きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

宮城県沖の海底 南東へ50m移動

2011-04-29 23:38:30 | 科学だいすき
宮城県沖の海底 南東へ50m移動

 海洋研究開発機構は4月28日、東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)に伴って宮城県沖の海底が広い範囲で南東方向へ50m移動していたことがわかったと発表しました。上方には平均して約7m移動しており、この変動によって巨大な津波が引き起こされたといいます。
 地震は、三陸沖から茨城県沖にかけて、日本列島が乗る陸のプレート(岩板)の下に沈み込んでいる太平洋プレートとの境界がずれて起こりました。長さ約500キロメートル、幅200キロメートルの範囲が動くことで、地震の規模を示すマグニチュード9・0の巨大地震となったと考えられています。




 海洋研究開発機構は、深海調査研究船「かいれい」で宮城県沖の震源近傍からその東側に位置する沈み込みの現場である日本海溝の海溝軸東側まで約140キロメートルの範囲で、海上から発射した音波がはね返ってくるのを観測する方法で海底の地形を調べました。



 得られたデータを、1999年同じ海域で実施した調査の結果と比較。その結果、海溝軸から陸側40キロメートルのところにある震源までの領域で海底が大きく動いていることを確認できました。特に海溝軸すぐ西のところで以前の調査時より10~20メートル高くなっていることがわかりました。
 海洋研究開発機構地球内部ダイナミクス領域の富士原敏也技術研究主任は、「海上保安庁や東北大学の調査で、陸に近いところで海底が変動している様子がわかっていたが、今回の調査で変動が海溝軸にまで及んでいることが明らかになった」と話しています。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年4月29日付掲載


すごいですねえ。ここまでプレートの潜り込みと跳ね返りの様子がわかるんですね。
地球の地殻レベルの営みを感じさせます。日本列島も、こうして動いていくのですかねえ。

北米プレートと太平洋プレートのせめぎあいがどういう結果になるかは数百万年から数千万年後の事でしょうね。
その時、日本列島がどういう形に変化しているかは興味深いですね。
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東日本大震災と日本経済の課題⑨・⑩

2011-04-23 23:26:23 | 震災・災害・復興・地震&災害対策など
東日本大震災と日本経済の課題⑨・⑩

4月23日の夜、NHKスペシャルで、「被災地は訴える ~復興への青写真~」と題して、大震災からまもなく1か月半。壊滅的被害から立ち直り、復興につなげるため、何をすべきなのか。自治体代表と政府の復興構想会議委員が緊急討論し、復興への青写真を探る方向性について、復興構想会議のメンバーと被災地の首長3人をオンラインで結んで生番組で討論されました。
その内容は、今回紹介する提言とかみ合うものがありました。


●復興の主体は地元の要望にそって、地元主導で行う。
●復興に際しては、ガレキ処理、仮設住宅などは、地元の雇用確保のため地元企業担ってもらう。
●被災地は有数の農業・漁業地域。この復興を国で支援していかないといけない。
●街づくりの再建も、高台に移転するなど構想は地元住民の同意を得て。
●漁港などの集約もありうると思うが、それも地元漁民の同意の上で。
●福島第一原発の事故で避難を強いられている事。東日本大震災の現在の避難民の半分以上は福島第一原発関連だという事実を知ってほしい。
●20キロ圏内といっても、場所によっては0.5マイクロシーベルト以下のところもある。具体的に汚染地図を示してほしい。
●被災者は、いわゆる「おもらい」をしたいんじゃない。
●被災業者が、事業を再開するためには、負債を負ったマイナスからじゃなく、せめてゼロからの出発が必要だ。
●財源は「復興税」などが言われているが、被災者は全国に散らばっているわけで、被災者を選んで還付する事は不可能。いわゆる付加価値税的な税金でなくって、財力のある方が自主的に拠出する方がいいと思う。
などなど・・・




大企業への臨時増税も ⑨
暮らしと経済研究室主宰 山家悠紀夫さん


 東日本大震災による物的な被害だけで、内閣府は、被害額を最大25兆円と試算しています。役所など公共建築、学校や医療機関、家屋などの生活基盤、漁業や農業、商工業、観光産業などの産業基盤、さらには、鉄道、空港、港湾などを復興していく必要があります。この復興資金を誰が負担し、どうやって調達するかという問題があります。やはりこれは、政府が主体となって負担することが必要です。

