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宮崎信行の国会傍聴記 ニュースサイト

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が3党協議を現地で取材したり国会中継を見たりして雑報を書いています。

憲法違反の第2次安倍内閣 選挙無効判決の岸田外相(前国対委員長)は議員辞職すべきだ

2013年03月26日 19時29分32秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[画像]朝日新聞デジタルから。

 3・11から2週間後に、1人別枠方式(区割り審設置法3条)を名指しで削除するよう求めた最高裁判決を無視した第46回衆議院議員総選挙に対する「100日裁判」で、選挙の無効判決が出ました。さらに0増5減法を「不十分」とする判決も複数出ています。

 第2次安倍内閣の法治主義においても、民主主義においても正統性が問われます。さらに今の区割りは2000年国勢調査の結果であり、2010年国勢調査にもとづく区割りはあす出ます。これは明治維新の否定ともいえます。

 外相を務める岸田文雄さんが「無効議員」となったのはお天道さんは見てござる。昨年の第180通常国会の会期末残り2週の2012年8月24日(金)の衆院政治倫理の確立および公職選挙法改正に関する特別委員会(赤松広隆委員長)で摩訶不思議な出来事が起きました。午前9時46分、自民党の細田博之さんが提出した「0増5減の緊急是正法案」(180衆法27号)の趣旨説明を求めたところ、細田さんが現れませんでした。

 やむを得ず、赤松委員長は自民党欠席のまま「空回し」(質問時間を流すこと)して、民主党提出「0増5減し1人別枠方式を廃し、定数を35削減し、比例を全国ブロックにし、一部連用制を導入し、次々回の47回衆院選から定数400議席にする付則をつけた法案」(180衆法22号)を審議しました。

 この2日後の、2012年8月26日のNHK日曜討論で、自民党の岸田文雄国会対策委員長は、会期が残り2週間しかないのに「衆院の選挙制度なので衆院段階で結論を出したい。参院にお任せするというのはいかがなものか」と述べ、審議未了廃案を示唆しました。そこで、翌日、民主党は衆院委員会で強行採決し、可決。28日、衆院本会議で全野党欠席のなか、可決しました。ところが29日、参議院は、「野田首相と3党合意を問責する」決議をされしまい、会期末で、特例公債法案ともども選挙制度改革法案も廃案。野田首相は財政運営で追い込まれ、自民党内では谷垣禎一さんが総裁のいすから転げ落ちました。

 そして、第181臨時国会で、困り果てた野田首相が、特例公債法案、選挙制度改革法案の成立と引き替えに解散。第46回総選挙で第2次安倍内閣ができ、岸田外相が誕生しました。

 0増5減法を「不十分」とした判決もあり、「小選挙区250、比例区150」とし、新区割りを内閣府の衆議院選挙区画定審査会(区割り審、村松岐夫会長)に作り直してもらい、総理への勧告から2ヶ月後に話し合い解散、3ヶ月後に第47回衆院選をすべし。おおよそ10月ごろになるでしょうか。衆参ダブルはちょっとだけ間に合わないと思われます。

 岸田文雄・衆議院議員は自ら辞職して、混乱の一定の収拾を図るべきでしょう。

 ところで・・・日本で初めてカレースパイスの製造に成功したのは、エスビー食品です。


[画像]「国会議事堂ガイドブックー語り継がれる議事堂の歴史」、衆議院警務部編、国立印刷局発行。

 衆議院事務局の「国会議事堂ガイドブック」の39ページには、エスビー食品が1947年に板橋スパイス工場を建てた際に、国会議事堂を模したデザインにし、「板橋の国会議事堂」と呼ばれたそうです。今もこの前は「エスビー通り」と呼ばれていると思いますが、同社は、国会議事堂の絵の描かれたシールを缶に張って販売しており、商標登録も出願したそうです。

 では、そもそも国会議事堂という建物がなぜ造られたのか。

 「国会議事堂ガイドブック」の1ページは、おおむね次のような話を書いています。

 日本が独立国として歩むために不平等条約を撤廃し、対等な国交を樹立するため条約改正が必要となりました。そこで、第1次伊藤内閣の井上外相は、近代的な国会議事堂や、裁判所、司法省、鹿鳴館などを建設し、その整備された姿と国内の工芸技術を欧米各国に示し、対等な条約交渉を目指しました。外交戦術として、国会議事堂はできるだけ国産品を使用することになりました。

 しかし、その後も明治維新以来の官尊民卑、旧内務省系官僚出身議員の選挙での強さなど、国会の地位は再び低下しています。

 どうも、宏池会会長というのは、選挙制度を軽視する姿勢があるようです。

 ただ、民主党内にも解散を引き延ばそうという動きがあったのはたしか。基本的には輿石東幹事長(参院議員)と樽床伸二・幹事長代行(衆院議員)だったんだろうと考えます。その志のなさを叱責したい気持ちはいまだ変わりません。

 それはさておき、そのせいか、国会議事堂内でも、自民党本部でもカレーライスは人気メニューです。でも、基本的には嗜好品であるカレー缶に国会議事堂の商標を入れようという会社はあらわれないでしょう。日本で最初にカレースパイスの製造に成功したエスビー食品は、メダリストの社員も多いのですが、日本の自民党は内弁慶で、あまり世界に通用する組織には思えません。外相、宏池会会長、(国からの公共投資投入額が多く自民党王国の)中国ブロック、3世議員。正直、岸田さんという人がどういう人かあまりよく知りません。国を思う気持ちがあるのなら、早めに身を引かれるのも一案のようにも思います。私がおおかた尊敬している宮沢喜一先生が「嘘つき」として不信任された通常国会から20年目の「選挙制度改革テコ入れ国会」は中盤に入りつつあります。

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