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南海電気鉄道 8000系電車~関西を走る関東風電車

2009-04-29 | 鉄道[近畿・スルッとKANSAI加盟社局]

 

MAKIKYUが今月関西を訪れた際には、大阪の難波から南へ向かう南海電気鉄道にも乗車する機会がありました。

MAKIKYUが難波駅で南海線ホームを覗くと、昨年走り出した新型車両・8000系が丁度住之江行きの普通車(各駅停車ではありません)で停車しており、南海を利用する機会は滅多にないMAKIKYUは、この車両を目にする事自体が初めてという状況でしたので、南海自慢の最新型車両に住之江まで乗車してみました。

この車両は南海で比較的近年登場している他形式と同じく、横浜市内にある某大手私鉄系車両メーカーが製造を手がけており、このメーカーの製造した車両は、首都圏ではステンレスカーで知られるこのメーカーの親会社や、JRなど多数見受けられますが、関西では南海と旧国鉄の車両を除くと、極めて少数派の部類に入ります。

その上このメーカーが最近製造を手がけている通勤型車両は、仕様の標準化が顕著で、それも低コスト低寿命で知られるJR某社の「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」の製造数が多い事もあって、この車両の部品を多様した車両が私鉄向けにも多数製造されています。

その事もあって、最近の首都圏私鉄は似た様な車両が幾つもの路線で…という状況になっており、それもベースとなる車両は低コスト型車両で内外のデザインなどは余り感心できないと感じているだけに、MAKIKYUとしては最近首都圏の私鉄を利用すると、最新型よりも少々使い込んだ車両の方が…と感じてしまう事も多いものです。

それに対して関西では、鉄道間の競合が激しい事もあって互いにサービス合戦に努めている事もあるのか、近年京阪間を走る私鉄などで相次いで独創的な外観や内装を誇る新形式が相次いで登場し、日頃首都圏にいるMAKIKYUとしては羨ましくなってしまう車両が幾つも登場している事は喜ばしい限りです。

そんな中で横浜にある某大手私鉄系車両メーカーの製造した車両を導入している関西の南海は…というと、車両製造メーカーの影響もあってか他の関西私鉄とは趣が異なり、最新型の8000系はステンレス無塗装車体という事もあって、首都圏私鉄で最近登場している電車と見間違えてしまいそうな雰囲気を感じたもので、外観はJRなどに比べてやや長い車体の長さと南海の帯色で、ようやく南海電車と感じられる程でした。

車内に入ると「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」で見られる部品を多用した事もあり、窓枠・天井・袖仕切りなどをはじめ、座席や客扉に至るまで「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」の雰囲気を感じたもので、グローブなしの蛍光灯も非常に目立つ状況(関西でも最近は蛍光灯グローブなしの車両が増えていますが、それでも配列や取り付け部分を工夫して見付けに配慮した車両が多いです)でしたので、つり革の形状や配列などが辛うじて関西の電車と感じる程でした。

また最近首都圏で登場している某大手私鉄系車両メーカーが手がけた車両も幾つものバリエーションがあり、この車両メーカーの親会社の様に化粧板は結構凝ったデザインのモノを用い、路線毎に柄を異なったものにしているケースもありますが、南海8000系の化粧板は柄なしの無地となっており、最近関西で導入された車両にしては異色の存在です。

その上客扉も金属地剥き出しになっていますので、首都圏で近年増殖している同メーカー製低コスト車両の一部と比べても質素な印象を受ける程ですが、凝った内装を誇る電車が多い関西においては、質素な印象が突出しているのでは…と感じたものです。

車内案内表示装置も、某大手私鉄系車両メーカーが手がけた首都圏私鉄の車両では、今流行のLCDモニターが装備されているケースも比較的良く見られ、南海でも他社からの乗り入れ車両でLCDモニターを装備した車両が走っていますが、8000系の車内案内表示装置は相変わらずのLED文字スクロールであるなど、この点も最近の車両にしては…と感じたものでした。

この様に8000系はMAKIKYUが乗車した限りでは、首都圏の最近の電車に極めて近い雰囲気を持つ事もあり、わざわざ関西まで来て…と感じたもので、終点の住之江で8000系の普通車を下車した後、その先下り方向の乗車した普通車は2扉車だったのですが、こちらの方が少々使い込んだ車両ながらも関西の電車らしい雰囲気があって好感を持ったものです。

とはいえ関西の方々からはわざわざ関東まで行かなくても手頃に関東風電車に乗れて…と歓迎する方も居るかと思いますし、老朽車がゴロゴロしている南海線の現状では、多少質素でも新しい車両が入って歓迎という意見もあり、賛否両論が分かれる所かと思います。
(関西からアクセスされている方で、この車両に乗車した事があるという方は、是非その感想などをコメントで寄せて頂ければ…と思います)

それに標準部品を多用する事で低コストで導入できる事もあり、迅速な老朽車淘汰を進められる利点もありますので、8000系が今後増えていく可能性は高いと思いますが、今後この仕様の車両が南海では大増殖していく事になるのか、それとも関西では質素さが際立つだけに、今後多少内装などをグレードアップした車両(客ドアを化粧板張りにするなど)を導入していくのかも気になる所です。

また8000系は見るからに首都圏私鉄を連想させられる関東風車両だけに、独自色の強い車両を入れる傾向が強い関西私鉄の現状では異色の存在になっていますが、関西私鉄は全体的に経年車両が多く、今後その対策も必須(経年車をリニューアルしてまだまだ…という会社もありますが、それでも10年位すれば取替えか再更新の問題が出てきますので…)となるだけに、南海の動向を見て関西の他鉄道でも今後同種の車両が走る事になるのか、それとも独自色の強い車両を今後も導入し続けるのかも気になったものです。


