日々好日

さて今日のニュースは

北京五輪開幕

2008-08-09 08:35:48 | Weblog
今世界の最大関心事は北京オリンピックである事は間違いない。
史上最大の204ケ国1万人以上の世界各地域の代表選手が集い技を競う夏期  オリンピックがアジアで20年振りに開かれました。
中国の威信をかけて金と権力の上に開かれた北京オリンピックは、その盛大さと
裏腹に、何故か空しさを感じるのは私だけでしょうか?
歴史的価値の高い胡同(ふうとん)地区をたたき壊し住民を権力で立ち退かせ、そこに金と権力で全く新しい都市を造り出しました。
中国の総力が北京五輪へとスイッチが入った途端に世界のあらゆるものが狂い始め
ました。世界中の資源をかき集め物価高騰と品不足が出始め、今日のスタグフレー
ション所謂インフレとデフレの同時進行と云う特異な現象を生み出しました。
また国内的にも、チベット族やウイグルのトルキスタン族の制圧に対する軋轢が
生じ凄惨な反乱が発生しました。
また世界の工場と言われるありとあらゆる物の製造拠点となった中国は、CO2
排出は云うに及ばず、環境問題は劣悪でよくまあこの様な國でのオリンピック開催
を決定したものだと、世界は驚きました。
是に対し13億人の大国の面目のため中国は、金と威信をつぎ込んで何が何でも
このオリンピックを成功裏に終了させて、世界に大国としての力を示さねばなりません。
これはかって1936年ドイツナチスのヒットラーが開催したベルリン大会の再来
に良く似ています。國の内外にナチスの偉業を称え、世界制覇の足がかりにしました。その壮大な開会式は今も語り草になって居ます。
それに匹敵する今大会ブッシュ米大統領を始め世界80ケ国の首脳を招待し、丁度
朝貢外国の感を思わせる、政治色の強い大会になりました。
中国の威信をかけ警備陣150万人と云う信じられない様な厳戒態勢のもと行われる今回のオリンピック大会一体何だろうかと、思います。
本来政治とは無関係な平和なスポーツ大会であるべきものが、テロに怯え国民不在
のオリンピック、さぞや創設者のクーベルタン男爵はあの世で嘆いて居られるのではないかと思います。
兎に角オリンピック開会式は歴史に残る豪華なもので有りました。
5千年の悠久の歴史絵巻、まばゆいばかりの2万発の花火、選手入場式が1時間も
かかり、皆驚きの連続にため息をついています。
私はこの大会が中国の威信を世界に示すためどれだけ無理しているか、このつけは
必ず帰ってくる事を恐れます。
大会を享受出来るのは中国人民のほんの一握りの人達です。中国奥地からの出稼ぎ
の人民を強制的に追い返し、選ばれた人民のみの観戦しか許さない国家体制は
万国旗を決して手にしない中国人民に現れています。
金メダルの全てを獲得するのだと云って憚らないナショナリズムの国民に何を言ってもムダな事、何かが狂った様に思われる北京オリンピックだと感じました。