呉市かまがり天体観測館

呉市かまがり天体観測館のブログです。
イベントや星空情報等を掲載していきます。

うるう年

2024-02-29 13:09:33 | その他
今年は閏年(うるう年)ですね。
まさに本日29日が閏日です。

現在、私たちが使用しているカレンダー(グレゴリオ暦)では、
閏年は2月の末に1日を足して、366日の年にします。

これは、地球が太陽の周りを約365.25日の周期で回っているためで、
毎年0.25日(4分の1日)ほどずれてしまいます。そこで、ずれが
およそ1日分となる4年に1度、366日の年を作って、ずれを解消
させるのです。

ですが、地球の公転周期をもっと正確に表すと、365.2422日です。
毎年、0.2422日分だけずれていくので、実は、4年経っても正確に
1日分がずれる訳ではないのです。約0.03日ほど足りません。この
ままでは400年で3日もカレンダーがずれてしまいます。

このずれを抑えるため、
 (1)西暦年が 4で割り切れる年は閏年
 (2)西暦年が100で割り切れる年は閏年にしない
 (3)西暦年が400で割り切れる年は閏年
というルールができました。

これを使えば、約3300年で1日のずれにすることができます。

私たちが今、当たり前に使っているカレンダーも大昔から様々な
工夫やたくさんの種類が使われて、現在に至っているのです。

閏年の1日から膨らませて、「どんなカレンダーがあるのか」、
「1年の日数をどうやって決めたのか」や「どうすれば、1/4日
のずれが分かるのか」など、自分で考えて、自分なりの答えを
見つけ出してみると面白いかもしれません。

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天王星、海王星に新衛星

2024-02-28 13:52:08 | 天文ニュース

天王星と海王星に新しく衛星が発見されたとの報告がありました。

天王星に約20年ぶりに発見されたのは約680日で公転する8kmほどの大きさの
衛星(S/2023 U1)です。まだ正式な名前は決定されていませんが、これまでの
慣習に倣ってシェークスピアの戯曲に関連する名前が付けられるのではないかと
思います。

海王星に新衛星が発見されたのは約10年ぶりで、しかも2つ。1つは約9年で
公転する大きさ23kmほどの衛星(S/2002 N5)、もう1つは約27年で公転する
大きさ14kmほどの衛星(S/2021 N1)です。こちらもまだ正式な名前は決まっ
ていませんが、これまでの慣習に倣って海や精霊に関連する名前が付けられる
のではないかと思います。

ちなみに、S/2023 U1とS/2002 N5はチリのラスカンパナス天文台にあるマゼラン
望遠鏡で、S/2021 N1は(なんと!)ハワイにあるすばる望遠鏡で発見されました。

最後に、現在どの惑星にいくつの衛星があるか紹介してみましょう。
       
 ============================
   名 称   衛星数(報告数)
 ------------------------------------------------
   水 星    0
   金 星    0
   地 球    1
   火 星    2
   木 星    95
   土 星    149
   天王星    28
   海王星    16
 ------------------------------------------------
          (2024年2月28日現在)

これからさらに新しい衛星発見の報告があったり、これまで報告された
ものが何らかの理由で取り下げられたりする可能性もあるので、衛星数
はこれで確定というわけではありません。

太陽系の天体たちにも目が離せませんね。

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小さな満月(2024)

2024-02-23 13:15:15 | 星空情報

2月24日(土)は2024年で見かけの大きさが1番小さな満月です。

近年はこのような満月を「マイクロムーン」と呼んだりしていますが、正式な
天文用語ではありません。

月は地球の周りを楕円を描いて回っていますので、近づいたり、遠ざかったりを
繰り返しています。そして、地球から最も遠ざかったタイミングで満月になると、
少しだけ小さく暗く見えます。

今回の満月は40万5900km(地球中心からの距離)で起こります。月までの平均
距離が約38万kmであることを考えると、2万km以上も遠いことになります。

ちなみに、月が最も地球から遠ざかるのは25日の23時59分です。

遠い時の満月と近い時の満月では大きさが1割以上も違うので、注意深く観察
すれば、違いことに気付くことができるかもしれません。

なお、2024年で一番大きな満月は10月17日です。
同じ条件で写真を撮って比べてみると面白いですね。

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金星と火星が大接近

2024-02-22 09:55:28 | 星空情報
2月23日(金)の朝に空の中で水星と金星が大接近します。

今回は、朝6時00分頃でいえば、0.7°ほどの距離に近付いています。
現在、金星が約-4等、火星が約1等ですが、すでに空が明るくなりつつある時間帯であり、
高度もかなり低いので、観察の難易度はやや高めです。太陽が昇ってくる前であれば双眼鏡を
使うことをおすすめします(絶対に太陽に向けないように気を付けてください)。

午前6時頃の位置は、東南東の空(やや南東寄り)、高度5°あたりです。
星座でいえば、やぎ座の方向です。

また、この2天体はこれから数日間は比較的近くにありますので、何日か続けて観察して
いくと面白いと思います。空の低いところがひらけていれば、明るい金星は比較的見つけ
やすいと思いますので、ぜひ観察にチャレンジしてみてください。

ここまで近くに惑星が接近するのは珍しいことなので、この機会を逃さないようにして
ください。

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星の学校(2023年度)

2024-02-21 15:56:51 | 天文ニュース

高校生向けの天文学観測研究実習である「星の学校」の参加者を募集中です。

星の学校は、岡山県井原市にある美星天文台の口径101cmの望遠鏡と観測装置を使って、
興味のある天体を観測し、データ解析、考察、発表までを行う2泊3日の体験プログラム
です。

今年は、3月20日(水・祝)~22日(金)の3日間が予定されています。

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 日 程:2024年3月20日(水・祝)~22日(金)の2日間
 場 所:美星天文台
 対 象:天体観測や宇宙に興味がある高校生。定員8名程度
 内 容:口径101cm望遠鏡を使った小惑星、恒星、星雲などの観測、データ解析(小惑星の
     データ解析は、すばる望遠鏡で取得したデータを含む)
 参加費:9,300円(食費、宿泊費、保険料、雑費)
 申 込:2月28日までに井原市電子申請サービスまたは郵送にてお申込みください。
 主 催:日本宇宙フォーラム、日本スペースガード協会、井原市美星天文台
 後 援:岡山県教育委員会
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興味のある方はぜひ応募してみてください。

詳しくはこちらへ

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