呉市かまがり天体観測館

呉市かまがり天体観測館のブログです。
イベントや星空情報等を掲載していきます。

北極星の見つけ方(カシオペヤ座)

2019-09-27 15:40:33 | 星空の楽しみ方

星空を観察する時には、必ず一番初めにしなければならないことがあります。

それは方角を知ることです。

方角を知る方法はいくつかありますが、星を使って方角を知る方法もあります。
それは“北極星(Polaris)”という名前の星を見つけることです。

星は時間が経つと東から西へと動いていきますが、北極星は一年中、昼も夜も
北の空にあって、そこから動きません。つまり、「北極星がある方角が北である」
ということになります。これを知っておけば、北極星におへそを向けて、正面が北、
右が東、左が西、後が南ということが分かります。

今日は、“カシオペヤ座”を使った見つけ方を紹介します。

カシオペア座はアルファベットの W または M の形に星が並んでいる星座です。

まずは図のような星の並びを探してみましょう。見つけたら、すそ野を延ばして
1つの山を作ります。次に作った山の頂上ともともとあった谷の星を結んで、
その線を谷の方向に延ばしていくと1つの星にぶつかります。これが北極星です。

一度は実際の空で試してみてください。



カシオペヤ座を使った北極星の見つけ方


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2例目の恒星間天体

2019-09-25 15:02:35 | 天文ニュース

2017年に発見されたオウムアムアに続いて、史上2例目の恒星間天体
が発見されました。

今年の8月30日にロシアのBorisovさんが発見した彗星の正確な軌道
を調べたところ、太陽系の外から来た恒星間天体であることが分かり
ました。

太陽の周りを回っている天体の中には彗星という種類の天体があります。

彗星は塵の混じった氷の塊のような天体で、太陽に近付くことで、
氷などが溶けて、尾が作られます。

彗星が発見されると、仮符号という番号が付けられます。
とりあえず、見つかった時点で、その先頭には彗星(Comet)を示す
Cが付けられ、その後、周期的に戻ってくることが分かったものには、
Pが付けられ、消滅したり、長期間観測されなかったりしたものには
Dが付けられ、短期間しか観測されないなどして、軌道を求めること
ができなかったものにはDが付けられます。

Borisov彗星には「C/2019 Q4」という符号が付けられましたが、
恒星間天体と分かったため、恒星間(Interstellar)を表す“I”が
付けられ、「2I/Borisov」と変更されることになりました。

ボリソフ彗星はオウムアムアの発見時とは違い、地球に近付く途中
なので、大型望遠鏡であれば、これから1年ほどは観測ができると
考えられています。



(画像:NASA/JPL-Caltech)


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秋分

2019-09-20 14:25:52 | 星空情報

今年は9月23日が秋分の日です。

「秋分」とは二十四節気の1つで、毎年9月23日頃に訪れます。
これからしばらくは9月23日が、閏年は9月22日が秋分となります。

天文学の場合は、太陽が「秋分点」(太陽の通り道と空の赤道が交わる2点のうちの1つ)
を通過する瞬間(太陽の視黄経が180°)を秋分と決めています。

秋分の日には昼と夜の長さがほぼ同じになりますが、大気による屈折の影響等により、
実際には昼のほうが少し長くなります。また、秋分の日には、太陽は真東から昇り、
真西に沈みます。赤道上にいる人から見ると、太陽は正午に天頂(頭の真上)を通り、
北極点または南極点にいる人から見ると、太陽は地平線と重なるように動くので、
昇ることも沈むこともありません。

この日を境に、夜の長さがどんどん長くなっていきます。
天体観測ができる時間が増えていくということですね。

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地球に似た惑星?

2019-09-19 15:35:52 | 天文ニュース

ハビタブルゾーンとは、簡単に言えば、地球型生命が生存可能な温度領域のことです。

この領域内では、水が気体・液体・固体の状態で存在できる可能性があるため、
「ハビタブルゾーン+地球型惑星+水」という条件が揃っている天体があれば、
そこで地球型生命が生存できる可能性があるということになります。

そしてこの度、地球から約110光年先にある太陽系外惑星「K2-18 b」の大気から
ハビタブルゾーンに位置する太陽系外惑星では初めて水蒸気が検出されました。

これは「K2-18 b」の太陽にあたる星の光が「K2-18 b」の大気を通過した時に
現れる特徴を分析して分かったことです。

上の3つの条件が揃っているので、もしかすると生命体が!と思われるかもしれ
ませんが、宇宙はそんなに甘くありません。

まず、この惑星は地球の8倍の質量があり、岩石でできている惑星なのかどうか
はっきりしていません。次に、惑星表面に液体の水があるかどうかも分かってい
ません。さらに、この惑星の太陽にあたる星は赤色矮星と呼ばれる種類で、表面
で活発な活動を起こすことが多いため、生命にとって危険な放射線等にさらされ
ている可能性も考えられます。

詳細はまだまだこれからの研究に期待といったところです。


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海王星が衝

2019-09-18 14:35:29 | 星空情報

9月11日(水)に海王星が衝を迎えました。

衝とは太陽系の天体が地球から見て太陽の真反対に来ることを
指します。つまり、満月の時の月と同じような位置関係にその
天体が来るということです。この日が満海王星ということです。

これからが海王星の見頃となります。

海王星は現在みずがめ座の方向にあり、8等ほどの明るさなので、
肉眼で確認することはできません。前もって位置を確認し、望遠鏡
で探せば、見つけ出すことができるでしょう。

ただし、とっても遠くにある天体ですから、望遠鏡を使ったとしても、
大きく拡大することは難しく、特徴的な色が確認できる程度です。

自分の目で確認してみたい方は、ぜひかま天へお越しください。
(空の条件次第で見えない場合もあります。)


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