北大和営業所管内を走る奈良交通バス~運用車両に加えて運賃収受方法も…

2009-04-24 | バス[近畿]

 

先月MAKIKYUが関西方面へ足を伸ばした際には、新たに開業した路線で世間の大きな注目を浴びている阪神なんば線にも乗車し、同線関連の記事も既に「MAKIKYUのページ」で取り上げていますが、その際には阪神なんば線を介して直通運転を行う近鉄奈良線も利用し、奈良県内にも足を伸ばしたものでした。

奈良県内に足を伸ばした際には近鉄電車に加え、同県内には幅広く路線を持つ近鉄系のバス事業者・奈良交通(奈良県内の路線バスは、殆ど同社とその子会社ですが…)の路線バスにも乗車する機会がありました。

同社の中でも学園前駅などの近鉄奈良線沿線と、郊外の住宅地を結ぶ北大和営業所管内の路線では、関西では極めて特徴的な車両とも言える3扉車(最近では排ガス規制の影響によって、首都圏や名古屋市営バスの車両取替えが進み、3扉車が比較的多いこれらのエリアでも少数派になりつつありますが…)の姿を多数見る事が出来ます。

最近ではワンステップなどの低床車導入に伴い、3扉車ではなく中扉4枚折戸の車両(これも関西で姿を見る頻度は余り高くないですが…)が導入される様になっているものの、奈良県内は大阪・兵庫の様な急速な車両入れ替え(排ガス規制の影響です)が行われていない事もあって、大阪・兵庫の都市圏では既に乗車機会のない年式の車両もそこそこ走っており、学園前駅などでは今でも結構な頻度で3扉車の姿を見る事が出来ます。

MAKIKYUが学研奈良登美ヶ丘駅(近年開通したけいはんな線の終着駅です)→学園前駅間で奈良交通バスを利用した際にも、ワンステップの車両を少々見送った後に北大和名物とも言える日野製3扉車(写真とは同形ながらラッピング付きの別車両)に当たり、この車両に乗車したものでした。

3扉車は学園前駅などで各扉から乗降扱いを行う事で、乗降の迅速化に多大な威力を発揮していますが、北大和地区では運用車両だけでなく、運賃収受方式も非常に特徴あるものとなっています。

その運賃収受方式は「信用方式」と呼ばれ、運賃が区間毎に設定されていて均一運賃ではないものの、乗車時に整理券を取り、降車時に運賃表示器に表示された該当整理券番号の運賃を支払う整理券方式でもない運賃収受方法です。

利用者自身が乗車区間を告げて運賃を支払う(乗務員は乗客の申告を信用する)この運賃収受方式は、首都圏の均一運賃区間~対キロ運賃区間に跨る路線などでよく採用されており、運賃前払い路線では多数の路線で導入されています。

北大和地区の奈良交通バスにおいても、学園前駅などへ向かう便に関しては運賃前払いの信用方式となっており、これは関西では比較的珍しい(関西では均一区間でも京都・大阪・神戸の市バスをはじめ、後払いが多数派で、前払いは尼崎・伊丹の市バスなど少数派です)と言えますが、全国的に見れば決して珍しいものではありません。

しかしながら学園前駅などから、郊外の住宅地へ向かう路線においては、「運賃後払いの信用方式」という運賃収受方式を用いており、これは国内各地で数多くの路線バスに乗車しているMAKIKYUとしても、導入事例は他に僅かしか見た事がない珍しい運賃収受方式です。
(他の事例としては松戸駅→戸ヶ崎操車場方向の、千葉~埼玉県跨ぎとなる京成バス(23区内均一区間用の車両を使用)などがあります)

これは乗車時に運賃後払いの均一区間運行車両や、整理券方式の始発1区(整理券発行なし:事業者によっては始発1区でも0番や1番の整理券を発行している事例も多いです)の如くそのまま乗車し、降車時に乗車停留場を告げて該当運賃を支払う(最高金額となる始発からの乗車時はそのまま該当運賃投入)という仕組みです。

ICカード(自社カードのCI-CAに加え、ICOCAとPiTaPaも利用可能です)に限っては、乗車用読み取り機を設置(途中停留所からのICカード乗車時に限り、降車時に乗車停留場申告ではなく整理券方式のバスと同等の取り扱い)となるのも、奈良交通における運賃後払い信用方式の大きな特徴ですが、利用客の殆どが最寄駅との間の利用という路線ならではの運賃収受方法と感じるものです。

この奈良交通バスはスルッとKANSAI加盟事業の近鉄系事業者でありながらも、北大和管内をはじめ、各路線共に関西一円の乗り放題乗車券「スルッとKANSAI 2DAYチケット・3DAYチケット」や、私鉄・バスで利用可能な磁気カード・スルッとKANSAIカード各種(事業者によって個別の名称有り)が使えないなど、やや不便に感じる面もあり、関西一円乗り放題の乗車券が使えない点などは、やや足が遠のく要因になってしまうかもしれません。
(MAKIKYUが先月乗車した際も、他の私鉄などはスルッとKANSAI 2DAYチケットで殆ど乗れたのに対し、奈良交通だけICOCAで別払いと言う有様でした)

とはいえ北大和管内の車両や運賃収受方式は非常に特徴的で、一見の価値はあるかと思いますし、MAKIKYUが乗車した学園前駅~学研奈良登美ヶ丘駅間をはじめ、近鉄奈良線~けいはんな線間を結ぶ路線などは運行本数も多く、運賃も比較的手頃ですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も今注目を集めている阪神~近鉄直通列車で奈良線沿線を訪れる機会がありましたら、是非北大和地区を走る奈良交通バスにも乗車してみては如何でしょうか?

