MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
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福江島を走る五島自動車(3)~数を増やしている中型車

2014-06-28 | バス[九州離島・沖縄]

先日「MAKIKYUのページ」では、長崎県・五島列島の福江島を走る五島自動車(五島バス)の大型路線車に関して取り上げましたが、同社では近年一般路線車は中型車の導入が主体となっており、MAKIKYUが3月に福江島で五島バスを利用した際には、中型車にも何度か乗車したものでした。

中型路線車は導入コストや運行コストに加え、輸送量的にも差し支えない状況になっている事を踏まえているかと思いますが、同社では基本的に大型車と中型車で運用を共通化している様ですので、今後余程輸送力を確保しなければならない事情が生じるか、中古車導入でも行わない限りは、古参大型車に変わって中型車の比率が…という状況になるかと思います。

この中型路線車も、大型に変わって本格導入が始まった頃に導入された車両は、大型路線車と仕様的には類似したトップドアの「兼用車」が導入され、貸切車を思わせる風貌などは大型兼用車よりも見栄えが…という気もします。

メーカーに関しても、大型兼用車と同様に日野といすずの2メーカーが導入されていますが、西日本車体工業(西工)の車体で下回りだけ…というのではなく、メーカー純正仕様で導入されています。
(西工ボディの中型兼用車も58MCで導入事例がある様ですが、中型車が大型車に変わって本格導入される様になってからは、導入していない様です)


MAKIKYUはこの中型兼用車も、日野車に関しては島の中核都市で、本土への航路や島内各地への路線バスが発着する福江からは、最も遠い玉之浦方面の路線を利用した際に、乗車機会がありました。


この兼用車は輸送力はともかく、設備的には大型兼用車と比べても見劣りしないグレードを誇っており、1時間以上の乗車でも充分なレベルと感じたものでした。


ちなみに玉之浦は海が綺麗な事で知られる五島列島の中でも、特に海が綺麗な所の一つとも言われている様で、終点近くで眺める海の色は格別と感じたものでした。


中型兼用車はいすず車も活躍しており、残念ながらこちらには乗車機会がなかったのですが、福江港などで姿を見る機会があり、こちらは路線車では一般的なエルガミオなどではなく、一般路線車での使用事例は比較的少ないガーラミオが導入されているのも注目と感じたものでした。

また近年ではバリアフリー対応の関係もあり、兼用車に代わって前中扉のスロープ板付ワンステップ車が導入されており、トップドア車が主体の地域で整理券方式(運賃後払い)を採用している事業者では、この手の車両も前乗り前降りとする事例も多いのですが、五島バスでは中乗りとなっています。


MAKIKYUはこの手の車両が導入され始めた頃に導入された日野製中型車に乗車機会がありましたが、座席などは兼用車に比べると見劣りが否めず、片道1時間を越える足の長い路線では、できれば兼用車に当たった方が…とも感じたものでした。

ただ本土でも20年超えの路線車がゴロゴロしている九州において、離島で走っているバスにしてはかなり状態が良い車両とも言え、このタイプだけでなく、最近では地方路線バスの典型車両とも言えるエルガミオなども続々と導入されています。


こちらは乗車機会はなかったのですが、元々日野といすずの2メーカーを導入している五島バスだけあり、2メーカーのJバス統合後も、両者を並行して導入しており、似た様な雰囲気の車両ながらもライトなどを見ると…という状況なのは興味深いものです。

五島バスの路線車は、大型車や中型車以外にマイクロバスも導入されているのですが、こちらに関しては近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。


十和田観光電鉄7200系・大井川鐵道へ

2014-06-25 | 鉄道[東海]

既にネット上の様々なサイトなどで情報が流れ、ご存知の方も多いかと思いますが、2年程前に廃線となった青森県の十和田観光電鉄線で活躍していた元東急7200系改造車が、静岡県の大井川鐵道へ再譲渡された様です。

まだ公式発表などは目撃していませんが、ネット上では7200系が新金谷の大井川鐵道車両基地に搬入された姿なども散見し、同社の一般車両は先日退役した元京阪車以外も古参車ばかりですので、既存一般車の代替に充当される可能性が高いと思われ、メカ的にもVVVF改造などが実施されていない直流電動機使用車両である事も、購入の一因になったのかもしれません。

有名なSL列車だけでなく、一般車両も各地から中古車両を寄せ集め、「動く鉄道博物館」とも言われる大井川本線も、近年は関西系の車両ばかりとなっていましたが、7200系が稼動開始するとなれば、みちのくの地を経ての再移籍ながら、久々に関東系車両の再登場となります。

 
7200系は十和田観光電鉄譲渡に際し、原型とは大きく異なる運転台(右側の写真)を増設され、単行運転可能な両運転台車に改造されており、前面形状が上下で大きく異なるのも大きな特徴となっています。

MAKIKYUも十和田観光電鉄で活躍する同車には、一度乗車機会がありましたが、専ら2両編成での運行となっており、単行運転可能な特性が生かされる機会は…という状況でしたので、現在一般列車は2両編成での運行ながら、過去に単行運転の実績もある大井川鐵道において、両運転台車の特性を生かした単行運転が実施されるのかも気になる所です。


