折にふれて

季節の話題、写真など…。
音楽とともに、折にふれてあれこれ。

Peace of Mind   By空倶楽部

2020-07-29 | 日常の中に

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


 

少し遡るが、県外への移動制限が解除された直後の週末の事。

早朝に金沢を出発し、余呉、琵琶湖と久しぶりの撮影を楽しんで

そして最後に立ち寄ったのが三国港だった。

 

 福井県三国港 2020.06.20 18:36    Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (18㎜ ,f/8,1/250sec,ISO100) 

 

日野川や竹田川など福井県の一級河川を

飲み込んで日本海へ注ぐ九頭竜川。

その河口に開けた良港が三国港だ。

一日がかりの撮影で最後に立ち寄ることが多いが

なにかお目当ての景色があるわけではない。

越前海岸沿いを半日も走っているから

海が珍しいわけでもない。

だから、仮にその理由を聞かれても

「なんとなく...」としか答えようがない。

それでも、強いてその理由をあげるなら...。

ここは大河の河口だけあって水の流れは緩やかで

折々の空の色が水面に映り込んでいる。

その穏やかな景色に

短いとはいえ、旅の余韻を

重ね合わせようとしているのかもしれない。

 

その日にしてもそう、いつもと変わらない港の風景があった。

何か特別な被写体を見つけたわけでもなく

燃えるような夕焼けが空を染めたわけでもなかった。

けれども、日暮れまでの時間、

その風景の中に身を置きながら

「穏やかなことがそれだけで特別なものになる」と

これまたいつものように思ったのだった。


最近の旅のお伴といえば「ロギンス&メッシーナ」

ラテンあり、カントリーあり

小粋なロックンロールあり、しっとりとしたバラードあり

ともかくもジャンルにとらわれない彼らの自由奔放な音楽は

40年以上経った今でも色褪せない。

 
 "Peace of Mind" Loggins and Messina

 

 

 

 

 

 

 

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7SⅡがやってきた!

2020-07-24 | 折にふれて

「蔵出し」というわけでもないが...。

    金沢工業大学 Sony α7S2  Vario-Sonnar  24-70㎜/f2.8 (f/2.8,1/60sec,ISO6400)    

 

最近購入したカメラSONY α7SⅡの性能を

確かめたくて撮った中の一枚で

その性能とは「暗がり」への対応だ。

α7SⅡのセンサーは35㎜フルサイズにもかかわらず

1220万画素と最近のコンデジにも劣るかもしれない。

けれども、画素数を犠牲にする一方で

高めたのが個々の画素の集光率。つまりは感度だ。

ちなみにカメラ名に含まれる「S」は " Sensitive "で「感度」を意味する。

通常暗がりでの手持ち撮影はブレ軽減のためISO感度を上げる必要があるが

感度を上げるほどザラつき(ノイズ)が目立つようになる。

α7SⅡはこれを飛躍的に改善しているだけでなく

明暗差の表現領域も広がるので

夜間や室内などのスナップ写真に強い。

また、高感度によりシャッタースピードを稼ぐことができるので

動物や乗り物など動体撮影にも使える。

つまりは「なんでも撮りたい」自分に持って来いと思った次第だ。

 

ということで冒頭の写真のこと。

夜のカフェテリア(パブリックスペースです)でISO感度は6400。

その写りにほぼ満足している。


さて、写真を眺めていて思いついた曲が

ローラ・ニーロの ELI'S COMING

もう50年ほど前の曲になるが

曲作り、リズム感、声量など

「この人は天才か!」と思って聞いていたことを覚えている。

 
   Laura Nyro    ELI'S COMING 

 

「イーライがやってくる! 心を隠すんだ! 早く!」

 

イーライという名前とともに繰り返される歌詞から

どこかオカルトのような雰囲気を受けたので

当時流行った「オーメン」や「エクソシスト」のように

暗闇からふと現れる怨霊の歌だと思っていたが

歌詞を読み返すとどうも名うての「プレイボーイ」のことを言っているようだ。

 

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金沢ひがし 50mm/F5.6の空  By空倶楽部

2020-07-19 | 抒情的金沢

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


 

