万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

”エネルギー農産物”はWTO交渉の切り札?

2007年07月30日 21時16分08秒 | 国際経済
 現在、WTOの交渉は、農産物分野がネックとなって難航し、暗礁に乗り上げた状態にあります。工業製品については自由化が進展したものの、どの国も、農産物となると自国農業の利益を守ることに必死なのです。

 このように交渉が膠着している状態あって、農産物を食糧用の”食糧農産物”とバイオ・エネルギー用の”エネルギー農産物”とに分け、加盟各国が、自国の事情を勘案して、両者の関税率に違いを設けることを認めるという案は、いかがでしょうか。この方法ですと、農産物輸出国と輸入国との間に妥協が成立する可能性が生まれてきます。

 この案は、果たして検討にあたいするのでしょうか?

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