きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

コメ政策の「見直し」② 中小生産 切り捨てられる

2013-12-30 22:01:38 | 経済・産業・中小企業対策など
コメ政策の「見直し」② 中小生産 切り捨てられる

政府が11月に決めた米政策「見直し」は、国が責任を持つ生産調整を5年後に全廃するとしています。これは、実際に生産に携わる農家などの要求から出たものではありません。大もとは、農業をビジネスチャンスにともくろむ財界です。
政府の産業競争力会議や規制改革会議の主要メンバーとなっている大企業経営者らは、日本の米づくりが小規模で国際競争力がないのは生産調整=「減反政策」が原因だと攻撃。それを受けて「見直し」の原案がつくられました。

※※※※※(コメ・米・こめ)

米政策「見直し」で「政府は、余剰米処理は行わない」としています。余剰米は米価を暴落させ、生産の継続を困難にさせます。さらに、将来のコストの4割削減を掲げ、大規模経営に対策を集中する方針です。国際競争に勝てない中小生産者や産地はいらないというわけです。
「見直し」が目玉にしているのは飼料用米への助成です。現行の助成は面積単位で10アール8万円。これを収量に応じた支払いに変え、最高10万5千円を助成します。ところが、最高額は食用米の全国平均収量の1・3倍以上収穫できる条件のよい水田だけ。所得増の条件は限られます。
飼料の大部分を輸入に頼る日本にとって飼料用米生産は重要です。しかし、収量が多い品種の開発、加工工場や畜産経営などの需要が近くにあること、食用米と混雑しない方策(栽培、流通)など、解決すべき課題も少なくありません。
従来の中山間地域直接支払い、環境保全型農業直接支援は基本的に維持されます。また、新たな地域政策として「農業の多面的機能発揮のための地域活動に対する多面的機能支払い」(日本型直接支払い)を設けます。



山が多く、平地が少ない風土を生かした日本の水田農業=筑波山(茨城県)のふもとの農村風景

日本は平地が少なく、とくに水田は宅地や道路、工場用地と混在しており、大規模生産の条件は極めて限られているのが実態です。都市に近い産地が多いこともあって、米生産は専業的な大規模経営から複合経営、兼業など多様な形で営まれてきました。これらが相まって集落を維持し、水源の洒養(かんよう)や気象変動の緩和、景観の維持など、農業の多面的機能が発揮される条件をつくっているのです。
こうした日本の条件を生かすため、日本共産党は、農業の食料供給の役割と国土・環境の維持などの役割を、ともにきちんと評価すべきだと主張しています。農業を基幹産業と位置づけ、食料自給率を向上させ、若い人が希望を持てる農政をと頑張っています。
米については、国が需給と価格の安定に責任を持ち、転作をふくめ、自給率の低い飼料穀物や麦、大豆など国内生産の多面的発展とあわせて、水田農業を発展させる政策を提案しています。
日本の農業を根底から脅かす環太平洋連携協定(TPP)への参加は、その道を完全に閉ざします。TPP参加を阻止し、国の責任放棄をやめさせ、安全な国産米を安心して食べられる農政への転換をめざす国民的な共同がもとめられます。
有坂哲夫(ありさか・てつお 日本共産党農林・漁民局次長)

「しんぶん赤旗」日曜版 2013年12月22日付掲載


食用米とか、飼料米とか区別せずに、政府が需給バランスを考えて生産調整を行い、生産者へはその生産のための費用や生活費をペイできるだけの米価や生活費を保障するようにすべきですね。
生産量が減ったといっても、米はまがりなりにも日本の主食ですから。


記事に紹介されている写真は、「山が多く、平地が少ない」という割には平野の写真ですね。
そこで、僕が撮った棚田の写真を一挙公開します!


神戸市北区北僧尾の棚田 草刈り_01
神戸市北区北僧尾の棚田 草刈り_01 posted by (C)きんちゃん
神戸市北区淡河町北僧尾(おおごちょうきたそお)の棚田です。

岩座神 棚田と青空 _04
岩座神 棚田と青空 _04 posted by (C)きんちゃん
多可町岩座神(いさりがみ)の棚田です。

棚田と青空_01
棚田と青空_01 posted by (C)きんちゃん
佐用町・乙大木谷の棚田です。

うえ山の棚田_04
うえ山の棚田_04 posted by (C)きんちゃん
香美町・うえ山の棚田です。

井仁の棚田22
井仁の棚田22 posted by (C)きんちゃん
広島県・安芸太田町の井仁の棚田です。

全国各地の中山間地の棚田でコメ作が営まれているのですね。
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コメ政策の「見直し」① 市場まかせ 安定供給困難に

