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鉱物の部屋へのいざない

光る石2

2019-11-22 11:34:57 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「光る石2」です。(過去に「光る石」2014.11.03を書いていました。)

相も変わらず、紫外線ブラックライトで遊んでいます。「石の華」店内には光る石がたくさんありますが、それらの中でも最もポピュラーな鉱物は、やはり、ルビーでしょうか。

今日の最初の写真は、マダガスカル産のルビーです。



肉眼的には写真よりももっと鮮やかに赤く発光して見えています。



ルビーと同じ酸化アルミニウムの鉱物にサファイアがありますが、同じコランダムでも、普通のサファイアは光りません。ところが、マダガスカル産のサファイアの中には光るものがあります。しかも、面白い事に、ルビーと同じように赤く変色して光るのです。どうしてでしょうか?

ルビーとサファイアの違いは、色の違いで、ルビーには微量のクロム、サファイヤには鉄とチタンが含有しているらしいのですが、本来、蛍光性のないサファイアにも光るものがあり、カラーチェンジするという事は、その蛍光性に起因する微量元素が混ざっているという事です。どうも、大半の鉱物は固溶体らしいので、宝石名のルビーもサファイアも連続して変化するコランダム固溶体の一部として捉え直した方が良いのだろうと思います。



上の写真は中国産の方解石です。



その結晶部分に紫外線を当ててみると、面白い事に、その中心部のみが赤く変化して見えました。これは、マンガンに起因する蛍光現象のような気がします。恐らく、中心部から結晶成長していく過程で、その成分が変化したのだろうと想像できます。それにしても、個々の結晶全てが同じように変化している事から、それらは同時多発的に成長した事を物語っています。その結晶成長していく様を動画で見たいという気持ちになってしまいます。

そして、もうひとつ方解石です。




上の写真は熊本県人吉市東大塚町桑木津留産の球顆流紋岩の晶洞内の石英・方解石です。

方解石部分が赤く、石英部分が白く光りました。肉眼的には写真よりもはっきり蛍光して見え、これも非常に面白く思いました。

これも球顆流紋岩の内部の晶洞の成分変化を物語っており、その結晶成長過程をしっかり記録していて、非常に興味深く思います。


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