが乗車した6000系は、粟生線活性化キャラクターのステッカーを貼り付け、今年増備された最新の6003編成でしたが、この電車で鈴蘭台車両基地の脇を通った際には、もう1編成の6000系が車庫内で停車している姿を見かけた程ですので、1編成のみの活躍が続いていた頃に比べると捕まえ易くなったとはいえ、相変わらず捕まえ難い存在である事には変わりない様です。

ところでこの神鉄の最新形式・6000系ですが、外観は神鉄初のステンレス製車体を採用しているのが大きな特徴となっており、車体長18m級・3ドアの側面を見ると、窓割や窓枠形状、雨樋形状などが起因してか、どことなく同じメーカーが手がけた九州の大手私鉄で活躍している最新型車両(車体長は18mよりやや長いですが…)を連想させられたものです。

装いも赤いラインが入る辺りは神鉄らしい雰囲気ですが、神鉄ではアルミ合金製車体の無塗装車も存在しているものの、この車両を含めた各形式では見られない黒などのラインも用いており、従来車と異なる新形式である事を強調している様に感じられたものです。


行先表示も近年の最新型車両らしく、フルカラーLED表示が採用されており、車両のLED行先表示自体が今まで見られなかった神鉄では、これも目新しい点と言えますが、このフルカラーLEDによる行先表示は親会社の新型車などと同様に、表示内容を既存の字幕に近い雰囲気とした丸ゴシック自体によるものとなっており、独特な雰囲気が漂います。


車内に足を踏み入れると、木目の化粧板やオリーブグリーンの座席モケットなどは、親会社の各車両や比較的最近の神鉄車両では定番と言えるものですが、一昔前の定番だったアルミ製の跳上式日よけなどは姿を消しています。


そしてドア上には最新型車両では定番になりつつあるLCDモニターによる案内表示装置が設置されており、この辺りは今日の新形式らしい所ですが、このLCDモニターの表示も親会社の新形式と良く似たものとなっており、乗換案内の際に6000系を模したイラストが表示されたり、ドア開閉方向を示す案内が表示される際、車内の色彩をきちんと表現しているなど、結構細かい所にもこだわりが感じられます。

 
また最近では関西の通勤電車では定番だった蛍光灯グローブも、法改正の影響などもあって装備されない車両が増えつつありますが、6000系では親会社の最新形式の様な2重構造の天井こそ採用していないものの、余り見慣れない独特な形状のグローブを採用しているのも特徴で、車内は通勤電車にしてはかなりの高級感が漂っています。

近年首都圏ではJRをはじめ、私鉄各線などでも見るからに安物と言った雰囲気が漂う新型車両が増殖し、MAKIKYUはウンザリといった所ですが、関西でも遂に某大手私鉄でこの手の車両が走り始めている現状を踏まえると、経営状況も決して芳しいとは言い難い神鉄も、新形式車両に関しては随分な力作を放ったものと感心させられたものです。

他交通機関との競合で苦戦する現状などを踏まえると、少しでも良い設備の車両を走らせる事で、付加価値の向上を図り、神鉄を選んでもらおうという意味合いもあるのかもしれませんが、通勤型車両で安物車両が増殖する今日において、最新型車両では最高級の部類の属する車両がゴロゴロしている関西においても、6000系は他の大手私鉄などで活躍する最新型車両に劣らない力作車両と感じたものです。

ただ神戸電鉄ではつい最近まで非冷房車が活躍していた程ですので、現在でも古参車両などは陳腐感が否めないのも事実で、徐々に設備改良が進みながらも、まだまだ脆弱感が否めない軌道設備と共に、老朽車の取替えも今後の課題と言えますが、最新型の6000系はかなり出来栄えの良い車両と感じ、今後の6000系増備にも期待したいと感じたものでした。

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伊賀鉄道200系・車内の様子

2010-04-25 | 鉄道[近畿]
 