2013-12-29 23:06:12 | 経済・産業・中小企業対策など
コメ政策の「見直し」① 市場まかせ 安定供給困難に

安倍内閣が「『攻めの農林水産業』のための農政の改革方向」を決めました(11月26日)。中心は「減反(げんたん)政策」をはじめとした米政策の「見直し」です。環太平洋連携協定(TPP)参加による米輸入を前提にした対策として報じられています。
「反」は面積の単位で1反は約10アール。減反政策とは米の作付面積を減らして転作を促す、米の生産調整政策を指します。米の生産が消費を上回るようになった1970年から始まりました。政府が米の需要見通しと生産目標を示し、それに応じて米作と転作を行った農家、生産組織に助成金を支給します。
米は国民の主食であり、百数十万もの生産者がいます。日本農業と地域経済・農村社会の維持にとっても、安全な国産米をもとめる消費者にとっても、米の生産と価格の安定は不可欠です。
日本共産党は、米の生産・供給と価格の安定に国が責任を持ち、生産抑制は強制ではなく、転作条件の充実で農家が自発的に行えるようにすべきだと主張してきました。



稲刈り=長野県飯島町

「見直し」で、国が責任を持つ生産調整は5年後に全廃されます。米の生産量は生産者の判断とされ、価格は市場にまかされることになります。
「見直し」の最大の標的は民主党政権時に始まった戸別所得補償です。米対策は、生産調整に参加した農家に10アールあたり1万5千円を支給する「米直接支払い」と、米価下落による収入減を緩和する「米価変動補填(ほてん)」の二つの交付金制度から成ります。
「米直接支払い」は、来年から7500円に半減、5年後に廃止。「米価変動補填」は2014年産米から廃止します。
水田農業は、主食の供給とともに、水源の酒養(かんよう)や気候変動の緩和、洪水の防止など国土保全にも大きな役割を果たしています。経済効率だけで測れるものではありません。
「米直接支払い」の目的は、輸入圧力や不況のもとで農家の販売価格(生産者価格)が生産コストを大幅に下回る事態に対して、生産と農家収入を安定させることにあります。これは、生産者コストと販売価格の差をある程度埋められるため、関係者から歓迎されていました。大規模農家や生産組織も、直接支払いと生産調整のもとで形成される販売価格で経営が成り立っています。
今後、価格が市場まかせにされるなら、豊作・凶作の変動や輸入拡大による価格の暴落が避けられません。最も大きな影響を受けるのは專業的な米農家、生産組織を含む大規模生産者です。
米政策「見直し」に対して、「米作りを続けられなくなる」などの不安が広がっています。政策発表後に開かれた農林水産省の「食料・農業・農村政策審議会」でも、大規模生産者の委員が「方向性が見えない。農業現場は大きな混乱状態だ」と批判しています。
このようなやり方は、国産米の安定生産も、稲作を通じ住民の協力・共同をなりたたせてきた農村集落の維持も、ともに困難にせざるをえません。
有坂哲夫(ありさか・てつお 日本共産党農林・漁民局次長)

「しんぶん赤旗」日曜版 2013年12月15日付掲載


「減反」を廃止するって聞いて、今まで米が作れるのに作らせない「減反」の廃止って、「これっていいことじゃん」と一瞬思ってしまいますね。
しかし現状は、需要と供給、生産者への生産費用を一定程度補てんしていたのが減反制度。
需要や生産が減ったとはいえ、米は日本人の主食。「減反制度」の廃止で、価格が市場まかせになることは生産者にとっては酷なことです。




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安倍内閣の1年 危険ともろさ③ 様変わりした政党地図

2013-12-27 21:35:31 | 政治・社会問題について
安倍内閣の1年 危険ともろさ③ 様変わりした政党地図

20日の原発再稼働に反対する官邸前抗議行動。夏の参院選後、毎回参加している男性(46)=会社員=は語ります。「声を上げ続けることが大事だ。なしくずしにされるのは嫌だ」