梅雨の中休みに友人たちと出かけた金沢ひがし茶屋街。

ふだんなら観光客で賑わう界隈もすっきり。

古い街並みに切り撮られた久しぶりの青空が特別なものに思えた。

 

金沢市東山 2020.07.18 11:57am   Sony α7s2  Planar 50/1.4 ZA(f/5.6 , 1/400sec , ISO100) 

 

さて、街歩きを楽しむとき多用するレンズがある。

50mmの単焦点レンズで、昔、父からレンズの基本だと教えられた。

今ではズームレンズが一般的だが、

それでも50mmレンズを「標準レンズ」と呼ぶのは

「基本」だった時代の名残りなのだろう。

ズームと違って、被写体に近寄ったり遠ざかったり不便だが

その分被写体により集中するし、

また、周囲の状況も目に入りやすい、と思っている。

その上でもうひとつこだわりがある。

大方の場合、絞り値をF5.6に固定するのだ。

「50mmF5.6はもっとも肉眼に近い」という

何かの写真雑誌で読んだことを真に受けているのだが

本当のところはわからない。

けれども、F5.6の絞りは被写体の近くに寄れば周囲を適当にぼかしてくれるし

遠景を撮ればシャープに表現してもくれる。

絞り値に神経質にならなくてもいいこと、

すなわち、自然だということが肉眼に近いと言われる所以かもしれない。

 

ということで、50mmF5.6に閉じ込めた金沢の空。

それぞれの肉眼で見たように映ってくれているなら

うれしい限りだが...。


旅情豊かな(と勝手におもっているが)ライ・クーダーのスライドギターを。


  Dark End of the Street    Ry Cooder

まもなく Go To キャンペーンが始まる。

この時期に、そして首都圏など地域に制限をかけて。

疑問を持つ向きも多いと思う 。

それはそれとして、金沢への旅情を写真とともに感じていただけたら幸いだ。

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緑の雨に癒された

2020-07-15 | 近江憧憬

二週間以上も雨模様の日が続いている。

さらに中々成果が見いだせない仕事が続き

なんとなく重苦しい気分のまま週末がやってきた。

それで、少しでも気分転換になればと

雨を承知で「エイっ!」と出かけることにした。

 

滋賀県高島市マキノ町にあるメタセコイア並木。

早朝、金沢を出たときは土砂降りの雨だったが

ここに着くころには次第に弱まって

短い時間なら傘を差さなくても撮影が出来そうなほどの雨模様。

さらに並木の中なら雨も凌げるだろうと思ったのだが...

Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (35㎜ ,f/8.0,1/40sec,ISO2000) 

 

並木の中に入った途端、

バラバラと大きな水の粒が顔や肩に落ちてきた。

メタセコイアの木々がそれまでに降った雨を蓄えていて

それが雨粒のように落ちているのだ。

その量は並木の外に降る雨よりも激しく

車まで傘を取りに戻ろうか迷うほどだったが

一方で、見通す道路に覆いかぶさった並木が

まるで緑の雨を降らしているようで

この瑞々しい光景の中にしばらくいるのも悪くないな、と

シャッターを切りながら、そう思ってもいた。

 

そして...。

 

並木が途切れたあたりに新しいカフェがオープンしていた。

木の香りが漂うゆったりとした空間で

緑の風景を眺めながら飲むコーヒーは格別で

ずっと引きずっていた重い気分を

ずいぶんと軽くしてくれたのだった。

 


この日のドライブのため持ち出したCD3枚はすべて「ロギンス&メッシーナ」

その中から選んだのが...

   
 My Music    Loggins & Messina    

彼らの明るい音楽もまた気分を新たにしてくれた。

 

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It's Me That You Need  By空倶楽部

2020-07-09 | 日常の中に

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


コロナ禍で中断していたが、久々のお題は「曇り空」。

カーブミラーや鉄塔など難題が多い中、

平易なお題のひとつと思っていた。

けれども昨今の、猛威をふるう豪雨の最中、

かえって難しい「お題」になってしまったような気もする。

 

さて、ある休日の夕刻。

帰り道に出会った空。

雲量から、これを曇り空と言えるのか、と思えなくもなかったが

空がブルーからグレーへと映ろうとする景色の中

ひときわ赤い橋桁にワケもなく惹かれた次第だ。

 

