台湾の学生運動を指導しているのは、台湾大学の政治学系大学院修士課程に在籍している林飛帆氏(25)だという。産経新聞が伝えたもので、その勇気ある行動は称賛に価する。台湾の立法院の占拠や、行政院への乱入を指揮して、馬英九政権と真っ向から対立している。すでに2008年の段階から、馬政権の対中共宥和政策への抗議活動を始め、2012年には中共との関係が深いとされる企業グループ「旺旺」の大手ケーブル買収に反対した。これによってテレビばかりか、大手新聞社の買収も頓挫させた。「旺旺」は尖閣諸島を目指した漁船に燃料代を寄付したことで知られている。そこで注目すべきは、学生たちがメディアをめぐっての闘争にも勝利したということだ。日本でも同じことがいえる。特定アジアを支持するマスコミは、中共の意向にそった報道を続けてきた。このためネットを利用できない国民は、それに影響をされてきた。これに対抗してフジテレビへの抗議活動、NHKが流した番組の告訴ということが、最近になって日本でも大きな話題を集めるようになってきた。中共は周辺国のマスコミを支配下に置こうとしてきた。台湾や日本にも、それを許すまいとする若者がいて、間接侵略を阻止するために必死なのである。林飛帆氏は穏健派に属すると評されるが、やることは大胆である。そして、自分たちの主張を知ってもらうために、ネットを利用する点でも賢い。日本のマスコミはろくに伝えなくても、ネットを使える層は、リアルタイムで台湾の学生たちのことを見ているのだ。権力が無理に排除しようとしても、自由と民主主義を手にした台湾人は、台湾人自身の国家を待望しているのである。
↑
応援のクリックをお願いします
↑
応援のクリックをお願いします