原発なくせ!再稼働反対と抗議する人びと=20日、首相官邸前

投票「誇らしい」
昨年末の総選挙で初めて共産党に投票、続く夏の参院選でも票を投じました。理由は原発に反対する党だから。「共産党は言っていることが変わらず一貫している」
デモに参加したこともなく、選挙にいくようになったのも30代から。秘密保護法案の採決がかかった参院本会議(6日)の討論はネットで聞きました。「共産党に投票してよかった。仁比(聡平)さんだけがまともな演説をしていた。誇らしい」
安倍政権発足から1年で政党の地図は様変わりしました。
消費税大増税、原発再稼働、環太平洋連携協定(TPP)―。民主党はどの問題も自らの政権が手をつけたため自民と対決する足場を持たず、「厳しい、いばらの道」(海江田万里代表)を歩んでいます。
民主党参院議員の一人が明かします。「共産党を見習い、明確な対決軸を出すべきだ。しかし、秘密保護法でつめた議論はできなかった。これから集団的自衛権で仕掛けられたら、ウチは持たない。割れる」
メディアから「第三極」ともてはやされ、昨年総選挙で54議席を得た日本維新の会や、18議席を獲得したみんなの党は「野党」どころか、自民・公明両党の「補完勢力」としての姿がすっかり板につきました。秘密保護法で自公と「修正」談合を重ね、法案の共同提案者となったのはその象徴です。
9月の会合で「補完勢力となってあわよくば与党に入るのか」との意見も出ていた維新は秘密保護法「修正」で「翼賛野党」に。国会閉幕後も石原慎太郎、橋下徹両共同代表が安倍晋三首相らと相次いで会談するなど密着しています。
みんなは、「自民党にすりよるのは有権者の期待にそうものではない」(江田憲司前幹事長)と見限られ、14人が離党し分裂。江田氏らの新党も、「結局は新たな与党の補完勢力になってしまうのではないか」(「毎日」11日付社説)と見抜かれています。

「自共対決」鮮明
国民的なたたかいが広がるもとで「自共対決」の構図が鮮明になっています。
連載初回に登場した中小企業の社長(石川県)で自民党員の男性は、安倍政権の経済政策(アベノミクス)に懐疑的な見方を示したうえで、こう語りました。
「私は、共産党に伸びてほしいと思っている。自民党に対抗できるのは共産党だと思っているから。他の党は(自民と)仲がいい。民主だってふらふら。『二大政党』っていったら自民党と共産党が強くなってもらいたい。地方の庶民の暮らしをよくするためにやってほしい」(おわり)(政党取材班)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2013年12月26日付掲載


自民・安倍政権は、就任1年目の区切りということで、靖国神社に参拝。沖縄では辺野古の海岸の埋め立て許可を仲井眞知事にゴリ押しさせる。
過去の戦争、特に太平洋戦争・日中戦争を擁護し、ほめたたえることを任務としている神社、靖国神社に参拝することは、日独伊の侵略戦争の反省から始まった戦後の世界政治を真っ向から否定するものです。
沖縄では、仲井眞さんが埋め立てを容認したことは許せませんが、「アメとムチ」で強要した安倍政権の方が悪質です。

その自民党に、真っ向から対抗できるのは、残念ながら日本共産党しか存在していません。
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安倍内閣の1年 危険ともろさ② 「脅威」利用 戦前回帰へ

2013-12-26 14:16:34 | 政治・社会問題について
安倍内閣の1年 危険ともろさ② 「脅威」利用 戦前回帰へ

「安倍首相はツイている。秘密保護法で批判が強まる中、中国が防空識別圏の設定を強行し、北朝鮮では張成沢(チャン・ソンテク)が処刑された。これで国民の『防衛』の意識がはたらき、支持率下落も最小限にとどまった」
自民党中堅議員の一人はこう語り、中国や北朝鮮との緊張激化を奇貨とし、秘密保護法強行の「反省」など脇に置いて、「戦争する国づくり」へ突き進む姿勢をにじませます。

「愛国心」を強要
実際、17日には安倍内閣は集団的自衛権の行使をにらんだ「積極的平和主義」を看板にアジア太平洋地域全域、地球規模で軍事的関与を強める「国家安全保障戦略」を決定。中国の台頭に軍事で対抗する姿勢を鮮明にするとともに、国民の内心に介入し「愛国心」を押し付ける姿勢まで示しました。同時に決定した新「防衛大綱」では陸海空3自衛隊を一体的かつ迅速に運用する「統合機動防衛力」を掲げ、武器輸出三原則の見直しを明記しました「海外で戦争する国づくり」をめざし、日本版NSC設置、秘密保護法と一体で憲法9条を破壊する暴走です。そこには、北東アジアの紛争を外交で解決しようとする姿勢はみじんもなく、中国や北朝鮮の動きを「戦争する国づくり」を合理化することに利用する姿しかありません。