写真は今も北大和管内で多数が活躍する3扉車と、停留場の時刻表下部に記載された「運賃後払い信用方式」の利用案内です。


大阪市交通局 30000系電車~谷町線に登場した最新型車両

2009-04-22 | 鉄道[近畿・スルッとKANSAI加盟社局]

 

先月MAKIKYUが関西を訪れた際には、大阪市内で地下鉄谷町線にも乗車したのですが、その際には最新型車両・30000系にも乗車する機会がありました。

30000系は先月営業運転を開始したばかりで、現在谷町線だけに残存している古参格の第3軌条方式路線標準仕様車・30系(関西では私鉄などでもっと古い車両が多数走っており、その一部は最近更新してまだまだ走り続ける気配ですので、関西では特別古い車両の部類ではないのですが…)置き換え用に今後増備される模様です。

大阪市営地下鉄の第3軌条方式各線は規格が統一されており、御堂筋線と四つ橋線、谷町線・中央線と千日前線の間はそれぞれ線路がつながっていて時折車両の転属もあり、近年でも谷町線と中央線で車両入れ替えが行われた程ですので、30000系が今後谷町線以外で走る機会があるのかも気になる所(試運転では既に中央線を走っているのですが…)です。

今はまだ走り始めたばかりと言う事で、MAKIKYUは運良くあっさりと遭遇できたものの、運次第では全く稼動しておらず何時間待っても…という状況で、その上谷町線は全区間通し運行(大日~八尾南:結構長いです)の列車と、都島~文の里間などを運行する区間列車の双方が走っていますので、特に末端区間では乗り難い車両となっています。
(MAKIKYUが谷町線に乗車した際は、天六で都島行きで稼動している姿を目撃し、折り返しを捕獲したのですが、30000系狙いなら運行本数の多い区間列車運転区間がオススメです)

この車両はステンレス無塗装のビードなし車体となっており、行先表示にLEDを用いているのは、他の鉄道で走っている新車では一般的ながらも、今までの大阪市営地下鉄では見られなかった特徴ですが、LEDは今流行のフルカラーにはなっていません。
(現状では全列車が各駅停車で乗り入れ線区もない谷町線のみの運用で、種別表示の必要もない事を考えると、敢えてフルカラー化する必要がない事もあるかと思いますが…)

車内も関西では最近増えてきたものの、車内案内表示装置にまだまだ少数派のLCDモニターが取り付けられているのも特徴で、表示内容は日本語やEnglishに加え、한국어や中国語などが用いられている事などは非常に評価できるものですが、その一方で火災対策もあるのか、先代車両20系などで見られた蛍光灯グローブは廃され、その代わりに蛍光灯取り付け部分や配列を工夫したものとなっている点なども、最近の車両ならではと感じるものです。
(JR西日本や京阪などで登場している新型車の中には、材質を代えた蛍光灯グローブが用いられている車両もありますが、最近の関西ではこの手の車両が増えており、蛍光灯グローブなしが一般的な首都圏でも、取り付け部分や配列を工夫する程度のことならさほど難しくないだけに、この点は関西を見習って欲しいと感じるものです)

またMAKIKYUが乗車した際には登場してまもない事もあって、運行開始を記念するヘッドマークも取り付けられ、この車両に偶然遭遇した乗客の注目を集めていたのも新車らしい光景でしたが、今後末永く活躍する事に期待したいと感じたものです。

写真は運行開始記念ヘッドマークを付けた30000系と、車内LCDモニターの表示です。


日本中央バスの自転車積載バス~こちらは自転車を車内へ

2009-04-20 | バス[北関東]

先日「MAKIKYUのページ」では、神奈川中央交通で走り始めた自転車積載バスに関して取り上げましたが、記事中で「既に自転車搭載バスは他地域で走っており…」と触れた事もありますので、今日はMAKIKYUが以前前橋で乗車した自転車積載バスに関して取り上げたいと思います。

前橋で運行している自転車積載バスは、日本中央バスと呼ばれる事業者が運行しており、日本中央バスは比較的新興勢力ながらも、前橋駅に降り立つと東武系の関越交通(現在の群馬県バス事業者では最大手)と並び、その姿をよく見かけるものです。

同社は群馬県以外の方には余り馴染み無いかもしれませんが、同社はかつて群馬県内で多数の路線を運行していた東武(現在東武系事業者の路線はあるものの、東武自体は全面撤退しています)をはじめ、群馬バスや上信電鉄など既存事業者の廃止路線を肩代わりした路線を多数運行する他に、高速バスの運行も行っており、さいたまなど首都圏発着の高速バスも運行しています。

その中でも前橋駅を起点に富士見村と榛東へ向かう路線では、自転車積載バスを走らせており、その内前者は以前(4年以上前の話ですが…)MAKIKYUも乗車した事があります。

その際に乗車したバスは中型のワンステップ車で、見た目は「自転車積載可」の案内表示以外はごく一般的な路線バスという雰囲気ですが、自転車を積載する際は車内に持ち込む方式となっているのが特徴です。
(余談ながらネットで調べた限りでは、国内では他にバス後部に設けたラックに自転車を載せるタイプの自転車積載バスもニセコで走っている様ですが、これはさすがに遠過ぎて容易に赴ける所で無く、MAKIKYUは彼の地を列車で通ったのも1回だけと言う有様ですので、乗車はおろかその姿を見たことすらありません)