また7200系は古巣の東急線や、2年程前に廃線となった十和田観光電鉄線が、専ら短距離の通勤通学路線だった事もあり、設備的には通勤電車の典型とも言えるオールロングシートとなっていますが、大井川鐵道は観光路線的な要素の強い路線ですので、オールロングシートで金谷~千頭間の大井川本線を通しての運行となると、やや難ありかもしれません。

ただ静岡県内では伊豆急行が東急線の中古車(8000系)を大量に導入し、この車両は一部座席をクロスシートに取り替える事で、観光路線としての行楽利用なども想定した設備に改められている他、大井川鐵道自体も既存の大井川本線を運行する一般車両はクロスシート車ばかりで、過去にロングシート車の一部座席をクロスシートに改めた前例も存在しますので、一部座席のクロスシート化が実施されるのか否かも気になる所です。

大井川鐵道では近年、元京阪車両の退役と一般列車の運行本数削減が実施され、縮小均衡に向かうのでは…とも感じていただけに、少々意外な話題が出てきて今後の動向も…と感じる所ですが、再登場の暁にはどの様な姿での活躍となるのかも注目したいものです。


(この記事で使用している画像は、全て2008年にMAKIKYUが十和田観光電鉄で7200系に乗車した際に撮影したものです。
十和田観光電鉄時代の活躍ぶりに関しても、以前取り上げた記事がありますので、興味のある方はこちらをクリックして下さい)


リバイバル塗装に改められた西鉄313形~この装いなら他車両にも…

2014-06-24 | 鉄道[九州・私鉄等]

今月MAKIKYUは想定外の長期休暇を確保する事ができた事もあり、今年初めての海外旅行として大韓民国(韓国)へ足を運ぶ機会に恵まれましたが、韓国へ足を運ぶ際には、先日の記事でも記した通り、MAKIKYUにとってはお馴染みの存在とも言えるJR九州高速船「BEETLE」利用でした。

MAKIKYUの韓国旅行は、仕事の都合などもあってか、夕方発で福岡前泊となる事が多いのですが、今回は珍しく出発当日の出国→釜山入りでした。

BEETLEは博多港からの出航となりますので、日頃首都圏に身を置くMAKIKYUとしては、博多までは当然ながら別途手配が必要になりますが、首都圏(横浜市内)~博多(福岡市内)の移動は、現在では仕事持ちの身である上に、九州方面寝台特急も全廃されている事もあってか、最近MAKIKYUが九州や九州以遠へ足を運ぶ際には恒例となっている、1人用ビジネスパック利用による往復新幹線(直通のぞみ号限定)でした。

MAKIKYUが利用した1人用ビジネスパックでは、長距離の普通乗車券などを利用した際と同様に、JR在来線の市内区間利用も可能(下車前途無効)、新幹線の指定列車乗り遅れ時も、後続列車の自由席を利用できる救済措置もあり、道中での途中下車がなければ、通常価格よりも大幅に割安ながら、普通乗車券購入に近い感覚で利用できるのもありがたいものです。

今回の韓国行きでは日頃の疲労もあってか、MAKIKYUは当日朝に寝坊して指定列車に乗り遅れ、後続列車自由席利用という失態をやらかしてしまったのですが、それでも博多到着後は空き時間を確保していた事もあり、JR福岡市内区間乗車可能な乗車票の特性を生かして博多~和白(香椎乗換)間のJR在来線を利用し、その後和白駅で香椎線と接続する西鉄貝塚線にも乗車したものでした。

西鉄貝塚線は本線(天神大牟田線)とは路線が繋がっていないどころか、軌道幅も異なる状況ですので、使用車両も大きく異なり、本線からの経年車が様々な改造を施された上で転用され、21世紀に入ってもまだ吊り掛け駆動車が活躍する状況でした。

数年前に新宮以北廃止→路線名となっていた宮地岳を通らなくなった事もあり、路線名も「貝塚線」に改められてからは、さすがに吊り掛け駆動車は全廃となりましたが、それでも全線単線で古参車両ばかりが活躍し、政令指定都市を走る大手私鉄らしからぬ雰囲気は相変わらずです。

路線名を貝塚線に改めた今日における主力車両は、数年前まで本線でも活躍していた600形で、見るからに古めかしい印象だった吊り掛け駆動車などに比べると、遥かにモダンな印象を受ける車両ですが、それでも製造から40年以上は経過した車両ですので、大手私鉄の旅客車両としてはかなり古参の部類に入ります。

低コスト型新車の導入が相次ぎ、さほど古さを感じない慣れ親しんだ車両が次々と退役している首都圏に身を置くMAKIKYUとしては、この600形でも充分注目の存在と感じる位ですが、同系に混じって313系と呼ばれる車両が、路線名を貝塚線に改めた今日でも、1編成だけ活躍しています。