  石川県白山市 2020.06.28   19:10    Sony α7S2  Planar 50㎜ 50/1.4ZA  (f/8 , 1/250sec , ISO250) 

 


写真とは全く関係ないが、直前に車の中で流れていたのが

エルトン・ジョンの「イエス・イッツ・ミー(邦題)」だった。

彼がデビュー間もない頃の曲で

その後本国イギリスはもちろんのこと、

世界の音楽界を代表するポップ歌手として

認められることになる。

ところがどういうわけか、

この曲は日本だけでしかヒットしなかったという。

ごく最近のこだが、妹のダンナがイギリス人でポピュラー音楽好きだったので

この曲のことを聞いてみたところ、その答えは...

” I don't know ...たぶん。"

「たぶん」は私に気を使っただけで、

やっぱり知らなかったのだと思う。

 
  It's Me That You Need/Elton John

そうさ。俺、俺、俺...お前に必要なのは俺だけなんだ!

あらためて聴いてみると和製ポップスの要素もあるな、と思えてもきた。

世界的な知名度はともかくとして、

いい曲なんだけどな。

 

 

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醒井宿の夏

2020-07-05 | 近江憧憬

中山道 醒井(さめがい)宿の夏。

梅雨の晴れ間、地蔵川のほとりに咲く紫陽花が出迎えてくれた。

 

 

地蔵川は伊吹山系の水が長い年月を経て湧き出した神秘的な川だ。

上流に向かって醒井の街並みを1キロほど歩くと川は忽然と消え、

そこでは源流となる水が水面を大きく押し上げて湧き出している。

その自然が創り出した奇跡に見入り、さらに感動すら覚えるのだ。

 

 

「まるで砂漠のオアシスだ!」とも思ってしまうのだが

いつの頃からか旅人があふれ出る湧き水で疲れを癒すようになり

江戸時代には中山道61番目の宿場町として栄え始めたようだ。

また、その歴史はさらに古く、日本書紀の記述によると

この地を訪れた日本武尊(ヤマトタケル)が

湧き水で怪我を治したとあるそうだから、

地蔵川は遥か神話時代から湧き出でていることになる。

 

さて、今の醒井。

訪れる人をもてなす食事処やカフェ、資料館などもあるが、

地蔵川の流れはこの地に暮らす人たちの生活とともにある。

そして、その豊かな清流がもたらすのだろう。

この町はいつもしっとりとした空気に包まれている。

その恵みか、地蔵川のほとりでは草花が活き活きと茂り、

町の風景は彩りと潤いに満ちている。

 

                                                                                                                                                    SONY 7S2    Planar 50㎜ 1.4/50ZA
                                                                                                                                                    SONY α99    F2.8G/70-200㎜       

 

そうそう。

醒井にはもうひとつ紹介しておきたいものがある。

夏、地蔵川の流れの中に咲く梅花藻(ばいかも)の花だ。

残念ながら、少し時期が早かったようで

まだちらほらと咲き始めたところだった。

それで撮るには撮ったがとてもご披露するような出来ではなかった。

いや、仮に見頃の時期に撮ったとしても

水中で乱舞する梅花藻の魅力を十分に伝えることなどできないだろう。

興味を持たれた方はぜひ醒井に足を運び

梅花藻で華やぐせせらぎと醒井のやさしい空気感を

楽しんでいただけたらと思う。

 

 

                                                                             

 

 

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”言葉では言い尽くせない”

2020-07-02 | 花歳時記

「花歳時記」などと大そうなカテゴリー分けをしているが

振り返って過去記事を眺めてみると、

「水仙」「桜」「バラ」「コスモス」そして「紫陽花」の繰り返し。

これでは自ら花オンチを白状しているようなものだ。

さらに、俳壇に身を置く方からは「歳時記」などと笑止千万とお叱りを受けそうだ。

...にもかかわらず、性懲りもなく。

 

金沢市 2020.06.28 7:22AM  Sony α7S2  Planar 1.4/50 ZA (f/5.6 , 1/200sec , ISO100) 

 

雨上がりの朝。

ある店先になにげなく置かれた

小さな紫陽花が目に留まった。

「なるほど...」

”言葉では言い尽くせない” ほどの愛らしさだ、と見入った次第。

 

 

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