急な仕事で東京へ日帰り出張することになった。
とはいえ、予定は午前中のみ。
せっかくのゴールデンウィーク、それならすこしは休日気分をと、やってきたのがこの場所。
RICOH GR DIGITAL Ⅲ f/4.5,1/400sec,ISO-64
東京駅丸の内広場の整備が完成したと聞いていたので、
皇居から東京駅へと続く行幸通りの景観と
ひろく開けた正面からすっきりとした東京駅を眺めてみたかったのだ。
さて...。
東京駅を眺めていてふと思ったことがあって、それは「駅舎という風景」についてである。
東京駅はともかく、上野駅や新宿駅などJR主要駅の駅舎の姿を思い浮かべることができない。
首都圏だけではない。大阪駅や京都駅など全国有数の駅でも、風景としてイメージできる駅舎は少ない。
それぞれの駅に特長が無いわけではない。
たとえば大阪駅なら時空の広場を頂点としてホームを覆う大屋根を思いだすし、
京都駅であれば階段状に配置された開放的なフロアを思い浮かべることができる。
しかし、外観というか駅舎全体のイメージが薄く、ホテルやテナントゾーンが併設する複合ビルの印象しか浮かんでこないのだ。
いつだったか、金沢駅が「世界で最も美しい駅」に国内で唯一選ばれたと聞いた。
(選考基準がはっきりせず、東京駅がなぜ選ばれていないかという疑問もあるが...)
確かに「鼓門」とそれにつづく「もてなしドーム」による景観は特長的ではあるが、
これくらいのユニークさを持った駅はほかにもたくさんあると思う。
おそらくは、だが...。
この受賞、駅の価値を規模や機能ではなく、駅舎そのものを風景として評価したのではないだろうか。
ただ、いまだに金沢駅がなぜ選ばれたかには疑問が残るが、それでも金沢人にとってはめでたし。
とりとめのない話となったが...。
初夏のような陽気と空の下、東京駅という風景がたまらなく美しく印象的に思えた瞬間だった。
あかるい陽ざしの中でふと思い出したなつかしい曲。
青春の光と影 ジュディ・コリンズ
Judy Collins - Both Sides Now