日々雑感

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千姫6-48

2013年04月04日 | Weblog
千姫

時の権力者、徳川家康の孫娘・2代将軍秀忠を父に持つ家庭に、千姫は生まれ弟には3代将軍家光がいる。
そんな名門に生まれながら、政略結婚で豊臣秀頼に嫁ぎ、大阪城落城で主人秀頼 と義母淀君をなくす。夫婦仲が良かったのか悪かったのか、人間の本心なんて分からないから、真実は判らない。
が、主人は落城と共に死に、彼女は救い出されて生き残る。これも救い出されたものか、自らある目的を持って城を後にしたものか、いくらでも推測は出来る。

臆測は別にして、彼女には災難が襲いかかる。秀頼の死に始まって母、息子の死、再婚相手の本多忠刻の年若い死、という不幸が彼女を襲う。
そしてこの事実を彼女は、秀忠の呪いだと思い、世間もまたそう思う。
苦しみ抜いた彼女が占いをして貰うと、それはやはり豊臣秀頼を初めとして滅んでいった豊臣側の恨みが原因になって、このような悲劇が彼女の身の上に、ふりかかる ということである。あまりにも立て続けに起こる不幸の原因を、恨み怨念怨霊のたたりとして恐れたのは当然であろう。そして彼女は江戸城近くに住まいを設けるが、ある説によると、ここから姫の乱心が起こり、残虐非道な振る舞いがあったといわれている。またある説では岡山の池田光政が自然の大飢饉に見舞われたときに4万両の金を用立てて20万人の命を救ったともいわれている。
いかに歴史の光があたろうとも、ひとりの女性が被った不幸は救いようがないものだ。
名門に生まれ名門に嫁ぎながら、不幸の連続が彼女を翻弄し続けたことだけは真実のようである。スポットライトが当たろうが、あたるまいが、数奇な運命を生きた人は、貴賎身分を問わず、数こそ少ないが、いたことは事実だろう。
出自と人間が背負う運命とは別物であるようだ。

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