昨日取り上げた伊賀鉄道200系電車ですが、この形式の現行稼動編成は「忍者列車」を名乗って活躍しているだけあり、目を引く派手な車体ラッピングだけでなく、車内も忍者列車らしく手を加えられたものとなっているのが特徴です。

しかしながら「忍者列車」への改装に当たって加えられた装飾を除くと、伊賀鉄道の路線条件に適応した運賃箱収受式ワンマン運転(整理券方式)への対応が目立ち、新たに設置された運賃表示器が、JRのワンマン列車や路線バスで広く用いられているモノとはやや異なる雰囲気なのは気になったものですが、比較的東急時代の雰囲気が強く残っていると言えます。

車内の化粧板やロングシートの座席モケット、床材をはじめ、実質的に近鉄の1支線と言っても過言ではない路線にも関わらず、東急線で用いられているドアステッカーまでそのまま使用されている程です。

そのため日頃乗り慣れた首都圏の電車に乗車しているかと錯覚してしまう程で、遠方の電車に乗車していると言う感触は乏しいと感じたものですが、伊賀神戸(Iga-Kanbe)で伊賀鉄道から近鉄電車に乗り換えた際には、こちらは如何にも関西の電車と言う雰囲気が強いものですので、物凄いギャップを感じたものでした。

しかしながら首都圏の電車に乗車しているかと錯覚しそうな200系も、一部座席がクロスシートに取り替えられており、この点は東急時代とは大きく異なると言えます。

近年東急線から地方私鉄へ譲渡された車両の中では、一部座席がクロスシートに取り替えられた事例として、系列の伊豆急行へ譲渡された8000系電車の事例もあります。

伊豆急では関東の西武鉄道で特急車の座席交換に伴って発生した余剰品を活用しているのに対し、伊賀鉄道は一応三重県とはいえ実質的に関西の一部と言っても過言ではない事もあるのか、こちらは京阪電車の9000系オールロングシート化に伴って発生した座席を取り付けています。

この座席が取り付けられたのは、たまたま車両譲渡と座席放出のタイミングが重なっただけなのか、それとも関西同士という事も関連しているのかは分かりませんが、如何にも首都圏の電車と言う雰囲気が強い200系電車においても、関西の電車と言う事を感じさせる数少ない部分と言えます。

とはいえ京阪9000系電車の座席モケットはさほど年数を経ていない割には退色が激しく、同種の座席・モケットを採用した京阪京津線の地下鉄直通用電車(800系)も、後に座席モケットが交換されている程です。

そのため伊賀鉄道で京阪9000系の座席を再用するに当たっても、モケットは既設のロングシートに合わせたオレンジ1色のモノに交換され、意外と京阪電車の発生品と言う雰囲気はしないものですが、これに加えて警笛が近鉄タイプに改められているなど、見た目は如何にも関東風の電車ながらも、乗ってみると首都圏と関西の大手私鉄を融合した印象を受けたものでした。

伊賀鉄道では今後も200系電車を導入し、老朽化が進む既存の860系電車を順次取り替える計画となっていますが、今後も同仕様で登場するのか、また異なる仕様で登場する事になるのかも気になる所ですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も興味がありましたら、是非一度伊賀鉄道の新鋭・200系電車に乗車してみては如何でしょうか?
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伊賀鉄道200系「忍者列車」〜近鉄系の鉄道にも関わらず…

2010-04-24 | 鉄道[近畿]

 

先日「MAKIKYUのページ」では、東急から秩父鉄道に移籍し、第2の活躍を始めた8090系(秩父鉄道7500系)などに関する記事を取り上げましたが、今月MAKIKYUは秩父鉄道以外でも東急から移籍し、最近になって新天地で第2の活躍を始めた車両に乗車する機会がありました。

その車両は三重県の伊賀鉄道(元近鉄伊賀線)で活躍する200系電車で、現在も池上線や東横線の地下鉄日比谷線直通電車などで運用中の1000系電車の一部が首都圏を離れ、新天地で第2の活躍をはじめたものです。

