白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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コンピュータ囲碁について・その1「1997年」

2016年04月02日 22時53分07秒 | AI囲碁全般
第1回のテーマはコンピュータ囲碁です。
コンピュータ囲碁の歴史や「アルファ碁」の戦力分析、今後の展望など語っていきたいと思います。
全13回となっております。

○コンピュータ囲碁について・その1「1997年」
1997年、スーパーコンピュータ「ディープ・ブルー」がチェスチャンピオンのガルリ・カスパロフと戦い
2勝1敗3引き分けで勝利しました。
人間がコンピュータに負けたということで、衝撃を受けた方も多かったことでしょう。
コンピュータが何でもできるようになる時代が来るのかな、などと思った記憶があります。
しかし、それでも囲碁で人間がコンピュータに負けるという発想は浮かびませんでした。
当時私は13歳でしたがアマ高段者であり、囲碁の深さはそれなりに知っていたからです。
ちなみに当時のコンピュータ囲碁ソフトは非常に弱く、定石にない手には一切対応できないという代物でした。
今の私が対局したら、9子置かせても100目以上勝ってしまうかもしれません。