車内の様子などは残念ながらカメラには収めておらず、取り上げる事が出来ません(日本中央バスHPに写真がありますので、興味のある方は同社HPへ)が、最後部に自転車を固定するスペースが設けられている事が特徴で、自転車積載バスと言うだけでなく、ワンステップ車にも関わらず床が板張り(2段ステップ車では今でも地方などで時折遭遇しますが、低床車ではなかなか目にする機会がないものです)というのも非常に印象的でした。

MAKIKYUが乗車した際には、残念ながら自転車を積載する姿を見る機会はありませんでしたが、富士見村へは赤城山に向かってなだらかな上り勾配となっている事もあり、先日取り上げた神奈中の自転車積載バス運行区間(海岸近くの平坦区間を運行)に比べると、自転車積載のメリットは大きい様に感じたものですが、土地柄バスの運行本数が限られ、予め運行時刻を確認してからでないと利用が厳しいのは難点です。
(その点神奈中の自転車積載バス運行区間はそこそこの便数が運行されており、自転車でバス停を通りかかった際にバスの姿が見えたので、自転車をバスに載せて目的地へ…という使い方もアリです)

また富士見村へ向かうバス路線は、この日本中央バスの自転車積載バス以外に関越交通の路線もあり、こちらは途中経由地が異なるものの、前橋駅~富士見温泉間で両者を乗り比べる事も可能で、両者の乗り比べも面白いものです。

富士見村まで行くと時間や運賃面で…という方は、時間が合えば(JR)前橋駅~(上毛電鉄)中央前橋駅間の移動(この区間は100円で乗車できます)でも短い時間ながら乗車可能ですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も前橋へ行かれる機会がありましたら、是非ユニークな日本中央バスの自転車積載バスに乗車してみては如何でしょうか?


神奈中・茅ヶ崎市内で運行開始した自転車ラックバス~特別カラー車両も登場していますが…

2009-04-19 | 小田急グループ

  

昨日MAKIKYUは茅ヶ崎市内で、自転車ラックバスに乗車する機会がありましたので、今日はこのバスに関して取り上げたいと思います。

自転車ラックバスとは、車両前面に折り畳み式の自転車ラックを取り付け、ここに自転車を積載可能としたバスの事で、Twin Linerの運行でも知られる神奈川中央交通・茅ヶ崎営業所管内の茅ヶ崎駅南口~辻堂駅南口間の路線などで、先月下旬に実証実験運行を開始しています。
(残念ながら営業運転を行う路線はTwin Liner運行路線とは離れており、両者の顔合わせは見られません)

日本では既に自転車搭載バスは他地域で走っており、このバス(車内に自転車を持ち込む方式で、後部に自転車固定スペースが設けられていました)にはMAKIKYUも乗車した事がありますが、車外にラックを取り付けたタイプの自転車積載バスは日本初の導入で、MAKIKYUもこの様なバスに乗車するのは当然初めてでした。

MAKIKYUがラック取り付け車両に乗車した際には、自転車積載取り扱い時間帯ではなかった事もあり、当然自転車を載せる姿は見られませんでしたが、許可を得て待機中のラック取り付けバスのラックを扱わせて貰った際には、アメリカで用いているラックをそのまま持ち込んだ事もあってか、ラックに貼られた取り扱い表記はEnglishのみで、日本語の案内が見られなかったのが印象的でした。

ちなみに今回の自転車ラックバス運行に際しては、オレンジ色の特別カラーとなった新車(三菱ふそう製ワンステップ)も登場し、MAKIKYUが乗車したラック取り付けバスはこの車両でした。

この特別カラー車はオレンジ色の装いが異彩を放っていますが、舞岡営業所の11系統用特装車・YAMATE LINER(一部はロゴがKANACHU BUSに書き換えられ、上大岡駅発着路線などで運用)の様に座席モケットなどが異なる訳ではなく、車内は他の同年式神奈中バスと変わりないものでしたので、見た目は特異な反面、乗ってしまえば他の神奈中バスと変わりない点は少々惜しいと感じたものです。

また自転車ラックバスは特別カラー車以外にも、既存車両を改造してラックを取り付けた車両も走っており、MAKIKYUが昨日見た際にはこちらの姿を何度も見たものでした。

ラック取り付け改造を施された車両は神奈中で最もありふれた存在で、どの営業所でも姿を見る事が出来る三菱ふそうNEW AEROSTARのワンステップ車ばかり(ワンステップの中でも初期の車両と比較的最近の車両の双方を目撃しており、バリエーションが存在します)で、神奈川では各地で多数が走っている非常にポピュラーな存在の車両ですが、見慣れた黄色い神奈中バスが、見慣れない自転車ラックを取り付け、ラック取り付けの関係でナンバープレートがバンパー中央→運転席下部に移設されている姿は強烈なものでした。

この自転車ラックバスは、ラックを取り付けた専用車両での限定運用となるため、台数はさほど無いものの、その気になれば比較的狙い易いものですが、自転車ラックバス運行系統でも、一部便はラックなしの一般車両で運行となっていますので要注意(こちらはいすゞ車も来ますので、神奈中のふそう車に乗り飽きている方は、こちらの方が面白いかもしれません)です。

またラック積載取り扱い時間帯も9時台~16時台の便に限られる事(来月以降は20時以降の便でも取り扱い開始予定)から、まだ利用は比較的限られている様ですが、今後この方式のバスが神奈中をはじめ、各地で普及していくのか気になる所です。

写真は特別カラーの自転車ラックバス用新車と、既存車両改造の自転車ラックバス、自転車ラックを展開した際の様子です。


阪急7300系電車(リニューアル車両)~デザインや客室設備は大幅に刷新されたものの…

2009-04-17 | 鉄道[近畿・スルッとKANSAI加盟社局]

