野鳥と野鳥写真(観察と展示)

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確率の悪い猛禽撮り・・・

2017-12-13 16:18:34 | 野鳥写真
本日のフィールドの状況・・・

 誰もが猛禽類が出ているスポットへ出掛ける前には、今日は出て来てくれないかと祈るような気持ちで、絶対に撮りたいと思い目的地へ出掛けて行くが、他の野鳥達と比べると撮れる確率の悪いというか低いのが猛禽類(特に大型の猛禽類)の撮影ではないでしょうか・・・。

 好天に恵まていても風が無ければ、特に大型の猛禽類は飛ぶことが少なく、又、大型の猛禽類でもない中型の猛禽達も飛ぶことがないが、あまりにも強風でも飛ばないこともあり、ここ最近はフィールドに出掛けると殆んど毎日のように猛禽類を狙っているが、フィールドへ出掛けることが遅いせいもあり空振りが続いていますので、自宅へ戻っても何もすることがなく暇でなりません。

 本日も朝から来ていた仲間に聞くと、オオタカ若が二度ばかり近くの上空を飛んだと聞いたが、フィールドの堤防に上について暫くすると、オオタカの成鳥が獲物を上空で追い駆けたり、河川敷の上をハヤブサが獲物を追い駆けて飛んでいたが、機材も出していなかったのと遠過ぎて撮れる距離でもなかったため、再び現れないかと撮影機材をセットし待ち構えていると全然出て来ませんでしたので、3時半過ぎに引き上げて戻ってきました。

 流石に県外への猛禽撮りの時には、もう少し早めに行動し行きますが、全く撮れなかったことも含め遠過ぎて猛禽のような飛びものを撮ったことの方が多く、ある程度の距離で撮らないと写真になりません。遠いところを飛んでいる猛禽の飛びものをライブビュー最大に拡大し見せ合いますが、自己満足の世界だけで自宅へ戻りP/Cに取り込むと殆んど使いものにならない画像ばかりです。

 使用レンズでの適正距離もあり、幾ら大きい猛禽類と言え、300m~500mも先を飛んでいるもの(止まりものでも同じことが言える)を撮っても小さ過ぎ使いものにはならないと言うのが本当のところではないでしょうか・・・。精々100m~200mくらいのところで撮った画像でないと、他人に見せられるようなものにはならないと思います。

 トリミングについても何でもかんでもトリミングすればいいのでなく、全ての画像には適正なトリミング量がある訳で、折角高性能な高額撮影機材で撮っても大トリミングをしてしまっては、いいものも悪くしてしまうのではないかと思います。

 然しながら猛禽類だけでなく野鳥撮り全てに言えることかも知れませんが、近くで撮れることは極稀なことであり、ある程度離れた距離から撮影することが殆んどと言えますので、トリミング量を少なくするための工夫が必要不可欠であり、又、クロップ撮影等の機能が付いているカメラでは、撮った画像(既にトリミングされている画像)を更にトリミングするようなことにならないように、予め構図も考えて撮影することが求められるのではと思っている。

 猛禽類も成鳥の個体が美しく、幼鳥や若鳥も可愛いが、生後3~6ケ月程度(猛禽留でも多少種により異なる)の幼鳥や若鳥は怖いものがなく、我々人間を然程警戒しないで至近距離で撮れることもあるが、殆どの猛禽が成鳥になると、人間を警戒し至近距離から撮影できることが少なくなってしまいます。

 何十メートル・何百メートル上空から獲物を探しながら飛んでいるため、猛禽ハンターのカメラマン達を猛禽類にはよく見えている筈なので、大砲のようなレンズを向けられているのが分からない訳がなく警戒されて当たり前なのですが、幼鳥や若鳥以外のものはなかなか至近距離から撮れることも少ないと思われる。

 クマタカ等の大型の猛禽類は、餌獲りも儘ならないため獲物にありつけるのが、一週間に数度の確率でしか餌獲りが出来ないと言われているために大型になればなるほど餌獲りも少ないと言えるので、探し回ることもなく(無駄に飛び回ることもない)休息場所で何時間も止まていることが多く、全く出て来ないことがある。

 餌獲りが順調で食べられる時に食べておき、毎日餌獲りや採餌をしなくてもいいような食生活になっているとみられるため、お腹が空いていることはあるかも知れませんが、諏訪湖のオオワシのグルの行動を見ていても風がないと、何時間でも山の上の鉄塔の上(休息場所)で諏訪湖を見下ろしているだけで、風がなく無理な餌獲り行為もしませんので、我々人間よりも空腹に我慢が出来るのかも知れない。

 昨年までの採餌場所の止まり木も決まっているため、風向きで飛ぶ方向以外あまり変わった行動を取ることもなく、地元のオオワシハンターに聞くと、この風向きでは何処で餌獲りをして、採食場所への飛び方も決まっており、あまり変わった行動を取らないらしいのです。

 今年2月のオオワシのグルの北帰行間際には、風向きが全く違っていたらしく、温泉街の上から諏訪湖畔の観光客が歩いている近くの湖上に飛び込み餌獲りを行って、再び温泉街の方へ飛んで行くと採食場所となっている止まり木の上で食べていた。

 こん状況下での猛禽類の撮影なので、真冬になると長野県の湖でもなくても待っている間に体の芯まで冷えてしまいますので、これが諏訪湖の湖畔でのオオワシのグルの撮影ではあまりの寒さに痺れてしまいます。そんな真冬の長野県の湖での撮影が終わると、近くの温泉に入り温まらないと戻って来ることも出来ないため、大抵上諏訪温泉の老舗旅館に泊めて貰っている。