小金沢ライブラリー

ミステリ感想以外はサイトへ移行しました

ミステリ感想-『ひとり吹奏楽部 ハルチカ番外篇』初野晴

2017年03月09日 | ミステリ感想
~あらすじ~
捨て犬の引き取り先を探し苦心惨憺するカイユと後藤…ポチ犯科帳
お釣りを崩すため出ていったまま戻らないお婆さんを駄菓子屋で待ち続ける芹澤と片桐…風変わりな再会の集い
無償で小学生への体操教室をするという謎のアルバイトに励む名越をマレンは危惧する…巡るピクトグラム
たったひとりで吹奏楽部をしていた先輩の日誌を見つける成島…ひとり吹奏楽部


~感想~
随分前から発売を予告されていたが、延びに延びていたハルチカシリーズ番外篇。文庫書き下ろし。
吹奏楽部メンバーを中心に据え、ハルタとチカはほぼ登場しないものの、彼らに関する噂や印象がメンバーの口から語られ、特にチカが各人に持たれているイメージがいちいち面白い。
ミステリとしては普段の短編ではもう一捻り加えるところで一捻り加えなかったり、そもそも謎も何も無かったりするのだが、主眼はそこにはなく、各メンバーの魅力を掘り下げることに注力されており、それについては文句無しで、また今までのシリーズと今後の物語をつなぐ意味でも重要であり、シリーズファンなら必読と言って差し支えない一冊である。
超買いづらい表紙だけど。


17.3.1
評価:★★★☆ 7

コメント    この記事についてブログを書く
« ミステリ感想-『リカーシブ... | トップ | 12/28のNXT #370  やっぱり... »

コメントを投稿