  

先日「MAKIKYUのページ」では、嵐山線で走り始めたばかりの阪急6300系リニューアル車両に関して取り上げましたが、今春にMAKIKYUが関西へ出向いた際には、この車両以外に昨年京都線で走り始めた7300系リニューアル車両にも乗車する機会がありました。

7300系は1980年代に製造された京都線用車両で、3扉ロングシート車と言う事もあって普通・準急を中心に活躍しており、地下鉄堺筋線直通列車や特急など京都線系の各系統列車で幅広く活躍しています。

首都圏の一部大手私鉄であれば古参格に入ってしまう年代の車両ですが、物持ちの良い阪急だけあって、京都線でも1960年代製の車両がゴロゴロしている状況ですので、中堅格的存在と言えます。

ただ製造からそこそこの年数を経ていますので、最近はやや草臥れた印象を受ける様になっており、昨年7300系にも大幅なリニューアルを施した車両が登場しています。

今後も7300系はリニューアル工事施行車両が順次増加して行くものと思われますが、日頃首都圏に居るMAKIKYUは阪急電車の利用機会自体が限られる事もあり、先月ようやくその姿を目の当たりにして乗車したものです。

このリニューアル車両は車内の木目調化粧板が色調の濃いもの(ドア部分は更に濃い色)に改められて床材も取り替え、客窓の日よけが阪急ならでは…という印象のアルミ製鎧戸から一般的なタイプに改められ、客ドアがガラス部分が大きいものに改められてドアチャイムが追設されるなど、最近の阪急各形式リニューアル車で見られる特徴に加え、行先表示器が字幕式からフルカラーLEDに改められ、車内案内表示もLCDモニターが設置(他形式リニューアル車では、概ねLED文字スクロールの案内表示装置をドアからやや離れた位置に設置)されるなどの特徴が見られます。

また阪急のリニューアル車両は、前面貫通扉のガラス部分拡大や、行先表示部分の拡大などが行われた車両を多く見かけるものですが、7300系電車のリニューアル車両では前面形状自体が大きく変化しています。

この前面形状は新車に近い印象としているのですが、屋根形状が最新型9000系列の様な特徴的なものでない事もあり、同系列とは異なる印象を受けるもので、8000系列とも少々異なる面構えは、見慣れない事もあってか非常に奇妙に感じたものです。

またこの改造振りを見ると「私鉄の103系」などと称される首都圏某大手私鉄主力車両の修繕車両(この車両は首都圏私鉄にしては長寿の部類ですが、最近は修繕車両でも廃車が始まっています)を連想させられたもので、まだまだ7300系を使い続ける意志の表れとも感じたものです。

ただ車内設備や外観などは大幅に刷新されたとは言え、首都圏大手私鉄の同年代車両を更新する際によく行われている下回りの取替え(VVVF化)などは行われておらず、パンタグラフすら一般的なひし形のまま(大手私鉄の中には古参車両を含む通勤車両全車のパンタグラフを、シングルアーム式に取り換えた会社もある程ですが…)であるなど、大規模なリニューアルの割に走行系は…と感じた面もあるのが事実で、この状態のまま永く使い続けるのか、また今後リニューアルされる7300系も同仕様で出て来るのかも気になったものです。

写真は7300系リニューアル車の外観と車内の様子、ドア上に設置されたLCDモニターです。


阪急・嵐山線で走り始めた6300系

2009-04-14 | 鉄道[近畿・スルッとKANSAI加盟社局]

 

先月末と今月初めに相次いで関西へ出向いたMAKIKYUですが、今月初めに関西へ出向いた際には、阪急嵐山線で走り始めた6300系電車に乗車する機会もありましたので、今日はこの車両に関して取り上げたいと思います。

6300系は1970年代後半に京都線特急用車両として製造された8両固定編成の2扉車で、特急料金不要列車(それも大阪・梅田~京都・河原町間は40km以上の距離がありますが、運賃は390円と極めて格安で、同じ線路幅で車両の大きさも大差ない首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走る某中小私鉄とはえらい違いです)にしては豪華な部類に入る転換式クロスシートを装備した車両としても知られています。

車両デザインや手入れの良さもあって、見た目は今でも古さを感じさせない車両とMAKIKYUは感じていますが、製造から既に30年以上の月日が経過しており、近年京都線特急用に新型車9300系が登場してからは、車内設備の面などで同車との格差を感じるものです。

また近年他の関西私鉄各線にも言える事ですが、阪急京都線の特急停車駅は次々と増えており、現在の特急停車駅は一昔前の急行停車駅と同レベルの状態になっていますが、この事によって2扉車故に乗降性にも難が生じる様になっているなど、現在の京都線においては、特急用としても使い難い車両になってきているのも事実です。

その上6300系は2箇所の客扉が車端に寄った配置となっており、単純に中央扉を増設し、先代特急車2800系などの様に3扉車へ改造する訳にもいかない事もあって、比較的近年まで各編成共に大きな更新工事などが施される事もなく、各編成が特急用として活躍して来ました。

とはいえ近年9300系の増備などによって運用離脱となる編成も相次ぎ、以前は京都線特急では嫌でもその姿が見られる程だった6300系も、先日MAKIKYUが阪急京都線に乗車した際は、特急でも遭遇率は半分以下(それでも先日特急でMAKIKYUが乗車した車両は6300系でした)にまで落ち込んでおり、編成単位での廃車も発生している状況です。