1000系電車は軽量ステンレス製のVVVFインバーター制御車で、まだまだ使える車両にも関わらず早くも第一線を…というのが実感ですが、既に長野県の上田電鉄へ移籍した事例もありますので、1000系の他社転出は伊賀鉄道で2例目になります。

ただ上田電鉄は東急グループの事業者で、子会社支援の要素もありますので、まだまだ第一線で活躍できる車両を敢えて放出する事も理解できますが、伊賀鉄道は東急系の事業者でないどころか、関西私鉄の中で最大規模を誇る近鉄の一路線と言っても過言ではありません。

そのため実質的に大手私鉄間の車両売買を行ったというにも等しく、その上近鉄は近畿車輛という鉄道車両製造メーカーも系列に従えている程ですので、東急車輛製の東急車で、まださほど古くないVVVFインバーター制御車が譲渡対象となる今回の伊賀鉄道移籍は、極めて異例の移籍事例と言えます。

異例の移籍が実現した理由としては、伊賀鉄道(元近鉄伊賀線)が標準軌の近鉄本線系各線とは異なる狭軌線区で、車両限界も近鉄標準の21m級車両が入線できない規格ですので、近鉄から車両を捻出するのが困難な事に加え、東急で丁度やや小柄な18m級車体の1000系が持て余し気味になった事が大きいと言えますが、それでも伊賀線既存車両(860系)よりは大柄ですので、一部駅のホームを削るなどの工事が必要となり、このために特定日の昼間時間帯一部列車を運休させる工事を行った程です。

この異例の移籍劇は驚いた方も多いかと思いますが、伊賀鉄道に移籍した東急1000系は新たに200系の形式を与えられて昨年末から活躍を開始し、2本目の編成も今年春に稼動を開始していますが、現在活躍する200系は2本共に、既存の860系一部編成で見られる忍者のイラストをデザインした「忍者列車」となっています。

MAKIKYUが今月乗車した200系「忍者列車」は、昨年末から走り始めた編成の方で、東急1000系では一般的な左右非対称の前面形状の車両ですが、外観は忍者デザインのラッピングに加え、東急時代より随分小さくなり、LED化された前面の行先表示や、使用を取り止めて跡が残る側面行先表示部分が非常に目に付きます。

またMAKIKYUが伊賀鉄道に乗車した日には、活躍を開始して間もない2本目の編成も稼動しており、途中駅ですれ違う姿も目撃しましたが、こちらは東急1000系の中でも少数派の中央に貫通扉を配した左右対称の前面形状を持つ車両で、忍者のデザインも異なりますので、1本目の編成とはやや雰囲気が異なるものです。

この200系電車は、今後も老朽化が進む860系電車を代替する目的で導入予定があり、もうまもなく伊賀鉄道の主力と言える存在になる事はほぼ確実と言えますが、今後の導入車両も1編成毎に異なるラッピングを施した姿で登場するのか、それとももう一つの東急1000系移籍先である上田電鉄の様にほぼ東急時代の装いで活躍する編成が登場、或いは伊賀鉄道標準塗装が登場するのかも気になる所です。

車内の様子に関しても、近日中に別記事で取り上げたいと思います。

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西の名車・今日限りで第一線から相次ぎ引退〜今後も活躍は続きますが…

2010-02-28 | 鉄道[近畿]

 

日本国内の鉄道各線では、来月にダイヤ改正を控えている事業者や路線が数多く存在し、日本を代表する鉄道と言っても過言ではない東海道・山陽新幹線もその一つですが、東海道・山陽新幹線では来月のダイヤ改正を前に、今日限りでJR西日本の500系車両16両編成による「のぞみ」号の運転が終了となります。

500系は1996〜98年にかけて製造され、今日の主力となっているN700系登場までは、東海道・山陽新幹線の営業用車両で最高性能を誇る車両であった事は余りに有名で、鋭い前面形状や航空機の様な丸い断面なども非常に特徴的な車両ですので、特に鉄道に詳しくない方でもご存知の方は多いかと思います。