この車両は1952年(昭和27年)製で、今や地方私鉄を探しても動態保存車を除くと、これだけの古参車両はなかなか…と感じる古豪です。

冷房化改造やカルダン駆動化改造など、現代のサービス水準に合わせた改造を施されながらも、今日まで活躍しているのは奇跡的と感じる程で、元々2扉だった車両を3扉に増設改造した事もあってか、異様な窓割など如何にも改造を重ねた車両といった雰囲気を漂わせているのも、この車両ならではの特徴と言えます。

相当な経年車という事もあり、現在残存する1編成も来年1月に退役する事が発表されていますが、この1編成は「リバイバル塗装車」として先月昔の装いに塗り替えられており、注目を浴びる存在となっています。

 
MAKIKYUは寝坊をやらかすという失態もあり、限られた福岡滞在時間では、乗車する時間(リバイバル塗装復元前であれば、貝塚線に改められてから同系には乗車した事もあり、宮地岳線時代には吊り掛け駆動編成にも乗車した事があるのですが…)までは確保できなかったものの、和白駅では営業列車に充当されている姿を見る事もできました。

渋い味わいを感じるツートンの装いは、某デザイナーの個性が強く出ているJR九州の車両群などとは対照的な雰囲気で、元々古めかしい雰囲気を漂わせている車両だけあって、今回のリバイバル塗装は結構似合っていると感じたものです。

313形は相当な古参車故に退役は致し方がなく、むしろよく今日まで幾種の改造を重ねながらも現役で…と感じる程ですが、来年初頭の退役予定日まで無事に走り続け、有終の美を飾る事を願いたいものです。

また貝塚線とJRが併走する区間で、全く対照的な雰囲気の両者が行き交う姿なども、なかなか面白いもので、今回のリバイバル塗装は現在貝塚線で主力となっている600形も一時期纏っていた事がある塗装ですので、今後600形でこの塗装を施した編成が出てきても悪くないのでは…とも感じたものでした。

あと韓国関連の記事に関してですが、今回は撮影画像数だけでも相当なものになり、まだ画像整理すら…という状況ですので、今月中の記事公開開始は厳しいと思います。

できれば来月上旬頃から順次記事公開を行いたいと思っていますので、韓国関連の記事をお待ちの方は、もう少しお待ち頂ければ…と思います。


このランキングは一体…~またも首位はこんな町

2014-06-20 | 北総監獄

「MAKIKYUのページ」では、以前にも東洋経済新聞社が発表している「住みよさランキング」に関して取り上げたことがありますが、18日に2014年版の「住みよさランキング」が発表されました。

「住みよさランキング2014」の記事内容に関してご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい。

このランキングでは、以前住みよい自治体の首位に、首都圏の中では個人的には絶対に住みたくない町の筆頭とも言える「千葉県印西市」がトップにランクインしており、住みたくない自治体のワーストランキングなのでは…と目を疑う状況でした。


MAKIKYUは以前不本意ながらも、この「千葉県印西市」の「北総監獄(通称千葉ニュータウン)」に止む無く身を置かざるを得なかった事があり、オフラインで私的な付き合いのある人物も、大半は「こんな町には絶対住みたくない」と口を揃えて発言する様な自治体ですが、2014年のランキングではまたも「千葉県印西市」が「住みよさランキング」の首位に取り上げられている有様でした。

 
印西市は地方の離島や発展途上国などに比べれば、まだマシとは言えども、首都圏の中では公共交通の不毛地帯と言っても過言ではなく、余りに高額過ぎる運賃で悪評名高い上に、首都圏の地下鉄運行車両の中ではダントツのワースト車両を未だに使い続けている「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)の惨状等は、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中でも、ご存知の方も多いかと思います。
(駅構内掲出運賃表の画像は、以前「MAKIKYUのページ」で使用した画像の再掲載で、現在とは若干運賃が異なりますが、他路線とは比べ物にならない状況は相変わらずで、画像と現状の際は数十円程度しかありません)

東洋経済新聞社が用いている統計を元に割り出した数値上の優劣と、実際に住みたいと感じる町と言うのは、余りに乖離していると言わざるを得ないのが実態で、是非住みたい沿線、日常的に乗りたい電車として「開発を止めた某鉄道」やその沿線を選びたいと感じる人物が、一体どれだけ居るのかも気になるものです。
(少なくともMAKIKYUの周囲では、オフライン上で「開発を止めた某鉄道」やその沿線を賞賛する人物は皆無ですので…)

このランキングを元に「住み良い町」として、「北総監獄」を住宅販売などで売り込む不動産広告などを見ると、都合の良いものは何でも…とも感じ、首都圏各地で住宅購入などを検討されている方は、住みよさランキングは余り鵜呑みにしない方が良いかと思います。

またMAKIKYUはまだ利用した事はありませんが、「開発を止めた某鉄道」の余りの惨状故に、今月に入ってから住民有志による鉄道並行路線バス(生活バスちばにう)の本格運行も始まり、ネット上でもこのバスの状況などに関して取り上げたブログ記事などを散見します。

「生活バスちばにう」運行開始のお陰で、北総監獄における公共交通の状況が「マシ」にはなっても、それでも首都圏全体の中では決して良いとは言い難いのが事実で、「住みよさランキング」を弾き出すにあたり、公共交通を取り巻く状況などを加味した数値抽出を行えば、ランキングは随分異なるのでは…と感じたものでした。