そんな中でも3編成は8両→4両に短縮され、活躍の場を嵐山線に移して今月に入ってから新たな活躍を開始していますが、この車両は車内が大幅にリニューアルされているのが大きな特徴となっています。

リニューアル内容としては、座席や内装などを最新型車両9300系と同レベルのモノに取替え、現代の水準に見合うものとしており、ドアチャイムの装備なども行われています。

座席配置もドア付近はロングシート化されていますが、車両中央付近は座席を交換しながらも、短い乗車時間の嵐山線にしては贅沢過ぎるとも言える転換式クロスシートが、2+1配列で装備されているのも特徴です。

そのためMAKIKYUが嵐山線用にリニューアルされた6300系に乗車した際には、編成が8両のままで中央部の転換式クロスシートが2+2列であるならば、京都線特急で運用しても良いのでは…と感じた程です。

まして京都線特急では最新型9300系こそ私鉄の料金不要列車にしては最高レベルと言え、6300系もグレード的には9300系には劣るものの、料金不要列車にしては破格の設備と言えますが、昼間でも2割程度の確率で大ハズレのロングシート車が混入(しかも大ハズレ2本の時間帯が比較的近接しているのは困りモノです)しています。

そのロングシート車特急もまだ比較的新しい8300系を限定運用するのであれば、まだ理解できるのですが、いくら阪急電車の手入れが良く、元々のグレードが高いとはいえ、首都圏ではお払い箱レベルと言える大阪万博前の昭和40年代前半に製造された車両(6300系より古いですが、最近リニューアルを施しておりまだまだ使う気配を感じます)が平然と活躍していましたので、こんな車両を他鉄道との競合も激しい京都線の花形列車として走らせ、6300系を嵐山線に移す位であれば、嵐山線用に改造した編成を2編成併結して京都線特急に再登板させた方が…と感じたものでした。
(9300系の増備or既存3扉車リニューアル時に転換式クロスシート化で、昼間特急の運用必要数をロングシート車充当なしで賄えることなのが最も理想的なのですが…)

その一方で外観は専ら各駅停車での運用となる嵐山線用に転用されたとはいえ、特異な扉配置も影響してか2扉車のまま存置されており、前面形状も特に変化無く、阪急お得意の前面行先・種別表示幕の拡大すら行われていません。

窓ガラスが拡大された側扉と、日よけが阪急名物とも言えるアルミ製鎧戸から一般的なモノに取り替えられたのが目立つものの、大幅リニューアルの割には、見た目は原型を比較的よく留めています。

阪急に限らず特急用→ローカル転用と共に扉増設などが行われ、見た目が大きく変わる車両も多い中で、大幅リニューアルにも関わらず、6300系の持つ優雅な印象を損ねていないのは喜ばしい限りで、4両と言う短い編成と、MAKIKYUが嵐山線沿線を訪れた際に丁度満開だった桜の組み合わせも、非常に映えるものと感じたものです。

嵐山線用に転用された6300系各編成は、元々車両の手入れと物持ちの良い阪急が、これだけ大規模なリニューアルを施したこともありますので、すぐに他車両に置き換えられる事はまずないと思いますが、今後嵐山線で末永く活躍し、活躍の場を大きく変えても、優雅な姿が永く見られる事に期待したいと感じたものです。


JR西日本 キハ127・122形気動車~姫新線で走り始めた新型気動車

2009-04-12 | 鉄道[近畿・JR]

  

先月末と今月はじめという短い間に、2度関西へ出向いたMAKIKYUですが、今年春の関西は阪神なんば線開業以外にも鉄道関連の話題が目白押しで、先月末には姫路を起点とするJRのローカル線・姫新(Kishin)線で走り始めた新型車両にも乗車する機会がありました。

姫新線で走り始めた新型車両は、キハ127形・キハ122形と呼ばれる新形式で、同線の姫路周辺が運用範囲(概ね兵庫県内)となりますが、JR西日本の車両に詳しい方であればこの形式名を聞いただけで、同社山陰地区で活躍しているJR西日本の新型気動車キハ126形・キハ121形(以下キハ126系列と記します)の後継版と連想される方も居られるかと思います。

車両形式の付番方法が前者は片運転台の2両編成、5を引いた形式を名乗る後者は単行運転可能な両運転台車となっている点は、キハ126形・キハ121形の関係と同様で、キハ127形とキハ122形の両者(以下キハ127系列と記します)は実質的にほぼ同等の車両と言え、3両以上の編成では両形式の併結運転も行われています。

このキハ127系列は気動車でありながらも、電車のシステムを広く取り入れている点をはじめ、ワンマン運転時の車内放送や、何故か前面行先表示の種別部分がスクロールする点(写真の状態では「ワンマン」の文字がスクロールしており、この程度なら文字サイズを小さくして固定表示した方がと感じてしまいますが…)も山陰地区で活躍しているキハ126系列と共通しており、実際に顔を合わせる機会自体が滅多にないとは思いますが、両者の互換性があるのか否かは気になるものです。

こんな事を記すと、キハ127系列は北陸方面の特急で活躍している同社681系・683系電車の様な関係なのでは…と思ってしまう方もいるかと思いますが、車両のデザインは大きく異なっており、キハ126系列は外観も何となく東北地方でよく見かけ、ワンマン運転にも対応する通勤型電車を連想させられ、実用本位の雰囲気が強く感じられますが、これに対してキハ127系列はJR西日本の新型電車そのものといったデザインになっています。

また車内もキハ126系列ではボックスシート主体の座席配置だったのに対し、キハ127系列では新快速で活躍する223系電車や、同社の改装車両でよく見られる転換式クロスシートの座席配置となっています。