予算見直し必要
 では、どう財源を確保すればいいのでしょうか。まず、2011年度の予算を組み替えることです。
 不要の公共事業をやめるべきです。ダムや道路、港湾など大型の公共事業で、予算に計上されているものがたくさんあります。被災地復興を優先するという点から、不急の工事も先送りすべきでしょう。加えて、5兆円近くある軍事関係の予算を削るべきです。高速道路の無料化も考え直す必要があるでしょう。
 一方、歳入については、法人税減税をやめるべきです。日本経団連すら、減税措置の見直しも結構だといっています。もともと必要のないものだったのですね。また、証券優遇税制措置は延長される予定になっていますが、この措置をやめれば財源が生まれます。

復興に内部留保
 もちろん、それだけでは、復興財源は足りないでしょう。国債を発行することも必要になります。現在の金融市場の状況でいえば、新たに国債を発行しても市場で売れると思います。しかし、国債残高は巨額に達していますから、安全策として、従来の国債とは別枠で大企業を引き受け手として「震災復興国債」を発行する手法があります。そうすれば、金融市場に悪影響を与えなくて済むでしょう。
 現在、大企業の内部留保は200兆円を超えています。その多くが証券投資に回り、株式や外国債券などで運用されています。それを震災復興国債に振り替えてもらえばいいわけです。
 復興資金の調達のために発行する国債を、日銀に直接引き受けをさせればいいという考え方があります。しかし、この方法は取るべきではありません。インフレやバブルの発生など、将来に大きな禍根を残すことになります。
 震災復興国債といっても、国の借金であり、いずれ返さなければならないものです。借金だけではなく、増税も必要になると思います。負担能力のある大企業に対し、例えば5年間、臨時で法人税を10%増税することなどが考えられます。所得税についても、高額所得者の負担が軽くなっていますから、最高税率を50~60%にするといったことが考えられます。
 消費税を上げるべきだという声もありますが、これは一番避けなければならないことです。被災地だけ消費税増税をしないというわけにはいかず、被災者は耐えられません。日本全体としても、家計の所得は落ちていますから、消費税を増税すればいっそう景気が悪くなり、生活も苦しくなります。重要なことは、貧しい人々への新たな負担増はしてはいけないということです。
(聞き手 中川亮)(つづく)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年4月22日付


農家の経営再建全力で ⑩
愛媛大学教授 村田武さん


 東日本大震災での大津波被害に加え、原子力発電所の事故による放射能被害は、農業や漁業にきわめて深刻な打撃を与えています。津波で農業機械なども流され、農地は海水をかぶり、がれきやヘドロで汚染されています。再建するには、巨額の資金と数年の時間が必要になるでしょう。

財界からの主張
 復興について、さまざまな議論がなされています。財界からは東北全体を「復興特区」にしようという声があります。日本経団連の米倉弘昌会長は「規制緩和で大規模農地を運営する農業法人の設立などを柔軟に認められるようにすれば、国内有数の強みを持つこの地域の農業の再建が早まるはずだ」(「毎日」4月8日付)として、大胆な規制緩和や税制優遇で経済振興を図るということを主張しています。
 これは「復興」を名目に農業法人づくりと農地集積を強制するというものです。たとえ、経営を大規模化しても、効率性が追求され地元の人たち全員を雇うことなどできません。やはり、家族経営型の農業こそ、地元の人たちが望んでいるものだと思います。その希望を「復興特区」は壊してしまいます。大企業を優遇し、農地から被災農家を追い出す、まさに「現代エンクロージャー」(企業による囲い込み)です。
 被災者の力を取り戻すという点では、コミュニティー(地域社会)を再建することがとても重要な課題です。農業再建の自発的な力を引き出し、みんなで団結し、要求を実現していく基盤になります。

