【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

「未応召」の自民党6議員のバッジを引っこ抜こう!【追記あり】

2009年01月08日 05時43分32秒 | 第171通常会(2009年1月~)自民党追い込まれ

[写真は左上から時計回りに、津島雄二さん、井上喜一さん、原田義昭さん、久間章生さん、保岡興治さん、宮路和明さん=自民党ホームページ]

 「学びて時に之を習う(学んだり経験して、それを時折おさらいする)」というのはまさに喜びであり、楽しみであり、人生そのものだと思います(論語)。

 きょうは「未応召」という言葉を知りました。読み方は「みおうしょう」でしょう。

 漢文の授業風なら、


   未
   応
  レ
   召


 読み下せば、「未だにお召しに応じない」。

 「未応召議員」とは、天皇の国会召集(憲法7条)に未だに応じていない議員という意味のようです。

 第171回国会衆議院公報第2号(1月5日)は、6議員が「議員応召延期届」を提出し、「今五日未応召の議員は、次の通りである」と告示しています。

 この6議員は全員が自民党です。


  

 青森1区  津島雄二元厚生大臣
 兵庫4区  井上喜一元防災大臣
 福岡5区  原田義昭自民党副幹事長
 長崎2区  久間章生元防衛大臣
 鹿児島1区 保岡興治元法務大臣
 鹿児島3区 宮地和明・衆院議員

 全員が戦前・戦中の生まれで、数え80歳の人もいます。健康上の理由で出て来られないのかもしれませんが、6人とも現時点で次期衆院選に出馬する意向を示しています。

 地域によって、いろいろな事情がありますが、新年1月5日に「新年会」「○○初め」「賀詞交換会」といった新年行事が全くない選挙区というのは一つもないでしょう。

 仮にこの6人が、1月5日の午前10時(召集時刻=衆院規則1条)から午後2時12分(衆院本会議散会時刻)の間に、新年行事で「衆議院議員の○○です」とあいさつしていても、その人は衆院議員ではありません。

 彼らは主権者である私たち国民が正当に選挙した国会における代表者(憲法前文)であるにもかかわらず、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴である天皇陛下(同)が召集した通常国会に「未応召」なのですから、「ただのオッサン」です。

 行事主催者が「センセイは“未応召”なのに駆けつけてくださった」と感激したらデモクラシー崩壊、なかでも元法務大臣が唯一の最高法規である「日本国憲法」に従っていないとは法治国家の危機というより、ホラーです。

 この6人にはある共通点があります。自民党が10月15日、10月25日に実施した2回の全国調査のうち、2回とも、あるいは1回、野党候補(予定者、民主党公認、国民新党公認)に負けています。

青森1区 横山北斗さん、現職、弘前学院大学大学院教授vs津島元厚相
兵庫4区 高橋昭一さん、新人、元代議士秘書vs井上喜一元防災大臣
福岡5区 楠田大蔵さん、現職、民主党副幹事長vs 原田義昭・衆院議員
長崎2区 福田衣里子さん、新人、前薬害肝炎九州原告団長vs久間元防衛相
鹿児島1区 川内博史隊長、現職、衆院予算委員vs保岡興治元法務大臣
鹿児島3区 松下忠洋さん、元職、国民新党総支部長vs宮地和明・衆院議員

 なお、この中に1人、2回目の調査で再逆転された野党候補がいますので、お気を付けくださいませ。

 未応召の6人には「税金を返せ!」などという文句では甘っちょろい。私たち主権者の意思で、第45回衆院選でバッジを引っこ抜くべきだと思いますが、いかがでしょうか?

(初エントリーは2009年1月6日午後11時)

【追記 2009-1-8 6:00】

 コメント欄にあるように、久間章生さんが当日、地元・島原にいたという情報が寄せられました。また、衆議院ホームページには「衆議院公報」が抜粋掲載されており、「未応召議員」の部分が掲載されていないことが分かりました。

 そこでこちらの方に、衆議院公報第2号の表紙と「未応召議員」がのった頁を掲載して、さらしちゃいます。公文書ですから著作権はありませんし、私も文書取り込みの著作隣接権を放棄しますので、どんどん転載しちゃってください。


[第171回国会衆議院公報 第2号 1月5日 月曜日 11頁(1号から通算して)]


[第171回国会衆議院公報 第2号 1月5日 月曜日 17頁(1号から通算して)]

【追記おわり】

1月5日の衆議院本会議のもよう
(↓こちらをクリックしてください)



第171国会開会式(参議院本会議場ですが、衆院議員も参加しています)のもよう
(↓こちらをクリックしてください)



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