「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

新たなプリアンプの試聴

2023年02月17日 | オーディオ談義

「B市(県内)在住のYAさんがとても優れたプリアンプを作ったらしい」との噂が自然と耳に入ってきた。

こういう「いい噂」の伝播速度はとても速い(笑)。

現在、3台のプリアンプを持っておりいずれも個性豊かで大いに気に入っているが、もしこれらを上回るものであれば購入するのにやぶさかではない・・。

なぜなら「プリアンプ」は音質を大きく左右する力を秘めており、それはもう怖くなるほどの体験をいくつもしてきた・・。

プリアンプの名器といえば「マランツ7」が有名だが、完璧にリストアされた逸品ともなると軽く200万円を超えるんじゃないかな。

まあ、それほどの魅力的な存在といえるわけだが、とうとう「矢も楯もたまらず」1週間ほど前のこと「YA」さんに連絡してみた。

「とてもいいプリアンプを作られたそうですね。何でも5台作って3台はもう”はけた”そうですが、よろしかったら試聴させてくれませんか?」

「ハイ、いいですよ。来週の水曜日なら空いています」とご快諾。

YAさん宅は本格的なJBLの3ウェイシステムでジャズを愛好されており、すべてアンプ(真空管式)を自作されているほどのマニアである。

クルマで1時間ほどのご自宅に一度お伺いしたことがあるが、それはもうバランスの取れた実にいい音で「ぜひ聴かせてください」と、来客が「引きも切らない」とのことだった。



「ありがとうございます。ただし、我が家ではプリアンプに3系統の出力が必要ですが、その点は大丈夫でしょうか」とお訊ねすると「ハイ、現在出力は2系統ですが、3系統にするのは簡単です」

というわけで、あっという間に15日(水)がやってきた。

当日は朝から快晴で、おそらく関係者の日頃の行いがきっといいに違いない(笑)。

さっそく、まずは現行の3ウェイシステムを聴いていただいた。



YAさんは寡黙で落ち着いた方なので、音に対する直接の論評は避けられたが「この音ならほかのスピーカーはもう要らないんじゃないですか」

「いやあ、それがですね、どんなに気に入った音が出ても1週間も続けて聴いていると飽きてきてほかのシステムを聴きたくなるんですよねえ・・」

実に困った落ち着きのない性分である。生来の浮気性かもしれない、オーディオに限ってだけどねえ~(笑)。

ジャズの名盤とされる「サキソフォン・コロッサス」や「エラ&ルイ」など、次々に聴いていただいてから、現用の「安井式プリアンプ」から持参されたプリアンプに交換。

いよいよ「真打」の登場である。



レコードも聴けるようにフォノイコライザー付きのアンプである。そして整流は真空管方式というのが実に興味深い。

ちなみに、我が家のプリアンプはすべてダイオード整流である。製作者に言わせると、「電源部の強化が出来るので・・」とのことだった。

さあ、ワクワク・ハラハラしながら耳を傾けると、高音域の透明感が際立っていることにすぐに気が付いた。これはもう安井式を明らかに上回っている。その一方、低音域の重量感となるとちょっと物足りないかなあ。

もちろん、スピーカーなどとの相性があるので一概に決めつけるのは早計である。

「よろしかったら、現行の12AU7(2本)をE80CC(独:ヴァルボ)に代えていただけませんか。ピン配置は同じはずです」

気持ちよく応じていただいて、交換後に改めて試聴すると、明らかに低音域の量感が増えた。好き好きだろうが自分はこっちの方が好き。

うっとりと聴き惚れていると、YAさんから「しばらく(プリアンプを)置いていきましょうか」「あっ、ぜひ・・・」。

ご友人とお二人でお見えになっていたが、「せっかく別府に来たので温泉に入っていきます」とのことで、1時間半ほどで辞去された。

さあ、このプリアンプを我が家のラインに参入させるかどうか、現在悶々とした日々が続いている(笑)。

そして、このプリアンプに触発されてとうとう「175ドライバー」(JBL)を代える羽目になってしまったのだから、まったくオーディオって奴は「一寸先は闇」ですな~。

以下、続く。



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