少なくともMAKIKYUの個人的な見解としては、地価などは割高になるものの、昔何年も住んでいた神奈川県大和市や、現在の居住地・神奈川県横浜市などは、一時期MAKIKYUが身を置かざるを得なかった千葉県印西市に比べれば遥かに住みやすいと感じており、印西市やその周辺自治体には、できることならもう2度と住みたくないと感じていますので…


福江島を走る五島自動車(2)~58MC以外の大型兼用車

2014-06-19 | バス[九州離島・沖縄]

 
先日「MAKIKYUのページ」では、五島列島の福江島を走る五島自動車(五島バス)の主力車両となっている西日本車体工業(西工)製58MCボディを載せた兼用車に関して取り上げましたが、西工ボディが96MCにモデルチェンジされてからも、五島自動車では58MCと類似した仕様の兼用車が数台導入されています。
(五島自動車と比較的仕様が類似している西工製兼用車を多数導入し、現在も走らせている壱岐交通では、96MCの兼用車は存在しておらず、同年式の兼用車は三菱純正(エアロスター)ばかりとなっています)

わざわざ狙い撃ちしなくても、福江港ターミナルなどに居れば嫌でも遭遇する状況の58MCとは異なり、五島バスの96MCは余り数の多い車両ではない事もあってか、MAKIKYUは姿を見ただけで乗車機会はない状況でしたが、こちらも58MCと同様に日野製といすず製の2種類が存在し、58MCと同様に公式側後部のルーバー有無などで、両者を識別する事が可能です。


また西工製ボディだけでなく、日野純正(ブルーリボン)も活躍しており、これも余り数の多い車両ではありませんが、こちらには一度乗車機会がありました。

ただ日野製の大型兼用車は、西工と純正の双方が存在するのに対し、いすず製大型兼用車でキュービックやエルガなどの純正は存在しておらず、大型兼用車自体も近年は導入されていませんので、日野製もブルーリボンシティなどは見かけない状況でした。

近年五島バスでは車両のダウンサイズ化が進み、一般路線車は専ら中型車かそれ以下のサイズと言う状況ですが、中型車に関しても近日中に追って取り上げたいと思います。


今年初の海外旅行決行~往復は勿論毎度恒例のBEETLE利用でした

2014-06-16 | Weblog

今月MAKIKYUは、比較的長めの休暇が確保できた事もあり、今年初の海外旅行を決行し、今日未明に無事予定通り帰還したものでした。

今回の旅行は、元々海外まではるばる足を伸ばす事は想定しておらず、4~5日の休暇が確保できれば上等と考えていた所、10日連続と言う当初の予想以上の長期休みを確保する事ができ、急遽海外まで足を伸ばす事にしたもので、MAKIKYUの海外渡航は今回で11回目になりました。

今回の渡航先は、MAKIKYUが初めて海外へ足を運んで以来、最もよく訪問しており、海外の中では比較的近くて足を運び易い大韓民国(韓国)でした。

日本~韓国間の往復は、初めての海外旅行で利用して以来、MAKIKYUの海外渡航では最もよく利用しており、毎度恒例と言っても過言ではない、博多~釜山間を運航するJR九州高速船「BEETLE」でした。

帰国の際には色々買物をし過ぎて、荷物を運ぶだけでも一苦労、釜山港と博多港では、共にターミナル備え付けカートの世話になる有様で、帰国後は幾ら日本国内とはいえども、博多~釜山間よりも遥かに遠距離の自宅まで重たいダンボールを抱えて帰還するのは余りに大変ですので、帰国後博多駅そばの郵便局夜間窓口から、ゆうパックで自宅へ別送したものでした。
(大きさや重量の関係もあり、送料だけで2000円超えという状況でした)

 
博多港備え付けのカート(写真左側)は黄色い取っ手を少し下に押しながらでないと、自動的にロックがかかる構造になっていたり、取っ手近くにも小さめの籠が設けられているなど、釜山港備え付けのカート(写真右側)に比べると、色々気の利いた構造になっている辺りは感心したものでした。

また韓国へ足を運ぶ機会に恵まれれば、次もまた是非JR九州高速船「BEETLE」で…と思いますが、MAKIKYUの周囲では韓国へ足を運んだという話は時折聞くものの、余り「BEETLE」や共同運航を行っている未来高速「KOBEE」を利用したという話を聞かないのは、少々残念に感じます。
(日韓間を移動する際には、「BEETLE」や「KOBEE」以外にも、MAKIKYUは1度だけ釜関フェリー「星希」を利用した事もあり、時間的余裕があれば「星希」や共同運航を行っている関釜フェリー「はまゆう」、高麗フェリー「かめりあ」などを利用するのも悪くないと思います。
ただMAKIKYUは九州ではなく本州在住ながらも、個人的には首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走り、超高額運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)や、これに準ずる路線の電車が走る、首都圏標準軌某大手私鉄の発着する所から韓国へ向けて出国(或いは韓国から帰国)する事は勘弁願いたいと感じています)