閣議に臨む安倍晋三首相(中央)ら=17日午前、首相官邸

危険な時代錯誤
米紙ニューヨーク・タイムズ(16日付)の国際版社説は、「日本の危険な時代錯誤」と題して、次のように警告しています。
「安倍氏の狙いは『戦後体制からの脱却』である。日本の批判者たちは、安倍氏が1945年以前の状況を復活させようとしていると警告している。それは、時代錯誤的であり、同時に危険なビジョンである」
犯罪を実行しなくても、「相談」するだけで処罰し、人の意思や思想そのものを犯罪の対象とする「共謀罪」新設の動き、2030年代の「原発ゼロ」方針を捨て、原発を「基盤となる重要なベース電源」と位置づけるエネルギー基本計画案の了承など、安倍内閣の暴走はとどまるところを知りません。
雇用や社会保障の分野でも、労働者派遣法の大改悪や“保険あって介護なし”を極限にする介護保険の改悪などが目白押しです。
安倍・自民党政権の暴走の加速は、国民との矛盾をさらに激化させ、政権基盤を揺るがすことは避けられません。“保守”系作家で「昭和史」を研究し、戦前日本の軍部にも光を当ててきた保阪正康氏は「今の自民党は、保守政党じゃなくて右翼化した全体主義政党」(『週刊朝日』27日号)と評しています。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2013年12月25日付掲載


中国が防空識別圏の設定や、北朝鮮の張成沢(チャン・ソンテク)が処刑などよくないことを利用して、「安倍さんはツイている」なんてどういう感覚なのでしょうか。
安倍さんの「積極的平和主義」は、憲法が掲げている「平和を希求する」ことでは決してなく、集団的自衛権を求めるものです。
「平和」って言葉にだまされてはいけません。
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安倍内閣の1年 危険ともろさ① 国民の視線 険しさ増す

2013-12-25 22:51:05 | 政治・社会問題について
安倍内閣の1年 危険ともろさ① 国民の視線 険しさ増す

第2次安倍晋三内閣が発足して26日で1年です。臨時国会では反対多数の民意を無視し秘密保護法の成立を強行した同内閣に対する国民の視線は、日増しに険しくなっています。
安倍政権の1年をどうみるか―。東京のビジネス街・新橋駅前で国民の声を聞くと…。
「秘密保護法も強行したし、彼らだけで勝手にどんどん進めている」という千葉県在住の65歳の女性は、「一度、下野したので少しは謙虚になったかと思ったが、全然そんな態度ではなかった。怒りしか感じない」と述べました。鳥取から上京中の男性(60)は「私たちは保守だが、あまりに説明不足」「内閣への評価は変わった。強行しすぎだ」と語りました。



署名に応じ、ツリーに消費税増税反対のメッセージを飾る市民=23日、JR徳島駅前。下は日本アカデメイア主催の交流会で講演する安倍晋三首相=19日、東京都港区

「秘密保護法案、あんな法律を無理やり通してしまうなんて、今の自民党は狂っている。僕は自民党員だけど、これから友人と一緒に徳島県連に離党届を出してくる」…。
6日深夜、自民・公明両党が強行に次ぐ強行で秘密保護法を成立させ明けた7日、日本共産党本部にこんな電話がかかってきました。「もう、どうしたらいいのか」と涙ながらに話す男性。安倍政権の暴走が一歩一歩、自己破たんを引き起こしています。
多くの自民党議員が「安倍内閣の高支持率は、固い支持というより景気回復への“期待値”」と述べます。そのアベノミクスへの“期待”はどうか―。
新橋駅前でも、安倍政権の経済政策を疑問視する声が相次ぎました。「消費税増税分の財源をどう使うかがはっきりしない。このままでは、大企業のための政策や公共事業にばかり使われるのではないか」(40歳男性)「消費税増税には反対。購買意欲が削られる。増税前に駆け込み需要があるが、増税後はなくなる」(29歳男性)。
自民党の若林健太衆院議員は17日付のプログで、「地元に入った」として、アベノミクスの効果が「思いの外、地方経済への波及は来ていないという実感」「きめ細かい対応をして行かなくては、失速しかねない。強い危機感を持った」と書いています。
新橋駅前では、安倍政権支持だったという74歳の男性がこう語りました。「秘密保護法など総選挙のときはいっていなかったことにばっかり力をいれている。数のおごりがでている。次に選挙があったら、自民党にいれるかどうかは分からない」