ただJR西日本が10年以上前の時期において、新幹線の究極を求めた車両と言っても過言ではない車両だけに、製造コストは他の新幹線車両に比べて非常に割高な事もあって、500系の製造は僅か16両編成9本に留まっており、その後N700系が製造されるまでの間に導入された700系は、コスト面では優れているものの、性能的には500系よりも後発にも関わらず…というのも有名な話です。

また500系は特徴的な車体断面故に車内空間が狭く、丸い車体断面は独特な雰囲気がありますが、圧迫感を感じるという意見も少なくなく、新幹線を使い慣れたビジネスマンの中には、500系使用列車を敬遠する利用者も少なくないと言われた程です。

現にMAKIKYUが500系車両に乗車した時も、大柄なビジネスマンが途中駅で乗り込んだ際には、「丸過ぎて空間が…」といった事をはじめ、挙句の果てには「道理で指定席が取りやすかった訳か…失敗した」というボヤキを聞いた事もあります。

その上先頭車が鋭角で座席数が少なく、運転席寄りには客扉が設けられていない事もあって、各駅到着前の自動放送でも「この列車の1号車の前寄りと、16号車の後寄りには、出口はありません」といった放送が流れ、このアナウンスを聞くと500系乗車時に、その車両特性を嫌でも感じたものでしたが、高頻度で東海道新幹線を運行するJR東海からも、異常時に対応し難いなど運用上の制約が課せられる事もあって、余り良い評価は得られていなかった様です。

この様に余りに特徴的過ぎる車両だったが故に、汎用性と高性能を両立した今日の主力車両・N700系が台頭すると、「のぞみ」号での運用という第一線から退く事になり、近年徐々に「のぞみ」号での充当が減少していましたが、MAKIKYUが最後に500系に乗車した昨年10月時点では僅か2往復、その後更に運用列車が減少して1往復のみとなっています。

「のぞみ」号での運用を退いても、東海道新幹線での下位種別(ひかり・こだま)へ運用される事もなく、後は専ら山陽新幹線内の「こだま」号に充当し、これによって旧型車両を玉突き淘汰していますが、山陽新幹線「こだま」号への転用にあたっては、16両編成では輸送力過剰な事もあって半分の8両に減車され、余剰となる中間車は改造や転用が困難な事もあって廃車となっています。

また新幹線500系車両が「のぞみ」号での運用終了となる今日は、やはり西の名車に数えられ、こちらもMAKIKYUは何度か乗車した事がある阪急京都線の特急専用車・6300系も、来月のダイヤ改正を前に、京都線での特急運用が終了となります。

こちらは1970年代に製造された車両ですので、経年を考えるともう廃車になっても…という時期ですが、阪急京都線では1960年代製の車両が未だにゴロゴロしている状況ですので、まだ京都線特急運用という第一線からの引退は…と感じてしまうのも事実です。

1960年代製の古参車よりも先に引退となる要因としては、近年が特急停車駅が増加(以前の急行とほぼ同レベル)し、途中駅での乗降が増えて乗降に時間を要する2扉車では不便な事や、扉配置が車端に寄っており、単純に中央扉を増設して3扉化できない事が挙げられます。

そのため先代特急車の2800系や、京急・西鉄の先代特急車(京急は快特ですが…)の様な一般車化もままならず、編成単位での廃車も多数発生している状況ですが、一部は2扉の扉配置は存置したまま大規模なリニューアルを施し、8両→4両編成に短縮されて嵐山線用に転用されているのはせめてもの救いです。

JR西日本と阪急電鉄、どちらも関西を代表する鉄道事業者で名車に数えられる車両が、ダイヤ改正を来月中に控えた同じ日に、相次いで華やかな第一線から退き、編成を半分に短縮して今後は専ら第2の活躍に移るという同じ運命を辿るのは、ただの偶然ではないのでは?と感じてしまうものです。