そのため内外共に姫路駅で接続する新快速電車に近いイメージとなっており、「新快速もどき」と言っても過言ではない車両と言えますが、これは新快速を見慣れた姫新線沿線の乗客に配慮し、敢えてこの様な車両を製造したのか、それともJR西日本の新標準仕様として、このデザインの車両を今後ローカル用にも導入を進めていくのかも気になる所です。

ただキハ122形同士の2両編成や、3両編成以上での運転時は貫通路を使用して車両間の通り抜けを行うため、前面デザインは非常用貫通路を備えた新快速用223系タイプではなく、岡山地区の快速マリンライナーや福知山地区で活躍する223系と類似したものになっており、客扉も両開き式を採用しながらも、223系の3扉に対して2扉(特に扉増設に対応している様子もなし)になっているなど、探せばラインカラー以外にも新快速用223系とは幾つもの違いが見られます。

車内もワンマン運転時に車内を後ろから前に移動する事も考慮してか、車内の座席は新快速で活躍する223系などとは異なり、2列+1列の座席配置で通路幅を確保できる様になっており、座席モケットの色も赤系統で223系など(茶系統)とは異なるなどの違いも見受けられる他、蛍光灯カバーが省略されている事や、押ボタン式のドアスイッチの形状が異なるなど、こちらも探せば223系との違いが幾つも…という状況です。

この様に「新快速もどき」の印象を受けながらも、探せば223系とは幾つもの違いが見受けられるキハ127系列は、蛍光灯カバーが省略されている点はやや格落ちという感を受けるものの、新快速と比べても遜色ない設備を備えていると言えます。

キハ40系列の国鉄型気動車がノンビリと走り、新快速から乗り継ぐと随分な格差を感じたつい最近までの姫新線姫路近郊の状況を考えると、昨年末に完成した姫路駅高架化と共に、姫新線の大変貌振りを実感させられます。

ただ今年春のダイヤ改正で姫新線姫路周辺を走る車両が、キハ127系列に総取替えとなったとはいえ、まだ高速化工事途上で新系列車両導入による所要時間短縮などは先送りとなっており、また一部駅ホームでは電車並みのキハ127系列床面高さに合わせたホーム嵩上げが完了しておらず、車両側に注意書きを掲示して注意を促す状況になっています。

そのため新形式車両の本領発揮はもう少し先になりますが、姫新線で走り始めたキハ127系列が末永く活躍する事に期待すると共に、ローカル用気動車としては比較的ハイグレードな設備を誇るキハ127系列が、今後他地区でも導入されるのか否かも気になる所です。

写真は姫路駅で発車待ちのキハ127形と、同系車内の様子です。


今年春の関西における一番の注目点と言えば…阪神なんば線開業とそれに伴う大変貌

2009-04-11 | 鉄道[近畿・スルッとKANSAI加盟社局]

先月末と今月初めに相次いで関西へ出向いたMAKIKYUですが、先月末に関西へ出向いた際には、今年春の関西における一番の注目点といえ、3月20日に開業したばかりの「阪神なんば線」にも乗車する機会がありましたので、少々遅くなりましたが取り上げたいと思います。

阪神なんば線は、3月20日に大阪難波(近鉄難波から改称)~西九条間の3.8kmが開業し、途中には桜川・ドーム前・九条の3駅も設けられると共に、既存の西大阪線(西九条~尼崎)もなんば線に編入されています。

今回の阪神なんば線開業は、単に3.8kmの路線が開業しただけではなく、阪神なんば線を介して阪神本線~近鉄奈良線を直通運転する列車が多数設定され、神戸(阪神三宮)~奈良(近鉄奈良)間を結ぶ新たなルートが構成された事が大きな特徴と言えます。

阪神・近鉄の2社間での相互直通運転となる三宮~奈良間などの阪神なんば線を運行する列車は、阪神・近鉄の2社車両が相互直通運転を行っており、複数の事業者間で相互の車両が乗り入れる事は、日本の大都市圏における鉄道では一般的な事ですが、車両の規格が異なる阪神・近鉄間で相互直通運転用車両の規格統一を行わず、車体長や扉数が全く異なる車両を混用している点は、他では余り見られない大きな特徴となっています。

MAKIKYUが阪神なんば線に初めて乗車した際は、一昨日の記事でも写真を掲載した近鉄車に乗車したのですが、この編成はMAKIKYUが乗車した三宮寄り2両だけが近鉄各線で見られる標準規格車両(これも形式などが細かく分かれているのですが…)、奈良寄りは「シリーズ21」と呼ばれる近鉄新標準車両の混成編成(写真では分かりませんが…)でした。


この如何にも「近鉄」という感のある近鉄標準規格車両は、名古屋辺りの方は地元と代わり映えがせず、関西まで来てこの車両ではガッカリ…と感じられるかもしれませんが、三宮方の先頭車が電動車となっている事は少々嬉しいもので、MAKIKYUとしては阪神なんば線初乗車の際は是非…と思っていた車両です。

阪神なんば線直通用に新たに用意された車両ではなく、いかにも「近鉄」という印象の既存車両が「尼崎」の行先を表示し、阪神直通車である事を示すロゴを貼り付けている姿は、新たなネットワークが構成された事を強く感じたもので、これに比べると阪神側は過半数を今回の直通運転用に製造した1000系が占め、他には今回の直通開始に合わせて改装した9000系が走るだけですので、ややインパクトが薄いと感じたものです。
(阪神側も如何にも「阪神電車」と言う印象の赤胴8000系などを近鉄乗り入れに
用いていれば、個人的にはもっとインパクトがあったと感じたものですが…)

