国会に懐かしい顔が帰ってきます。
参院法務委員長で公明党比例代表（第２１回参院選）の遠山清彦さんが第４５回衆院選九州ブロック出馬準備のため、辞職届を江田五月参院議長に提出します。
これに伴い、公明党の重点候補７人のほかに、「第８の男」として当選が期待されながら、安倍政権への逆風の巻き添えを食い、党名票の不調で次点だった元職、草川昭三さん（８０）が近く、繰り上げ当選します。
草川さんは元衆院議員。公明党の以前の会派「公明党・国民会議」の“国民会議”の所属として非公明党員として活躍しました。「国民会議」には参院で広中和歌子さん（細川内閣環境庁長官、元民主党副代表）も所属していました。広中さんはフィールズ賞を受賞した数学者の広中平祐さんと夫妻です。
草川さんは石川島播磨重工業の労働組合から日本社会党の公認で衆院選に出馬。後に公明党第３代委員長となる石田幸四郎さんと選挙協力したことで、「国民会議」入りしました。
要するに、草川さんは創価学会員ではなかったわけです。
草川さんは予算委員会での質問がうまく、政府委員（政府参考人）として国税庁に控えさせるやり方で政府・自民党の腐敗を追及しました。
新党平和→公明党の時代には神崎武法代表を党国対委員長として支えました。このプロセスではじめて入党。参院に転じてからは、公明党参院会長を務めました。
公明党が自民党に対して明白に距離を取り出したこの時期、国対のプロである草川さんが国政復帰することは注目に値します。
公明党の動向では、北海道ブロックの丸谷佳織さんが在職１０年を超えたことから今期限りで、衆院議員を卒業します。ちなみに丸谷さんは『ペガサスの朝』『街は恋人』のヒットで知られるシンガーソングライターの五十嵐浩晃さんと夫妻です。
遠山氏、衆院比例へ／公明県本正式発表九州４議席狙う（沖縄タイムス）
公明党県本の糸洲朝則代表と同顧問の遠山清彦参院議員（３９）、元衆院議員で同党沖縄方面議長の白保台一氏（６６）は一日、県庁内で会見し、次期衆院選沖縄１区の公認候補擁立を見送る方針を正式発表した。
出馬に意欲を示していた元職の白保氏は勇退、遠山氏が参院議員を辞任し、比例九州・沖縄ブロックに立候補する。衆院沖縄１区は、自民前県議の国場幸之助氏（３５）を自公統一候補とし、選挙協力体制が構築される見通しになった。
公明は九州比例の現有三議席から一議席増を目指し、自民に選挙協力を求める。遠山氏は「白保氏の後継で、沖縄の発展に尽力したい。四議席獲得のために背水の陣で臨む」と述べた。
選挙協力について、糸洲氏は「国場氏への推薦を含め、協議はこれからだ」と述べた。県内で十四―十五万票の獲得を目指したいとした。
参院比例、草川氏が繰り上げへ＝遠山氏は衆院にくら替え－公明方針(時事通信) - goo ニュース
公明党は３０日、遠山清彦参院議員（３９）＝比例代表＝を辞職させ、次期衆院選に擁立する方針を固めた。遠山氏が９月１日に記者会見し、衆院比例代表九州ブロックからの立候補を発表する予定。これに伴い、昨年７月の参院選の同党比例代表で次点だった草川昭三副代表（８０）が繰り上げ当選する。
草川氏は衆院議員時代に党国対委員長、参院に転じてからは議員会長などを務めた長老。自民党の古賀誠選対委員長や青木幹雄前参院議員会長など同党実力者に幅広いパイプを持つ一方、民主党内にも独自の人脈があるとされる。年末・年明けの衆院解散を目指す公明党としては、自民党との選挙協力や政策面での調整、さらには選挙後の政局流動化をにらみ、執行部の体制を強化する必要があると判断した。
