ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

森山浩行・内閣委筆頭理事「3部屋分の問取り」で「光GENJI通達は有効」、森山裕会長の鹿児島で畜産の基本法審議で立憲「修正案出す」

2024年04月17日 20時23分54秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
[写真]衆議院事務総長室から立憲控室に戻って仲間と肩を寄せ合いぶら下がり記者経験する森山浩行・副幹事長(兼)国対副委員長=当時、1月からは副幹事長に専念、きょねん12月、国会内で、宮崎信行撮影。

 日切れ指定法案の重要広範議案指定を2年続けてしなかったため、総理は連日の答弁となっています。きょうは午前10時から2時間以上参議院本会議場、午後1時から衆議院分館。あすは衆・本会議で基調報告となります。国会嫌いの安倍晋三首相の意をくんで、同じ派閥の馳浩さんが衆本・参本・衆委・参委の4本を一日にまとめて官邸だけの日をねん出したところ、安倍さんが移動につかれて馳さんを国対から更迭したことがありました。岸田さんはひょうひょうとしつつ「岸田にとっての黄金の3年間」を楽しんでいます。

【衆議院内閣委員会 きょう令和6年2024年4月17日(水)】
 立憲は解散警戒で昨秋に人事をせずことし1月にかえました。森山浩行さん(大阪16区)は国対副委員長兼文部科学委(統一教会警戒)の次席理事でしたが、国対を外れて、内閣委筆頭理事となりました。副幹事長と府連代表は続投しています。きょうは一般質疑で、先週金曜日と昨日の本会議散会後は問取り、レクチャーのため「議員室」3杯分の官僚が廊下で待機していて度肝を抜かれました。地こデジ特別委ができても、こども家庭庁・デジタル庁も内閣委筆頭理事の一般質疑は予習が不可欠のようです。4月1日付の異動も影響しているか。私の高校同級の吹奏楽部長(兼)応援団長補佐もデジ庁の国家公務員となりビックリ仰天。勤め先の名称を聞けば納得ですが、本人もまさか国家公務員になると思わずこれからの、2年ほどでしょうが、50代を過ごします。問取り・レクチャーも法律職採用ばかりとも限りませんが、森山さんは様々な立場の人とコミュニケーション能力が高いので安心という意識が、内閣府全体にあるでしょう。

 質問では、若い芸能人と児童福祉法などをめぐる「光GENJI通達」を問い、厚労省は従来見解を繰り返しました。選挙区・堺で50年以上障害者団体の代表をつとめている人の声だとして、1日施行の「改正障害者差別解消法の合理的配慮規定」で、大きいファミレスですらトイレの対応が遅いと指摘。国土交通省は「バリアフリー法で対応している」としました。ただ、森山さんは「大きい(チェーンの)ファミレス」と言いましたので、2000平米以上はあるはず。国交省は「先生ご指摘の200平米以下の小規模な店舗では」と答弁しており、公明党の大臣が11年も続いて、問取り力が落ちているのか。加藤鮎子・障害者施策担当相は「合理的配慮は事業者の努力義務であり、内閣府は事例データ収集や説明会をしてお、社会への浸透を図りたい」と答弁しました。

 森山さんの物流2024年問題の問いに、政府は「総務省、経済産業省、文化庁、それと国土交通省、厚生労働連携をいたしまして、改正後の周知を行ったところでございます」との答弁もおり、道理で議員室3杯分の官僚が詰め掛けていたわけだと思いました。

 自民党中野市議会議長宅の長野県警警察官2名射殺事件を立法事実とする「銃刀法改正案」(213閣法30号)が松村祥史大臣から趣旨説明されました。松村さんは出番が多い印象です。

【参・本会議】
 総理は「お忙し氏」で、2時間以上答弁しました。「セキュリティークリアランス2法案」(213閣法24号衆議院修正・213閣法25号)で高市早苗大臣と答弁。共産党の井上哲士さんに「なんでも戦争に絡めている」と苦言を呈した場面もありました。
 「NTT法を改正する法律」(213閣法33号)が成立しました。「生活保護法・生活困窮者自立支援法などを改正する法律」(213閣法9号衆議院修正)が可決し、成立しました。