地元こそ仕事を
 大津波による浸水で被害を受けた農地の復旧事業についても、ゼネコンなどに回すのではなく、最優先で地元の人たちに仕事をつくるべきです。そのためには、地元の中小建設業者へ助成制度、重機のリースなどが必要です。震災で失われた農業機械・施設への再投資に対し、抜本的助成、リース制度の充実によって支援を強めることです。
 農業振興のために、米価を支える価格保証、価格とコストとの差を補てんする所得保障が必要です。たくさんつくれば収入が増える仕組みをつくることで、農家の人たちも意欲をもって作付けができます。
 不況克服のためにも、生鮮食料品の消費税を当面廃止とすべきです。復興税などといって消費税を上げるのは、景気の押し下げ要因でしかありません。財源は、使いきれないお金をため込んでいる大企業を中心に負担してもらうことで調達すべきです。
 日本の農漁業生産が大打撃を受けている一方で、環太平洋連携協定(TPP)への参加を進めようという動きもあります。例外なき関税撤廃で100%の自由貿易を進めるTPPは、農業の再建の道をふさぐもので、もってのほかです。
 政府は農家の経営再建に全力を挙げてとりかかるべきです。TPP反対の運動を全国規模に広げるのと同時に、「復興」を口実にした企業優遇・農家追い出しの「農業改革」とのたたかいが必要です。
(聞き手 中川亮)(つづく)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年4月23日付

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東日本大震災と日本経済の課題⑦・⑧

2011-04-21 22:25:16 | 震災・災害・復興・地震&災害対策など
東日本大震災と日本経済の課題⑦・⑧

引き続き、東日本大震災において、日本経済に求められることを識者が語っています。
「しんぶん赤旗」からの転載です。


東日本大震災と日本経済の課題⑦
間われる市場原理任せ
駒沢大学教授 吉田敬一さん


 東日本大震災では、市場原理主義の経済システムの矛盾が露呈しました。
 震災後、ガソリン・灯油が欠乏し、救済・支援に大きな支障をきたしました。背景に石油業法の廃止などエネルギー関連の規制緩和があります。石油業法には石油供給計画の策定義務などがあり、これを通じて政府は石油の生産・備蓄や安定供給に責任をもつことができました。ところが、2002年に小泉政権がこれを廃止し、石油流通は民間企業間の取引として政府が関与しないものとされました。
 水や食料、燃料、医療など国民の命を守る基盤の分野まで市場原理まかせにしていいのかが問われます。

資源節約型へ
 資源・エネルギー浪費型の産業構造を転換する必要性も明らかになりました。
 日本は戦後、機械・電気工業を中心に経済成長を追求してきました。その結果、輸送・電気・一般機械の3業種だけで鉱工業生産の50%近くを占めるまでになっています。これらは大企業が中心となり、資源・エネルギーを大量に使う産業です。これが原子力発電を推進する要因にもなったのです。一方、資源・エネルギーの“少消費型”である衣料やファッション、食料晶、住宅などの産業は衰退の道をたどりました。
 21世紀には、資源・エネルギーの持続可能な経済発展を追求しなければなりません。そのために日本では、産業支援を重・機械工業偏重から、衣・食・住関連の産業重視に転換し、産業のバランスを回復することが絶対に必要です。
 もちろん消費者も資源浪費型のライフスタイルの見直しが必要でしょう。膨大な数の自動販売機や24時間営業のコンビニエンスストア、オール電化住宅などは、欧州には見られない光景です。
 発電においても原発に依存しないエネルギー政策に転換しなくてはなりません。
 地方の小さな自治体でも、太陽光や風力、小水力など自然を使って、エネルギーの地域内循環をめざすところがあります。合わせてCO2削減のために森林を利用し、林業を活発にすることにも取り組んでいます。これらにより中小企業に仕事が生まれ、地域経済を地域循環型で活性化しようという機運も高まっています。

チェーンの弱点
 今回の震災では、大手スーパーやコンビニなどチェーン店中心の物流・商業の脆弱(ぜいじゃく)性も明らかになりました。
 チェーン店方式は、在庫をできるだけ持たずに経費を減らそうとするシステムです。政府が規制緩和策で普及を推進してきました。
 震災によるオンラインシステムと長距離トラック輸送の中断もあって、品物の補給ができないまま、被災地域は食料確保の困難が続きました。
 もし、以前のように中小商店が元気で多数あれば、一部の商店がダメージを受けても、残った商店で食料などはもう少しの期間持ちこたえていたでしょう。米穀店などは、自分で精米するためコメの在庫も持っています。
 日常生活物資から命にかかわる食までをチェーン店に委ねる大型店中心の商業・まちづくりでいいのかが問われます。
(聞き手 大小島美和子)(つづく)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年4月19日付



東日本大震災と日本経済の課題⑧
ものづくり支える復興
桜美林大学教 授藤田実さん



 東日本大震災は日本の「ものづくり力」の強さと弱さの両面を浮き彫りにしました。
 震災の影響で、米ゼネラル・モーターズなどの工場が一時、生産停止に追い込まれました。日本の大手自動車メーカーや部品メーカーも工場停止に見舞われています。