ちなみに今回の旅行では、時折「MAKIKYUのページ」にも「kobus」のHNでコメントを投稿して頂いている주안동 호랭이(Juangong Horaengi)様にもお会いする機会があり、新たにリンク先個人サイトとして주안동 호랭이様のブログ「내 맘대로 발자국 찍기블로그 (Nae Mamdaero Baljakuk Chilgi Blog)」へのリンクを開始いたします。

こちらのブログは、交通事業者等公式サイトへのリンクを除くと、「MAKIKYUのページ」からのリンク先サイトでは初の韓国語(한글)のみのブログで、ハングルを解読できない方が閲覧される場合は、翻訳ソフトなどを介する必要が生じますが、韓国の路線バスに関しては、現地発の情報だけあって「MAKIKYUのページ」と比べ物にならない程多数の記事を取り上げられています。
(ネット上では多数の翻訳ソフトがありますが、韓国語対応フリーソフトの一例(livedoor翻訳)を利用される場合は、こちらをクリックして下さい)

韓国のバスだけに限らず、日本の路線バスなどに関しても多数取り上げられていますので、韓国の状況には疎く、ハングルを解読できないという方でも、翻訳ソフトなどを介して日本国内の情報を得るにも有用かと思いますので、興味のある方は是非アクセス頂ければ…と思います。

ちなみに「내 맘대로 발자국 찍기블로그」(주안동 호랭이様)のアドレスは以下の通りです。

http://www.busphoto.net/
(リンク開始告知のため、一定期間はリンク集からのリンクだけでなく、トップページのブックマークにもリンクを設定致します。)

また今月の韓国旅行に関しては、旅行日数が比較的長期間という事もあり、撮影画像数だけでも相当数に及びますので、画像整理やブログ記事作成等が出来次第順次公開見込みですので、早くても今月下旬以降の公開になると思いますが、韓国関連の記事を期待されている皆様方には、もう少しお待ち頂ければ…と思います。


福江島を走る五島自動車(1)~主力の西工58MCトップドア車

2014-06-15 | バス[九州離島・沖縄]

3月にMAKIKYUが五島列島へ足を運んだ際には、五島列島最大の島・福江島内を走る五島自動車(五島バス)にも何度か乗車する機会がありました。

五島バスは長崎市内やその周辺を走る長崎自動車(長崎バス)グループに属しており、長崎バスHPにも五島バスHPへのリンクが設定されているなど、グループ企業である事を伺わせる一面もあります。

ただ上五島(中通島)の路線バスは、大半が佐世保市内などと同じ西肥自動車(西肥バス)によるなのに対し、あくまでもグループ企業と言うだけで別事業者による運行となっています。

そのため長崎県内本土の大手各社で通用するICカード「長崎スマートカード」や、九州内を走る大半の一般路線・高速乗合バスが乗り放題となる「SUNQパス」などは通用対象外となっており、この点では中通島を走る西肥バスに比べると見劣りが否めません。
(その代わり余り宣伝されておらず、HPにも言及が見られないなど知名度は低いのですが、五島市外からの訪問客に限り、島内一般路線が1000円で一日乗り放題となるフリー乗車券が発売されており、案内所(福江港ターミナル内にもあります)などでのみ購入可(車内販売なし)です。
この乗車券は利用当日でなくても前日などに事前購入する事も可能(購入時に利用日を指定・対象日を押印)で、島内路線でも片道1000円を超える区間も多数ありますので、利用価値は非常に高く、その上現金以外に「長崎しまとく通貨」での購入も可能ですので、福江島訪問の際にはおススメです)

車両面でも中通島を走る西肥バスでは、最近では大都市圏中古車の直接導入も目立つものの、佐世保など本土で10年以上使用した車両が転用される事が多く、本土と島の間で車両面での繋がりも…といった状況なのに対し、五島バスは現時点では大都市圏中古車の導入を行っていないどころか、親会社である長崎バスからの車両移籍も見受けられないなど、中通島とは対象的な状況になっています。
(長崎バスは首都圏などの大都市圏に比べると車両使用年数は長いですが、大都市圏中古車導入も見受けられず、ノンステップバス導入数も九州最大であるなど、地方の民営バス事業者の中では車両状態も比較的良好な部類で、近年でも系列外の島原鉄道へ路線車を売却した事例が存在する程です)


親会社や大都市圏などからの移籍車が見受けられず、専ら自社導入車という状況だけあり、島の状況を鑑みた車両が導入され、主力となっている車両は一般路線と貸切用途の双方に対応可能な、背もたれの大きい2人がけ座席がズラリと並ぶ大型の「兼用車」となっています。

それも九州と言う土地柄もあってか、西日本車体工業(西工)製の車体を採用した車両が主流を占めているのが大きな特徴で、年式的には経年20年を超える古参の部類に属する車両が多い事から、西工製車体の兼用車は58MCが大半を占めています。