【衆・農林水産委】
 総理入り質疑で、立憲の金子恵美さんは「修正案を出す」と明言しました。あす、修正案、政府原案とも採決か。
 これに先立つ委員会では、おとといの地方公聴会の報告がありました。野中厚委員長が鹿児島の団長として報告「まず鹿児島市内において、株式会社の鹿児島市食肉センターを視察し、関係者から説明を聴取いたしました。次いで、シェラトン鹿児島において、意見陳述者の方々との会議を開催いたしました」と述べました。農政族のドン・森山裕さんの地元で畜産関係者のところに顔を出し、森山さんの顔を立てたということでしょう。北海道は、5期生ながらなかなか入閣できない伊東良孝元副大臣が説明しました。

 鹿児島では(1)農業者が十分な施肥を行えるようにするため、肥料価格を適正に価格転嫁すべきだ(2)加工食品の輸出の振興は、国内産業の振興には繋がらない懸念がある。日本がゲノム編集食品の世界最大の消費国に移行する可能性がある(3)耕作条件が不利な農地の維持のために、農福連携を活用する必要性があり、有機農業の推進に向け、未利用バイオマスの活用を行政として支援する必要性がある(4)農地の集積を進めた上でのロボット農機等のスマート農業の導入の必要性と、農地バンクの人員と権限拡充で地権者との交渉を促進すべきだーーと公述されたとしました。

 鹿児島ではこれに対し農水委員が(1)輸送コストにより肥料および飼料価格が割高になっているのではないか(2)農業者の所得を保障するための直接支払交付金を導入する必要性(3)農福連携を促進させるために必要なひと押し(4)女性の参画のために必要な自給率は何%かーーなどの質疑があったとしました。

 北海道では「まず夕張郡長沼町において、北海道子実コーン組合を視察しました」としました。公述人から(1)農村における物流に必要なエネルギー供給拠点の確保の必要性と産地と消費地を結ぶ高速道路整備の必要性(2)農業者が安定的に営農できるよう、生産コスト増に対応した仕組み作りの必要性と農業者の減少に歯止めをかけるための何らかの所得保障策を講ずる必要性(3)農業者の減少により、地域コミュニティの存続に支障をきたす懸念と食料安全保障の確保のため生産現場の実態および意向を的確に反映した政策の再構築を図る必要性(4)農業への参入の流れを作るため農業の社会的意義を広く伝える必要性と技術開発やスタートアップ企業への支援を拡充する必要性ーーが語られた、としました。

 北海道で農林水産委員は(1)価格形成に向けた課題と過疎地におけるフードサプライチェーンの維持のための企業の役割(2)稲作における温暖化の影響および今後必要な対策(3)備蓄体制強化のための方策(4)米の輸出促進のために必要な政策ーーで質疑したとしました。

 鹿児島と違い、北海道が担い手不足の声が強い傾向があることを、私は初めて知りました。

 また、米との安保に積極的だとされる、北神圭朗さんが「戦うには、兵糧がいる、そういう面でも農業は必要だ」と発言するシーンもありました。

【衆・法務委】
 「法テラス法改正案」(213閣法46号参議院先議)を可決すべきだと決めました。あす成立のはこび。

【衆・文部科学委】
 唯一の閣法「学校教育法改正案」(213閣法35号)が趣旨説明され、与党のみ質疑がありました。これに先立ち、東京「くれたけ医療専門学校」の視察があったと田野瀬太道委員長が報告しました。蛇足ですが、田野瀬さんが理事長をつとめる学校法人グループは、大学院修了のネト右翼系ユーチューバーを多く招いていましたが、契約切れになっているようです。

【衆・厚生労働委】
 「育児介護休業法改正案」(213閣法54号)と「それに対する立憲の訪問介護事業者と介護・障害福祉従事者の処遇改善の2法案」(213衆法6・7号)が武見大臣、柚木道義さん、井坂信彦さんから趣旨説明されました。

【衆・経済産業委】
 「政策減税の産業競争力強化法改正案」(213閣法23号)が趣旨説明されました。自由経済が歪むのでやめてほしい。

【衆・国土交通委】
 「二地域生活推進法案」(213閣法12号)が趣旨説明されました。二拠点ライフ推進を提唱するうさんくさいインフルエンサーがいますね。

【参・3つの調査会】
 参考人と議論。

●参・憲法審査会は開催されませんでした。あすは衆・憲法審が1時間半自由討議。あすの衆・本は総理帰朝報告。「こども」「食料」の2つの重要広範議案(総理質疑は終了)が採決の公算。



[写真]衆議院事務総長室から立憲控室に戻って仲間と肩を寄せ合いぶら下がり記者経験する森山浩行・副幹事長(兼)国対副委員長=当時、1月からは副幹事長に専念、きょねん12月、国会内で、宮崎信行撮影。

 以上です。


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