代替先ない構造
 日本の中小企業の「ものづくり」が世界中の「ものづくり」を支えていたということです。今、世界中の「ものづくり」企業が日本の生産がどうなるか、固唾をのんで見守っているのです。
 他方、トヨタ自動車を代表とする在庫を持たない生産方式(ジャストインタイム方式)がさまざまな産業に取り入れられた結果、部品調達がうまくいかないという状況を招きました。これだけ被災地が広範に及ぶと、一地域の復旧では対応できません。何重もの下請け工場を抱える自動車産業はなおさらです。
 一つ一つの部品がその下請け工場でしかつくれない、代替できない構造になっています。こうした重層構造の一角が崩れると、産業全体、日本経済全体に悪影響が及ぶことが浮き彫りになりました。
 世界の「ものづくり」を支えてきた被災地の中小企業は、震災で壊滅的打撃を受け、自力での復興は難しい状態です。私は日本の「ものづくり」が衰退する危機だと感じています。
 取引先大企業は、代替先を確保しようと動きだすでしょう。しかし、今ほど大企業が下請け企業を支えることが求められているときはありません。
 代替先を求め、海外へ拠点を移そうとする大企業を国内にとどめるためにも、政治が「ものづくり」企業を支え、早急に生産が回復できるようにしないといけません。「日本の中小企業は生産できる」という姿勢をアピールしないといけません。
 そのために、地域の産業をいついつまでに復興させるという見通し、工程表をまず示さなければなりません。
 中小企業への打撃は、地域雇用への強烈な打撃でもあります。地域の経済基盤がすべてゼロに近い状態にまで陥っています。
 これを機に、営業をやめるという経営者も出てくるかもしれません。復興の過程で、従来の地場産業を復興することは何よりも大切ですが、それだけでは雇用は吸収しきれません。

地域資源を活用
 地域の資源を生かした新しい産業をおこすことも必要になってきます。ここでも「大丈夫、住み続けられます。仕事もつくります」という見通しを、早急に示すことが、被災された方に安心を与えることになるでしょう。
 東北地方はかつて、エレクトロニクス産業など大企業誘致型の産業政策に頼り、結局、こうした企業が海外に生産拠点を移し、空洞化が進んだという苦い経験をもっています。今後の復興では、大企業誘致型の復興に頼らない発想も大事になってきます。地元の資源を活用し、日本の「ものづくり」が評価される、そういう産業をどうつくっていくかがカギです。
 こうした復興、街づくりはまさしく一大プロジェクト、大掛かりな仕事になります。オールジャパンで、すべての英知を結集し、ヒト、モノ、カネを投入する必要があります。
 新しい地域、新しい産業をつくるという取り組みが求められています。
(聞き手 山田英明)(つづく)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年4月20日付



これを機会に、ジャストインタイムとかチェーン店などの流通システムの見直しが必要かもしれませんね。
コンビニなどは多品種を少量だけ置いて顧客のニーズに応えるって点では良いのですが、以前、棚に品切れになっている品物に店員に聞くと「棚にないものはありません」とそっけない返事。
基本的に在庫を置かない主義なんですね。
これでは災害などで流通が遮断されてしまった時はたちまち品切れになってしまいます。

16年前の阪神淡路大震災でも経験したことです。被災に遭わなかった神戸市北区のコンビニでも品切れの状態が続きました。



今回の震災で、日本の大企業がいかに中小企業のネットワークに支えられているかをまざまざと感じさせたことはありませんでした。
この際、「安易に海外生産に移行しよう」という事のないように、国内生産を立て直すことを支援していくことが大事だと思います。

たとえばパソコン業界。Core iの新チップセットに不具合は発生した時、国内生産にこだわっていた富士通は他社に先立って生産再開を果たしています。
世界に名だたる技術を継承していくためにも被災した東日本の中小企業を、国と民間から支援していく必要があると思いました。

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福島第一原発の収束工程表 どう見るか・・・

2011-04-19 22:41:26 | 原子力発電・放射能汚染・自然エネルギー
福島第一原発の収束工程表を東京電力が発表。これをどう見るか・・・

4月17日、東京電力は福島第一原発の「事故収束に向けた工程表」を発表しました。原子炉や燃料プールの冷却機能の復旧のためには3カ月余り、燃料棒が冷却状態になるまではさらに6カ月あまりかかるようです。