58MCで小さなサイズの前面幕や、黒の引き違い窓といった風貌は、同じ長崎県の離島を走る壱岐島の壱岐交通で活躍する車両にも類似した雰囲気を感じ、福江島自体も壱岐島と何となく類似した雰囲気を感じたものでした。
(長崎県離島の中では大規模な部類に入る対馬島・壱岐島と中通島(上五島)・福江島(下五島)は、どちらも前者は細長い形の島で起伏の激しい地形となっており、後者は丸っこい形をしており、割合起伏が小さい地形となっています)

 
下回りも壱岐交通の58MCと同様の日野製(左側の写真)と、親会社長崎バスで主流となっているいすず製(右側の写真)の2通りがあり、公式側後部のルーバー有無などで、両者を識別する事が可能です。

経年車ながらも主力車両と言う事もあってか、福江島内で五島バスが運行する路線バスに乗車した際には、このタイプの車両には何度も遭遇したもので、如何にも西日本離島のバスらしい車両と言う事もあり、このタイプに当たると嬉しいと感じたものでした。

また比率は低いものの、西工58MC以外の大型兼用車も活躍しており、こちらに関しても近日中に別記事で取り上げたいと思います。


中通島を走る西肥バス(3)~マイクロバス編

2014-06-13 | バス[九州離島・沖縄]

先日「MAKIKYUのページ」で取り上げた長崎県・中通島を走る西肥バスは、中型車が主体を占め、大型車もこれに混じって活躍するなど、離島の路線バスにしてはかなり上等な部類と感じますが、これらに混じってマイクロバスも活躍しています。


MAKIKYUが3月に中通島を訪問した際には、1日1本だけの有川→青方→佐野原峠→浜串間の路線に乗車した際に、路線車のマイクロバスでは最もポピュラーな存在と言える日野リエッセに当たったものでした。


この路線は途中の道路条件(佐野原峠周辺など)も影響してか、専らマイクロバスによる運行となっている様ですが、MAKIKYUが中通島を訪問した際には、他に有川~青方~奈良尾間で運行している九州商船のジェットフォイル利用者向け無料シャトルバスでも、リエッセの姿を目撃しています。

両者共にトップドア車となっているのですが、後者に充当された車両は窓枠が銀色・ガラスも無着色であるなど、見栄えの点ではMAKIKYUが有川~浜串間で乗車した車両に比べると…とも感じたものでしたが、スペック的には大差ない車両ながらも、差異が見受けられるのも興味深いものです。

またMAKIKYUが中通島を訪問した際には、西肥バスではリエッセ以外のマイクロバスを目撃する事はなかったものの、西肥バスFacebookには新上五島町に赴任するローザが紹介された記事などもあります。

ローザが有川~浜串間や九州商船シャトルバスに運用されても、スペック的に問題なさそうな気もしますし、近年ではリエッセも大都市圏からの移籍車が地方に多数出回る状況です。

現在活躍中のリエッセも、余所から移籍して来た車両が混在している様で、今後リエッセやローザが数を増やしても何ら不思議ではない気もしますが、中通島は離島にしては結構大きい島だけに、乗車時間が長くなる事もしばしばですので、全国各地で大増殖しているノンステップのマイクロバスが充当されたら…とも感じたものでした。
(全国各地の路線バスを見渡せば、全国各地で大増殖しているノンステップのマイクロバスで片道2時間超という路線などもあるのですが…)


中通島を走る西肥バス(2)~大型車編

2014-06-09 | バス[九州離島・沖縄]

先日「MAKIKYUのページ」では、長崎県の中通島を走る西肥バスの路線車に関して取り上げましたが、今日はその続編で大型車に関して取り上げたいと思います。

中通島では佐世保航路が出航する有川から、新上五島町役場のある青方を経て、長崎~福江航路の一部便が寄港する奈良尾までの間を結ぶ縦貫路線が、島内の基幹路線となっています。

その中でも商業施設などが集中し、人口も多い有川~青方間は結構な数の区間便も設定されており、青方を起点に循環運行を行っている奈摩・榎津循環線も昼間毎時1本程度が確保されていますので、両路線が重複する青方~上五島高校間などは、離島にしては結構な便数が確保されており、島の規模などを踏まえると路線バスが結構充実していると感じたものでした。

この2路線でも先日取り上げた中型車による運行もあるものの、結構な頻度で大型路線車の姿が見られるのも大きな特徴で、間合いで他路線にも大型路線車が充当される事もあります。

大型路線車も中型路線車と同様に、いすず以外の3メーカー車種が揃い、撮影はできなかったのですが、中には大都市圏移籍車も混在しています。

 
日産ディーゼル製の自社発注車は、西日本車体工業(西工)と富士重工業製の双方が存在しているのも特徴で、前者は実際に乗車する機会もありましたが、中通島を走る西肥バスの大型路線車は、奈良尾に配置されている車両を除くと、日産ディーゼル車が多数派を占めています。


路線バスでは一般的な前中扉車だけでなく、ワンマン装備を施した貸切・高速車と言っても過言ではない車両も存在していますが、路線としての充当だけならともかく、離島であるが故に限られた台数で貸切も対応するとなると、兼用車の存在は当然とも感じます。
(西肥バスの場合は本土側でもこの手の車両が存在していますが、近年では比較的足の長い佐世保~平戸間の「半急行」でも路線形の前中扉車が頻繁に充当されるなど、様相が変わりつつあります)


