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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

2024年度予算案の焦点⑩ 軍事費 ミサイル開発・取得

2024-02-12 10:26:18 | 予算・税金・消費税・社会保障など
2024年度予算案の焦点⑩ 軍事費 ミサイル開発・取得

2024年度予算案の軍事費は7兆9496億円と、10年連続で過去最大を更新し、23年度当初予算と比べて約1・1兆円も増加しました。22年12月に決定された安保3文書に基づくもので、2年間で2・5兆円もの増額となります。暮らしへの予算転換を願う国民を置き去りに、かつてない規模の大軍拡予算を計上しています。

異次元の大軍拡
岸田政権は27年度までの5年間で総額約43兆円を投じると宣言。この「異次元の大軍拡」の2年目となる今回の予算案で、安保3文書に明記された敵基地攻撃能力に使用される長射程ミサイルの取得、また国産のための開発に巨費を投じています。
“目玉”とされるのが船体や陸地など多様な場で運用できる「12式地対艦誘導弾」を射程1000キロ以上に延ばす「能力向上型」の開発・取得です。地上発射型の取得に961億円、艦船や空中発射型などの同誘導弾の開発・量産にも計656億円を計上しています。
また、音速の5倍以上で飛行し迎撃を困難にする極超音速誘導弾の開発に725億円を計上。その他にも、高速滑空弾の開発に967億円、艦艇や地上目標を攻撃する新たな「精密誘導弾」の開発に323億円などミサイル取得計画が乱立しています。



12式地対艦誘導弾=2023年10月24日、沖縄県石垣市



“ローン”支払い
陸海空自衛隊を一元的に指揮するとし新たに「統合作戦司令部」(240人)を24年度末に発足させます。ハワイに拠点を置く「インド太平洋軍司令部」との「調整」機能を強め、事実上、自衛隊を米軍の指揮下に深く組み込むものです。米軍主導の下、自衛隊が実行する恐れのある敵基地攻撃とミサイル防衛を一体化させた攻撃網「統合防空ミサイル防衛(IAMD)」の一環として、イージスシステム搭載艦2隻の建造費に3731億円を盛り込みました。
米軍再編経費は2130億円で、このうち沖縄県名護市辺野古への新基地建設に、23年度比で75億円増の726億円(歳出ベース)を計上。普天間基地(同県宜野湾市)の「早期返還」を言いながら同基地の補修事業に13億円を計上しています。
過去に購入した兵器の支払い分である「歳出化経費」は3兆9480億円と23年度と比べ、約1・3兆円増加。軍事費全体の約半分を占めています。米国製高額兵器の大量購入により積みあがった軍事ローン「後年度負担」は過去2年間で倍増し、13兆7488億円にまで膨れ上がりました。
(おわり)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2024年2月10日付掲載


“目玉”とされるのが船体や陸地など多様な場で運用できる「12式地対艦誘導弾」を射程1000キロ以上に延ばす「能力向上型」の開発・取得です。地上発射型の取得に961億円、艦船や空中発射型などの同誘導弾の開発・量産にも計656億円を計上。
「統合防空ミサイル防衛(IAMD)」の一環として、イージスシステム搭載艦2隻の建造費に3731億円を盛り込み。

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