以下「しんぶん赤旗」(2011年4月18日付)の記事より転載。


福島第一原発事故 東京電力が収束へ「工程表」を発表
実現にさまざまな困難
放射性物質放出抑止6~9カ月


 東日本大震災で深刻な状況が続いている福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)事故について東京電力は4月17日、「事故の収束に向けた道筋」(工程表)を発表しました。
 6~9カ月後には放射性物質の放出を大幅に抑えるとしています。
 工程表では、基本的考え方として、原子炉および使用済み核燃料プールの安定的冷却状態を確立し、放射性物質の放出を抑制することで避難している人たちの帰宅を実現することだとしています。
 そのうえで、「放射線量が着実に減少傾向となっている」ことをめざすステップ1が3カ月程度、「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられている」ことをめざすステップ2がその後の3~6カ月程度と表明。全体で6~9カ月程度を見込んでいます。

 当面の取り組みとして、①原子炉や使用済み核燃料プールの冷却②放射性物質の抑制③モニタリング・除染の3分野に分けて対策を示しています。
 原子炉の現状については「燃料ペレットの一部は損傷しているが、注水により冷却できている」とする一方で、原子炉格納容器内で水素爆発の恐れがあるとして、窒素を注入するほか、格納容器を水で満たすことを検討するとしています。
 また、放射性物質の抑制については、2号機のタービン建屋地下などにたまっている高濃度放射能汚染水を集中廃棄物処理施設に移送して放射性物質を除去し、再び原子炉を冷却するのに使うことなどで汚染水全体の量を減少させていくとしています。
 このほか、原子炉建屋全体をなんらかの方法で覆うことなどで、大気などに放射性物質が飛散するのを防ぐとしています。

 しかし、2号機の格納容器は損傷しているとみられること、建屋内や敷地内の放射線量が高く作業が困難なことなど、工程表にはさまざまな疑問がもたれています。
 記者会見した勝俣恒久会長は、本当に6~9カ月で工程表に示した対策ができるのかと聞かれ「100%これでできるというものではない。いろいろ考えてできるものをやるということだ」と述べました。また、避難している人たちの帰宅を実現するといいながら、その見通しを問われても「国の決めること」と答えただけでした。


工程表1
工程表1 posted by (C)きんちゃん

工程表2
工程表2 posted by (C)きんちゃん

第1ステップで3カ月、第2ステップで3~6カ月。それからさらに中期的課題。
工程表を発表したことはそれなりの見通しを持てたことだと思います。予想はしていましたが、それにしても長くかかりますねえ。

スリーマイル島やチェルノブイリと違って海岸線にあってもろに津波を受けて電源施設だけでなく原子力建屋や格納容器も破損しててしまいました。
初動でベント抜きや海水注入などにも戸惑ってしまい、燃料棒を冷却できずさらに事態を深刻にしてしまいました。

でも今は、事態をすこしでも改善の方向に持っていくことですね。

タービン建屋内の水抜きが終わらないと「復水器」を使った本来の冷却機能は起動できないので、別の熱交換器を設置するとも言っています。
「やっと本気をだしたかな」と思われる事です。
原子炉格納器の破損の修復をセメントでやるって言っていますが、はたして鋳鉄とセメントの相性はどうかな。

ともかく頑張って欲しいと思います。

さらに東京電力は無人ヘリコプターを使って撮影した福島第一原発の映像を公開した。

原子炉格納容器
原子炉格納容器 posted by (C)きんちゃん

核燃料プール
核燃料プール posted by (C)きんちゃん

原子炉格納容器見えた 福島第一原発4号機

 東京電力は16日、無人ヘリを使って15日午前に撮影した福島第1原発の映像を公開しました。映像では、爆発で外壁が吹き飛び、鉄骨がむき出しになった原子炉建屋の無残な様子が鮮明に映っており、事故の深刻さを改めて印象付けました。
 公開された映像は約11分間。3月15日に爆発した4号機の原子炉建屋は、水色の外壁が吹き飛んで大きな穴が開き、内部には足場材とみられるがれきが散乱。上部からは白煙が上がっていました。海側の壁は爆発で白いコンクリートがむき出しになっており、建屋内部にある黄色い格納容器のふたがはきいりとみえます。
 水素爆発を起こした1号機の原子炉建屋は、爆発で天井がそのまま真下に落ちたとみられ、灰色のがれきに埋もれていました。同じく水素爆発した3号機の建屋も壁が吹き飛び、縦横に張り巡らされた太い配管が辛うじて原形をとどめているものの、細い鉄骨が柳のように垂れ下がっていました。
 建屋の爆発がなかった2号機の映像は公開されませんでした。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年4月18日付
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東日本大震災と日本経済の課題⑤・⑥