中にはトップドア車の中扉増設改造車と言う珍車も活躍しているのは注目点と言えますが、この車両が走る姿こそ何度か目撃したものの、乗車機会がなかったのは少々残念に感じたものでした。


奈良尾を拠点に活躍する大型車は、導入から20年以上が経過した経年車ながらも、本土から異動した車両や大都市圏からの移籍車ではなく、新車で配置された日野車が主流を占めており、この車両は銀色の2段窓サッシなど、他の西肥バスが導入している同時期の自社発注車とは異なる仕様となっているのも特徴です。
(この車両はサスペンションも板バネ(リーフサス)です)

「つばき○号」(○は数字が入ります)という愛称が付けられており、奈良尾を拠点に活躍している事もあってか、有川~青方~奈良尾間の縦貫路線だけでなく、奈良尾発着の他路線でも活躍しています。
(写真は青方西肥バスセンターに停車中の「つばき3号」です)


MAKIKYUが浜串発着便に乗車した際に、一度この車両に当たり、車内も座席が1列毎に異なるカラフルなモノとなっているのも特徴的と感じたものですが、結構な古参車ですので何時代替が行われても不思議ではなく、路線状況などを考えると今後代替が行われる際には、車両のダウンサイズ化が実施されても…と感じたものでした。


また中通島を走る大型路線車の中には、トップドア車など貸切に用いても…と感じる車両が複数活躍するだけでなく、大型の純粋な貸切専用車も在籍しており、年式的には古参車が多い状況ながらも、便数だけでなく車両面でも離島にしては充実していると感じたものでした。

マイクロバスに関しても、近日中に続編記事で取り上げたいと思います。


中通島を走る西肥バス(1)~中型車編

2014-06-03 | バス[九州離島・沖縄]

MAKIKYUが3月に訪問機会のあった長崎県の中通島、通称「上五島」とも呼ばれるこの島は、現在市町村合併によって全域が「新上五島町」となっています。

新上五島町は人口2万人を超えており、離島の自治体にしては面積・人口などは比較的大規模な部類に入る事もあり、島内も鉄道こそないものの、離島にしては結構な数の路線バスが運行しています。

この路線バスの大半は、佐世保など長崎県北部ではお馴染みの西肥自動車(西肥バス)が運行しており、それも分社化した子会社などではなく、本土と同様に本体直轄での運行となっているのも大きな特徴です。

この事もあってか、中通島は本土とは少々離れた離島ながらも、島内を走る西肥バス各路線では長崎県内大手各社が導入している共通ICカード「長崎スマートカード」や、九州の大手バス事業者各者で通用するフリー乗車券「SUNQパス」でも乗車できます。
(MAKIKYUも中通島を走る西肥バスに乗車する際には、これらを利用したものでした)

車両面でも、本土で数年~10数年程度活躍した車両が、登録番号変更(新上五島町は長崎ナンバーですが、本土の西肥バスは大半が佐世保ナンバーで、中には佐賀ナンバーの車両もあります)と共に移動したものが主体となっており、離島と言う土地柄も影響してか、車両サイズは車長9m弱程度の中型車が主流を占めています。


近年では本土側でも大都市圏移籍車が幅を利かせる状況ですので、大都市圏移籍車が直接新上五島に配属される事例も多く、MAKIKYUが青方で野母商船「太古」を下船した際に、フェリー接続で待機していた有川行のバスも大都市圏移籍車でしたが、その後も島内各路線を乗車した際には大都市圏移籍車の中型車には何度も乗車したものでした。


西肥バスの路線車は、自社発注車だと近年導入された車両を除くと、中折戸の車両が主流ですが、中通島を走る大都市圏移籍車は首都圏からの移籍車が大半と言う事もあってか、大半が中引戸となっており、引戸ながらも見付を折戸に合わせるためなのか、中扉が黒く塗られているのも大きな特徴です。


大都市圏移籍車だけでなく、西肥バスの自社発注の中型車にも何度か乗車機会がありましたが、メーカーは近年数台導入事例がある程度のいすずを除く国産3メーカーが揃っていますので、離島で台数もそう多くないにも関わらず、車種は結構多彩で、全く同一の車両を複数探す方が…とも感じてしまう程でした。

 
その中には昭和60年式と言う、今や動態保存車を除けば地方へ足を運んでもなかなか遭遇しない古参車もあり、帰還後にネット上の情報を色々調べると、旧年式車が多い中通島を走る西肥バスにおいても、この車両は最古参車となっている様です。

MAKIKYUも一度この車両に乗車する機会がありましたが、途中で塗装変更が行われ、整備も行き届いているためなのか、年式の割には随分綺麗な印象を受けたものでした。


また中通島を走る西肥バスは、基本的に「中乗り前降り」となっていますが、自家用用途で使用していた車両を転用した車両などでトップドア車も混在しており、こちらは当然ながら「前乗り前降り」となります。
(どちらも地方路線バスでは典型的な整理券方式の運賃後払いです)


