折にふれて

季節の話題、写真など…。
音楽とともに、折にふれてあれこれ。

昼下がりの憂鬱 By空倶楽部

2019-07-29 | 語りかける街

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


 

海の日にからんだ三連休。

梅雨のさなかとあってあいにくの天気だったが、

心待ちにしていた観劇に友人との食事など、

東京での楽しい二日間を過ごすことができた。

そして、そんな時間もあっという間に過ぎ

帰り時間が迫る中、遅めの昼食をとりながらビルが立ち並ぶ空を眺めていた。

 

 

なんと無機質な風景だろう...。

厚い雲に覆われ色が失せた街並みに

そのときはそう感じたのだが、

あらためて眺めてみると

いまだ梅雨が明けていないほど長雨が続く東京、

しかも休日が終わろうとする時間。

ビルの谷間からこの空を眺める人たちにとっては

なんとも憂鬱な空に映ったことだろうな、とも

思えてきたのである。

 

 

 

 

 

 

 

Comments (24)

梅雨空グラデーション By空倶楽部 

2019-07-19 | 近江憧憬

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


 

梅雨入りは6月の第一週だったはずだからすでに一月半。

さらにまだしばらくは雨の日が続くようだから久しぶりの長梅雨だ。

週末の撮影機会も雨や曇りの日がほとんどだったので

すっきりとしない空写真が続く。

Sony α99  Vario-Sonnar  24-70㎜/f2.8 (70㎜  f/8,1/160sec,ISO100)     

 

6月下旬に出かけた湖北水鳥ステーション。

このあたりは湖岸から竹生島までそう離れていないので

島を覆う木々まで肉眼で見えたりもする。

ところが、この日の竹生島は遠く霞み

薄いベールに包まれたように見えていた。

湖面と曇り空が織りなす

青みがかったグレーの諧調の中に

ぽっかりと浮かび上がっていたのだが

それが神の島さながらに幻想的な光景に思えたのだった。

 

 

 

 

 

Comments (27)

銀座ホコテンの記憶

2019-07-15 | 語りかける街

 

梅雨空が続く東京での週末、

ふと思いついて出かけた銀座の歩行者天国。 

やがて40年ほど前、歩行者天国は魅力的な街の光景で、

ここ銀座はもちろん新宿や浅草など大きな繁華街に

ただ気兼ねなく車道を歩くことを目的に出かけたものだった。

ところが今では、開催しているところといえば銀座を含め数か所でしかないという。

歩行者天国はモータリゼーションの進展とともに交通事故死がピークとなった1970年頃、

歩行者の安全と快適性のために推進されたものだったという。

「天国」という呼称も相まって数十万人もの人出を記録したこともあったというが、

反面、規制による交通渋滞を引き起こしたり、秋葉原の大量殺傷事件に見るテロへの警戒など

運営上の諸問題が露見し、次第に開催が下火になっていったようだ。

銀座の歩行者天国もすでに「見慣れた光景」としか映らないのか、

訪れるごとに人が少なくなっていくように思える。

しかも往来する人のほとんどが外国人というのも

華やかだった記憶を持っている自分にとっては寂しい限りだ。

 

 

さて、この日の歩行者天国。

Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (35㎜ ,f/5.6,1/40sec,ISO100)     Lightroom +Photoshop CC

 

 

東京は厚い雲に覆われ、時折り雨が横殴りに吹き付けてくる。

しかもやがて夕刻を迎える時間帯。

そのせいで人出もずいぶんと少なく、なんとなくさみしい「天国」だった。

しかし、せめて写真くらいは、と明るめに、そしてポップな街に仕上げてみた。

行き交う人の明るい笑顔に活気あふれる街の表情。

そんな財産ともいえる記憶を手繰りながら。

 


 Bryan Adams - Heaven (Official Music Video)

 

 

※本日コメント欄閉じています。 

 

 

Comment

足羽山 梅雨空の情景 By空倶楽部

2019-07-09 | 語りかける街

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


 

