急行特急は行く…

「ひとりひとりの心には、決して開かないドアがある」
(篠原美也子『灰色の世代』1994年 より引用)

開かないドアの向こうにあるもの。覗いてみたくもあるその扉の向こうにあるもの。この空一面に広がる雲の向こうにあるのは、青い空なんだろう。明けぬ夜明け時の静かな時。
他人の芝は蒼い。ドアの向こうは、蒼々としたものがある、見えないから余計にそう思えたりもするが本当の所は解らない。
或は、この「開かないドア」は、「届かぬ自分の想い」なのかもしれない。伝わらぬ自分の伝えたい想い。閉ざされて開かないドア。開いてくれさえすれば、届くようにも思えて、思えない。