2011-04-17 23:32:22 | 震災・災害・復興・地震&災害対策など
東日本大震災と日本経済の課題⑤・⑥

引き続いて、識者の見解を紹介します。

それに先立って、いっせい地方選挙前半戦を終えて、日本共産党が「教訓を生かし、後半戦の前進のために力をつくそう-いっせい地方選挙前半戦の結果について」と、常任幹部会の声明を発表している。

【教訓を生かし、後半戦の前進のために力をつくそう――いっせい地方選挙前半戦の結果について】


その中で最後の(5)の部分が論戦的には重要だ。

(5)大きな目で現在の情勢をみれば、大震災という災厄は、多くの人々の政治にたいする見方を変えるような政治的激動をつくりだしつつあります。少なくない人々から、原発問題などでのわが党の行動と主張に接して、「共産党が長い間言い続けてきたことが真実だった」という声が、伝わってきています。「大企業の内部留保の活用」、「原発の新増設計画の中止」「原子力の規制機関の推進機関からの分離」、「原発頼みから自然エネルギーへの転換」などのわが党の主張が、現実政治を動かし、多くの人々に当然のこととして受け入れられる状況も広がっています。

 3月11日以来の大震災と原発事故は、今後、長期にわたって、その根本的解決が迫られる国民的な大問題となるでしょう。わが党は、その解決の方策を、「東日本大震災にあたっての提言」などで明示しており、それはわが党綱領のめざす「ルールある経済社会」という方向と重なりあうものです。危機のもとで、ジグザグや試行錯誤をともないながらも、国民が政治の真実とは何か、日本共産党の主張にこそ真実があるのではないかという認識を発展させる可能性があります。わが党が、震災から国民の命を守るために全力をあげて奮闘しながら、国民の探求を後押しするために力をつくすことが必要です。

 いまたたかわれているいっせい地方選挙は、そういう長期にわたる大仕事に私たちがとりくむ、最初の政治戦です。綱領的な確信と展望をもって、この選挙を悔いなくたたかいぬくことを心からよびかけるものです。



そうです。兵庫県の日本共産党の組織は、阪神淡路大震災を経験して地道な運動のなかで、被災者救援、住宅再建・生活再建を国が補償していくことを限られた範囲ですが実現してきました。
また日本共産党は、原発の津波や電源確保の危険性については以前から指摘してきました。


それが残念ながら現実のこととなった今、原子力行政の転換、自然エネルギーへの転換、長時間労働や24時間社会の見直しなど低エネルギー社会への転換など総合的な施作が求められます。
経済社会についても、効率優先から、福祉・安全優先の社会に転換が求められます。



大震災と日本経済の課題⑤
識者に聞く
「国民の住いを守る全国連絡会」代表幹事 坂庭国春さん

まち一体の住宅再建
 東日本大震災では、多くの人命が奪われ、人びとは住んでいた街も財産も根こそぎ失いました。福島第一原子力発電所の事故も加わり、多くの人々が避難所での不自由な生活を強いられています。被災者にとって生活基盤である住宅の確保は、緊急かつ最重要課題です。

つながりの重視
 政府は仮設住宅の建設を始めています。仮設住宅は重要ですが、ただ造ればいいというものではありません。1995年の阪神・淡路大震災時など、これまでの震災への対応と発想を全面的に変える必要があります。
 大事なことは、住民のコミュニティーを重視することです。被災者がこれまで居住してきた地域・集落ごとのつながり、人間関係が保たれ、復興が継続的に行われるよう十分に配慮した建設と供給を行うことです。仮設住宅には、住民が集まることができる集会施設を設置することも求められます。
 高齢者や障害者、病弱な人びとに対しては、「ケア付き仮設住宅」を供給することも実施すべきです。仮設住宅だけでは到底闇に合いません。公共住宅や民闇住宅の空き家への移住を促進すべきです。都市再生機構(UR)は、仙台市で2000戸近くの住宅削減を進めようとして、300戸を超える空き家を持っています。民間賃貸住宅の空き家は、岩手、宮城、福島の被災3県だけで10万戸以上あります。政府は、これらの住宅を借り上げ、被災者に提供することです。自力で住宅を再建しようとする人への支援も欠かせません。
 仮設住宅は、あくまで一時的な措置にすぎません。その先にある生活再建、住宅復興をどうするかが大きな課題になってきます。