MAKIKYUが中通島へ足を運んだ際には、奈良尾から若松島(若松大橋によって実質的に陸続きとなっています)へ向かう路線に乗車した際、このタイプの車両に当たったのですが、その前日には同じ車両が青方で奈良尾行の便に充当されている姿も目撃しています。

この中通島を走る西肥バスは、概ねダイヤ毎に充当車両のサイズが決まっている様で、中型車は島内を走る大半の路線で姿を見る事ができますが、大型車やマイクロバスなども活躍しており、こちらに関しても近日中に追って取り上げたいと思います。


東急1000系1600番台車~池上・多摩川線用に転用改造されたリニューアル車両

2014-06-01 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

先月下旬、MAKIKYUは久々に東急池上線に乗車する機会があったのですが、その際には先月走り始めたばかりのリニューアル車両・1000系1500番台車に初めて乗車したものでした。
(MAKIKYUは横浜市内某所在住と言う事もあり、都内へ足を運ぶ際などに東急線を利用する事は多いのですが、池上線は比較的近場ながらも利用機会は年に数度あれば…という状況です)

池上線と多摩川線の2路線は、現在3両編成のワンマン運転対応車両が共通運用されており、東急他路線よりも車体長が短い車両が用いられているのも特徴ですが、近年では新形式7000系が導入される一方で、初期ステンレス車の大改造車が次々と退くなど、車両入替が進んでおり、趣味的には今が旬といった印象があります。

1000系は中堅格的存在で、古い車両では製造から50年以上にもなり、大改造を経ているとは言えども、都内を走る鉄道車両では際立って古いと言っても過言ではない初期ステンレス車や、優美な前面形状にクロスシート装備など、専ら地域内輸送に徹した短距離路線を走る車両らしからぬ雰囲気の新鋭車両・7000系に比べると、余り注目されないありふれた存在と感じる方も多いかと思います。

この1000系は池上線と多摩川線の2路線だけでなく、少し前までは東横線~日比谷線直通運転でも用いられており、この直通運転中止で大量の余剰車発生→一部は廃車解体になっていますが、まだまだ使える車両だけに地方私鉄へ移籍した車両も存在し、今後も更に増えそうな状況です。

また東急線内でも古参の初期ステンレス車などに比べれば、経年が浅くまだまだ使えるとは言えども、日比谷線直通用車両は元々長編成での運用を前提とした車両で、導入当初から他路線への転用を考慮した設計とは言い難く、同一形式でも機器構成などが一部異なっています。

使い続けるのであれば時期的にそろそろ更新も…という状況ですので、幾ら池上線などの車両規格に合致する車両とは言えども、単純に編成短縮して転用するのは厳しいのが現状です。


そのため下回りの換装を含む車両更新を施すと同時に、短編成化した車両として再登場させたのが、1500番台へ改番された車両で、外観も1000系標準の赤帯ではなく、新鋭7000系と同系統の緑系統のラインへ改められていますので、遠くから見ても一目で識別できます。


この1500番台車は下回り換装に伴い省エネルギー化が図られると共に、走行音が随分と静粛化され、フルカラーLEDの行先表示や車内LED蛍光灯など、近年の新型車では標準的になっている装備が続々と…という状況で、内装も木目の化粧板に緑系統の座席モケットなど、新鋭7000系に近いイメージに改められています。


しかしながら客ドアは金属地剥き出しなだけでなく、リニューアル前と同様にガラス部分に段差があり、ドア上の案内表示装置もLED文字案内、座席脇の袖仕切りも近年流行の大型への換装は行われていないなど、随分なイメージチェンジを行った車両の割には、元の姿を留めている部分も結構多いと感じたものでした。

新鋭7000系の大きな特徴と言えるクロスシート設置もなく、今流行のLCDモニターによる情報案内装置も設置されていないなど、リニューアルで7000系に近い雰囲気にはなったものの、7000系に比べるとやや見劣りが…と感じる部分が幾つもあると感じたものでした。


座席は3名分毎にポールが設置されて定員着席促進を行っているものの、首都圏では古参車を除くと比較的少数派と言える、非バケット座席となっており、乗務員室に目を向けると、更新車両である事を明確にするためなのか、壁面が随分と鮮やかな色になっているのも特徴的と感じたものでした。

ただ非バケットタイプの座席はやや硬めの感触ながら、そこそこの厚みがあって座り心地は悪くない印象を受けたもので、池上線と比較的近いエリアを走り、池上線よりも線路幅は広いものの、車両サイズやドア数などは類似している某大手私鉄も、最近導入している好みが大きく分かれる座席(ブカブカした座面の不安定感が凄まじく、落ち着いて座り続けていられないと感じ個人的には非常に苦手です)はそろそろ止めにして、座席に関しては近隣他社を見習って…と感じたものでした。

今後も1000系は続々とリニューアルが進み、今はまだ物珍しさを感じる1500番台車も、あと数年すればありふれた存在になると思いますが、今回乗車した1504Fと同仕様でのリニューアルが続くのか、それとも今後リニューアル内容の更なる深度化が図られるのかも気になる所で、個人的には後者に期待したいと感じたものでした。