折にふれて

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オーシャン・ブールヴァード

2018-09-16 | 日常の中に

その光景が目の前に広がった時、

ふと、'Boulevard'(ブールヴァード)という言葉が頭をよぎっていた。


RICOH GR DIGITAL Ⅲ   f/5,1/870sec,ISO-64 

 

その日の仕事先は東京ビッグサイト。

展示会などで訪れることが多く、ふだんは「ゆりかもめ」や「りんかい線」を利用するのだが、

その日は東京駅に着いた直後の移動だったので、直通の都営バスで向かうことにした。

所用時間は30分ほど。

東京駅から丸の内のオフィス街を抜け、晴海通りに入る。

有楽町、銀座、築地と古くからの街を抜け、

隅田川を渡ると、今度は晴海、豊洲など新しい街が広がる。

その後、バスはオリンピック・パラリンピックに向けた整備が進む通りを走り、やがて終着の東京ビッグサイトに至る。

ちょっとした観光気分を楽しんだわけだが、

バスがビッグサイトに入る直前に目に入ったのがこの光景だ。

海外のリゾート地を思わせる佇まいに惹きつけられ、

その瞬間、浮かんだ言葉がブールヴァードだった。

もともとは「街路樹がある広い通り 」のことらしいが、

その言葉を知るきっかけになったのがこの音楽、

そして、アルバムジャケットの写真がこの光景にかぶったのだ。


Eric Clapton - I Shot the Sheriff

もう40年以上も前、薬物中毒が癒えたエリック・クラプトンが長いブランクの末、

見事に復活を遂げたのが、この曲が収録されたアルバム「461 Ocean Boulevard」。

「レゲエ」という音楽スタイルに出会ったはこの時が初めてで、

(当時のアルバム解説には「レガエ」と紹介されていたと思う...)

この曲の作者、ボブ・マーリーのことも当然ながら知らなかった。

また、それまでのブルースに根差した骨太のロックとは

大きくかけ離れたポップな楽曲に最初は戸惑ったのだが、

すぐに、新しいリズムとキレのいいギターの魅力にとりつかれていった。

 

さて、しばらくは I shot the sheriff を口ずさみながら、

この「Boulevard」、そして、最寄りの有明客船ターミナル付近で、

「役得」とばかりに、リゾート気分を楽しんだわけだが、

それも束の間のこと。

ここは「 東京都江東区」と自分に言い聞かせ、仕事に向かった次第である。

 

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