「住まいは人権」
 第一は、従来の考え方から思い切って脱皮をはかることです。新たな地域・まちづくり、国づくりをめざすという発想の転換が必要です。それを実行する政策も従来の枠を乗り越える必要があります。復興に不可欠な個人補償の抜本的な拡充などが注目点の一つです。
 第二は、「住まいは人権であり、人間生活と福祉の基盤である」という考え方を、今後の復興の太い流れとして貫くことです。人間らしい生活のためには、なによりも住宅保障が必要であるという考え方です。政府、自治体は、そういう視点で住宅政策を行ってきませんでした。そのことがいま問われています。今後その立場に立てば、新たなアイデアも生まれてくるでしょう。
 第三は、住宅の再建を、まちづくりと一体に、住民が主人公の立場で進めることです。仮設住宅の場合もそうですが、もともと住んでいた地域・集落ごとのまちの再生が基本です。農業、漁業など産業の再生と結びついた地域の再建が重要です。阪神・淡路大震災の時は、地域のコミュニティーを引き離す住民無視のまちづくりが進められました。慣れ親しんだまちから遠く離れ、知り合いもいない場所での生活を余儀なくされました。お年寄りの「孤独死」が相次ぎ社会問題になりました。こうした“復興災害”ともいうべきことを繰り返してはなりません。
(聞き手 矢守一英)(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年4月13付


大震災と日本経済の課題⑥
識者に聞く

内部留保復興・雇用に
駒沢大学経済学部教授 小栗崇資さん

 未曽有の大災害となった東日本大震災は日本の経済・社会に大きな衝撃を与えています。今後の社会の復興に向けて企業のあり方も問われます。重要なことは、21世紀に入り急激に積み上がってきた巨額の企業の内部留保を社会的に意味のあるかたちで生かすことだと思います。

国内設備投資に
 企業の内部留保をどのように活用していけばいいでしょうか。
 一つは、大震災の復興資金に充てることです。
 内部留保の一部である利益剰余金は、資本金10億円以上の大企業(金融、保険業除く)だけでも143兆582億円(2010年12月末現在)にのぼります。1年問で7兆円余り積み増しました。また、現金預金や有価証券など「手元資金」は約64兆円に及びます。
 大企業がため込んだこの余剰資金に臨時的に課税することが考えられます。大企業に限定した非常時の一時的課税です。例えば約143兆円の利益剰余金に3%課税すると4兆円強の復興資金が生まれます。
 二つめは、国内の設備投資への再投資を促していくことです。
 企業はよく内部留保は設備投資に回っていて取り崩せないと言ってきました。しかし、その多くは国内の設備投資ではなく海外での投資に回されてきました。
 今回の大震災では東北・関東地方の被災地をはじめ多くの工場や事業所が被災しました。必然的に国内での設備投資を増やさざるを得なくなっています。この点では政府の取り組みとして、税制面の対策など企業が設備投資をしやすい環境を整えていくことが求められます。
 三つめは仕事と雇用のために積極的に使っていくということです。大胆な発想でやっていくことが求められます。
被災地での雇用の確保は当然です。関連の中小企業の再建を支援するために人を出すことなども必要です。内部留保を取り崩して非課税の収益とすることを特別措置で認め、雇用や支援の費用として計上できるようにすれば、損益も悪化せず経営に影響しません。
 復興の財源には従来の国債とは別枠で、低利の「震災国債」を発行することも考えられます。それを「手元資金」を潤沢に抱える大企業に引き受けてもらうことは必要でしょう。企業にとっては金融投資の一部ともなるので抵抗は少ないはずです

企業の利益にも
 内部留保の活用は、企業を痛めつけることではありません。企業が復興資金や設備投資、雇用にお金を使うことは、全体としてみれば、内需の拡大にもつながります。それはいずれ企業の利益となって還流していくはずです。
 そもそも、内部留保というのは労働者、国民の労働によって生み出されたものです。国民、国が危機に直面するこの時期に、そのお金を活用することは当然のことです。それは企業の社会的責任でもあります。
(聞き手 矢守一英)(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年4月14日付掲載

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