福井市 足羽山からの遠景

 

Sony α99  Vario-Sonnar  24-70㎜/f2.8 (70㎜,f/8,1/200sec,ISO100)     

 

足羽山は福井市中心部近くに立ち上がる小山。

周囲をぐるっと市街地が囲んでいるので

福井市内のどこからでもその姿を眺めることができる。

春には全山がピンク色に染まるほど桜の名所としても有名だし、

この時期であれば色とりどりの紫陽花が目を楽しませてくれる。

また、小規模ながらも動物園や遊園地も整備されていて、

家族での散策など市民憩いの場としても親しまれている。

 

梅雨空が広がるある休日の早朝のこと。

この時期の紫陽花を期待して、足羽山に登ったのだが、

生い茂る緑が開けた場所で垣間見えたのがこの光景で

その時ふと、なつかしさが込み上げてきた。

突然いくつもの記憶がよみがえり、

それらが折り重なった情景に思えたからだった。

 

もう30年以上も昔のことになるが、

福井に住んでいたことがあって、

ことあるごとに当時幼かった子供たちを連れて

足羽山に登ったものである。

慣れない土地での仕事だったので、つらいことも多かったが

その気分を紛らわすかのように休日を過ごした場所のひとつが足羽山だった。

単身で赴任した時期も含め福井で過ごした10年間。

良いことはもちろん悪いことも今となってはすべてがなつかしい想い出。

その記憶すべてがこの中に凝縮されている。

情景として映った福井の街を眺めながらそう思ったのである。


各地で記録的な被害をもたらすこの時期の豪雨。

梅雨の情緒を楽しむなどはばかられるのだが、

今にも雨が落ちてきそうな空を眺め、

そして、この曲を聴いてみた。

 

 Carpenters - Rainy Days And Mondays

雨の日と月曜日の気落ちした気分を情緒あふれる心情に変え、

それをまだあどけなさが残るカレン・カーペンターが歌う。

この時期に思い出す名曲だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Comments (23)

梅雨の情緒

2019-07-02 | 折にふれて

大雨が猛威を振るっている。

全国的な報道とはなっていないが、能登でも警戒レベル4が発令された。

警戒レベル4は「全員避難」の目安というから

それを超える九州南部などの集中豪雨はどれほどのものなのか。

そのすさまじさに驚愕するばかりだ。

少し前なら、梅雨といえば五月雨や虹といった季語を思い浮かべ、

梅雨という言葉そのものにも豊かな情緒を感じたものだった。

また、じっとりとしたイメージはあるものの

梅雨は夏休みや海水浴を待ち焦がれる序章的な季節でもあった。

ところが、ここ最近の迫りくる災害がその情緒を打ち消し、

それどころか梅雨そのものが災害の季節のように扱われていることがなんとも残念でならない。

 

そんな重苦しい気分で迎えた休日の朝。

しばらく気ぜわしい日が続いていて、

それでも、いつもなら「何か記憶に残る過ごしか方を」と思うのだが、

その日に限ってはどうしてもなにもする気になれない。

それであれば、いっそ徹底的に「なにもしない日」と決め、

ただただ梅雨の間の一日をのんびりと過ごすことにした。

 

 

ただ、ひとつだけ…。

やっておきたいことがあった。

 Sony α99  Planar F1.4/85㎜  ZA(f/2.8 , 1/640sec , ISO100) 

 

玄関先に咲く紫陽花。

毎朝出かけるときにその開花が気になっていたので、

これだけは梅雨の情緒として記憶に留めておこう…とカメラを持ち出したのだった。

 

 


学生の頃、梅雨が明けるのが待ち遠しくて

よく聴いたのがビーチボーイズだった。

 The Beach Boys ~ Surfer Girl

 

あの頃の夏といえば思い出すのが

青く高く澄んだ空に

夕方ともなると

どこからともなく吹いてくる涼しげな風。

記憶の中の夏は今よりもずっと過ごしやすかった。

 

 

 

Comments (18)