また今後活躍の舞台を移す事で、阪急京都線と東海道新幹線が併走する区間において、500系新幹線と6300系電車が併走する姿も見られなくなりますが、両名車の第1線での活躍ぶりを労い、その勇士を記憶に留めておくと共に、第2の活躍舞台では暫くの間走り続ける事が見込まれますので、こちらでの今後の活躍も期待したいものです。

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南海6200系電車(VVVF改造車)〜首都圏では流行の改造も関西では…

2010-01-14 | 鉄道[近畿]

 

先月MAKIKYUが関西を訪問した際には、観光列車「天空」乗車も兼ねて高野山を訪問した後、南海高野線の電車を乗り継いでなんばへ向かったのですが、その際には登場してからまだ日が浅く、現地では大きな注目を集めている6200系VVVF改造車にも遭遇したものでした。

6200系は1970年代〜80年代にかけて製造され、車体長約20m・片側4扉ステンレス車体の高野線平坦区間向け通勤車両の中堅的存在です。

南海電車他形式の大半と同様に、ステンレス車両製造で定評のある某首都圏大手私鉄系列の車両製造メーカーで製造された事もあって、見た目の印象は何となく首都圏の私鉄電車を連想させる雰囲気があり、この事はほぼ同時期に類似した仕様で製造され、南海高野線と相互直通運転を行う泉北高速鉄道の3000系電車にも当てはまります。

しかし同じ線路を走る酷似した車両ながらも、泉北3000系は新形式導入によって代替廃車が進んでいるのに対し、南海6200系には新型車両導入や余剰による廃車が発生していないどころか、それよりもずっと古い1960年代製で片開き扉の6000系すら代替の気配がないなど、相互直通運転を行う南海と泉北両社車両の運命は対照的ですが、6200系はまだまだ使い続ける気がある様で、昨年になって大規模な更新工事を施行した編成が登場しています。

大規模な更新工事が施行されたのは6511編成(4両)で、車内は南海線を走る最新型の8000系レベルに改められると共に、ドア上のLED表示器や南海電車らしさを感じる独特な音色のドアチャイムの取り付けなど、近年各地の鉄道で行われているバリアフリー対応と共に、下回りを最新鋭のVVVFインバーター制御(IGBT)に取り替えているのが大きな特徴ですが、外観を見ると行先表示は既存の幕式のままであるなど、意外と識別し難い車両である点は要注意です。

近年更新工事と共に、下回りをVVVFインバーター制御に取り替える動きは、首都圏大手私鉄の中堅車両で良く見られるのですが、その一方で関西の他大手私鉄では内装更新をはじめ、座席配置や前面デザインなどを変えるほどの大規模な更新にも関わらず、下回りは既存のままという事例が多く、関西私鉄の更新車両にしては異色の存在と言えます。
(関西でも大手私鉄と異なり、大阪・神戸の地下鉄車両では下回りの取替えを伴う更新工事を施行した車両が多く走っているのですが…)

また南海電車は最新型の8000系が、車内に足を踏み入れるとどう見てもその雰囲気は首都圏の最新型を…という事で有名ですが、6200系も元々蛍光灯カバーが設けられていない上に、無地の質素な印象を受ける化粧板(日頃首都圏のコストダウン型電車に乗り慣れたMAKIKYUですら、貧相に感じてしまったものです)などを見ると、元々首都圏の電車に類似した雰囲気を受ける車両ですので、首都圏の電車に乗っている様な錯覚を感じたものでした。

ちなみにMAKIKYUがこの6200系VVVF改造車に乗車した際は、ブレーキ装置は既存のままという事もあり、橋本方に片開き扉の古参車6000系を2両従えた6両で運用されており、如何にも古めかしい車両という雰囲気を放つ車両と連結して走る姿は、非常にアンバランスなものでしたが、内装だけは質素な印象が否めない6200系VVVF改造車よりも、古参6000系(この車両も更新工事は以前に施行しており、ステンレス車体と共にこの事も長寿命の一因です)の方が…と感じてしまったのは皮肉なものです。
(それでも座席は無理に最新型と同様のモノに交換せず、既存のままなのは幸いで、この車両の製造メーカー近くを走る標準軌の関東某大手私鉄などとは大違いです)

