火星の衛星の起源についての研究結果が発表されました。
火星には「フォボス」と「ダイモス」という直径10~20km程度の
大きさの衛星があります。
これらは火星と木星の間にある小惑星帯の小惑星に似た性質を持って
おり、これまでは遠くから飛んできた小惑星が火星の重力に捉えられ
て衛星となったものだと考えられてきました。ただし、衛星の軌道など、
捕獲説では説明のできない問題が残っていました。
そして今回、東京工業大学によって行われたシミュレーションによる
研究結果から、巨大天体衝突によって衛星が形成される可能性があり、
そうしてできたと考えると、今までの未解決の問題が解決されること
が示されました。
地球の月も巨大天体の衝突、もしくは中規模の天体の複数回の衝突に
よってできたと考えられており、火星の衛星も似たような形成過程を
経ているのかもしれません。