岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

病んでいる社会の断片を見せられ続けている。

2019-05-29 16:31:06 | 世界のなかま

川﨑の襲撃事件の衝撃に日本中が沈んでいる。

日本の安全神話が崩壊して久しいけれど、池袋、大津、川崎と幼児や児童が被害に遭っている状況はあまりにもひどい。

クルマによる歩行者への攻撃は、車優先社会が生み出したのだと思う。

かつては当たり前のように歩行者の陸橋があった。車道優先が視覚的にわかった。

それが横断歩道となり、一応歩行者優先になったはずだけれど、信号のない横断歩道で止まる車はめったにない。

そして、歩道に車が突っ込んでくる。

クルマは産業の花形と言われて数兆円の利益も得ながら、歩行者への安全策は、牛歩のような歩みだ。

次々に起こる人災の対応ができぬまま、新たな人災が起こる。

 

そして、解決策など見つかりようがないような事態に陥っている。

銃もないテロもない社会を求めてきたはずなのに。

人の心の闇がどんどん深くなっているようだ。

誰でも心に闇を抱えている。

 

その闇を育てているのは特別な人間ではない。

それが社会を震撼させる凶器までなるのか。

秋葉原事件の発生時に、どうしてこのようなことができるのかと問うた思いを

再び、いや三度と繰り返さなくてはならない。

社会は対処療法を求めることしかできないのか。

そうかもしれない。

闇には底がない。

 

被害に遭われた方、ご家族の方のお気持ちは如何ばかりか。

思いをともにできるはずがない私には、祈ることしかできない。

 


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