今後もVVVF改造の進行やバリアフリー対応といった、時代のニーズに合わせた改造を経て6200系を使い続ける事自体は歓迎ですが、最新型と同レベルにするが故にグレードダウンと感じてしまう内装(化粧板)の交換だけは、何とかならないものかと感じてしまったものでした。

写真は6200系VVVF改造編成と、その車内の様子です。

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南海2200系電車「天空」〜大改造を経て高野線山岳区間に戻ってきた角ズーム

2010-01-12 | 鉄道[近畿]

  
  

MAKIKYUが先月末に関西へ出向いた際には、先日取り上げた「たま電車」などが走る和歌山電鐵貴志川線に乗車した後、橋本へ向かい高野山を目指したものでした。

橋本〜高野山方面へ向かう際には、公共交通機関を利用する場合、南海高野線に乗車して極楽橋駅を目指し、そこからケーブルカーに乗車して高野山駅へ向かい、更にバス専用道路を経由する南海りんかんバスに乗車する道程に限られます。

その内南海高野線の橋本〜極楽橋間は、日本の鉄道では屈指の山岳線区で、最大50‰の急勾配や半径の小さな曲線が相次ぐ区間ですので、同区間に充当可能な車両は1両の車体長が17m程度の小柄な車両に限られ、更に山岳線区向けに特別装備を施した車両を限定充当している状況です。

その上沿線人口も限られた険しい山中を走りますので、近年は観光向けに走る特急「こうや」号を除くと、専ら同区間内のみを走る列車が大半を占めており、この運用には主に2300系と呼ばれる新型車両が充当されていますが、比較的近年まで大阪のなんばから極楽橋まで直通運転を行う急行系列車(通称大運転)がほぼ毎時設定されていました。
(今日でもなんば〜極楽橋間を直通運転する快速急行が設定されていますが、運転本数は僅少です)

この大運転がほぼ毎時設定されていた時期でも、末期は専らステンレス製VVVFインバーター制御車の2000系(大運転の大幅削減以後は持て余し気味で、一時は休車車両が多数発生する有様でしたが、今日では一部が南海線普通車用に転用されています)が用いられていましたが、同系の増備が進んで数が揃うまでは他形式も充当されており、その一つが通称「角ズーム」と呼ばれる22000系と呼ばれる車両でした。

22000系は1970年前後に大運転用に導入され、他形式との併結も含めた多彩な編成を構成出来る様に、各編成が2両という短い編成となっており、専ら複数の編成を繋いで運用されていました。

しかし2000系の増備が進み、大運転の運用から外れた後は、一部が廃車になった他、形式を改めて支線用に転用される車両が相次ぎ、その一部は今でも支線区で活躍する姿が見られます。

また熊本電気鉄道に譲渡された車両や、貴志川線用に転用された後、和歌山電鐵移管と共に譲渡された車両の中には、大運転で用いられていた時とは大きく様変わりした車両が存在するなど、多彩な活躍ぶりが見られるのも大きな特徴で、これらの他社移籍組に比べると、南海に残存している車両は地味な印象が否めませんでした。

しかしながら2200系に形式を改め、支線区で活躍している車両の一編成は昨年、観光列車「天空」に改造され、2300系が導入されて2000系ですら影の薄い存在になっていた高野線山岳区間に、奇跡とも言える返り咲きを果たしており、2000系などと併結して山岳区間を走る姿は、大きな注目を浴びる存在となっています。

「天空」に改造された車両は、塗装を緑と赤の派手な装いに改めるだけでなく、観光列車向けに窓割を変えるなど、車体形状も大きく変化しているのが特徴で、同じ和歌山県内を走る「角ズーム」の中でも、塗装や内装を大きく変えながらも、車体形状は余り変化していない和歌山電鐵の各種改造車(南海時代の貴志川線転用改造で、車体形状はかなり変化していますが…)とは対照的です。

