呉市かまがり天体観測館

呉市かまがり天体観測館のブログです。
イベントや星空情報等を掲載していきます。

GLOBE at Night(しし座)

2024-04-26 13:47:37 | 天文ニュース

4月28日(日)~5月7日(火)までGLOBE at Night というキャンペーンが行われています。

これは光害(ひかりがい) の問題を啓発する活動の一環で、決められた日時に夜空を
観察し、星の見え方をインターネットで報告するものです。

光害とは無駄・過剰な人工光によって、星が見えにくくなってしまうことやエネルギー
の浪費、生態系への悪影響、人々の生活・健康への悪影響が発生してしまう問題です。

用意された観察シートに記入するだけなので、誰でも簡単に参加することができます
ので、ぜひ、自分たちが住んでいる街の環境をチェックしてみてください。これから
しばらくは月明かりにほとんど邪魔されずに観察ができますので、今がチャンスです。

ちなみに、今回はしし座が対象です。

詳しくはこちらへ

近年は人工の光(看板や外灯、ネオンサイン等)が空に漏れているせいで、星が見え
にくくなっています。空に無駄な光が漏れているわけですから、エネルギーも無駄に
なっています。光害の問題が解決できれば、美しい星空を守れるだけでなく、エネル
ギー問題や温暖化問題の解決にも役立つかもしれません。

「電気を付けるな!」とはもちろん言いません(言えません)が、みなさんも、ぜひ
光害を減らす工夫をしてみてください。

4月27日(土)0時~28日(日)6時までの30時間は、Global Star Party(世界一斉
天体観望会)として、世界中で天体観望を楽しもうという呼びかけも行われています
ので、ぜひこの機会に星空を見上げてみてください。

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HST、34周年

2024-04-25 14:24:08 | 星空の楽しみ方
2024年4月24日(水)、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が打ち上げから34周年を迎えました。

HSTは口径が2.4m、地上から約600kmのところを周回しながら宇宙を観測し、私たちが
驚くような宇宙像をたくさん届け続けてくれています。

毎年、4月24日の記念日にはお祝い画像を公開しており、今回は、



(画像:NASA, ESA, STScI)


です。

これは小あれい星雲(M76/NGC 650・651)と呼ばれている天体です。
ペルセウス座の方向にある星の残骸で(距離:約3400光年)、太陽と同じくらいの重さの星が
一生を終えた後の姿と考えられています。超新星爆発を起こしたわけではなく、周囲に見えて
いるガスは一生の最終段階で膨れ上がった際にまき散らされたもので、赤色は窒素、青色は
酸素によるものです。また、中心部分には白色矮星と呼ばれる、星だった時の芯が残されて
います。

ワクワクする画像ですね。

HSTの後継機であるジェームズウェブ宇宙望遠鏡も大活躍していますし、今後も新しい
宇宙の様子が届くのが楽しみです。
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ピンクムーン

2024-04-24 15:12:47 | 星空情報

今日は満月(4月24日)です。

アメリカの農夫年鑑(Farmer's Almanac)には、ネイティブアメリカンの人
などが使っていた月の呼び名が載っており、4月はピンクムーン(Pink Moon)
とされているようです。

実際に月が桃色になるわけではありませんが、とても魅力的な名前です。

満月とは地球から見た時に月が太陽に対して真反対にくることをいいます。
左手を太陽に向ければ、右手の方向に月があるということです。

新月から何日経ったかを表す指標に月齢というものがあります。
新月が0、次の日は1、・・・・という具合です。

満月は月齢で言うと、14~16の間で起きます。
満月の時の月齢が一定しないのは、地球の周りを回る月の軌道が楕円を描いて
いるためです。

日本の旧暦は月の初めが必ず新月となるように作られていたため、月齢に1を
足せば、ほぼ日にちになりました。ですので、日食が起きるのは必ず1日、
十五夜は必ず月齢14(ほぼ満月)となり、同じ日付にはだいたい同じ形の月が
見られました。昔のカレンダーは月の形と日付が密接に関係していたのです。

天の文を読み解いて、昔の人の生活や慣習を想像してみるのも面白いですね。

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4月こと座流星群(2024)

2024-04-19 13:12:25 | 星空情報

毎年4月15日頃~25日頃にかけて、4月こと座流星群が出現します。

今年はピークの時間帯が22日の午後4時頃と予想されており、22日夜から23日朝
にかけての観測がおすすめです。今年は一晩中月明かりに邪魔されてしまうため、
条件としてはかなり悪いです。また、この流星群は突発的な出現を示した記録は
いくつかあるものの、例年は1時間あたり数個程度と、もともと活発な流星群では
ありません。

それでも観測にチャレンジしてみようと思う方は、しっかりと防寒をして、挑んで
みてください。

流れ星を見つける一番良い方法は、楽な体勢で、なるべく空の広い範囲をキョロ
キョロせずにボーッと探すことです。

頭の真上あたりを中心に広い範囲をぼうっと眺めるのがよいでしょう。

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木星と天王星が大接近

2024-04-18 13:08:35 | 星空情報

4月21日(日)に空の中で木星と天王星が大接近します。

今回は、午後7時30分頃でいえば、0.5°ほどの距離に近付いています。
満月の大きさが約0.5°ですので、、かなり近いといえます。

現在、木星が約-2等、天王星が約6等ですので、木星は肉眼でもすぐに見つけられる
と思いますが、天王星は双眼鏡や望遠鏡を使わなければ、確認できません。ただ、離角が
0.5°なので、双眼鏡や低倍率の望遠鏡であれば木星と天王星を同一視野に入れることが
できます。木星を目印に天王星を見つけてみてください。

今回は空が暗くなりきっていない時間帯、高度もそれなりに低いので、西の空がひらけた
場所で観察するのがおすすめです。午後7時30分頃の位置は、西北西の空(やや西寄り)、
高度10°あたりです。星座でいえば、おひつじ座の方向です。

また、この2天体は前後数日間は比較的近くにありますので、何日か続けて観察していく
と面白いと思います。ぜひ観察にチャレンジしてみてください。

ここまで近くに惑星が接近するのは珍しいことなので、この機会を逃さないようにして
ください。

※西に山があるので、残念ながらかま天では観察することはできません。

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