【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【速報】民維共3党が平和のために審議拒否 みんなで応援しよう!賛同した人はリツィート!

2015年05月29日 10時35分18秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

 民主党・維新の党・日本共産党の「平和3党」は、平成27年2015年5月29日(金)午前10時過ぎ、衆議院平和安全特別委員会が開かれている衆議院第一委員室から退席しました。

  民主党の後藤祐一さんが、現行周辺事態法の「周辺」の概念について、1998年(おそらく衆議院ガイドライン特別委員会で)の政府委員(現在の外務省の政府参考人)が岡田克也委員に対する答弁と、1999年政府統一見解について齟齬があることから、大臣に確認を迫ったところ、明確な答えがありませんでした。これについて、与党議員からも「前の答弁なんだから、取り消せばいいんじゃないの」とのヤジが出ましたが、大臣は混乱している様子で、答弁が整理できない状態になりました。

 この後、維新の党の下地幹郎理事が、民主党の長妻昭筆頭理事、共産党の赤嶺政賢委員をさしおいて、浜田靖一委員長(自民党)に猛然と抗議。与党理事は大臣を取り囲みなにか抗議しているようでしたが、民維共3党は一致団結して退席しました。与党理事が呼びに行っています。

 中断時に、答弁席には、中谷国務大臣、岸田外相、上川法相が座っていました。安倍首相は参議院本会議での電力システム改革プログラム法案の代表質問に行っています。

 インターネット審議中継の時代になってから、審議拒否は一方的に野党が叩かれることが多くなり、審議拒否をしなくなりましたが、戦争立法回避のためのやむにやまれぬ戦術と考えれます。

 今国会の空転は、衆議院予算委員会での当初予算の基本的質疑3日間が終わった直後に農相が辞任したため、翌日空転。翌々日に「基本的質疑の補充質疑4時間」で正常化して以来、3か月ぶりの空転となります。 他の委員会は開かれています。午後10時35分現在。

 午前11時20分過ぎ、浜田靖一委員長は「暫時休憩」を宣言しました。再開は未定。午前11時半現在。 

[追記 午後1時半]

 午後1時に、民維共も含めて全員が着席。浜田委員長が「再開」を宣言した直後に、長妻理事、下地理事、赤嶺委員が抗議して「休憩」。午後1時10分過ぎに、委員長が「散会」を宣言しました。

 国会議事録によると、平成10年1998年2月26日の衆議院予算委員会で、岡田克也委員の「中東で産油国に危機が発生して、我が国に石油が来ない場合は周辺事態になるのか。周辺事態における日本の平和と安全の、「安全」というどういう意味か?」という趣旨の一連の質問に対して、外務省北米局長と橋本首相、小渕外相らが「湾岸、中東などで起きている事態について言えば、日本の平和と安全に重要な影響を与えるかどうかという観点からいえば、そういうことは基本的に生じることは想定しえない」「そういう事態は周辺事態には該当しない」などと答弁したことについて、後藤さんが岸田外相の見解を問うた問答だと思われます。

 なお、当時の国会は、現在の政府参考人と異なり、外務省北米局長は「政府委員」としての答弁で、省・局・人に関係なく、全省庁を統轄した「政府」としての見解として答弁しています。

 ホルムズ海峡機雷封鎖により石油が日本に来なくなった時に、首相あるいは政府は「周辺事態あらため重要影響事態(とする案)」を使えないことになり、首相の防衛出動命令である、「武力攻撃事態対処法に付け加える存立危機事態(という案)」を使うことになり、日本平時で、首相が自衛隊に防衛出動を命じなければならないことになります。おそらく後藤さんはこういう展開に持っていきたくて質問したと考えられます。

 次回の委員会は、後藤さんに対する外相答弁から始まることになりそうです。外務省内でも対応が迫られます。次回の開催は未定です。

[追記おわり] 



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