また天空は2両共に乗降用の扉が極楽橋方のみに限定されており、極楽橋方の車両はなんば方のドアを埋めているのですが、これによって元々2ドア車として製造された「角ズーム」は、熊本向けに改造されて3ドア車となった車両と合わせ、1・2・3ドア車の各種が勢揃いした事になります。

なんば方の車両はドアこそ2ドアのままながらも、なんば方は展望デッキとして、通常はドアを開けたまま運行(荒天時などに締切可能)しており、車両端ではなくドアを利用した展望デッキは、他に類を見ないユニークなものです。

車内に足を踏み入れると、こちらも観光列車だけあって大幅に改装されており、木目などを多用した内装に加え、段差を設けて展望性に考慮した座席や、極楽橋方先頭車の前面展望に配慮した座席など、かなり創意工夫したものとなっており、外観の派手さに劣らないものとなっています。

しかしながら拡大された窓に面する座席が、改造車の制約故に足元が狭くなっている辺りは、近年廃車となったJR東日本の201系電車を改造した展望電車「四季彩」に通ずるものがあり、ドア付近の座席配列なども如何にも改造車である事を感じてしまい、苦心の痕跡が感じられます。

それでも普通列車扱いとして走るのであれば、全く問題なしと言えるのですが、高野線山岳区間は特殊な山岳線区で、輸送人員も限られる実情を踏まえると普通運賃は比較的安価とはいえ、同区間には2300系という比較的ハイレベルな設備を誇る車両が普通列車として運行している事や、比較的至近を走る「たま電車」などの和歌山電鐵における各種改造車が普通運賃のみで乗車可能な事などを考えると、「天空」乗車には橋本〜極楽橋間で500円もの特別料金を要するには、グレード的にはやや不充分なのでは…と感じたものでした。

またMAKIKYUが乗車した際は敢えて閑散期の乗車率が悪そうな列車を選んだ事もあって、ガラガラで空席へ移る事も出来たのですが、予約方法も事前に電話で予約し、グループ客に配慮してか当日にならないと座席が確定せず、希望を出す事も出来ないシステムも考え物(空席がある場合は橋本駅などで、当日乗車前に直接購入も可能ですが、極楽橋駅での購入が出来ない点は要注意です)で、車両自体はなかなか独創的でユニークな存在ながらも、運用面の工夫がもう少し欲しいと感じたものです。

高野山観光客向けに確実に座席を確保する事も、「天空」運転目的の一つと言う事を踏まえると、さすがに「天空」を繁忙期に一般の普通列車扱いで運転するのは難しいと思いますが、閑散期のみ普通運賃で乗車可能な扱いにするか、なんば〜極楽橋間を「天空」と特急「りんかん」号を乗り継いだ場合に、特急「こうや」号乗り通しと同額程度になる様な料金設定(「天空」の特別料金を値下げするか、「りんかん」との乗継割引を設定)程度はあっても良いのでは…と感じたものでした。

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和歌山電鐵2270系「たま電車」〜内外共に大きく変化した更新車両第3弾

2010-01-07 | 鉄道[近畿]

   
   

MAKIKYUは昨年夏に和歌山電鐵へ乗車した際、リニューアル車の第1弾「いちご電車」と第2弾「おもちゃ電車」に乗車する機会があったものの、その際には昨年登場した第3弾「たま電車」は運休日で乗車機会がなく、非常に気になっていたものでした。

そのため昨年夏の和歌山電鐵訪問時以来、機会があれば是非…と思っていたのですが、年末に和歌山を訪問して晴れて乗車する機会がありましたので、取り上げたいと思います。
(新年のご挨拶でも、この電車内の広告を載せていましたので、記事の登場を心待ちにしていた方も多かったと思います)