「本当の嵐 これから」
秘密保護法強行(6日、金曜)から週明けの9日、JNNの世論調査で内閣支持率は前月比13・9ポイント急落。不支持率は14・3ポイント上昇し44・4ポイント。秘密保護法の国会審議が「十分でなかった」は85%にのぼりました。その後の各種世論調査でも、内閣支持率が軒並み2桁下落し、発足以来最低を次々と更新しました。
安倍首相は9日の会見で「もっと丁寧に説明すべきだったと反省している」(9日)といわざるを得ませんでした。自民党中堅議員の一人は、「ねじれを解消し巨大与党で十分な成果をあげたのに、国会後の会見を『反省』から始めるのは異例なこと」と指摘します。
石破茂幹事長は、10日と16日の記者会見で、2週連続して世論の批判に対し弁明。「世論は厳しいとよく認識している。しっかり説明し誤解を解く」(10日)、「支持率が下がっていることは事実。強引な国会運営にご理解をいただけない」(16日)と述べました。



秘密保護法の「強行採決」で両手をあげて起立を促す自民党議員。手前は抗議する共産党・仁比聡平議員=5日、参院国家安保特別委


国会正面前で秘密保護法を通すなと訴える人たち=6日午後5時5分

期待値が低く
続けてきた「産経」・FNNの世論調査(17日付)は「アベノミクス得られぬ実感」の見出しで、世論調査の結果を分析。景気回復の「実感」だけでなく、今後の景気回復への「期待」感について「期待できない」が55・6%で初めて過半数に達したとしました。4月には65・5%もあった「期待できる」が38・0%に下落。「期待できる」と「できない」
が逆転した11月調査よりさらに差が広がったとし、「安倍首相が政権運営の目玉に据えてきたアベノミクスへの期待値も低くなっている」としています。
「景気がいいのは安倍さんだけ」。こう語るのは東京・北区で海産物卸・小売業を営む中野富康さん(81)。「円安で物価が上がり利益を減らして我慢してきたが、年明けには値上げせざるを得ない。4月には消費税が上がり、さらに商売は苦しくなる。安倍さんの政策は行き詰まる」と話します。
石川県の中小企業の社長(自民党員、男性)は、「地方の足である軽自動車の税金を上げる、それに加えて消費税が上がるとなれば年金生活者、高齢者は生活できなくなる」と強調。「財政出動というが土建会社など一部だけ。ちんぷんかんぷんだ。小さいところはどんどんなくなり、大きいところだけ残る」と怒りを隠しません。
発足から1年。町の声、世論調査のいずれにおいてもアベノミクスへの「期待はずれ」感が強まっています。

心配当たった
新橋駅前で40歳の男性会社員は、「昨年の総選挙では、消去法で自民党が選ばれたが、古い自民党に戻ってしまうかもしれないと心配した」とし、「残念ながら、心配は当たった。秘密保護法の強行採決などを見ると、第1次安倍政権のころの自民党に戻ったようだ」と話します。
自民党関係者の一人は、「秘密保護法強行の後、各地で地元からの突き上げが強く、年末・年始の説明用に急きょ『Q&A』を作ることになった」といいます。自民党は、秘密保護法を批判した新聞報道に対し23項目の「反論」を載せた資料を各議員に配布しました。
20日夜、毎週恒例の「金曜官邸前」行動で、国会前のリレートークでマイクを握った10代の女性はこう述べました。
「秘密保護法が成立した翌日に、安倍首相は『嵐が過ぎ去った』と言いました。私は『安倍さん、これからが本当の嵐ですよ』といいたい」
大きな拍手と声援が湧き起こりました。
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2013年12月24日付掲載


いわゆる、古き良き保守と言われる人からも、安倍さんはあまりにも強引、謙虚さがないと言われます。
もてはやされたアベノミクスも、すでにメッキがはがれて、地方や中小業者には回ってこないと見透かされています。
秘密保護法を成立させて、「嵐が過ぎ去った」なんて真っ赤な思い違い。「安倍さん、嵐はこれからですよ」と10代の女性に言われています。
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