見るからに不揃いなこの近鉄車両の6両編成が、少し前まで4両編成の阪神電車(それも普通系車両や古参赤胴車)が走っていた支線(旧西大阪線)を走る様も、阪神なんば線開業に伴って西大阪線が大変貌を遂げた事を実感させられたもので、そのインパクトはやはり支線的存在に甘んじていた東京の東急目蒲線→地下鉄直通開始後の東急目黒線を凌ぐ程と感じたものです。

  
(近鉄直通用新造車の阪神1000系/尼崎駅で顔を合わせる山陽車と近鉄車/鶴橋駅の列車案内)
そして阪神なんば線を介し、一部列車が尼崎から三宮まで直通運転を行う阪神本線では、近鉄車両が阪神なんば線に乗り入れない阪神の既存車両(阪神側のなんば線直通車両は、9000系の改装車を除くと新型1000系のみ)や、阪神に乗り入れる山陽電鉄車との顔合わせも日常的に見られるようになり、近鉄奈良線ではやや小柄な阪神車が直通列車だけでなく、大阪難波発着の近鉄線内列車でも時折走るのが印象的でした。

車両の大きさが異なる近鉄車と阪神などの車両の顔合わせは凄まじいものがあり、停止位置なども近鉄車/阪神車それぞれのモノが設けられているのも印象的でしたが、阪神~近鉄直通車の停車する各駅では、次にやってくる電車の扉位置を○と△で表しているのも特徴です。

一部駅の時刻表では、どちらの電車かを示す説明書きなども見られたものの、一般客に対してどの車両が来るか分かりやすい様に大々的に「近鉄の車両です」などと言った案内(東京の地下鉄半蔵門線などに実例があります)は行われていない様に見受けられたもので、特に今回の相互直通運転では車両規格が大きく異なるだけに、この点は今後改善される事を願いたいと感じたものです。

また今回の阪神なんば線乗車では、関西の私鉄・バスが乗り放題となる「スルッとKANSAI 2dayチケット」を利用した事もあり、同線を乗り通すだけでなく、新規開業駅の一つである途中のドーム前駅で下車し、地下鉄へ乗り継ぎもしたのですが、この駅は阪神なんば線の新規開業駅の中でも特徴的な駅と言われているだけに、ホームから改札階へ上がる際などはそれなりのインパクトはあったと感じたものです。

 
ただ昨年開業し、やはり大阪市内を走る京阪中之島線の新駅(木材を用いた壁面や駅入口などが非常に印象的です)に比べると、駅全体のインパクトはやや薄いと感じたもので、今回の阪神なんば線開業に際して製造された阪神1000系(以前「MAKIKYUのページ」でも取り上げた事がありますので、興味のある方はこちらをクリックして下さい)も、京阪が中之島線用に製造した快速急行用の新車・3000系に比べると地味に感じたものです。

そのため今回の阪神なんば線開業では、阪神~近鉄直通のインパクトは非常に大きく、旧西大阪線の変貌振りにも驚かされた反面、阪神なんば線の新規開業区間にある駅や、開業に際して製造された車両に関しては…とMAKIKYUは感じたものでしたが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方で、既に阪神なんば線に乗車された方は如何感じられたものでしょうか?


暫く更新が途絶えていましたが~今後暫くは通常運行可能になりそうです

2009-04-09 | Weblog

今年春の青春18きっぷ(JR全線で通用する期間限定の普通列車乗り放題乗車券)も既に発売は終了し、もうまもなく通用期間も終わりを迎えますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中にも、今季18きっぷを使って各地へ赴かれた方も多いかと思います。

MAKIKYUも今季の青春18きっぷを利用した人間の一人で、1日は知人を連れて日帰り旅行へ出向くのに利用(2人で1日=2回分使用)したのですが、残りは一人で関西方面へ向かうのに使用し、1月強の今季18きっぷ通用期間内に2回関西へ赴いていました。

首都圏~関西間を青春18きっぷで…となると、当然日帰り圏ではありませんので、往復だけで18きっぷ2回分を費やす事になります(片道夜行快速利用で現地滞在時間が僅かでも…というのであれば、青春18きっぷ1回分でも何とか往復可能です)が、今季は18きっぷの残回数や、現地滞在時間の関係もあって往路青春18きっぷ使用(普通列車乗り継ぎ)+復路新幹線(運賃面の関係などで新幹線の各駅に停車する列車を利用したのですが…)という旅行が2回、また2回の旅行それぞれで往路は中部地方で寄り道という事になり、これは関西へは何度も出向いているMAKIKYUとしても異例の事でした。
(2回目の旅行は当初予定には無く、1回目の旅行時に急遽思いついた事なのですが…)

また2回の旅行の合間には普段の仕事(それも勤務時間の長い業務が多い状況でした)などもあり、ここ最近はまともに休んだ記憶が…という有様ですので、PCへのアクセスも少なくなり、旅行時の写真取り込みすらようやく出来た程ですので、「MAKIKYUのページ」更新ペースも大幅な低下を避けられない状況でした。

ただMAKIKYUは来月末までの間に一度は遠出予定があるものの、GW期間の遠出予定もありません(仕事柄この時期に長期休暇が確保できない事もあるのですが…)ので、明日以降暫くは通常通り2~3日に1回程度の更新は可能(それでも仕事の関係などで毎日更新は厳しいですが…)になりそうです。

今日は詳細な記事更新等は出来ない状況ですが、明日以降順次記事更新を行っていきたいと思いますが、今日は2度に渡る関西旅行の中で、一番の大目玉とも言える話題に関連した写真を一枚だけ掲載したいと思います。