「たま」は和歌山電鐵貴志川線の終点・貴志駅に住み着いた三毛猫の事で、和歌山電鐵発足後は貴志駅長に任命されると共に、最近では乗客増に多大な貢献をしたとの事で、相次ぐ昇格人事ならぬ昇格猫事(?)が話題になるなど、鉄道に詳しくない和歌山周辺以外の方でも多くの人々に親しまれる有名な存在となっており、たま駅長の存在で和歌山電鐵という鉄道会社の存在を知ったという話もある程です。

「たま電車」はこの三毛猫・たまの様々な格好をしたイラスト(1編成2両で計101種類になる様です)が描かれ、内外のデザインは和歌山電鐵第1弾・第2弾のリニューアル電車をはじめ、両備グループ他社やJR九州グループなどのデザインでもお馴染みの某デザイナーが手がけていますが。

「たま」を車体の至る所に散りばめた装いの外観は、鉄道に興味を持っていない人でも、見れば気を引く程の存在ですが、その一方で車体形状自体は一部の窓が埋められている他は概ね原型を保っているのが特徴で、極力種車のデザインを生かしながら大胆なリニューアルを施す某デザイナーが手がけた近年の改装車両の傾向が強く現れています。

車内はあまりの強烈振りに驚いた第2弾の「おもちゃ電車」並み、或いはそれ以上と言っても良いほど大胆にリニューアルされており、木材を多用した内装や、和風の中にもモダンさを感じさせる雰囲気は某デザイナーならではと感じるものです。

座席は「おもちゃ電車」と同様に様々な形状をしたモノが設置され、2両それぞれで異なるなど、その凝り様は半端ではないですが、至る所に「たま」が描かれている事は勿論、猫の足をイメージした椅子の足などは、猫(たま)をイメージした列車らしいと感じたものです。

それに加え窓際に猫型のライトを設置したり、車端部分に「たま文庫」と称する猫関連の本を集めた本棚を設ける辺りなどは、一般的な鉄道車両では考えられない事で、挙句の果てにはベビーサークルに隣接して「たま駅長」の乗車スペース(ケージ)まで用意されるなど、その奇想天外ぶりは相当で、よく元南海電車の古参車をここまで…と感じたものです。

こんな電車ですので、MAKIKYUが和歌山→伊太祈曽(Idakiso)間(乗車した「たま電車」は終点貴志まで行かない伊太祈曽止めでした)で乗車した際には、余りに凄まじい車内の様子を観察している間に終点に到着してしまい、貴志まで乗り通してもあっという間では…と感じた程です。

しかもこれだけの車両にも関わらず、和歌山電鐵では観光向けの特別列車や優等列車などは全く運行しておらず、全列車が乗車券のみで利用可能な普通列車だけあり、「たま電車」は「いちご電車」「おもちゃ電車」といった他のリニューアル車両、それに南海時代の形態をほぼそのまま踏襲している車両などと共に、普通列車で乗車できる事も大いに評価できる事です。

また和歌山電鐵ではリニューアル車3種の運行予定をHPで公開すると共に、遠方からの訪問客向けにこれらのリニューアル車を土休日は優先的に運用する方針としているのも評価できる事で、その上和歌山は大阪市内から南海電車やJR(阪和線)で片道1時間程度と、その気になれば訪問も比較的容易(それでも首都圏にいるMAKIKYUにとっては、決して近場ではないのですが…)ですので、今後も貴志駅改装など話題が続く和歌山電鐵は再訪したいと感じたものですが、興味のある方は「たま電車」にも乗車してみては如何でしょうか?

写真は「たま電車」の外観と車内の様子です。

それにしてもこれだけ凄まじい車両を登場させてしまうと、残る非リニューアル車両を改装した際に、この車両に匹敵、或いはそれ以上の車両を登場させられるのかも気になってしまいます。

あと和歌山電鐵の「いちご電車」「おもちゃ電車」に関しては、以前「MAKIKYUのページ」で取り上げた記事もありますので、宜しかったらこちらも合わせてご覧頂けると幸いです。

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